26 / 47
昔の記憶 3
「二人共、そろそろお昼にしましょう」
レオンとサルビアがブランコで遊んでいる間に鞄からタオルを取り出して地面にひき、バスケットから料理を取り出し並べた。
「「します!」」
ギュルル。
二人のお腹から大きな音が鳴る。
レオンはブランコから飛び降りてタオルの上に座る。
サルビアもブランコを止めてからタオルの上に座る。
「美味しそう」
レオンはキラキラと目を輝かせる。
「本当じゃ、とても美味しそうじゃ」
三人は手を拭いてから料理を口に運ぶ。
「「美味しい」」
ヴァイオレットの料理を口に含むと幸せそうな顔をして言う。
ヴァイオレットは自分の料理を美味しそうに食べる二人の姿を見て嬉しくなる。
頑張って良かったな、と。
「また、ここに来よう」
「はい!来たいです!」
食事を終え三人仲良くブランコに座ってひまわりを眺めていたら、サルビアが突然そう言うのでレオンはすぐそれに賛同する。
「そうね。また来ましょう」
地面に足をつけたままブランコを揺らしながら返事する。
空が青から赤に変わりはじめた頃にひまわり畑を出て家に帰る。
「あの、ヴァイオレットさん」
「どうしたの?」
「聞きたいことがあって、今大丈夫ですか?」
風呂から上がってずっと気になっていたことを寝る前に聞いておこうとする。
「ええ、大丈夫よ」
「あの、ひまわり畑っていつからあるんですか?」
レオンの質問にこれは話しが長くなると思い、座るよう促し二人分のレモネードを入れて机の上に置く。
レオンは「ありがとうございます」とお礼を言いレモネードを飲む。
風呂上りのレモネードは最高だな、と思いながら飲んでいく。
ヴァイオレットも一口飲んでからレオンの質問に答える。
「ひまわり畑は私が生まれる遥か前からあったみたいだから、いつからあったのかわからないわ。それがどうかしたの?」
ヴァイオレットもいつからあそこに咲いてあったのかは知らないが、噂話程度のことは知っている。
「あんなに大量のひまわりが咲いていたので誰かが植えたのか、元々咲いていたのか気になったんです」
レモネードをグイッと飲み干す。
急に自分が変な質問をしたのではないかと思い恥ずかしくなる。
「ああ、そういうことね。私もよく知らないけど、ひまわり畑の言い伝え?というか噂?みたいな話は知ってるわ。それでいいなら、教えられるけどそれでいい?」
レオンが頷くと長話になるからと空になったコップにレモネードを注ぐ。
「わかった。私も小さい頃に教えてもらった話だから、あまり自信はないけどね。たしか、二つの噂があるの。一つは……」
昔、この国がまだゼリョルデ国とアイトゥル国の二つだった頃。
この町がアイトゥル国だった頃にアヴール国という今はもう存在しない国の王女がこの町に訪れ一人の青年に恋をしてしまう。
王女は身分を隠し他の国がどんなか自分の目で見てみたいと国を飛び出してしまう。
例え、身分を隠したところで服や所作、滲み出る偉い人特有のオーラがあり一目で貴族ではないかと疑われた。
この町がに来る途中に山賊に襲われる。
山賊達は王女から金目の物を奪おうと襲ったのだ。
山賊は三十人以上いて護衛二人と侍女一人ではどう戦っても勝ち目はなかった。
護衛の一人が殺され、もう一人も重症、殺されると覚悟した時一人の青年が颯爽と現れ山賊達を全員倒した。
青年は重症の護衛を馬に乗せ、侍女と王女に馬に乗れるかと尋ね「はい」と聞き自分について来るよ指示する。
青年のお陰で護衛は助かり、二人も助かった。
殺された護衛は青年のおかげできちんと弔うことができた。
王女は青年に感謝した。
どんな願いも叶える、恩返しがしたい、と申し出たが青年は首を横に振り必要ないと言った。
ーー私は自分の仕事をしたまでです。気にしないでください。
王女は気がつけば青年に恋をしてしまった。
最初は、お礼と護衛の体調が回復するまで町にいるつもりだった。
いつしか、この町で青年を見かけるたび自分の鼓動が速くなり、隣にいたいと思うようになった。
だが、青年には恋人がいた。
それも将来を約束した。
恋人だけに向ける笑みや仕草に胸が締め付けられ、その全てを自分だけに見せて欲しいと願いはじめた。
自分ではない他の者を特別扱いされるのが嫌で王女はあらゆる権力使って青年を自分の夫にしようとした。
