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Dead End ユUキ・サクラ 妖闘桜散 (73)
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怖いくらいに無臭だった…
水のような匂いしかしない、残念なことにゼリーはスプーンでくり抜けるくらい柔らかかった…
ゼリーとはいえさ多少のほら?グミみたいに弾力をつけれるって思うじゃん?
無いんだよ…弾力が…水のようにするっとスプーンでくり抜けちゃったんだよね…
出されたときはね?ゼリーの中に味と匂いが閉じ込めてあれば、最高じゃん!って…思ったんだよ!!ゼリーだけ食べてみたら、味も、匂いも、弾力も、無いんだわ、ううん、訂正、味はした、うん…うん、思い出した、変な、薄っすらとケミカルな味がした…
わかっていても噛んでみたよ?噛む前に消えたよゼリーがさ!!
この時点で不味いって即答するレベル…ただの水味なら許せたんだけどなぁ…
ってかね?スプーンで掬う前はさ淡い希望も抱いていたんだよ?
匂いが無いのならさ、食感を楽しめばいいって、なるじゃん?
だからさ、匂いが無くても食感さえあればさ美味しいと思えるかもしれないじゃん?
だからね、ゼリーの中にある豆は絶望だろうと聞きたくない説明文は置いといて…
せめてゼリーには、弾力とかさ?噛み応えとかに期待したんだよ?
ほら、干し肉だって噛めば噛むほど肉の旨味が出てくるじゃん?
匂いなんて食に置いておまけ!弾力こそ正義!って、考えていた時期が私にもありました。今では反省しております。
目の前にある物質…もとい試作品を食べきれっという圧に流されるままに、ゼリー+豆らしき物質を口に入れたらもう絶句…絶望…心が折れた…スプーンを地面に叩きつけたくなった。
だって…ゼリーだけならまだしも豆も同じだった!
固形物だと思っていた豆に食感が無いの!無に等しいんだよなぁ…
匂いを消す為なのか?豆の食感がもそもそとしているというか、何というか、色のついたゲル?って感じ、メレンゲが一番近いかも…
わかっていたけれど、味についても、最悪だった、もろに丸薬の味。
丸薬からジャリジャリとした食感を消して味だけを抽出した感じ。
噛まなくても舌で崩れるほどに煮たのかな?丸薬を…
っていうか、今にして思えば、丸薬を液体へと改良したさっき戦場で飲んだ経口摂取用の丸薬液体ヴァージョンと同じ味付けなんだよなぁ、ってことは、それを豆の形に形成したってこと?あー、今になってわかったかも、それっぽいなぁ…
総合的な感想としてはね。
ゼリーと豆らしき物質を一緒に口に含んだ瞬間、無臭のよくわからないジェル状の物体が口の中で解けて消える。消えるだけならよかった。
ジェル状の物質を噛もうとすると口の隅々に飛び散るんだよ。
飛び散って残された物質からは口の中を漱がない限り、変なケミカルな味がプラスされた丸薬独特の味が残り続ける。
絶句して何も言わない私の状態が気になったのか幹部全員が口にした瞬間
あんなもの、食べ物じゃない!!って全員が叫び開発した人を殴りつけたくなるほどの不味さ…
絶句しながら脳裏に浮かび上がったのが、日本にある煮凝りっていう料理、こんな感じなのかなぁ?だとしたら幻滅しちゃいそう…食べたことないんだけどね。
一応ね、これだけだと苦痛すぎてストレスが半端じゃないからって、現場に導入するのならせめて、これだけはして欲しいっという妥協案として一口サイズの乾パンっというか、塩味のクッキーみたいなのを用意して欲しいってね、お母さんから要望があってさ、それらを用意してあるのが救いかな…
なので、その乾パンの上に先ほどの無臭栄養食を乗せて食べるのが皆の食べ方かな?…よく我慢してくれてると思う…
捨てろって?材料費&研究費がね、とんでもねぇ金額いってんだわ…捨てれねぇって…
予定を聞かされた戦士や騎士達の半分が嬉々として、残り半分からは溜息が零しながら歩き続け、そんな状態でセーフティエリアに到着しちゃったから、出迎えてくれたメイドちゃんが状況を把握するのに困惑している。
うん、わかるよ?何があったのかって気になるよね…
ん?何でメイドちゃんがここにいるの?
