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とある人物達が歩んできた道 ~ 金襴紫蘇 ~ ③
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今の私達の状態を見られでもしたら威厳も尊厳も無くなってしまうかもしれないけれど、私達にとって気になりすぎる相手なのよ、四の五の言ってられないの!
…そんなわけで、今私達はある建物の陰から、新人達に気が付かれない様に気配を殺しながら息を潜め偵察…観察?している最中なのよ。
相手は決まっているでしょ?騎士様の息子さんよ…
新人達の訓練が始まる前の準備?をしている最中で、傍には意図的に同室にした王家の隠し子がいる、作業をしながら何かしらの会話しているのでしょうね、それを物陰から見守り続けているって状況なのよね。
「想像以上に…細身なのよね」「そうだよね、私もさー皆が言う偉大なる戦士長の話をいっぱい聞かされてきたからてっきり女将みたいな超人の一族だと思ってた」
そう、ね、そうなのよ、血筋って身体に及ぼす影響力は凄く強い、私だって体つきはお母様に似ている…
愛する騎士様のお体はとても大きくて、身長がそこそこ高い私よりも高くて、腕も太くて立派で…思い出すだけで胸が今でも切なくなってしまう。
身長が高いって言っても、女将が規格外過ぎるのよね、姫ちゃんが想像していたのはきっと、女将よりも大きな男性を思い描いていたのでしょうね。騎士様は女将程ではないけれど身長は高かったわよ、腕も太くて私の太ももみたいに太かった、胸板も厚くて、あの胸板に抱きしめられた時は・・・たったの、それだけで天に昇りなほど幸福感に包まれた最高の思い出よ、今もあの温もりを求めてやまないって部分には嘘は、付けないわよ…
その血筋である彼は…その、控えめに言って…その、失礼かもしれないけれど
体つきが…女性みたいに細い…身長も私の方が…高い…想像していたのと違い過ぎるのよね。
物陰から見つめ続ける…息を殺しているのでお互い何も言わずに、ずっと様子を伺い続ける。
新兵達がこれから何をするのかは、事前にある程度把握している。
確か、今日の予定は体力を鍛えたり筋力を鍛えたり基礎的な訓練予定だったわよね?なので、鎧を着た状態での走り込みなどのトレーニングをする予定だったはず…
そのトレーニングに必要な武具を手入れをしているって感じでしょうね、武具の取り扱いも訓練の一環でしょうね。
物陰からずっと、動きを見ていると、違和感というか、ちょっと混乱しそうになるのよね色々と…
女性のような細身なのに、力がありそうな感じがするのよ、重たい武具も片手でひょいひょいと軽々しく持ち上げているし…平民なのに武具の取り扱いに慣れている?
他にも、気になるのが、その、動きというか、仕草というか…何というか、うーん、言葉にしていいのか悩んでしまう、もやっと気になる部分がずっとずっと、拭いきれないへばりつく様にある、見れば見るほど、その違和感がずっとひっかかってしまう…ある疑惑に。
すぐ下で観察している姫ちゃんもずっと、眉をひそめながら考え込んでいる、時折零れるように聞こえる独り言の内容には同意しかないのよね。
「女性のような見た目とは裏腹にって感じ?力が強いのか…それとも、体の動かし方を良く知っているのかな?重たい道具も持ち方とか重心の置き方で持ちやすかったりするし?そうなると、ああいった作業を日常的にしていたってこと?武具の手入れに慣れているのかな?おかしいよね?平民の人って武具の手入れなんてしないよね?実家って、たしか、うん、武具店じゃないよね?」
そうなのよね、騎士様って実家に帰る時は鎧は此方に置いていくから、帯剣だけって感じのラフな格好で実家に向かわれていたのよね、だから、実家で手入れとかしていないのよね。
息子さんに手入れの仕方とかを教えていたとか?それなら、納得なのよね、彼が慣れた手つきって感じなのも頷けるけれど…そうじゃないのよね。
なのに、周りのいる平民出身の人達に比べると…天と地ほどに違うのよね。あり得るとすればお義父様が手解きをしてあげていたり?かしら?
