目が覚めたら奇妙な同居生活が始まりました。気にしたら負けなのでこのまま生きます。

kei

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ここ、やばい? と疑っています。

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 結局、ジェーンさんとの話は噛み合わないまま終わった。
 
 「ちぇ、無駄足だったよ。私臭いままじゃん」

 無駄な時間だったと気落ちしちゃう。自分に与えられた部屋に向かいながら何か手はないかと頭を捻る。

 「‥‥‥‥薪か」そうだ薪があればいいのだ。

 確か彼女は森で薪になるような木々を拾ってくると言っていた。

 彼女との会話を思い出してみると、やっぱりいろいろ何かがおかしい。ここはド田舎だと聞いた。確かに聞いた。でもよく考えたらガスも電気も通ていないのは信じられない。この町の人達、ライフラインどうなってるの? 一つ疑問に思うと次から次へと湧き出てくる。

 「はっ! もしかしてここ変な指導者のコミュニテーだったり!?」

 わわわわやばい、これやばくない!? 海外ドラマでもあるやつ! 変な代表のいる集団で自給自足のスローライフを信望して現代文明の恩恵を受けない主義な人達が仲良く暮らしているやつ…

 「ど、ど、どうしよう…‥私、やばい所に迷い込んじゃった‥‥」

 笑えない。どう考えてもライフラインが完備していない場所で暮らすのは現代日本の便利さにずぶずぶド嵌りな私では、例え生まれ変わっても無理な話。田舎と言われても許容範囲を超えすぎだ。私は否定的な意見しか浮かばない自分を顧みることなく現状を憂いていた。こうも社会を拒絶出来るものなのかと不思議な思いが頭の中を占める。信念ある人の言動をとやかく言う気は無いし私にはその資格もない。だが、だがしかし、これだけは譲れないものを私も持ってる。


 (い、いやぁーーー! せ、せめてお風呂だけは止めないでぇぇぇぇ)


 我が身の窮地ではなかろうか。ここから逃げた方が‥…でも何処に?

 ジェーンさん、私をお金持ちや貴族の子共と判断しても何の手も打とうとしない。警察や児童福祉所にも連絡しないし親元に返そうとも思っていない。それに他の孤児の子達とも合わせないようにしている。ディジーちゃんだけだよね私と話す子は‥‥

 (これ、不味くない?)

 「あ、れぇ、よく考えたら私ここに留まる理由はないよね?」


 行き倒れの事実をまるっと無視すれば問題がないことに気が付いた。そうだった私はここの子じゃなかった。お礼も出来ないお子ちゃまな私を許してね、心で土下座を決めた私は院から逃げることにした。無鉄砲な行動だって分かる。でもこのままここで暮らすのは無理! お風呂がない生活には耐えられない。臭い私って許せない。自尊心がズタズタになる前に人並みの清潔を取り戻すの。四の五の言ってられないわ、行動あるのみ!


 一大決心をした私の行動は素早い‥‥‥つもりだった。




 「アイナちゃん、こんなところで何してるの?」

 ビクッ!! 背後を取られた驚きで身体が竦む。

 (ヒィ! は、背後と、取られた! 足音しないんですけど、君何者!?)

 いつの間にかデイジーちゃんが私の後ろに立って‥‥手を握られた!?



 (いぃやぁぁーーーほ、捕獲されたーーーー!!)

 
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