持ち場から離れているはずのない人物がいる、その答えなんてね
どうしてここにいるのか、瞬時に導き出され辿り着く答えによって神経が研ぎ澄まされ臨戦態勢へと緊張する間もなく
「お帰りなさいませ、お早いご帰還で!」
華のような笑顔で出迎えてくれた。華の無い戦場で彼女の笑顔はたいそう綺麗に咲き誇りそれはもう、心を潤わして、って、そんなことはどうでもいいの!いや、それに関しては嬉しいことには変わりは無いんだけどさ、何でいるの?緊急事態?
「ぁ、ご安心ください緊急事態ではないです。定時連絡の方です」
溢れ出ようとする殺気に直ぐに気が付いたのかどうしてここにいるのか慌てて教えてくれたので殺気を抑え、和やかな日常を過ごすモードへと切り替えていく。なんだ、焦るじゃん?
「偶然なんです、っというか、姫様がこんなに早く帰還されるなんて思ってもいませんでした。方々からの連絡を受け取ったのでそれらをまとめて報告するために此方に出向いていただけでして、先ほど、定時連絡も終えたので帰還しようと転送の陣に向かっていると支援部隊の方からお声を掛けて頂きまして、姫様が此方に向かっていると。急ぎの用事もございませんので敬愛する姫様をお出迎えしたく、ご迷惑でしたか?」
殺気を感じ取ってしまったから怯えさせてしまった、いけないいけない、戦場帰りだと殺気が漏れやすくなっちゃう。駄目だなぁ私。
偶然って事ならありえるよね。成程ね~、口頭での定時連絡だったらさ、伝達ミスが無いようにどうせなら、直接定時連絡をした方がいいよね。
「うん、ありがとう、休憩ついでに定時連絡も受け取ろうかな」
心遣いに自然と笑顔になってしまう。
主を慕い主を支えようとする献身的な彼女の姿勢には次も頑張ろうと思わせてくれるから、華のおもてなしによってさ、疲れた体と心に英気を染み渡らせてもらおうかな?
「はい!そうおっしゃられると思いまして、あちらのテントを抑えてあります!」
ささ、此方へ此方へと腕を組まれて連れていかれるので、共に戦場で戦った騎士や戦士達に手を振ると微笑ましい笑顔で返してくれた。君は腕が折れてるんだから支えている腕を離してまで手を振らなくてもいいよ?
去り際にその事を注意すると痛そうに悶えながらも笑顔で返事を返してくれた。
強引なメイドに共に歩いていく。周囲の視線は微笑ましい感じ。
微笑ましいのは良いんだけどさ、私としては休憩する前に医療テントにいるお母さんに頼んで背中から伸びている魔石と繋がってる魔力ケーブルを外してもらいたかったんだけれどなぁ…これがあると横になりにくいじゃん?
まぁいいや、もう、つけっぱなしで。
んふぅ、っと鼻から溜息を溢しながらテントの中に入ると
「お帰りなさいっていうのもおかしな話よね、それでも、言わせてもらうわね。おかえりなさい無事、帰ってきてくれて…よかった」
何時だってお母さんは私が戦場に出て帰ってくると心配そうに出迎えてくれる。
その姿を見るだけで私は帰ってきたのだと心の底から感じ安らぎを覚えてしまう。
嗚呼、ここが私の帰ってくる場所なのだと。
惜しむらくは普段着だったらより一層感じれたんだけどね、今のお母さんは仕事着だから、ここが戦場であると物語ってしまってるんだよね。
だけどね、こうやって出迎えてくれるからさ、まるで私達の家に帰って来たみたい
眉間に皺を作って心配そうな笑顔でお母さんが出迎えてくれる。何時もと変わらないのが日常へと帰ってきた感があるよね。
うんうんっと心の中で瞳達と共に頷いていると
「では、私は持ち場に戻りますね!」
案内が終えたのだとメイドちゃんがテントから出ていく?