テキパキと教わることも無く、手早く手入れを終えてしまったから何もすることなく一人でぼ~っと座っている、けれど、無関心って感じでもないのよね。
今も、どうしようか悩んでいるのよね、何度も何度も、周りの人達に手を貸そうかとチラチラと視線を向けたりして、手伝おうと手を上げようとしては、降ろしたりしている。
葛藤しているのでしょうね、騎士様と同じでお優しいのでしょう。
訓練の一環だから、手助けをしてもいいのかどうか、悩んでいるって感じね。
すぐ近くで座っている王家の隠し子なんて、さらっと手入れを終えて、涼しそうな顔で空でもみあげなたら、次の指示が来るのを待っているって感じ…我関せずって感じね。
二人を比べてみると育ちの差っていうのが一目瞭然ね。
一人は、言われたことだけを卒がなく終わらせて、周りの状況なんて視界に入っていないのか我関せず。
もう一人は、自分の分は終わったけれど、他の人達の分も手伝った方がいいのか助け合うという平民特有の育ちって感じね。
平民として普通に考えれば、手伝えることは、手伝うのが日常的なのよね、でも、これも訓練の一環だから、手を貸すのは、訓練としての意味をなさないっと考えて、手を貸そうとするのをやめている、でも、習慣づいた部分が体を勝手に動かそうとしているって感じね。
周りは馴れない武具の扱いに戸惑っているから暇そうにしているのは二人だけ。
こういう状況だからこそ、周りと違う二人だけってなると、必然的に距離は近まるものよね、部屋も同室だもの。
此処は厳しい騎士団ってわけでもないので、周りに迷惑の成らない程度に会話するくらいなら誰も咎めたりはしない。
そんな状況で二人は、小声で周りに気を付かないながら何かを話している、年齢の近い友人が出来るのを眺めているのって、心が暖かくなってしまう。
王家の隠し子も気を遣えれる程度に優しさは持ち合わせているみたいで、少しホッとする、愛する騎士様の息子さんと同質って考えると、気遣いが最低限出来る人ってわかるだけでも、母親としての感情が落ち着くっていうモノよね。
うんうん、二人とも、周りに気を遣うっていう優しい部分は持ち合わせていそうね。
それにしても、この感覚、学生時代を思い出すわね、学生時代も遠目で麗しの騎士様を眺めていたものなのよね…
今もこうやって眺めている姿が、本当に、あの頃と同じように感じる…それにしても…楽しそうに会話している二人の何ともまぁ…美しき事!!
王家の隠し子は当然よね、っていうくらい王家としての気品がある、仕草とかを除いて容姿だけを見ても…とても綺麗な顔立ちをしている。
そして、それ以上…隠し子の隣にいる人物の美しさよ…
眺めているだけで、今まで感じたことのない美を感じてしまったからなのか、全身が震えてしまいそうになる。想像を絶する表現することが出来ない程に美しい…
何度でも、幾度となく、視界に入るだけで、胸が締め付けられる様に感じる…誰しもが賛美するこの世全ての美しさが集まり迸るように溢れ出る美!
あんなにも美しい人に目の前で微笑まれたら、心奪われ恋に落ちない女性っていないんじゃないかしら?ってくらい、美しい…
様々な美しいモノを見てきたであろう王家の隠し子じゃなければ…男性でもあの美しさの虜になっていたんじゃないかしら?
彼を同室にして正解ね…下手に耐性のない人を同室にしていたら…衆道…という言葉が脳裏をよぎってしまうじゃないの。
美しき一輪の花を眺めていると、雑草たちの動きが視界に入ってくる
…あれ?気のせいかしら?作業を終えた人たちがチラチラと騎士様の息子さんを見ている人が多い?
…あの、横目で見るような、あの、感じ…私はその視線を知っている、幾度となく周りで見てきたから、学生時代に騎士様を見つめる多くの視線を見てきたから、わかる、あの視線は、魅力を感じている?
…ん?ぇ、男同士でもアリって考えの人が、ぇ?…多いのかしら?い、ぃ、今どきの若い子って、そ、そういうものなのかしら?
