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46.戻ってきた黒傘Ⅲ
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「それで断っちゃったわけ?」
「うーん……」
日直は学校の面倒くさい当番のトップスリーに入る。号令も面倒くさいし黒板消しも面倒くさいし日誌の記帳も面倒くさい。
本日の出来事について俺が感想を捻り出すのを、すでに無人となった隣の席に腰かけながら晃が待っている。
「なんでまた」
「……なんかあの子ちょっと苦手で」
「はあぁ? 堀口楓を無理とか言うなら大抵の女子は無理ってなるからな。なんなのお前。そんな面食いなの?」
「違う」
晃によると堀口さんは男子人気の高い子らしい。ほぼ接点のないところは俺と変わらない晃だって下の名前まで知っている。
学年別人気順の上から三番目くらいらしい。そんな順位があったことすら俺は気づいていなかった。
「つーかそういうのはまず俺に相談してから結論出せよ。告られたら言うって決まりじゃん」
「そんな決まりはない」
「なんか最近仲良く一緒に帰ってるなあとは思ってたけど」
「仲良くないよ。ひたすらに気まずかったよ」
「せっかく人が気を使って放課後消えてたってのに」
「だからお前最近見つかんなかったのか」
「おかげで俺の明日からの昼飯はやきそばパンになったじゃんか」
「は?」
「もし堀口に告られたときに陽向がオッケーするかしないか、先週くらいからクラスの男子全員で賭けてたんだよ。勝った奴は負けた奴らからやきそばパン貰える事になってる」
「人の知らないとこで何やってんだ」
「あ、全員じゃねえや。真田だけは唯一乗ってこなかった」
「だろうな」
真田くんは今時珍しい程の武士道精神の持ち主だ。見た目は俺よりヒョロそうなのに空手部の最終兵器で負け知らずの努力家でもある。
鍛錬に鍛錬を重ねる性格は曲がったことを決して許さない。かと言ってそれは自分自身に課す精神であって周りに押しつける真似は一切しないうえ、老若男女に隔たりなく優しくて平等なので誰からも好かれる。
体育館裏に時々やって来る三毛猫にストーカーされている様子も結構な頻度で目撃するから、たぶんノラ猫にも優しいのだろう。
武士道とは縁もゆかりもない晃は真田くんとは正反対。人で勝手に賭け事やるような奴だ。やきそばパンは購買の総菜パンの中で断トツ人気の商品でもある。
「ほぼ半々ずつの勝負になっててさ、俺は断る方に賭けてたんだけど正解だったよ。よかったあ。これから九日間はやきそばパンには困らない」
「その半分は俺の取り分だからな」
「は? ヤだよ。俺が全部食うよ。つーかなんで俺。真田以外みんな賭けてたのに」
「その賭け誰が言い始めた」
「俺」
「半分は晃からもらう」
「なんだよ陽向は弁当あるのに。ケチ。強欲」
「うるさい」
「次いつウチ来んの。ハンバーグ作ってよ」
「うるさいな」
ご両親がご不在だったちょっと前には晃の家でクッキー作らされた。
白黒の市松模様のヤツ作れとかやたらと要望が細かかった。俺にはウサギをくり抜く程度しかできない。
「でも冗談抜きにさ、とりあえず付き合っちゃえば良かったのに」
長谷川さんみたいな人がここにも。こういう陽キャがああいう大人になるのか。
「あんな可愛いのにもったいない。お前は学年中の男子を敵に回したぞ」
「なんで」
「男の嫉妬は女の嫉妬よりも三倍は怖いんだよ。俺はやきそばパン食えるから許すけど」
やきそばパンなくても怒られる謂れはない。
「……今はそれどころじゃないし彼女なんて考えたこともない」
「それどころじゃなくはないだろ。借金もうないんでしょ?」
「そうだけど……バイトあるし、家事してると一日終わるから」
「高校生の男が生活のメインに持って来るのがその二つってのもどうかと思うよ」
それしかない訳じゃない。高校生の本分は学業だと比内さんからも厳しく言われている。
「ちょっとくらいは比内さんのこと忘れて高校生らしく生きな」
「比内さんがいたから高校生らしく生きられるようになったんだってば。メシ係やらせてもらえるおかげで俺はあの家にいられるんだし」
「比内さんってそんな亭主関白な人なの?」
「まさか」
お人好し過ぎて見ていて心配になるくらいだ。
「なんか陽向の生活って比内さん中心に回ってるよな」
「え?」
話しながらも適当に日誌を書きつけていた手がピタリと止まった。思わず顔を上げ、はっきり目が合う。
「……そんなことないよ」
