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第一話 蘇る思い出
憧れまであと少し
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今日転入してきた、どこか見覚えある子が、緋奈を追った後、教室でいろんな男子が寄ってきた。
「お前ウミちゃんの彼氏ってマジで言ってんの?」
「いや、冗談だろ?ただのそっくりさんと知り合いで、ふざけて言っただけだよな?」
あっちやこっちから質問が来る。俺が『松本 海華』と付き合っているのが不思議らしい。
「別にいいんじゃない?こいつが誰と付き合おうと俺らには関係ないでしょ?」
煌太は、俺の味方。そうなったのは、一年しか経っていないけど、もう覚えてない。
「そういう事。俺のプライベートと海華のプライベートはお前たちには関係ない」
質問のあとは罵声が止まらなかった。うるさいやなんやら面倒だけど。
「俺、帰るわ。残りの授業はあんま意味ないし」
罵声が飛び交う中、俺はここから逃げるように教室を後にする。後ろから急に肩を組まれる。こうするのは煌太くらいしかいないからわかりやすくて助かるけど。
「何?お前もさぼるの?」
「うん。真鳳がさぼるってなったら退屈しそうだしな」
なんとも言えないゲイ感が少し、気持ち悪い。
「気持ち悪いって顔するなよ。俺なんかでも傷つくんだぞ」
俺はどうやら感情の全てが顔に出てしまうらしい。よく俺は役者をやっていたものだと我ながら感心してしまう。
「悪い悪い。ってか、この後お前はどうすんの?」
「真鳳はどうすんの?」
「俺はこれから海華と合流してそのままドラマの現場に行こうってなってるけど・・・」
この情報はこいつやウチのクラスの男子には、あまり与えない方がいいものだったか・・・。言った後に後悔した。
「俺も・・・?」
男子はみんな顔に出るのだろうか。
「別にいいんじゃね?聞いたら俺も無許可と同じような感じらしいから」
「ウミちゃんの演技、生で見てみたかったんだよね」
俺はどこか、変に煌太のことを意識してしまう。海華に対しての感情が、どうも俺よりどこかで勝っている気がして、なんとなく胸騒ぎがしていた。
「そう・・・まだ行っていいかは分かんないけどな」
俺は、この時から、いや今朝から何か違和感のせいでいつもみたいな生活じゃない気がする。
高校から出て少し歩くと、赤のスカートにジーンズの上着を着て、麦わら帽子をかぶったスタイルの女性が待っていた。海華だ。後ろ姿でもわかる。それに、あのスカートは俺があげたワンピースだった。
「海華!?」
俺が呼びかけると海華はいつもみたいに振り返って笑いかけてくれた。
「ヤッホー!真鳳!・・・と、誰?」
いつもはいない煌太を女優の海華は警戒した。俺的にはサングラスやマスクで顔を隠して欲しいものだ。
「初めまして!俺の名前は『則松 煌太』です。実は真鳳とは大の親友で、海華さんの大ファンです!」
「・・・ありがとう。良かった。真鳳って、クールすぎるっていうか、冷たいって感じするじゃん?」
そんなこと言う?一応俺の彼女だよね?彼氏のことそんなに悪く言うことってあるかよ・・・普通。
「だから学校に友達がいるのか正直不安だったんだっよね」
こいつ、年上彼女で自分が目立つ女優だからって調子に乗ってるんじゃないかな・・・?少しムカつく。
「ですよねぇ」
煌太、今度絶対にボコボコにしてやる。
「俺も初めて会った時はこいつと絡むなんて思ってもみなかったんですよ」
よし、いつか殺す。俺の殺意は、いつかは爆発するそう思った。
「二人ともそんな風に思ってたのかよ」
「ごめんごめん。嘘だよ、そんな風に思ったことなんてないよ?信じて真鳳」
どうなんだろう。幼なじみとは言っても知り合ったのは小学二年生になって、福岡に転校していじめられている時だ。その時、海華は十二歳。中学一年生だ。大体の人格が完成していた時に、惨めな姿を見せてしまえば、彼女にとっての俺の印象は大幅変わらない。それほど、俺たちの出会いは俺にとっては最悪な物だった、らしい。
「どうだか・・・」
「ごめんて」