恋の伝道師と言われ続けてきた本能なのか、知的好奇心なのか、わからないけれど、どうしてもその視線が本当に熱を持っているのか気になって仕方が無くなってしまい、作業をしている人達の一挙一党則に視線を向けて念入りに観察していく…
誰が言ったかわからない恋の伝道師としての直感が囁いてくるわね…
あれ、好意を寄せている人に向ける視線じゃないかしら?ええ、そうよね?男、おとこ…ぇ?ぇぇ~?いや、そんな、一人や二人くらいなら納得できるけれど、この人数全部がそうなの?全員が同じ趣味趣向ってありえるの?ありえるわけないわよね?
なら、前提が違う?
…ぇ?そう、なの?実は、男性じゃなくて女性だったり?
ありえない答えが浮き上がってくるほどに私の頭は混乱の渦中にいるのだろう、有り得ない答えを導き出しては直ぐに否定する。
いやいやいやいや!!そんな事ないわよ!騎士様からしっかりと息子って教えてもらっているじゃない!お風呂も入れたりしていたって!赤子のころは、しっかりと世話もしていたって自慢げに語っていたじゃない!間違うわけないじゃない!!
あたまが、 あたまが、こんらんする,,,!?
どうして、ここ迄、こじれるのか、混乱するのか原因は一つ!
そう、そうなのよ!!時折見せる仕草が、後ろ姿が…雰囲気全てが、女性を連想させるのよ!!
今だって、雑草たちに話しかけられたから立ち上がって会話の輪の中に入るけれど!姿が、姿勢が、雰囲気がおかしいのよ!
片足に重心を置いて、もう片方がどうして、ちょっと内またになったりするの!?
自分の仙骨よりも少し上あたり、腰辺りに後ろ手を組むような姿勢をとるのは男の人が良くする姿勢だけれど!
普通であれば、手首を掴んだりするわよね?違うのよ、彼は、自分の人差し指にもう片方の人差し指を引っかけるようにしてるのよ!?
こういった仕草なんて…男性って、しないわよね?
他にも、考える仕草とかで、顎を触るのは誰だってそうだけど、頬に手を触れて考えるのって、女性的な、仕草じゃないかしら?男性もしていたかしら?
あと、笑う時にうふふって言う?そうなんだーって可愛げのある言い方…する、かしら?
更には、一瞬だけだけど!座る時に一瞬だけ女の子座りをしていたのだけれど!?直ぐに、慌てて足を真っすぐに延ばしてから三角座りへと座りなおしていたけれど
男性が一瞬たりとも、そんな座り方をした人を、私は見たことが無いんですけどぉ!?
更には、歩くときもしなやかというか、何というか、艶があるのよ…女性らしいのよ!がさつな男みたいに大股で風を切って歩く様な歩き方を一切しないのよ!?
随所に女性らしい所作が見え隠れしているのよ!?隠そうとしているのか、慌てて男性っぽく振舞おうとするけれど…
ずっと見ていると、何度も何度も、目の前に映る人物が女性だと感じてしまう…
認識がぶれてしまう、男性のはずなのに男性のはずなのに!ずっとずっと思考と直感が食い違ってくる!?
直感が真実だと何度も何度も大きな声で叫んでいるのを…うけとめるとなると…繋がってしまう…事前情報などが何を意味していたのか…
ぇ、まって、自分が戦闘向きじゃない?それは…心が…じょせい、だから?あらそい、ごとが、にがて…とか?
それが、真実だとすれば…直感が正しいのだと分かってしまった瞬間に考えたくない未来の映像のせいで、ぶわっと全身から汗が溢れ出てしまう。
一緒に覗き込むように見ている最愛の娘が…初めて恋を知ってしまったかもしれない、姫ちゃんの恋の結末が…悲恋が決まってしまったって事?
姫ちゃんが悲しみ叫ぶ姿がありありと想像できてしまった…
喉が一気に乾く、すぐ下にいる最愛の娘になんて声を掛けたらいいのかわからない…
声を出そうとしても声が出ない、喉を通るのは乾いた喉を潤そうとする唾液のみ…
彼女の心情を考えると、何を言えばいいのか、わからない、何が恋の伝道師よ、はつこいを、はつこいを!初恋を!!