「あるよ。比内さんに朝飯作って比内さんに弁当渡して比内さんに晩飯作るんだろ?」
「……俺も食ってるし」
「じゃあ比内さんと朝飯食って比内さんに弁当渡して比内さんと晩飯食ってる」
「…………」
「ついでに俺にも弁当持ってきて」
「なんでだよ」
「切れ端の玉子焼きとかでもいいから」
「やだよ」
「ケチ。けーち」
「うるさい」
玉子焼きの切れ端は俺がいつもこっそりつまみ食いしている。
「後見人の弁護士なんて聞いた時は何かと思ったけど、よっぽど存在感強い人なんだな。とりあえず楽しいなら良かった」
「別にそんな、楽しいとか……」
「好きでもない事にそこまで熱心になれるかよ」
「それは……」
「陽向の最優先は比内さんなんだろ?」
「…………」
「そういうのを中心って言うんだ」
「……そう……?」
「うん」
誘導されたような気もしなくはないが、迷いも躊躇もない断言をされると人の気持ちは大体揺らぐ。そうなのかもって思えてくる。
「……そう、かな……」
「うん」
「…………」
俺の生活。言われてみれば、そうかもしれない。
朝起きた時にまず挨拶を交わすのは比内さん。学校が終わったあとも比内さんと会う。バイトが終わった後に家に帰っておかえりなさいと言う相手も比内さん。夕食を一緒に食べる相手もこれまたやっぱり比内さんだ。
朝飯を作る。昼の弁当を渡す。晩飯ができたら書斎に呼びに行く。休日も俺が家にいれば顔を合わせて過ごすことになる。
「…………」
俺の生活は思っていたより、比内さん中心で回っている。
***
晃から思わぬ指摘を受けたその足で比内法律事務所に向かった。
比内さんから用を言いつけられている最中、窺うようにその顔をチラリと。パッとすぐに視線は外したが思いっきり不審だっただろう。
比内さんの用事を終えたら今度は七瀬さんの指示に従う。言われた通りにまとめた資料一式は比内さんにお渡しするもの。
再び部屋をノックして、手渡す間際にチラリと盗み見る。その無表情を。整った全部のパーツを。
ニコリともしない代わりに相変わらず息を飲むほど綺麗な顔をした弁護士は、何も盗めていなかったこの視線を捉えるかのように、スッと目を向けてきた。
「さっきから何ジロジロ見てやがるクソガキ」
「あ……すみません」
「ボサッとしてねえで働けグズ」
「はい……」
俺の生活の中心にいるらしいこの人は、今日も安定して口が悪かった。
「うーん……」
日直は学校の面倒くさい当番のトップスリーに入る。号令も面倒くさいし黒板消しも面倒くさいし日誌の記帳も面倒くさい。
本日の出来事について俺が感想を捻り出すのを、すでに無人となった隣の席に腰かけながら晃が待っている。
「なんでまた」
「……なんかあの子ちょっと苦手で」
「はあぁ? 堀口楓を無理とか言うなら大抵の女子は無理ってなるからな。なんなのお前。そんな面食いなの?」
「違う」
晃によると堀口さんは男子人気の高い子らしい。ほぼ接点のないところは俺と変わらない晃だって下の名前まで知っている。
学年別人気順の上から三番目くらいらしい。そんな順位があったことすら俺は気づいていなかった。
「つーかそういうのはまず俺に相談してから結論出せよ。告られたら言うって決まりじゃん」
「そんな決まりはない」
「なんか最近仲良く一緒に帰ってるなあとは思ってたけど」
「仲良くないよ。ひたすらに気まずかったよ」
「せっかく人が気を使って放課後消えてたってのに」
「だからお前最近見つかんなかったのか」
「おかげで俺の明日からの昼飯はやきそばパンになったじゃんか」
「は?」
「もし堀口に告られたときに陽向がオッケーするかしないか、先週くらいからクラスの男子全員で賭けてたんだよ。勝った奴は負けた奴らからやきそばパン貰える事になってる」
「人の知らないとこで何やってんだ」
「あ、全員じゃねえや。真田だけは唯一乗ってこなかった」
「だろうな」
真田くんは今時珍しい程の武士道精神の持ち主だ。見た目は俺よりヒョロそうなのに空手部の最終兵器で負け知らずの努力家でもある。
鍛錬に鍛錬を重ねる性格は曲がったことを決して許さない。かと言ってそれは自分自身に課す精神であって周りに押しつける真似は一切しないうえ、老若男女に隔たりなく優しくて平等なので誰からも好かれる。
体育館裏に時々やって来る三毛猫にストーカーされている様子も結構な頻度で目撃するから、たぶんノラ猫にも優しいのだろう。
武士道とは縁もゆかりもない晃は真田くんとは正反対。人で勝手に賭け事やるような奴だ。やきそばパンは購買の総菜パンの中で断トツ人気の商品でもある。
