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第Ⅱ章。「現れし古に伝わりし指輪」
11、神仏の王。インデリオス。
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--神仏の王。インデリオス。--
話は、少し場面が変わります。(予告とは違うところに話は進みます)
悪魔の王が変わった報告をしに悪魔の神ゴワーデルが、
東の神殿にいる神仏の王インデリオスのもとを訪れていた。
「インデリオスさま。
悪魔の司祭であったアデレイリを新しい王として認めに成りますか?」
なんとなく悪魔の世界で反逆が起こったことは察していた。
「ゴワーデルは、どう考える?」
インデリオスは、冷静に尋ね返す。
「うぅ。所詮、悪魔ですからね」
ゴワーデルは、どう答えればいいか迷ったが、
悪魔であるとしか言いようがない。
欲望多き者である。
だが、平和が保たれていた。
それは、光の神と言う敵がいたからかもしれない。
嘗て光りの神イリノイスがいた時代。
銀河の支配をめぐり、闇と光の争いが続いた。
宇宙は、広大で無辺である。
闇の者もいろいろな星に生まれ来た。
その中に人の心の闇を操る者も出現した。
悪魔は、そんな類の者であった。
宇宙は、バランスにより支配されている。
光と闇との戦いも慈愛の導き手の力によって収まった。
光の種族も闇の種族もそれぞれの分をわきまえ、争いを止めた。
次の時代が訪れた。
仏への申し入れで光の長インデリオスが神仏の王(全宇宙の王)となった。
今や東の宇宙の神殿に住んでいる。
北の宇宙は虫の王・ゴゥギルルが治める欲望の宇宙。
南の宇宙は獣の王・アルオが治める慈愛の宇宙。
西の宇宙は科学の王・シャクリアが治める理性の宇宙。
欲望と権力の中心にある銀河は、南の宇宙に位置する。
やはり、争いの中心は地球にある。
宇宙は、安定して、平和であるように見えた。
しかし、闇と光の戦いは根強い。
神、仏、虫、獣、科学を治めると言っても、
身は人界(人の命)を具す。(そなえる)
五濁の人の体であると言う事です。
インデリオスは、指を鳴らし、妖精を呼んだ。
「フェリィ-フェル」
「ポン」
妖精が姿を現した。
「悪魔の前の王は、死んだのか?」
インデリオスは、妖精に尋ねた。
「はい。司祭アデレイリに殺されました」
妖精は、インデリオスが全宇宙の王であることもあり、
包み隠さず答えた。
「欲望の契約は、どうしたのだ」
「執務のザイジリオンにより、契約を移行したのものと思われます。
欲望のエネルギーは、アデレイリに流れ込んでいます」
インデリオスは、驚いた。
執務のザイジリオンが、簡単に裏切るとは思えなかったからだ。
そして、更に尋ねる。
「執務も裏切ったという事か?」
「いえ。呪いの魔術を受けたものと考えられます」
「では、契約を移行した後、
執務は、どうなったのだ?
今も生きているのか?」
「辛うじて」
「フェリィ-フェル。妖精よ。己が身は大丈夫なのか?」
「中立で御座います故。大丈夫で御座います。
これも古の理です」
「殺そうとしたらどうする?」
インデリオスは、妖精を信じるにたるか、疑問に思う事を尋ねた。
「姿を消すまでで御座います」
「それなら良いが、おまえは、嘘をつくことはあるのか?」
「それは、時と場合によります」
「それでは、
いま一度聞く、今の話に嘘は?」
「御座いません。はい」
「それでは、
悪魔の新しき王・アデレイリに『天雷の間』で待つように。
天の神が話がしたいと。
そう伝えよ」
「はい。分かりました」
そう妖精は返事すると
「ポン」
と消えた。
妖精は、名前を持たない。
名前を持てるのは、妖精の女王だけである。
妖精は、女性が王になり星を治める。
そして、今はまだ妖精に女王は居らず。
名前を持っ者は今いない。
※フェリィ-フェルは、妖精の総称です。
インデリオスは、会話を訪問者に向けた。
「悪魔の神ゴワーデル。
そなたは、闇に伝わる古からある指輪を知っているか?」
「以前に聞いたことがります。
命の源からなると聞きます。
生と死を司るとも聞き及んでいます」
悪魔の神ゴワーデルは、ありったけの記憶を思い返した。
「誰が持っているか知っているか?」
インデリオスは、更に尋ねる。
「悪魔の王家に伝わるとだけ、
聞き及んでいます。
実際に有るかは、存じ上げません」
「やはりな。分かった。
下がれ」
(もし、野心を持つアデレイリに渡れば何をしでかすか分からんな)
「早く手を打たねばならないかもしれない」
神仏の王。インデリオスは、また指を鳴らし妖精を呼んだ。
「フェリィ-フェル」
「ポン」
妖精が姿を現した。
(同じ妖精なのか?それは、問題ない)筆者の声。
「伝言は伝えたか?」
「はい」
「返事は何と?」
「『分かった』と言ってました」
「やつを監視せよ。
出来るか?」
「はい」
「それではお願いする。
何かあったら逐一知らせるように」
「はい。では、ご命令に従い」
「ポン」
妖精は、消えた。
つづく。 次回(新しい悪魔の王。アデレイリは何と言い開く?古の指輪はどこ?)