始まる前に終わらせるなんて出来るわけないじゃない!嗚呼、もう、嗚呼!!もう!!ど、どうすればいいの?こういう特殊な状況、ど、どうすればいいの!?
…そんなわけで、今私達はある建物の陰から、新人達に気が付かれない様に気配を殺しながら息を潜め偵察…観察?している最中なのよ。
相手は決まっているでしょ?騎士様の息子さんよ…
新人達の訓練が始まる前の準備?をしている最中で、傍には意図的に同室にした王家の隠し子がいる、作業をしながら何かしらの会話しているのでしょうね、それを物陰から見守り続けているって状況なのよね。
「想像以上に…細身なのよね」「そうだよね、私もさー皆が言う偉大なる戦士長の話をいっぱい聞かされてきたからてっきり女将みたいな超人の一族だと思ってた」
そう、ね、そうなのよ、血筋って身体に及ぼす影響力は凄く強い、私だって体つきはお母様に似ている…
愛する騎士様のお体はとても大きくて、身長がそこそこ高い私よりも高くて、腕も太くて立派で…思い出すだけで胸が今でも切なくなってしまう。
身長が高いって言っても、女将が規格外過ぎるのよね、姫ちゃんが想像していたのはきっと、女将よりも大きな男性を思い描いていたのでしょうね。騎士様は女将程ではないけれど身長は高かったわよ、腕も太くて私の太ももみたいに太かった、胸板も厚くて、あの胸板に抱きしめられた時は・・・たったの、それだけで天に昇りなほど幸福感に包まれた最高の思い出よ、今もあの温もりを求めてやまないって部分には嘘は、付けないわよ…
その血筋である彼は…その、控えめに言って…その、失礼かもしれないけれど
体つきが…女性みたいに細い…身長も私の方が…高い…想像していたのと違い過ぎるのよね。
物陰から見つめ続ける…息を殺しているのでお互い何も言わずに、ずっと様子を伺い続ける。
新兵達がこれから何をするのかは、事前にある程度把握している。
確か、今日の予定は体力を鍛えたり筋力を鍛えたり基礎的な訓練予定だったわよね?なので、鎧を着た状態での走り込みなどのトレーニングをする予定だったはず…
そのトレーニングに必要な武具を手入れをしているって感じでしょうね、武具の取り扱いも訓練の一環でしょうね。
物陰からずっと、動きを見ていると、違和感というか、ちょっと混乱しそうになるのよね色々と…
女性のような細身なのに、力がありそうな感じがするのよ、重たい武具も片手でひょいひょいと軽々しく持ち上げているし…平民なのに武具の取り扱いに慣れている?
他にも、気になるのが、その、動きというか、仕草というか…何というか、うーん、言葉にしていいのか悩んでしまう、もやっと気になる部分がずっとずっと、拭いきれないへばりつく様にある、見れば見るほど、その違和感がずっとひっかかってしまう…ある疑惑に。
すぐ下で観察している姫ちゃんもずっと、眉をひそめながら考え込んでいる、時折零れるように聞こえる独り言の内容には同意しかないのよね。
「女性のような見た目とは裏腹にって感じ?力が強いのか…それとも、体の動かし方を良く知っているのかな?重たい道具も持ち方とか重心の置き方で持ちやすかったりするし?そうなると、ああいった作業を日常的にしていたってこと?武具の手入れに慣れているのかな?おかしいよね?平民の人って武具の手入れなんてしないよね?実家って、たしか、うん、武具店じゃないよね?」
そうなのよね、騎士様って実家に帰る時は鎧は此方に置いていくから、帯剣だけって感じのラフな格好で実家に向かわれていたのよね、だから、実家で手入れとかしていないのよね。
息子さんに手入れの仕方とかを教えていたとか?それなら、納得なのよね、彼が慣れた手つきって感じなのも頷けるけれど…そうじゃないのよね。
なのに、周りのいる平民出身の人達に比べると…天と地ほどに違うのよね。あり得るとすればお義父様が手解きをしてあげていたり?かしら?