直接報告がしたいってわけではなく気を使ってくれたって事かな?
テントから出ていったメイドちゃんの後姿を眺めていると
「ほら、休憩するのでしょ?背中みせなさい」
椅子から立ち上がって器具を片手に近づいてきてテントの入り口を閉じてぽんぽんっと背中を叩かれる。
ぽけっと突っ立ってないで動けってことね、はいはい。
机の上に上着を脱いでおいてから、直ぐ近くに置かれている丸椅子に座って戦闘服を脱いでっと…鎧を着てないわけじゃない私専用の戦闘服は普段着の下に着こんでいるのだ。
背中を露出すると間髪入れずに容赦なく冷たい感触が伝わってきてつい、体が跳ねてしまう。消毒液が冷たい。
うひぃっと心の中で声を出してしまうくらい、ゾクゾクする寒気が全身を駆け巡り終わるころには背中の引っ張られる感覚が消え、流れ込んでくる感覚も消える。
かといって、何か思考に変化があるわけでも無し、うんうん、フィルター?の術式がちゃんと作用しているのかな?それとも…まだこの段階では影響がないだけかな?精神汚染が起きないことを祈るばかりだね。
現状では、ぶっつけ本番に近いから、何が起こるのか要注意って感じかな?
色んな人の祈りによって思考が逸れてしまったら、合理的な判断が出来なくなるからね!ぇ?既に合理性が欠けて感情的になってたって?はは、んなわけ?ないじゃん?ねぇ?
誰も肯定してくれない疎外感を感じつつ
「ありがとうー…ん~背中が引っ張られる感覚に慣れちゃったかも?」
開放感を味わおうと立ち上がると、自然と姿勢が前のめりっというか、前傾姿勢になってしまう。無意識下で重心のバランスを取ろうとしてるのかも?
その姿を見た医療人が
「接続した状況でもう、何日経ったのかしらね?適応能力ってやつかしら。体も色々と変化してくるでしょうね」
背中が引っ張られるのを想定して腹筋頑張った成果もあるかもよ?
「腰が痛いとか、背中が痛いとか無い?大丈夫?」
ペタペタと背中や腰が触れられる、暖かい手…
触れられた箇所に意識を向けて現状を客観的に分析していく。
筋肉痛は…ある。けれど、神経が叫ぶとか、関節が鳴くとかはないかな?ぎっくり腰とかの関節からくる痛みは無さそうかな?
「大丈夫!今日の為に苦手な筋トレいっぱいしてきたんだから!」
地下に籠ってるだけじゃないよ?ちゃんとユキさんと一緒に研究の合間に筋トレしたもん!腹筋とか体幹辺りを徹底的に鍛えて今の私は若干だけど腹筋が割れてるからね!昔みたいにぷにぷにしてないんだから!
「…そう、ね」
触診ついでに脇腹のお肉摘まむのやめてくれないかな?筋肉つける為にお肉一杯食べたから脂肪もちょっと乗っかってるんだから!私の言葉を否定する様なことやめてよ!
抵抗する様に脇腹を掴む邪悪な手をペチペチペチペチと指先で連打して抵抗の意思を示し続ける。
「まぁ、貴女は痩せすぎだからこれくらいがちょうどいいわよ、寧ろまだ痩せ気味じゃないかしら?」
その一言に気づかされる!女としての魅力が低いという一撃に脳が揺らされる…
「そう?…その方が、その」
男の人って喜ぶの、かな?