青年は何度も王女の求婚を断ったが、結局最後は結婚することになった。
恋人は青年に捨てられた。
二人が結婚したという噂が町中で囁かれた。
恋人は悲しみのあまりその出来事を忘れ、青年は遠いところにいってしまったと思うようになった。
木も草も花も生えていない、ただ土だけがある場所でずっと太陽を見つめ青年の帰りを待ち続けた。
何日も、何ヶ月も、何年も。
ただ、自分のもとに青年が帰ってくると信じて。
その姿があまりに痛々しく可哀想に思った一人の少年が彼女が寂しくないようにと毎日周りに一本のひまわりを植えていった。
彼女は死ぬまでこの場を離れなかったので、少年も毎日ひまわりを植えた。
ひまわり畑ができたのは恋人に捨てられた可哀想な女に同情した少年が寂しくないよう植えたためできた。
「……って言われているわね。これが一つ目の噂ね。もう一つは、たしか……」
こめかみを押さえどんな噂だったか思い出そうとする。
レオンとサルビアがブランコで遊んでいる間に鞄からタオルを取り出して地面にひき、バスケットから料理を取り出し並べた。
「「します!」」
ギュルル。
二人のお腹から大きな音が鳴る。
レオンはブランコから飛び降りてタオルの上に座る。
サルビアもブランコを止めてからタオルの上に座る。
「美味しそう」
レオンはキラキラと目を輝かせる。
「本当じゃ、とても美味しそうじゃ」
三人は手を拭いてから料理を口に運ぶ。
「「美味しい」」
ヴァイオレットの料理を口に含むと幸せそうな顔をして言う。
ヴァイオレットは自分の料理を美味しそうに食べる二人の姿を見て嬉しくなる。
頑張って良かったな、と。
「また、ここに来よう」
「はい!来たいです!」
食事を終え三人仲良くブランコに座ってひまわりを眺めていたら、サルビアが突然そう言うのでレオンはすぐそれに賛同する。
「そうね。また来ましょう」
地面に足をつけたままブランコを揺らしながら返事する。
空が青から赤に変わりはじめた頃にひまわり畑を出て家に帰る。
「あの、ヴァイオレットさん」
「どうしたの?」
「聞きたいことがあって、今大丈夫ですか?」
風呂から上がってずっと気になっていたことを寝る前に聞いておこうとする。
「ええ、大丈夫よ」
「あの、ひまわり畑っていつからあるんですか?」
レオンの質問にこれは話しが長くなると思い、座るよう促し二人分のレモネードを入れて机の上に置く。
レオンは「ありがとうございます」とお礼を言いレモネードを飲む。
風呂上りのレモネードは最高だな、と思いながら飲んでいく。
ヴァイオレットも一口飲んでからレオンの質問に答える。
「ひまわり畑は私が生まれる遥か前からあったみたいだから、いつからあったのかわからないわ。それがどうかしたの?」
ヴァイオレットもいつからあそこに咲いてあったのかは知らないが、噂話程度のことは知っている。
「あんなに大量のひまわりが咲いていたので誰かが植えたのか、元々咲いていたのか気になったんです」
レモネードをグイッと飲み干す。
急に自分が変な質問をしたのではないかと思い恥ずかしくなる。
「ああ、そういうことね。私もよく知らないけど、ひまわり畑の言い伝え?というか噂?みたいな話は知ってるわ。それでいいなら、教えられるけどそれでいい?」
レオンが頷くと長話になるからと空になったコップにレモネードを注ぐ。
「わかった。私も小さい頃に教えてもらった話だから、あまり自信はないけどね。たしか、二つの噂があるの。一つは……」
昔、この国がまだゼリョルデ国とアイトゥル国の二つだった頃。
この町がアイトゥル国だった頃にアヴール国という今はもう存在しない国の王女がこの町に訪れ一人の青年に恋をしてしまう。
王女は身分を隠し他の国がどんなか自分の目で見てみたいと国を飛び出してしまう。
例え、身分を隠したところで服や所作、滲み出る偉い人特有のオーラがあり一目で貴族ではないかと疑われた。
この町がに来る途中に山賊に襲われる。
山賊達は王女から金目の物を奪おうと襲ったのだ。
山賊は三十人以上いて護衛二人と侍女一人ではどう戦っても勝ち目はなかった。
護衛の一人が殺され、もう一人も重症、殺されると覚悟した時一人の青年が颯爽と現れ山賊達を全員倒した。
青年は重症の護衛を馬に乗せ、侍女と王女に馬に乗れるかと尋ね「はい」と聞き自分について来るよ指示する。
青年のお陰で護衛は助かり、二人も助かった。
