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第一章 攻略対象一人目 正しい第一王子の取り扱い方
婚姻無効ー②
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「レティエル様、どこへ行かれるおつもりですか! まだクリスフォード様のお話は終わっていません!」
名指された王子はビックリ!
「えっ? マ、マリエラ何を「まぁ、わたくしの名を軽々しく呼ぶとは。貴女には何度も申し上げたかと思いますが‥‥まったく学習しておりませんわね。その頭は飾りですか?」
(心底呆れた声で言ってみた。王子と被ったのは無視だ。しかしこの女本当に貴族教育受けてるのか?)
「なっ! ひっひどい! クリスフォード様!」
マリエラは王子に促す。どうぞと言わんばかりの催促顔で。
王子は若干引き気味だ。圧に弱い。
「あぁ‥‥えっとぉその、なんだレティエル‥…」
(歯切れ悪すぎだぞ王子。最初の勢いはどうした?)
王子の視線はチラチラとレティエルとマリエラの間を行ったり来たりするのみだ。
痺れを切らしたのは、意外にもマリエラだった。
「クリスフォード様! わたくしレティエル様に散々嫌がらせを受けておりました。王子もご存じです!」
不敵な笑みを浮かべるマリエラ。
それとは反対に王子の顔色は真っ青だ。
「あら? わ・た・く・し・が、嫌がらせ‥‥でございますか王子?」
レティエルは心外だとばかりに目力込めて王子を見やる。言外にばらすぞと。
「い、いや‥‥何やら誤解があったようだ。これについてはまだ調査中だ。マリエラ迂闊なことを言ってはいけないよ‥‥。そ、それにもう婚約は解消されたんだ。これでいいだろう。マリエラ。これ以上は必要ない」
王子は内心ヒヤヒヤしながら必死にマリエラにアイコンタクトを送る。
ーーどうか、マリエラ察してくれ! これ以上は不味いんだ。止めてくれ!‥‥と
「ク、クリスフォード様! 何を! こんな悪役令嬢、懲らしめてくださるって言ってくれましたよね!マリエラが可愛いから嫉妬しているんだ。これが婚約者かと思うと嘆かわしいとも言いました。王子の婚約者に相応しくないって。マリエラの方が相応しいから結婚したいって!」
悲しいかな、マリエラには全く通じなかった。
「マ…マリエラ!」
王子は慌ててマリエラの口を塞ぎにかかった。
その顔は若干強張り気味だ。恐る恐るレティエルの顔色を窺う。
(はあ? 今、なんて言った? ‥‥悪役令嬢? あっ!やっぱこいつ転生者だ。しかも前世の記憶持ってやがる。マジか。あーこの女マジメンドクサイわ。にしても王子が身分下の女に愚痴るなよな。ったく)
王子に口を塞がれたマリエラはモゴモゴしながら目を大きく見開いていた。王子の言動に不満なようだ。
(しかし本来なら祝賀会で盛り上がってたはずなのに。皆悪いな。いくら事前通達をしていても強行するつもりはなかったんだよね。俺達のために折角の卒業前の思い出が台無しになるじゃん。はぁ、これどうしよう‥…)
レティエルは申し訳なさげに辺りを見回す。
先程とは打って変わって、貴族達はどこか浮ついている‥‥‥ワクワクとした期待に満ちた表情でレティエル達に熱い視線を送っていた。その視線を受けレティエルは彼等のボルティージが段々と上がっていくのを肌で感じる。
『いいぞやれ!』『やっちまえ!』『やっておしまい!』皆の心のコールが後押ししてくる。
思案中の貴族達は今後の身の振り方を決めたようだ。
名指された王子はビックリ!
「えっ? マ、マリエラ何を「まぁ、わたくしの名を軽々しく呼ぶとは。貴女には何度も申し上げたかと思いますが‥‥まったく学習しておりませんわね。その頭は飾りですか?」
(心底呆れた声で言ってみた。王子と被ったのは無視だ。しかしこの女本当に貴族教育受けてるのか?)
「なっ! ひっひどい! クリスフォード様!」
マリエラは王子に促す。どうぞと言わんばかりの催促顔で。
王子は若干引き気味だ。圧に弱い。
「あぁ‥‥えっとぉその、なんだレティエル‥…」
(歯切れ悪すぎだぞ王子。最初の勢いはどうした?)
王子の視線はチラチラとレティエルとマリエラの間を行ったり来たりするのみだ。
痺れを切らしたのは、意外にもマリエラだった。
「クリスフォード様! わたくしレティエル様に散々嫌がらせを受けておりました。王子もご存じです!」
不敵な笑みを浮かべるマリエラ。
それとは反対に王子の顔色は真っ青だ。
「あら? わ・た・く・し・が、嫌がらせ‥‥でございますか王子?」
レティエルは心外だとばかりに目力込めて王子を見やる。言外にばらすぞと。
「い、いや‥‥何やら誤解があったようだ。これについてはまだ調査中だ。マリエラ迂闊なことを言ってはいけないよ‥‥。そ、それにもう婚約は解消されたんだ。これでいいだろう。マリエラ。これ以上は必要ない」
王子は内心ヒヤヒヤしながら必死にマリエラにアイコンタクトを送る。
ーーどうか、マリエラ察してくれ! これ以上は不味いんだ。止めてくれ!‥‥と
「ク、クリスフォード様! 何を! こんな悪役令嬢、懲らしめてくださるって言ってくれましたよね!マリエラが可愛いから嫉妬しているんだ。これが婚約者かと思うと嘆かわしいとも言いました。王子の婚約者に相応しくないって。マリエラの方が相応しいから結婚したいって!」
悲しいかな、マリエラには全く通じなかった。
「マ…マリエラ!」
王子は慌ててマリエラの口を塞ぎにかかった。
その顔は若干強張り気味だ。恐る恐るレティエルの顔色を窺う。
(はあ? 今、なんて言った? ‥‥悪役令嬢? あっ!やっぱこいつ転生者だ。しかも前世の記憶持ってやがる。マジか。あーこの女マジメンドクサイわ。にしても王子が身分下の女に愚痴るなよな。ったく)
王子に口を塞がれたマリエラはモゴモゴしながら目を大きく見開いていた。王子の言動に不満なようだ。
(しかし本来なら祝賀会で盛り上がってたはずなのに。皆悪いな。いくら事前通達をしていても強行するつもりはなかったんだよね。俺達のために折角の卒業前の思い出が台無しになるじゃん。はぁ、これどうしよう‥…)
レティエルは申し訳なさげに辺りを見回す。
先程とは打って変わって、貴族達はどこか浮ついている‥‥‥ワクワクとした期待に満ちた表情でレティエル達に熱い視線を送っていた。その視線を受けレティエルは彼等のボルティージが段々と上がっていくのを肌で感じる。
『いいぞやれ!』『やっちまえ!』『やっておしまい!』皆の心のコールが後押ししてくる。
思案中の貴族達は今後の身の振り方を決めたようだ。
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