水のような匂いしかしない、残念なことにゼリーはスプーンでくり抜けるくらい柔らかかった…
ゼリーとはいえさ多少のほら?グミみたいに弾力をつけれるって思うじゃん?
無いんだよ…弾力が…水のようにするっとスプーンでくり抜けちゃったんだよね…
出されたときはね?ゼリーの中に味と匂いが閉じ込めてあれば、最高じゃん!って…思ったんだよ!!ゼリーだけ食べてみたら、味も、匂いも、弾力も、無いんだわ、ううん、訂正、味はした、うん…うん、思い出した、変な、薄っすらとケミカルな味がした…
わかっていても噛んでみたよ?噛む前に消えたよゼリーがさ!!
この時点で不味いって即答するレベル…ただの水味なら許せたんだけどなぁ…
ってかね?スプーンで掬う前はさ淡い希望も抱いていたんだよ?
匂いが無いのならさ、食感を楽しめばいいって、なるじゃん?
だからさ、匂いが無くても食感さえあればさ美味しいと思えるかもしれないじゃん?
だからね、ゼリーの中にある豆は絶望だろうと聞きたくない説明文は置いといて…
せめてゼリーには、弾力とかさ?噛み応えとかに期待したんだよ?
ほら、干し肉だって噛めば噛むほど肉の旨味が出てくるじゃん?
匂いなんて食に置いておまけ!弾力こそ正義!って、考えていた時期が私にもありました。今では反省しております。
目の前にある物質…もとい試作品を食べきれっという圧に流されるままに、ゼリー+豆らしき物質を口に入れたらもう絶句…絶望…心が折れた…スプーンを地面に叩きつけたくなった。
だって…ゼリーだけならまだしも豆も同じだった!
固形物だと思っていた豆に食感が無いの!無に等しいんだよなぁ…
匂いを消す為なのか?豆の食感がもそもそとしているというか、何というか、色のついたゲル?って感じ、メレンゲが一番近いかも…
わかっていたけれど、味についても、最悪だった、もろに丸薬の味。
丸薬からジャリジャリとした食感を消して味だけを抽出した感じ。
噛まなくても舌で崩れるほどに煮たのかな?丸薬を…
っていうか、今にして思えば、丸薬を液体へと改良したさっき戦場で飲んだ経口摂取用の丸薬液体ヴァージョンと同じ味付けなんだよなぁ、ってことは、それを豆の形に形成したってこと?あー、今になってわかったかも、それっぽいなぁ…
総合的な感想としてはね。
ゼリーと豆らしき物質を一緒に口に含んだ瞬間、無臭のよくわからないジェル状の物体が口の中で解けて消える。消えるだけならよかった。
ジェル状の物質を噛もうとすると口の隅々に飛び散るんだよ。
飛び散って残された物質からは口の中を漱がない限り、変なケミカルな味がプラスされた丸薬独特の味が残り続ける。
絶句して何も言わない私の状態が気になったのか幹部全員が口にした瞬間
あんなもの、食べ物じゃない!!って全員が叫び開発した人を殴りつけたくなるほどの不味さ…
絶句しながら脳裏に浮かび上がったのが、日本にある煮凝りっていう料理、こんな感じなのかなぁ?だとしたら幻滅しちゃいそう…食べたことないんだけどね。
一応ね、これだけだと苦痛すぎてストレスが半端じゃないからって、現場に導入するのならせめて、これだけはして欲しいっという妥協案として一口サイズの乾パンっというか、塩味のクッキーみたいなのを用意して欲しいってね、お母さんから要望があってさ、それらを用意してあるのが救いかな…
なので、その乾パンの上に先ほどの無臭栄養食を乗せて食べるのが皆の食べ方かな?…よく我慢してくれてると思う…
捨てろって?材料費&研究費がね、とんでもねぇ金額いってんだわ…捨てれねぇって…
予定を聞かされた戦士や騎士達の半分が嬉々として、残り半分からは溜息が零しながら歩き続け、そんな状態でセーフティエリアに到着しちゃったから、出迎えてくれたメイドちゃんが状況を把握するのに困惑している。
うん、わかるよ?何があったのかって気になるよね…
ん?何でメイドちゃんがここにいるの?