殺された護衛は青年のおかげできちんと弔うことができた。
王女は青年に感謝した。
どんな願いも叶える、恩返しがしたい、と申し出たが青年は首を横に振り必要ないと言った。
ーー私は自分の仕事をしたまでです。気にしないでください。
王女は気がつけば青年に恋をしてしまった。
最初は、お礼と護衛の体調が回復するまで町にいるつもりだった。
いつしか、この町で青年を見かけるたび自分の鼓動が速くなり、隣にいたいと思うようになった。
だが、青年には恋人がいた。
それも将来を約束した。
恋人だけに向ける笑みや仕草に胸が締め付けられ、その全てを自分だけに見せて欲しいと願いはじめた。
自分ではない他の者を特別扱いされるのが嫌で王女はあらゆる権力使って青年を自分の夫にしようとした。
青年は何度も王女の求婚を断ったが、結局最後は結婚することになった。
恋人は青年に捨てられた。
二人が結婚したという噂が町中で囁かれた。
恋人は悲しみのあまりその出来事を忘れ、青年は遠いところにいってしまったと思うようになった。
木も草も花も生えていない、ただ土だけがある場所でずっと太陽を見つめ青年の帰りを待ち続けた。
何日も、何ヶ月も、何年も。
ただ、自分のもとに青年が帰ってくると信じて。
その姿があまりに痛々しく可哀想に思った一人の少年が彼女が寂しくないようにと毎日周りに一本のひまわりを植えていった。
彼女は死ぬまでこの場を離れなかったので、少年も毎日ひまわりを植えた。
ひまわり畑ができたのは恋人に捨てられた可哀想な女に同情した少年が寂しくないよう植えたためできた。
「……って言われているわね。これが一つ目の噂ね。もう一つは、たしか……」
こめかみを押さえどんな噂だったか思い出そうとする。
あなたにおすすめの小説
虐げられている魔術師少年、悪魔召喚に成功したところ国家転覆にも成功する
あかのゆりこ
BL
主人公のグレン・クランストンは天才魔術師だ。ある日、失われた魔術の復活に成功し、悪魔を召喚する。その悪魔は愛と性の悪魔「ドーヴィ」と名乗り、グレンに契約の代償としてまさかの「口づけ」を提示してきた。
領民を守るため、王家に囚われた姉を救うため、グレンは致し方なく自分の唇(もちろん未使用)を差し出すことになる。
***
王家に虐げられて不遇な立場のトラウマ持ち不幸属性主人公がスパダリ系悪魔に溺愛されて幸せになるコメディの皮を被ったそこそこシリアスなお話です。
・ハピエン
・CP左右固定(リバありません)
・三角関係及び当て馬キャラなし(相手違いありません)
です。
べろちゅーすらないキスだけの健全ピュアピュアなお付き合いをお楽しみください。
***
2024.10.18 第二章開幕にあたり、第一章の2話~3話の間に加筆を行いました。小数点付きの話が追加分ですが、別に読まなくても問題はありません。
俺は夜、社長の猫になる
衣草 薫
BL
冤罪で職を追われた葵は、若き社長・鷹宮に拾われる。
ただし条件は――夜は“猫”として過ごすこと。
言葉を話さず、ただ撫でられるだけの奇妙な同居生活。
タワマン高層階の部屋で、葵は距離を崩さない鷹宮に少しずつ惹かれていく。
けれど葵はまだ知らない。自分が拾われた本当の理由を。
恋をあきらめた美人上司、年下部下に“推し”認定されて逃げ場がない~「主任が笑うと、世界が綺麗になるんです」…やめて、好きになっちゃうから!
中岡 始
BL
30歳、広告代理店の主任・安藤理玖。
仕事は真面目に、私生活は質素に。美人系と言われても、恋愛はもう卒業した。
──そう、あの過去の失恋以来、自分の心は二度と動かないと決めていた。
そんな理玖の前に現れたのは、地方支社から異動してきた新入部下、中村大樹(25)。
高身長、高スペック、爽やかイケメン……だけど妙に距離が近い。
「主任って、本当に綺麗ですね」
「僕だけが気づいてるって、ちょっと嬉しいんです」
冗談でしょ。部下だし、年下だし──
なのに、毎日まっすぐに“推し活”みたいな視線で見つめられて、
いつの間にか平穏だったはずの心がざわつきはじめる。
手が触れたとき、雨の日の相合い傘、
ふと見せる優しい笑顔──
「安藤主任が笑ってくれれば、それでいいんです」
「でも…もし、少しでも僕を見てくれるなら──もっと、近づきたい」
これは恋?それともただの憧れ?