「いいじゃねえかよ。こんな人に思われるなんて俺は真鳳が羨ましいよ」
煌太は案外状況をよく理解できているのかもしれない。今ここで海華の名前を出せば多少は人が寄せるだろう。だから、海華の名前は今は呼ぶべきではないのが、よく分かっていた。
俺たちは電車に乗ってドラマの撮影現場の目前まで向かった。その間も、俺たちは仲良く話て時間を忘れかけていた。撮影現場では、入る前に俺たちの立ち入りに一言言われた。
「君たちは?」
警備員のおじさんは腕を出して俺たちの足を止める。
「彼女の連れです」
「そうです。連れです」
俺の言葉に連れて煌太が警備員さんに話すと、彼は海華の方を見て、怪しみながら質問していく。
「はい、私の連れです。ですので、大丈夫です」
一般の人は入れない特別な出入り口、証明書のような物を見せないと入れない場所。
「分かりました。でしたら、こちらの名簿に名前と連絡先を書いてもらえますか?」
「「はい、分かりました」」
俺たちは入ってすぐにある事務の窓口で個人情報を記入する。
「あっ、海華ちゃん。お疲れ様。明日の撮影の後だけど、雑誌の取材を入れるから、開けといて」
マネージャーさんか。でも、明日の撮影の後は、予定あるのにな。でも、夢を追う彼女に、その仕事を断って欲しくない。
「あれ?後ろの二人は?」
そういえば、マネージャーには俺らのこと、言ってないって海華が言ってたな。
「私の幼馴染みの『相澤 真鳳』くんと・・・」
「真鳳の友だちの『則松 煌太』です。今日は見学をしに来させて頂きました」
煌太は『敬語』を覚えた。
「大丈夫です。もちろん撮影の邪魔もしませんので」
「いやね、そう言う話じゃないから」
俺も少し前までは、ここに着ていたから、マネージャーさんが言うことは稀に聞いていたから分かっていた。
「あれ?真鳳くんじゃない?久しぶり!どうしてここに?」
声が聞こえた先には、懐かしい人が俺を見た。以前俺のマネージャーをしていた『北山 綾祐』さん。
「いや、今日は海華さんの連れとして来ました」
「そっか・・・」
「北山さん、この子と知り合いなんですか?」
「元々、ウチの専属モデルだった人だよ」
マネージャー同士の会話に俺たちは耳を傾ける。
「夢が叶うまであと一歩だったのに、勿体なかったな」
北山さんは俺の方を覗き見るように話しかける。
「お前ウミちゃんの彼氏ってマジで言ってんの?」
「いや、冗談だろ?ただのそっくりさんと知り合いで、ふざけて言っただけだよな?」
あっちやこっちから質問が来る。俺が『松本 海華』と付き合っているのが不思議らしい。
「別にいいんじゃない?こいつが誰と付き合おうと俺らには関係ないでしょ?」
煌太は、俺の味方。そうなったのは、一年しか経っていないけど、もう覚えてない。
「そういう事。俺のプライベートと海華のプライベートはお前たちには関係ない」
質問のあとは罵声が止まらなかった。うるさいやなんやら面倒だけど。
「俺、帰るわ。残りの授業はあんま意味ないし」
罵声が飛び交う中、俺はここから逃げるように教室を後にする。後ろから急に肩を組まれる。こうするのは煌太くらいしかいないからわかりやすくて助かるけど。
「何?お前もさぼるの?」
「うん。真鳳がさぼるってなったら退屈しそうだしな」
なんとも言えないゲイ感が少し、気持ち悪い。
「気持ち悪いって顔するなよ。俺なんかでも傷つくんだぞ」
俺はどうやら感情の全てが顔に出てしまうらしい。よく俺は役者をやっていたものだと我ながら感心してしまう。
「悪い悪い。ってか、この後お前はどうすんの?」
「真鳳はどうすんの?」
「俺はこれから海華と合流してそのままドラマの現場に行こうってなってるけど・・・」
この情報はこいつやウチのクラスの男子には、あまり与えない方がいいものだったか・・・。言った後に後悔した。
「俺も・・・?」
男子はみんな顔に出るのだろうか。
「別にいいんじゃね?聞いたら俺も無許可と同じような感じらしいから」
「ウミちゃんの演技、生で見てみたかったんだよね」
俺はどこか、変に煌太のことを意識してしまう。海華に対しての感情が、どうも俺よりどこかで勝っている気がして、なんとなく胸騒ぎがしていた。