「ほぼ半々ずつの勝負になっててさ、俺は断る方に賭けてたんだけど正解だったよ。よかったあ。これから九日間はやきそばパンには困らない」
「その半分は俺の取り分だからな」
「は? ヤだよ。俺が全部食うよ。つーかなんで俺。真田以外みんな賭けてたのに」
「その賭け誰が言い始めた」
「俺」
「半分は晃からもらう」
「なんだよ陽向は弁当あるのに。ケチ。強欲」
「うるさい」
「次いつウチ来んの。ハンバーグ作ってよ」
「うるさいな」
ご両親がご不在だったちょっと前には晃の家でクッキー作らされた。
白黒の市松模様のヤツ作れとかやたらと要望が細かかった。俺にはウサギをくり抜く程度しかできない。
「でも冗談抜きにさ、とりあえず付き合っちゃえば良かったのに」
長谷川さんみたいな人がここにも。こういう陽キャがああいう大人になるのか。
「あんな可愛いのにもったいない。お前は学年中の男子を敵に回したぞ」
「なんで」
「男の嫉妬は女の嫉妬よりも三倍は怖いんだよ。俺はやきそばパン食えるから許すけど」
やきそばパンなくても怒られる謂れはない。
「……今はそれどころじゃないし彼女なんて考えたこともない」
「それどころじゃなくはないだろ。借金もうないんでしょ?」
「そうだけど……バイトあるし、家事してると一日終わるから」
「高校生の男が生活のメインに持って来るのがその二つってのもどうかと思うよ」
それしかない訳じゃない。高校生の本分は学業だと比内さんからも厳しく言われている。
「ちょっとくらいは比内さんのこと忘れて高校生らしく生きな」
「比内さんがいたから高校生らしく生きられるようになったんだってば。メシ係やらせてもらえるおかげで俺はあの家にいられるんだし」
「比内さんってそんな亭主関白な人なの?」
「まさか」
お人好し過ぎて見ていて心配になるくらいだ。
「なんか陽向の生活って比内さん中心に回ってるよな」
「え?」
話しながらも適当に日誌を書きつけていた手がピタリと止まった。思わず顔を上げ、はっきり目が合う。
「……そんなことないよ」
「あるよ。比内さんに朝飯作って比内さんに弁当渡して比内さんに晩飯作るんだろ?」
「……俺も食ってるし」
「じゃあ比内さんと朝飯食って比内さんに弁当渡して比内さんと晩飯食ってる」
「…………」
「ついでに俺にも弁当持ってきて」
「なんでだよ」
「切れ端の玉子焼きとかでもいいから」
「やだよ」
「ケチ。けーち」
「うるさい」
玉子焼きの切れ端は俺がいつもこっそりつまみ食いしている。
「後見人の弁護士なんて聞いた時は何かと思ったけど、よっぽど存在感強い人なんだな。とりあえず楽しいなら良かった」
「別にそんな、楽しいとか……」
「好きでもない事にそこまで熱心になれるかよ」
「それは……」
「陽向の最優先は比内さんなんだろ?」
「…………」
「そういうのを中心って言うんだ」
「……そう……?」
「うん」
誘導されたような気もしなくはないが、迷いも躊躇もない断言をされると人の気持ちは大体揺らぐ。そうなのかもって思えてくる。
「……そう、かな……」
「うん」
「…………」
俺の生活。言われてみれば、そうかもしれない。
朝起きた時にまず挨拶を交わすのは比内さん。学校が終わったあとも比内さんと会う。バイトが終わった後に家に帰っておかえりなさいと言う相手も比内さん。夕食を一緒に食べる相手もこれまたやっぱり比内さんだ。
朝飯を作る。昼の弁当を渡す。晩飯ができたら書斎に呼びに行く。休日も俺が家にいれば顔を合わせて過ごすことになる。
「…………」
俺の生活は思っていたより、比内さん中心で回っている。
***
晃から思わぬ指摘を受けたその足で比内法律事務所に向かった。
比内さんから用を言いつけられている最中、窺うようにその顔をチラリと。パッとすぐに視線は外したが思いっきり不審だっただろう。
比内さんの用事を終えたら今度は七瀬さんの指示に従う。言われた通りにまとめた資料一式は比内さんにお渡しするもの。
再び部屋をノックして、手渡す間際にチラリと盗み見る。その無表情を。整った全部のパーツを。
ニコリともしない代わりに相変わらず息を飲むほど綺麗な顔をした弁護士は、何も盗めていなかったこの視線を捉えるかのように、スッと目を向けてきた。
「さっきから何ジロジロ見てやがるクソガキ」
「あ……すみません」
「ボサッとしてねえで働けグズ」
「はい……」
俺の生活の中心にいるらしいこの人は、今日も安定して口が悪かった。
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