ここから始まる俺の冒険!

まさ

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第一章、俺は冒険者になる!

第1話、俺の冒険はここから!

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「よし朝だ!教会に行くぜ!」


俺の名はカイト、今日で12歳になる!

この国『オーリアル王国』では、12歳になると教会に行って『奇跡の儀』を受ける事になっている。

その『奇跡の儀』では神様から『力』を貰えるんだ。

しかも、その貰った『力』で自分の未来が大きく変わる。


貰える『力』は【職業】と【スキル】。


例えば職業が【農家】だと、そのまま農家になる事が普通だし【商人】だとやっぱり商人となる。

たまにそれに逆らって冒険者になってる人もいるけど、どうしても戦闘向きの職業の人には敵わない。


だからその職業次第で自分の将来が変わるって事。


俺は勿論、小さい頃から夢だった冒険者になる為にも絶対、戦闘向きの職業になる!

俺が決める訳じゃないけど、でも絶対になるんだ!


魔王を倒した勇者様みたいに強くなるんだ絶対に!


「おっと、そろそろ教会に行かないと!」


二階の自分の部屋から一階に降りるとリビングにかーちゃんがいた。


「かーちゃんおはよう!今から教会に行ってくるぜ!」

「カイト、珍しく起きるの早いじゃないか、いつもならまだ寝てるのに」


「へへへ、早く教会に行きたくて早く寝たから余裕だぜ!」


「いつも早く起きて家の手伝いをしてもらいたいもんだね、まったく」


やば!またかーちゃんのお小言が始まった!長くなる前に逃げねーと!


「んじゃ!かーちゃん教会に行ってくる!」


逃げる様に玄関の扉を開けようとするとカーチャンから声がかかった。


「ちょっと待ちな!これを持って行きな朝食のサンドイッチだよ!」


ポンと渡された包みを開けて見ると大きなパンの間にベーコンと野菜が挟まった大きなサンドイッチだった。


「かーちゃん、サンキュー!」


「どうせあんたの事だからこうなるのは分かってたからね、準備しておいたのさ。気を付けていくんだよ!」


「分かってる!行ってきまーす!」


家から出るとサンドイッチを食べながら教会に向かった。

サンドイッチ美味しかったです。
かーちゃんありがと!


俺の家が東の外れにあって、教会は西の外れ。

村は家の数は多くは無いけど、畑とかいっぱいあるから無駄に広い。

家から教会までは歩くと20分近くかかる位に遠い。

俺は教会まで走って向かった。

結構、本気で走ったから10分かからずに到着。

さすがに少し疲れたけどね。


荒くなった息を少し整えてから教会の扉を開ける。

いつもは扉が開いてるけど家を出るのが早かったから、まだ開いてなかったみたいだ。


「おはようございます!」


中に入ると、神父様が掃除をしていた。

神父様は確か25歳って言ってたかな?結構爽やかな長めの金髪で青い瞳のイケメンさんで村のオバチャ……奥様方に人気だ。

いつも囲まれて困っているのを見る。


「おや?カイトくんずいぶん早いですね?どうしかましたか?」

「今日で12歳になったから『奇跡の儀』を受けに来たんだよ!この前から言ってたじゃん!まったく!」

「ああ、そう言えばそうでしたね。お誕生日、おめでとうございます。カイトくん」

「ありがと!それより早く!早く!」

「わ!?ちょ、分かりましたから引っ張らないで下さい、危ないですから」


そう言うと神父様と一緒に教会の奥にある女神像に向かう。

この女神様は確か『アルテミナス』って名前の女神様で、この世界を創った凄い人(女神様)なんだって。

良く分かんないけど。


とにかく女神様の凄い力で夢だった冒険者になれるんだから、とにかく凄い人女神様ってことで!

まだ職業決まってないけどね。

きっと大丈夫!……なハズ。

あ、何か緊張してきたかも。



「……イトくん、カイトくん!」

「ん?あ、ハイ!何でしょうか!」

「ふふふ。カイトくん、気合いを入れすぎですよ?大丈夫、リラックスして下さい」

「あ、は、ハイ!分かりました!」

「だから、力が入ってますって……まぁ待ちに待った『奇跡の儀』ですから仕方ありませんか……では早速、始めますね?」

「お願いします!」


神父様が女神様の像に向かって振り向くと胸の前で両手を握って祈り始めた。


「我らが母、女神アルテミナスよ、貴女の子『カイト』に新たなる力を与えたまえ」


神父様が呟くと女神像が光だした。


『貴方に力を授けましょう』


俺の頭の中に優しいそうな女の人の声が聞こえて来た。

俺の身体が暖かい光に包まれる。

だんだん力が湧いてくる感じがしてくる。

それからすぐに身体の光りが消えた。


「これで終わりです。どうですかカイトくん?」

「何か力が身体の奥から湧いてくる感じがする」

「ステータスオープンと唱えてみて下さい。職業とスキルが出てくるハズです。基本的に他人には見えませんので安心して見て下さい。
ただし、カイトくんが見せたいと意識すると見せれる様になりますが、本当に信頼出来る人以外は出来るだけ見せない様にして下さい。トラブルになる事もありますので」


「神父様、分かりました。ええっと……ステータスオープン」


俺が唱えると目の前に半透明な板の様な物が出てくる。

大きさは……かーちゃんが使ってる、まな板位かな?




【名前】カイト(12)♂


【職業】魔物使いモンスターテイマー【レベル2】


【職業スキル】

・モンスターテイム【レベル2】


【通常スキル】

・鑑定【レベル2】

・アイテムボックス【レベル2】


【レアスキル】

・***

・***





魔物使いモンスターテイマー?………何これ?」


「ほぅ、魔物使いモンスターテイマーですか……なかなか珍しい職業になりましたね」

「神父様、知ってるんですか?」

「ええ、魔物使いモンスターテイマーとは、そのなの通りモンスターを仲間にして一緒に戦う事が出来る職業ですよ」

「魔物を!?魔物って皆に悪い事している奴らでしょ!ダメじゃん!」

「カイトくん、それは違いますよ。魔物は確かに人を襲います。
以前は魔王によって操られ人々を苦しめて来ました。でも今は魔王もいませんし、それにカイトくん、人々を苦しめるのは魔物だけではありません、我々と同じ人間もまた、人間を襲い、そして時にはその手にかけてしまいます」

「それは……そうだけど……」

「良いですかカイトくん?貴方の力は魔物です。
でもそれは使う貴方の使い方次第です。
良くも悪くもカイトくんの使い方なのですよ?」

「俺の使い方次第………」

「そうです。貴方が誰かを助ける為に使えば、それが魔物だろうと正しき力なのです。カイトくんはどうしたいのですか?」

「俺は……俺は勇者様みたいに強く、そして困った人を助ける冒険者になりたい!」

「ならばなりましょう。正しき力でね?」


神父様の言葉を聞いて、最初は魔物使いって嫌だと思ったけど、自分のやりたい事を改めて心に誓った。


絶対に凄い冒険者になる!

魔物仲間と一緒に!









*基本的にスキルレベルは1~10、数が大きい程、強力になる。

ただし、本人の才能次第で最高スキルレベルは変動する。

『例』

【才能あり】最高レベル6から10

【普通】最高レベル3から7

【才能なし】最高レベル1から4
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