※五濁:五つの濁り。
獣王アルオ
話は、少し場面が変わります。(予告とは違うところに話は進みます)
悪魔の王が変わった報告をしに悪魔の神ゴワーデルが、
東の神殿にいる神仏の王インデリオスのもとを訪れていた。
「インデリオスさま。
悪魔の司祭であったアデレイリを新しい王として認めに成りますか?」
なんとなく悪魔の世界で反逆が起こったことは察していた。
「ゴワーデルは、どう考える?」
インデリオスは、冷静に尋ね返す。
「うぅ。所詮、悪魔ですからね」
ゴワーデルは、どう答えればいいか迷ったが、
悪魔であるとしか言いようがない。
欲望多き者である。
だが、平和が保たれていた。
それは、光の神と言う敵がいたからかもしれない。
嘗て光りの神イリノイスがいた時代。
銀河の支配をめぐり、闇と光の争いが続いた。
宇宙は、広大で無辺である。
闇の者もいろいろな星に生まれ来た。
その中に人の心の闇を操る者も出現した。
悪魔は、そんな類の者であった。
宇宙は、バランスにより支配されている。
光と闇との戦いも慈愛の導き手の力によって収まった。
光の種族も闇の種族もそれぞれの分をわきまえ、争いを止めた。
次の時代が訪れた。
仏への申し入れで光の長インデリオスが神仏の王(全宇宙の王)となった。
今や東の宇宙の神殿に住んでいる。
北の宇宙は虫の王・ゴゥギルルが治める欲望の宇宙。
南の宇宙は獣の王・アルオが治める慈愛の宇宙。
西の宇宙は科学の王・シャクリアが治める理性の宇宙。
欲望と権力の中心にある銀河は、南の宇宙に位置する。
やはり、争いの中心は地球にある。
宇宙は、安定して、平和であるように見えた。
しかし、闇と光の戦いは根強い。
神、仏、虫、獣、科学を治めると言っても、
身は人界(人の命)を具す。(そなえる)
五濁の人の体であると言う事です。
インデリオスは、指を鳴らし、妖精を呼んだ。
「フェリィ-フェル」
「ポン」
妖精が姿を現した。
「悪魔の前の王は、死んだのか?」
インデリオスは、妖精に尋ねた。
「はい。司祭アデレイリに殺されました」
妖精は、インデリオスが全宇宙の王であることもあり、
包み隠さず答えた。
「欲望の契約は、どうしたのだ」
「執務のザイジリオンにより、契約を移行したのものと思われます。
欲望のエネルギーは、アデレイリに流れ込んでいます」
インデリオスは、驚いた。
執務のザイジリオンが、簡単に裏切るとは思えなかったからだ。
そして、更に尋ねる。
「執務も裏切ったという事か?」
「いえ。呪いの魔術を受けたものと考えられます」
「では、契約を移行した後、
執務は、どうなったのだ?
今も生きているのか?」
「辛うじて」
「フェリィ-フェル。妖精よ。己が身は大丈夫なのか?」
「中立で御座います故。大丈夫で御座います。
これも古の理です」
「殺そうとしたらどうする?」
インデリオスは、妖精を信じるにたるか、疑問に思う事を尋ねた。
「姿を消すまでで御座います」
「それなら良いが、おまえは、嘘をつくことはあるのか?」
「それは、時と場合によります」
「それでは、
いま一度聞く、今の話に嘘は?」
「御座いません。はい」
「それでは、
悪魔の新しき王・アデレイリに『天雷の間』で待つように。
天の神が話がしたいと。
そう伝えよ」
「はい。分かりました」
そう妖精は返事すると
「ポン」
と消えた。
妖精は、名前を持たない。
名前を持てるのは、妖精の女王だけである。
妖精は、女性が王になり星を治める。
そして、今はまだ妖精に女王は居らず。
名前を持っ者は今いない。
※フェリィ-フェルは、妖精の総称です。
インデリオスは、会話を訪問者に向けた。
「悪魔の神ゴワーデル。
そなたは、闇に伝わる古からある指輪を知っているか?」
「以前に聞いたことがります。
命の源からなると聞きます。
生と死を司るとも聞き及んでいます」
悪魔の神ゴワーデルは、ありったけの記憶を思い返した。
「誰が持っているか知っているか?」
インデリオスは、更に尋ねる。
「悪魔の王家に伝わるとだけ、
聞き及んでいます。
実際に有るかは、存じ上げません」
「やはりな。分かった。
下がれ」
(もし、野心を持つアデレイリに渡れば何をしでかすか分からんな)
「早く手を打たねばならないかもしれない」
神仏の王。インデリオスは、また指を鳴らし妖精を呼んだ。
「フェリィ-フェル」
「ポン」
妖精が姿を現した。
(同じ妖精なのか?それは、問題ない)筆者の声。
「伝言は伝えたか?」
「はい」
「返事は何と?」
「『分かった』と言ってました」
「やつを監視せよ。
出来るか?」
「はい」
「それではお願いする。
何かあったら逐一知らせるように」
「はい。では、ご命令に従い」
「ポン」
妖精は、消えた。
つづく。 次回(新しい悪魔の王。アデレイリは何と言い開く?古の指輪はどこ?)
※五濁:五つの濁り。
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