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神殿で成人を迎える者達の門出が祝福され、そして『聖女』の選出が行われた。成人を迎えたカランも選出のため、神殿関係者が期待を込めて見守る中、大人しく指示に従った。
当日、成人を迎えた貴族の者達と聖女のお披露目と祝賀パーティが王城で開催される。所謂、夜会に参加…大人の仲間入りだ。
今宵の主役である貴族の子息子女が誇らしげに、それでいて初めての夜会に興奮している。皆は愉しくお喋りに乗じていた。カランも勿論、友人達と楽しく過ごしていた。
ざわつく会場内に姿を現したウイリアムは、カランの姿を目視した後、声高らかに叫び周りの注目を集めた。
「カラン・デア! 俺はお前との婚約を破棄する!」
ざわついていたはずの会場が一気にシーンと静まり返る。
一体何事かと皆の関心が集まったのだろう。
ウイリアムは注目を浴びて満足したのだろう。
威張り顔で態々周囲に聞こえるよう破棄に至る理由を語った。
「お前は聖女になるなどと俺を騙して婚約者となった。だが、当のお前は聖女に選ばれなかったではないか! 俺は聖女と結ばれる運命の男だ。聖女を騙るお前など俺には不要だ!」
「なんだって…」
「何を言って‥‥」
「聖女に選ばれなかったのか」
「殿下が聖女と?」
ザワザワと騒ぐ貴族達は殿下の爆弾発言、話の内容と場を弁えない愚行に驚きつつも何とか現状を理解しようと必死である。殿下の言動で今後の勢力図が変わる恐れが危惧されたからだ。
その混乱の最中、筆頭公爵が代弁でウイリアムに質問する。
「ウイリアム王子殿下、先程のお言葉は…。カラン嬢との婚約を破棄でございますか? これまた‥‥。それと聞き捨てならぬ言葉がありましたぞ。聖女の伴侶となるのが運命ですと? 幾ら殿下でも戯言では許されませんぞ」
周囲は軽く首肯する。思うことは同じだと。
ざわつきが止まらない会場に、「いえ、殿下の仰ることは誠です! 神託がございました!」さっそうと現れたのは神殿関係者達だ。
彼等はウイリアムの言葉を肯定した。
青天の霹靂。
そのような都合の良い神託などと訝しむも神殿長自らの言である。
真っ向から否定し難い。
どうにも反応の鈍い場内の空気をぶった切る様な威厳溢れる声の主が神殿長に真偽を問うた。
「それは誠か 虚言ではないな?」
他者を圧倒する威力ある声の主は国王陛下だ。知らぬ間に会場入りをされていた。恐らく陛下に知らせた者がいたのだろう。場内の者は、突如現れた陛下に驚くも臣下の礼を取りつつ、陛下と神殿長の動向に気を張った。
「はい。誠でございます。実はこの半月ほどから儂や神官達に精霊様の使徒が夢に現れましてな。今代の聖女様の伴侶は第5王子殿下との事でございます。我らもこのようなことは初めてでありましたので驚きましたが‥…。
それに今宵、聖女が現れるともお言葉を賜りました。ですので聖宝を持参いたしましたぞ。これで鑑定できますわ」
「うううむ。それならば‥…」陛下も戸惑いが隠せない。
神殿長は厳しい表情でウイリアムと相対する。
「では、ウイリアム王子殿下。聖女選出の前に誓約をお願い致しますぞ。聖女様の伴侶として愛と誠で接するよう、そして離婚は認められません。聖女様への愛を失えば聖女様のお力も失われます。よろしいですな殿下。責任重大ですぞ」
「おお、わかった。聖女を大事に至そう。ずっと愛してやるわ」
神殿で成人を迎える者達の門出が祝福され、そして『聖女』の選出が行われた。成人を迎えたカランも選出のため、神殿関係者が期待を込めて見守る中、大人しく指示に従った。
当日、成人を迎えた貴族の者達と聖女のお披露目と祝賀パーティが王城で開催される。所謂、夜会に参加…大人の仲間入りだ。
今宵の主役である貴族の子息子女が誇らしげに、それでいて初めての夜会に興奮している。皆は愉しくお喋りに乗じていた。カランも勿論、友人達と楽しく過ごしていた。
ざわつく会場内に姿を現したウイリアムは、カランの姿を目視した後、声高らかに叫び周りの注目を集めた。
「カラン・デア! 俺はお前との婚約を破棄する!」
ざわついていたはずの会場が一気にシーンと静まり返る。
一体何事かと皆の関心が集まったのだろう。
ウイリアムは注目を浴びて満足したのだろう。
威張り顔で態々周囲に聞こえるよう破棄に至る理由を語った。
「お前は聖女になるなどと俺を騙して婚約者となった。だが、当のお前は聖女に選ばれなかったではないか! 俺は聖女と結ばれる運命の男だ。聖女を騙るお前など俺には不要だ!」
「なんだって…」
「何を言って‥‥」
「聖女に選ばれなかったのか」
「殿下が聖女と?」
ザワザワと騒ぐ貴族達は殿下の爆弾発言、話の内容と場を弁えない愚行に驚きつつも何とか現状を理解しようと必死である。殿下の言動で今後の勢力図が変わる恐れが危惧されたからだ。
その混乱の最中、筆頭公爵が代弁でウイリアムに質問する。
「ウイリアム王子殿下、先程のお言葉は…。カラン嬢との婚約を破棄でございますか? これまた‥‥。それと聞き捨てならぬ言葉がありましたぞ。聖女の伴侶となるのが運命ですと? 幾ら殿下でも戯言では許されませんぞ」
周囲は軽く首肯する。思うことは同じだと。
ざわつきが止まらない会場に、「いえ、殿下の仰ることは誠です! 神託がございました!」さっそうと現れたのは神殿関係者達だ。
彼等はウイリアムの言葉を肯定した。
青天の霹靂。
そのような都合の良い神託などと訝しむも神殿長自らの言である。
真っ向から否定し難い。
どうにも反応の鈍い場内の空気をぶった切る様な威厳溢れる声の主が神殿長に真偽を問うた。
「それは誠か 虚言ではないな?」
他者を圧倒する威力ある声の主は国王陛下だ。知らぬ間に会場入りをされていた。恐らく陛下に知らせた者がいたのだろう。場内の者は、突如現れた陛下に驚くも臣下の礼を取りつつ、陛下と神殿長の動向に気を張った。
「はい。誠でございます。実はこの半月ほどから儂や神官達に精霊様の使徒が夢に現れましてな。今代の聖女様の伴侶は第5王子殿下との事でございます。我らもこのようなことは初めてでありましたので驚きましたが‥…。
それに今宵、聖女が現れるともお言葉を賜りました。ですので聖宝を持参いたしましたぞ。これで鑑定できますわ」
「うううむ。それならば‥…」陛下も戸惑いが隠せない。
神殿長は厳しい表情でウイリアムと相対する。
「では、ウイリアム王子殿下。聖女選出の前に誓約をお願い致しますぞ。聖女様の伴侶として愛と誠で接するよう、そして離婚は認められません。聖女様への愛を失えば聖女様のお力も失われます。よろしいですな殿下。責任重大ですぞ」
「おお、わかった。聖女を大事に至そう。ずっと愛してやるわ」
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