「そう・・・まだ行っていいかは分かんないけどな」
俺は、この時から、いや今朝から何か違和感のせいでいつもみたいな生活じゃない気がする。
高校から出て少し歩くと、赤のスカートにジーンズの上着を着て、麦わら帽子をかぶったスタイルの女性が待っていた。海華だ。後ろ姿でもわかる。それに、あのスカートは俺があげたワンピースだった。
「海華!?」
俺が呼びかけると海華はいつもみたいに振り返って笑いかけてくれた。
「ヤッホー!真鳳!・・・と、誰?」
いつもはいない煌太を女優の海華は警戒した。俺的にはサングラスやマスクで顔を隠して欲しいものだ。
「初めまして!俺の名前は『則松 煌太』です。実は真鳳とは大の親友で、海華さんの大ファンです!」
「・・・ありがとう。良かった。真鳳って、クールすぎるっていうか、冷たいって感じするじゃん?」
そんなこと言う?一応俺の彼女だよね?彼氏のことそんなに悪く言うことってあるかよ・・・普通。
「だから学校に友達がいるのか正直不安だったんだっよね」
こいつ、年上彼女で自分が目立つ女優だからって調子に乗ってるんじゃないかな・・・?少しムカつく。
「ですよねぇ」
煌太、今度絶対にボコボコにしてやる。
「俺も初めて会った時はこいつと絡むなんて思ってもみなかったんですよ」
よし、いつか殺す。俺の殺意は、いつかは爆発するそう思った。
「二人ともそんな風に思ってたのかよ」
「ごめんごめん。嘘だよ、そんな風に思ったことなんてないよ?信じて真鳳」
どうなんだろう。幼なじみとは言っても知り合ったのは小学二年生になって、福岡に転校していじめられている時だ。その時、海華は十二歳。中学一年生だ。大体の人格が完成していた時に、惨めな姿を見せてしまえば、彼女にとっての俺の印象は大幅変わらない。それほど、俺たちの出会いは俺にとっては最悪な物だった、らしい。
「どうだか・・・」
「ごめんて」
「いいじゃねえかよ。こんな人に思われるなんて俺は真鳳が羨ましいよ」
煌太は案外状況をよく理解できているのかもしれない。今ここで海華の名前を出せば多少は人が寄せるだろう。だから、海華の名前は今は呼ぶべきではないのが、よく分かっていた。
俺たちは電車に乗ってドラマの撮影現場の目前まで向かった。その間も、俺たちは仲良く話て時間を忘れかけていた。撮影現場では、入る前に俺たちの立ち入りに一言言われた。
「君たちは?」
警備員のおじさんは腕を出して俺たちの足を止める。
「彼女の連れです」
「そうです。連れです」
俺の言葉に連れて煌太が警備員さんに話すと、彼は海華の方を見て、怪しみながら質問していく。
「はい、私の連れです。ですので、大丈夫です」
一般の人は入れない特別な出入り口、証明書のような物を見せないと入れない場所。
「分かりました。でしたら、こちらの名簿に名前と連絡先を書いてもらえますか?」
「「はい、分かりました」」
俺たちは入ってすぐにある事務の窓口で個人情報を記入する。
「あっ、海華ちゃん。お疲れ様。明日の撮影の後だけど、雑誌の取材を入れるから、開けといて」
マネージャーさんか。でも、明日の撮影の後は、予定あるのにな。でも、夢を追う彼女に、その仕事を断って欲しくない。
「あれ?後ろの二人は?」
そういえば、マネージャーには俺らのこと、言ってないって海華が言ってたな。
「私の幼馴染みの『相澤 真鳳』くんと・・・」
「真鳳の友だちの『則松 煌太』です。今日は見学をしに来させて頂きました」
煌太は『敬語』を覚えた。
「大丈夫です。もちろん撮影の邪魔もしませんので」
「いやね、そう言う話じゃないから」
俺も少し前までは、ここに着ていたから、マネージャーさんが言うことは稀に聞いていたから分かっていた。
「あれ?真鳳くんじゃない?久しぶり!どうしてここに?」
声が聞こえた先には、懐かしい人が俺を見た。以前俺のマネージャーをしていた『北山 綾祐』さん。
「いや、今日は海華さんの連れとして来ました」
「そっか・・・」
「北山さん、この子と知り合いなんですか?」
「元々、ウチの専属モデルだった人だよ」
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