テキパキと教わることも無く、手早く手入れを終えてしまったから何もすることなく一人でぼ~っと座っている、けれど、無関心って感じでもないのよね。
今も、どうしようか悩んでいるのよね、何度も何度も、周りの人達に手を貸そうかとチラチラと視線を向けたりして、手伝おうと手を上げようとしては、降ろしたりしている。
葛藤しているのでしょうね、騎士様と同じでお優しいのでしょう。
訓練の一環だから、手助けをしてもいいのかどうか、悩んでいるって感じね。
すぐ近くで座っている王家の隠し子なんて、さらっと手入れを終えて、涼しそうな顔で空でもみあげなたら、次の指示が来るのを待っているって感じ…我関せずって感じね。
二人を比べてみると育ちの差っていうのが一目瞭然ね。
一人は、言われたことだけを卒がなく終わらせて、周りの状況なんて視界に入っていないのか我関せず。
もう一人は、自分の分は終わったけれど、他の人達の分も手伝った方がいいのか助け合うという平民特有の育ちって感じね。
平民として普通に考えれば、手伝えることは、手伝うのが日常的なのよね、でも、これも訓練の一環だから、手を貸すのは、訓練としての意味をなさないっと考えて、手を貸そうとするのをやめている、でも、習慣づいた部分が体を勝手に動かそうとしているって感じね。
周りは馴れない武具の扱いに戸惑っているから暇そうにしているのは二人だけ。
こういう状況だからこそ、周りと違う二人だけってなると、必然的に距離は近まるものよね、部屋も同室だもの。
此処は厳しい騎士団ってわけでもないので、周りに迷惑の成らない程度に会話するくらいなら誰も咎めたりはしない。
そんな状況で二人は、小声で周りに気を付かないながら何かを話している、年齢の近い友人が出来るのを眺めているのって、心が暖かくなってしまう。
王家の隠し子も気を遣えれる程度に優しさは持ち合わせているみたいで、少しホッとする、愛する騎士様の息子さんと同質って考えると、気遣いが最低限出来る人ってわかるだけでも、母親としての感情が落ち着くっていうモノよね。
うんうん、二人とも、周りに気を遣うっていう優しい部分は持ち合わせていそうね。
それにしても、この感覚、学生時代を思い出すわね、学生時代も遠目で麗しの騎士様を眺めていたものなのよね…
今もこうやって眺めている姿が、本当に、あの頃と同じように感じる…それにしても…楽しそうに会話している二人の何ともまぁ…美しき事!!
王家の隠し子は当然よね、っていうくらい王家としての気品がある、仕草とかを除いて容姿だけを見ても…とても綺麗な顔立ちをしている。
そして、それ以上…隠し子の隣にいる人物の美しさよ…
眺めているだけで、今まで感じたことのない美を感じてしまったからなのか、全身が震えてしまいそうになる。想像を絶する表現することが出来ない程に美しい…
何度でも、幾度となく、視界に入るだけで、胸が締め付けられる様に感じる…誰しもが賛美するこの世全ての美しさが集まり迸るように溢れ出る美!
あんなにも美しい人に目の前で微笑まれたら、心奪われ恋に落ちない女性っていないんじゃないかしら?ってくらい、美しい…
様々な美しいモノを見てきたであろう王家の隠し子じゃなければ…男性でもあの美しさの虜になっていたんじゃないかしら?
彼を同室にして正解ね…下手に耐性のない人を同室にしていたら…衆道…という言葉が脳裏をよぎってしまうじゃないの。
美しき一輪の花を眺めていると、雑草たちの動きが視界に入ってくる
…あれ?気のせいかしら?作業を終えた人たちがチラチラと騎士様の息子さんを見ている人が多い?
…あの、横目で見るような、あの、感じ…私はその視線を知っている、幾度となく周りで見てきたから、学生時代に騎士様を見つめる多くの視線を見てきたから、わかる、あの視線は、魅力を感じている?
…ん?ぇ、男同士でもアリって考えの人が、ぇ?…多いのかしら?い、ぃ、今どきの若い子って、そ、そういうものなのかしら?