諦めたはずの心が、また熱を持ちはじめる。
異世界転移した元コンビニ店長は、獣人騎士様に嫁入りする夢は……見ない!
めがねあざらし
BL
過労死→異世界転移→体液ヒーラー⁈
社畜すぎて魂が擦り減っていたコンビニ店長・蓮は、女神の凡ミスで異世界送りに。
もらった能力は“全言語理解”と“回復力”!
……ただし、回復スキルの発動条件は「体液経由」です⁈
キスで癒す? 舐めて治す? そんなの変態じゃん!
出会ったのは、狼耳の超絶無骨な騎士・ロナルドと、豹耳騎士・ルース。
最初は“保護対象”だったのに、気づけば戦場の最前線⁈
攻めも受けも騒がしい異世界で、蓮の安眠と尊厳は守れるのか⁉
--------------------
※現在同時掲載中の「捨てられΩ、癒しの異能で獣人将軍に囲われてます!?」の元ネタです。出しちゃった!
黒獅子の愛でる花
なこ
BL
レノアール伯爵家次男のサフィアは、伯爵家の中でもとりわけ浮いた存在だ。
中性的で神秘的なその美しさには、誰しもが息を呑んだ。
深い碧眼はどこか憂いを帯びており、見る者を惑わすと言う。
サフィアは密かに、幼馴染の侯爵家三男リヒトと将来を誓い合っていた。
しかし、その誓いを信じて疑うこともなかったサフィアとは裏腹に、リヒトは公爵家へ婿入りしてしまう。
毎日のように愛を囁き続けてきたリヒトの裏切り行為に、サフィアは困惑する。
そんなある日、複雑な想いを抱えて過ごすサフィアの元に、幼い王太子の世話係を打診する知らせが届く。
王太子は、黒獅子と呼ばれ、前国王を王座から引きずり降ろした現王と、その幼馴染である王妃との一人息子だ。
王妃は現在、病で療養中だという。
幼い王太子と、黒獅子の王、王妃の住まう王城で、サフィアはこれまで知ることのなかった様々な感情と直面する。
サフィアと黒獅子の王ライは、二人を取り巻く愛憎の渦に巻き込まれながらも、密かにゆっくりと心を通わせていくが…
バツイチ上司が、地味な僕を特別扱いしてくる
衣草 薫
BL
理性的でクールなバツイチ上司・桐原恒一は、過去の失敗から、もう誰も必要としないと決めて生きてきた。
男が好きだという事実を隠し、「期待しなければ傷つかない」と思い込んできた部下・葉山直。
すれ違いと誤解の果てに、直が職場を去ろうとしたとき、恒一は初めて“追いかける”ことを選ぶ。
選ばれないと信じてきた直と、逃げないと決めた恒一。
二人の距離が近づくことで、直は「ここにいていい」と思える場所を見つけていく。
元ノンケ上司×自己肯定感低め部下の社会人BL。※ハッピーエンド保証。
天涯孤独になった少年は、元軍人の優しいオジサンと幸せに生きる(第12章終了しました)
ir(いる)
BL
※2025/11 プロローグを追加しました
ファンタジー。最愛の父を亡くした後、恋人(不倫相手)と再婚したい母に騙されて捨てられた12歳の少年。30歳の元軍人の男性との出会いで傷付いた心を癒してもらい、恋(主人公からの片思い)をする物語。
※序盤は主人公が悲しむシーンが多いです。
※主人公と相手が出会うまで、少しかかります(28話)
※BL的展開になるまでに、結構かかる予定です。主人公が恋心を自覚するようでしないのは51話くらい?
※女性は普通に登場しますが、他に明確な相手がいたり、恋愛目線で主人公たちを見ていない人ばかりです。
※同性愛者もいますが、異性愛が主流の世界です。なので主人公は、男なのに男を好きになる自分はおかしいのでは?と悩みます。
※主人公のお相手は、保護者として主人公を温かく見守り、支えたいと思っています。