持ち場から離れているはずのない人物がいる、その答えなんてね
どうしてここにいるのか、瞬時に導き出され辿り着く答えによって神経が研ぎ澄まされ臨戦態勢へと緊張する間もなく
「お帰りなさいませ、お早いご帰還で!」
華のような笑顔で出迎えてくれた。華の無い戦場で彼女の笑顔はたいそう綺麗に咲き誇りそれはもう、心を潤わして、って、そんなことはどうでもいいの!いや、それに関しては嬉しいことには変わりは無いんだけどさ、何でいるの?緊急事態?
「ぁ、ご安心ください緊急事態ではないです。定時連絡の方です」
溢れ出ようとする殺気に直ぐに気が付いたのかどうしてここにいるのか慌てて教えてくれたので殺気を抑え、和やかな日常を過ごすモードへと切り替えていく。なんだ、焦るじゃん?
「偶然なんです、っというか、姫様がこんなに早く帰還されるなんて思ってもいませんでした。方々からの連絡を受け取ったのでそれらをまとめて報告するために此方に出向いていただけでして、先ほど、定時連絡も終えたので帰還しようと転送の陣に向かっていると支援部隊の方からお声を掛けて頂きまして、姫様が此方に向かっていると。急ぎの用事もございませんので敬愛する姫様をお出迎えしたく、ご迷惑でしたか?」
殺気を感じ取ってしまったから怯えさせてしまった、いけないいけない、戦場帰りだと殺気が漏れやすくなっちゃう。駄目だなぁ私。
偶然って事ならありえるよね。成程ね~、口頭での定時連絡だったらさ、伝達ミスが無いようにどうせなら、直接定時連絡をした方がいいよね。
「うん、ありがとう、休憩ついでに定時連絡も受け取ろうかな」
心遣いに自然と笑顔になってしまう。
主を慕い主を支えようとする献身的な彼女の姿勢には次も頑張ろうと思わせてくれるから、華のおもてなしによってさ、疲れた体と心に英気を染み渡らせてもらおうかな?
「はい!そうおっしゃられると思いまして、あちらのテントを抑えてあります!」
ささ、此方へ此方へと腕を組まれて連れていかれるので、共に戦場で戦った騎士や戦士達に手を振ると微笑ましい笑顔で返してくれた。君は腕が折れてるんだから支えている腕を離してまで手を振らなくてもいいよ?
去り際にその事を注意すると痛そうに悶えながらも笑顔で返事を返してくれた。
強引なメイドに共に歩いていく。周囲の視線は微笑ましい感じ。
微笑ましいのは良いんだけどさ、私としては休憩する前に医療テントにいるお母さんに頼んで背中から伸びている魔石と繋がってる魔力ケーブルを外してもらいたかったんだけれどなぁ…これがあると横になりにくいじゃん?
まぁいいや、もう、つけっぱなしで。
んふぅ、っと鼻から溜息を溢しながらテントの中に入ると
「お帰りなさいっていうのもおかしな話よね、それでも、言わせてもらうわね。おかえりなさい無事、帰ってきてくれて…よかった」
何時だってお母さんは私が戦場に出て帰ってくると心配そうに出迎えてくれる。
その姿を見るだけで私は帰ってきたのだと心の底から感じ安らぎを覚えてしまう。
嗚呼、ここが私の帰ってくる場所なのだと。
惜しむらくは普段着だったらより一層感じれたんだけどね、今のお母さんは仕事着だから、ここが戦場であると物語ってしまってるんだよね。
だけどね、こうやって出迎えてくれるからさ、まるで私達の家に帰って来たみたい
眉間に皺を作って心配そうな笑顔でお母さんが出迎えてくれる。何時もと変わらないのが日常へと帰ってきた感があるよね。
うんうんっと心の中で瞳達と共に頷いていると
「では、私は持ち場に戻りますね!」
案内が終えたのだとメイドちゃんがテントから出ていく?
