おさがり彼氏〜おさがりして良いのはモノだけじゃない?!〜

晴屋想華

文字の大きさ
4 / 16

まさかの提案

しおりを挟む
 私と達也さんは、お付き合いを始めた。付き合って1ヶ月程経つ。達也さんは仕事もあるから週に2、3回のペースで会っている。社会人は忙しいのに、こんなに会ってくれているのはとても嬉しいし、不満はない。

 お姉ちゃんには、すぐに報告し、めちゃくちゃ喜んでくれた。そして、達也さんの好みを色々と教えてくれた。普通だったら妹の彼氏の好みなんて分かるはずないが、私たち姉妹はそれができる。誰かに自慢できることではないが、おさがり彼氏をしていて良かったと思える瞬間でもある。

 でも、最近、少しだけ達也さんが冷たい気がする。なんとなく、話しかけても上の空だし、私のことを見てくれていない気がする。考えすぎかもしれないし、それを達也さんに言って、重たい女だと思われたくはない。

 姉は、新しい彼氏、つまり達也さんの次の人とは付き合って2週間程で別れたらしい。今までで一番最短かもしれない。今回は、私が達也さんと付き合っていることもあるし、それに、初めてお姉ちゃんが振られた側の為、おさがり彼氏制度は行っていない。なんとなく、お姉ちゃんが悲しそうに見えた。
 そう感じていたんだけれど、それから少しして、次の彼氏ができたみたい。ま、悲しそうにしていたのは気のせいだったのかな。そういえばお姉ちゃんの彼氏の写真見せてもらってないや!仕方ないから見せてもらうか。

「お姉ちゃーん!そういえば、新しい彼氏見せてよ~」
「見せてなかったっけ!いいわよ~!今回はけっこう年下なのよね~。でも、すごい推されて推され負けしちゃった!ま、イケメンだし、良い子だから付き合ってみることにしたんだけどね」
「へえー、どれどれー」
「えーと、これこれ」

 写真を見せられた瞬間、時が止まったかのように脳が停止した。

「……え、えーー!!」
「何よ急に大きい声出して」
「こ、この人、私と同じクラスのヤンキーなんですけど!」
「え、ヤンキーなの?てか、同じクラスなんだ!へえー、じゃあもし別れてもお願いできそうね!あ、でも緑は今達也くんにご就寝中だったわね」
「いや、あいつは絶対ないよ!」
「あら失礼しちゃう!」
「あ、ごめんごめん。でも、好きな人とか作れるタイプだったんだ」
「そんな感じのイメージなんだ。意外~」
「クラスでは全然人と話さないし、いつもムスッとしてて、常に機嫌悪そうにしてるんだから!そんな感じなのに、お姉ちゃんにアタックしたんだ」
「へえ~、なんかさらに萌えるんだけどそれ!可愛いわね」
「あははっ。そう思えるなら良いんじゃない?」

 一ノ瀬がお姉ちゃんと付き合ってるだなんて、信じられない。しかもデレデレだなんてもっと信じられない。まず、人に興味あったのね。うわー、色々気になりすぎるわね。

「ところで、緑は達也くんとどうなのよ?」
「うーん、これと言って何かあるわけじゃないんだけどさ、最近ちょっと達也さんが冷たい気がして、気のせいかもなんだけどさー」
「そうなのね。それは早いうちに手を打った方が良さそうね。ん~、こういうのはどう?」

 お姉ちゃんは、とんでもない提案をしてきた。それは、私とお姉ちゃん、達也さん、一ノ瀬の四人で出かけるという提案。お姉ちゃんいわく、達也さんは少し飽き性の為、いつもと違うデートをしてみたら良いかもしれないということらしい。あと、私と達也さんが良い感じになるようにサポートもしてくれるそうだ。他のカップルを見ることで、こういうことしてみたいなと思う瞬間があったり、自分たちのラブラブっぷりを見てもらいたいと思うかもしれない。
 とにかく、いつもと違ったデートができる為、何か進展があるかもしれない。まあ、ありだなと思ってしまった。でも、一ノ瀬もいるのかー。それはちょーぜつ気まずい。ま、一日くらいだし、頑張るか!達也さんの為だし。

「お姉ちゃん、その提案受けます。但し、私は一ノ瀬と仲は良くないし、なんなら気まずい。だから、ちゃんと助けてね?」
「そこは問題ないわよ~、安心して!」
「なら、お願いします」
「よし、じゃあ次の休みに決行ね!」
「りょーかいー」

 ダブルデートかー。一ノ瀬と一緒なのが不安だけど、まあお姉ちゃんもいるし、そこは大丈夫か。そんなことより、達也さんとのせっかくのデートなんだから、たくさん楽しんで、私のことをもっと好きになってもらえるように頑張らなきゃ。そうと決まれば、準備をチャチャチャっとしちゃいますか。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

処理中です...