恋の伝道師と言われ続けてきた本能なのか、知的好奇心なのか、わからないけれど、どうしてもその視線が本当に熱を持っているのか気になって仕方が無くなってしまい、作業をしている人達の一挙一党則に視線を向けて念入りに観察していく…
誰が言ったかわからない恋の伝道師としての直感が囁いてくるわね…
あれ、好意を寄せている人に向ける視線じゃないかしら?ええ、そうよね?男、おとこ…ぇ?ぇぇ~?いや、そんな、一人や二人くらいなら納得できるけれど、この人数全部がそうなの?全員が同じ趣味趣向ってありえるの?ありえるわけないわよね?
なら、前提が違う?
…ぇ?そう、なの?実は、男性じゃなくて女性だったり?
ありえない答えが浮き上がってくるほどに私の頭は混乱の渦中にいるのだろう、有り得ない答えを導き出しては直ぐに否定する。
いやいやいやいや!!そんな事ないわよ!騎士様からしっかりと息子って教えてもらっているじゃない!お風呂も入れたりしていたって!赤子のころは、しっかりと世話もしていたって自慢げに語っていたじゃない!間違うわけないじゃない!!
あたまが、 あたまが、こんらんする,,,!?
どうして、ここ迄、こじれるのか、混乱するのか原因は一つ!
そう、そうなのよ!!時折見せる仕草が、後ろ姿が…雰囲気全てが、女性を連想させるのよ!!
今だって、雑草たちに話しかけられたから立ち上がって会話の輪の中に入るけれど!姿が、姿勢が、雰囲気がおかしいのよ!
片足に重心を置いて、もう片方がどうして、ちょっと内またになったりするの!?
自分の仙骨よりも少し上あたり、腰辺りに後ろ手を組むような姿勢をとるのは男の人が良くする姿勢だけれど!
普通であれば、手首を掴んだりするわよね?違うのよ、彼は、自分の人差し指にもう片方の人差し指を引っかけるようにしてるのよ!?
こういった仕草なんて…男性って、しないわよね?
他にも、考える仕草とかで、顎を触るのは誰だってそうだけど、頬に手を触れて考えるのって、女性的な、仕草じゃないかしら?男性もしていたかしら?
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更には、一瞬だけだけど!座る時に一瞬だけ女の子座りをしていたのだけれど!?直ぐに、慌てて足を真っすぐに延ばしてから三角座りへと座りなおしていたけれど
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更には、歩くときもしなやかというか、何というか、艶があるのよ…女性らしいのよ!がさつな男みたいに大股で風を切って歩く様な歩き方を一切しないのよ!?
随所に女性らしい所作が見え隠れしているのよ!?隠そうとしているのか、慌てて男性っぽく振舞おうとするけれど…
ずっと見ていると、何度も何度も、目の前に映る人物が女性だと感じてしまう…
認識がぶれてしまう、男性のはずなのに男性のはずなのに!ずっとずっと思考と直感が食い違ってくる!?
直感が真実だと何度も何度も大きな声で叫んでいるのを…うけとめるとなると…繋がってしまう…事前情報などが何を意味していたのか…
ぇ、まって、自分が戦闘向きじゃない?それは…心が…じょせい、だから?あらそい、ごとが、にがて…とか?
それが、真実だとすれば…直感が正しいのだと分かってしまった瞬間に考えたくない未来の映像のせいで、ぶわっと全身から汗が溢れ出てしまう。
一緒に覗き込むように見ている最愛の娘が…初めて恋を知ってしまったかもしれない、姫ちゃんの恋の結末が…悲恋が決まってしまったって事?
姫ちゃんが悲しみ叫ぶ姿がありありと想像できてしまった…
喉が一気に乾く、すぐ下にいる最愛の娘になんて声を掛けたらいいのかわからない…
声を出そうとしても声が出ない、喉を通るのは乾いた喉を潤そうとする唾液のみ…
彼女の心情を考えると、何を言えばいいのか、わからない、何が恋の伝道師よ、はつこいを、はつこいを!初恋を!!
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死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
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つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
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