直接報告がしたいってわけではなく気を使ってくれたって事かな?
テントから出ていったメイドちゃんの後姿を眺めていると
「ほら、休憩するのでしょ?背中みせなさい」
椅子から立ち上がって器具を片手に近づいてきてテントの入り口を閉じてぽんぽんっと背中を叩かれる。
ぽけっと突っ立ってないで動けってことね、はいはい。
机の上に上着を脱いでおいてから、直ぐ近くに置かれている丸椅子に座って戦闘服を脱いでっと…鎧を着てないわけじゃない私専用の戦闘服は普段着の下に着こんでいるのだ。
背中を露出すると間髪入れずに容赦なく冷たい感触が伝わってきてつい、体が跳ねてしまう。消毒液が冷たい。
うひぃっと心の中で声を出してしまうくらい、ゾクゾクする寒気が全身を駆け巡り終わるころには背中の引っ張られる感覚が消え、流れ込んでくる感覚も消える。
かといって、何か思考に変化があるわけでも無し、うんうん、フィルター?の術式がちゃんと作用しているのかな?それとも…まだこの段階では影響がないだけかな?精神汚染が起きないことを祈るばかりだね。
現状では、ぶっつけ本番に近いから、何が起こるのか要注意って感じかな?
色んな人の祈りによって思考が逸れてしまったら、合理的な判断が出来なくなるからね!ぇ?既に合理性が欠けて感情的になってたって?はは、んなわけ?ないじゃん?ねぇ?
誰も肯定してくれない疎外感を感じつつ
「ありがとうー…ん~背中が引っ張られる感覚に慣れちゃったかも?」
開放感を味わおうと立ち上がると、自然と姿勢が前のめりっというか、前傾姿勢になってしまう。無意識下で重心のバランスを取ろうとしてるのかも?
その姿を見た医療人が
「接続した状況でもう、何日経ったのかしらね?適応能力ってやつかしら。体も色々と変化してくるでしょうね」
背中が引っ張られるのを想定して腹筋頑張った成果もあるかもよ?
「腰が痛いとか、背中が痛いとか無い?大丈夫?」
ペタペタと背中や腰が触れられる、暖かい手…
触れられた箇所に意識を向けて現状を客観的に分析していく。
筋肉痛は…ある。けれど、神経が叫ぶとか、関節が鳴くとかはないかな?ぎっくり腰とかの関節からくる痛みは無さそうかな?
「大丈夫!今日の為に苦手な筋トレいっぱいしてきたんだから!」
地下に籠ってるだけじゃないよ?ちゃんとユキさんと一緒に研究の合間に筋トレしたもん!腹筋とか体幹辺りを徹底的に鍛えて今の私は若干だけど腹筋が割れてるからね!昔みたいにぷにぷにしてないんだから!
「…そう、ね」
触診ついでに脇腹のお肉摘まむのやめてくれないかな?筋肉つける為にお肉一杯食べたから脂肪もちょっと乗っかってるんだから!私の言葉を否定する様なことやめてよ!
抵抗する様に脇腹を掴む邪悪な手をペチペチペチペチと指先で連打して抵抗の意思を示し続ける。
「まぁ、貴女は痩せすぎだからこれくらいがちょうどいいわよ、寧ろまだ痩せ気味じゃないかしら?」
その一言に気づかされる!女としての魅力が低いという一撃に脳が揺らされる…
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男の人って喜ぶの、かな?
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−−−−−−
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私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
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余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
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