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生徒会
しおりを挟む「やっとだね、姫ちゃん!やっと新しい人生を始められるね。」
美帰はそう言って姫奈ににっこりと微笑んだ。
姫奈はすっとカバンを手にした。
「やっと、夢が叶ったね、美帰
。今までいろいろあったけど、やっと…四人揃ったし、魔導科師学園にも入学出来た。これ以上、欲しいって思うものはないよ」
姫奈はそう言ってにっこりと微笑み返した。
月雛兄妹がやっと再開して一週間後。
鏡には、綺麗な制服姿の美帰と姫奈がうつっていた。
姫奈は2年前、ある事件によって兄妹が離れ離れになることを聞かされた。
それを知っていて、姫奈はいつか、また四人が一緒にいられることをずっと願ってきた。
その願いが、やっと叶ったのだ。オマケに日本一の学園にも四人で受験できた。
新しい人生のスタートだった。
「姫奈、美帰、準備出来たか?」
「「はーい」」
玲の声に二人は声を合わせて答えた。
慌てて下に降りると、制服姿をした玲と千尋が玄関で準備満タンで待っていた。
緑色のブラウスに、黒いパンツ。
玲はかっこ良く白いジャケットを羽織っている。
姫奈は思わずクスッと笑った。
「何笑ってんの」
「いや、似合ってるなぁって」
怜の言葉に姫奈はくすくす笑いながら答えた。
「早く行こう!」
美帰はそういうとローファーについた小さなボタンをポチッと押した。
押すと同時にローファーから青い光がローファーに向かって円を書き始めた。
魔法陣。
すっと魔方陣はすぐに消えた。
千尋も玲も姫奈も真似してスイッチをオンにする。
魔方陣が出てきてそして綺麗に消えて行く
「じゃあ、早く行こうか」
千尋は鍵を閉めると美帰は走り始めた。
走るというよりも、足が少し浮いていて、飛んでいる感じだ。
これは、ローファーについている魔法陣。
氷の上にようにすべることができる。
一応玲が作ったもので、床を自由に動き回れる。
体力の無駄もないし、車と同じくらい早く移動できるから楽だ。
私達は時速40で学校に向かった
ーーーーーーーー……。
体育館は広くて、そこで入学式を行われた。
姫奈は、1年B組のところに腰をおろした。
美帰と千尋は中学の入学式。
それは別の体育館。
玲と姫奈は第一体育館だ。
「あ、隣、いいですか?」
突然話しかけられて姫奈はハッとした。
そこにはメガネをかけたおとなしそうな女の子が姫奈に微笑みかけていた。
「あ、はい。いいですよ」
「あぁ、よかったぁー。じゃあ、座らせていただきますね」
彼女はそう言って姫奈の隣に座った。
「私、木ノ下アオイって言うんです。ここ、新しくて全く知らない人ばかりだから、ちょっと混乱して…」
アオイはすぐに自己紹介を始めた。
メガネの奥に瞳が揺れる。
姫奈も礼儀かと思い自己紹介をした。
「私は月雛姫奈…」
「月雛姫奈さん?とても綺麗なお名前。よかったら仲良くしてください。」
アオイはとってもフンワリとした女の子だった。
姫奈はアオイに笑いかけた。
『えー全校生徒にお知らせします。これから入学式を開始しますのでお静かにお願いいたします。ーーーー繰り返します。これから…』
これから長い入学式が始まる。
そんな中、姫奈はドキドキしていた。
なぜなら、玲が全校生徒の入学試験でトップを取り、代表で言葉を捧げるからだ。
『では、全校生徒代表として…』
しばらく、長いお話が終わり、アナウンスが入った。
いよいよだ。
姫奈はそう思いゴクリと唾を飲む。
『初めの言葉を、三年生、月雛玲さん』
「はい」
玲はハキハキとした声で答えると、マイクの前に歩いて行った。
姫奈は、カッコいい…と怜の姿を遠くから見つめていた。
「月雛って…もしかして、お兄さんですか?」
アオイは少し驚いたのか、大きな声で言った。
姫奈はコクリと頷いた。
「へぇ、すごいですね。トップだなんて。いいライバルになりそうです」
「ライバル?」
「ええ、勿論貴族チームにも所属されるんでしょう?同じチームだったら心強いし、違うチームだったら、いいライバルってこと」
アオイはそう言ってニッコリと微笑んだ。
「チーム?」
姫奈は頭をかしげた。
姫奈自身聞いたことはあるけど詳しくは知らない。
「貴族チーム、あんた貴族チームも知らんかって?ここの生徒は、チームに入るかどうか決めることができる。入りたくなければ帰宅部。そこで仕事をこなして行くのさ」
後ろから甲高い声がして思わず姫奈とアオイは振り返った。
そこには赤毛の綺麗な女の子が綺麗な笑顔で微笑んでいた。
ステージでは怜の挨拶が丁度終わったところだった。
「あたしは、宮内マリ。チーム・バッファロー!トップ3にいるんや。」
「あ、あの…私は、月雛姫奈…チームとかって、一体どういう…」
マリはポケットから財布を取り出すと、そこからカードを取り出した。
それを姫奈に渡した。
そのカードはIDのようだ。
宮内マリ 高校1年生 B組
*バッファロー
そう書かれてあり、顔写真も貼ってある。
そして、チームの紋章、旗じるしと思われるアイコンもついてる。
「バッファローに入りたいなら、スカウトするんだけど?どう?」
マリはそう言ってウィンクをする。
するとアオイは尽かさずツッコミを入れた。
「バッファローっていうか、私的にはジャグアに入りたいんだけど」
「えぇっ?!トップ2よ?試験も相当や!スカウトも全然ないし!大会ではダントツ一位や。レベルが高すぎってんの」
そんな二人の会話を聞きながら姫奈はワクワクしていた。
姫奈は、貴族チームというのを聞いたことがあった。
きっとそのことを言っているんだ。
貴族チームというのは、学園の中で、チームを作る。
もちろん、学園外にも貴族チームは存在する。
そしてそのチームは、仕事やトレーニングを行う。
チームには、ナンバーワンなどと、順位がつけられている。
つまり、周りのみんなから評価されるのだ。
仕事をどんどんこなしてレベルを上げれば、ナンバーワンのチームになれる。
チームに入るには試験を合格する必要がある。
レベルの低いチームだと試験なしで入れる例もある。
姫奈は絶対に何処かのチームに入りたいと思っていた。
ーーーーーーー……。
「へぇ、玲くんって姫奈の兄貴だったんやな、なんか意外やけどさ」
マリはそう言ってジュースを飲んだ。
「以外ってどこが…」
「んー顔かな」
「けなしてるの?」
姫奈は真剣だったにも関わらずマリはケラケラと下品に笑った。
午前の授業を終えて、お昼は、マリとアオイと一緒にいた。
二人は姫奈と同じクラスですぐに仲良くなった。
オマケにマリは小学生の時からこの学園にいて、アオイは姫奈と同じ、新入生。
そんなマリは3年ほど前から、ナンバースリーのチーム、バッファローのメンバーだそうだ。
マリは、二人に学園のことを教えてる役割をしている。
「おい姫奈、お前も昼休みだったか」
聞き覚えのある声がして姫奈は思わず振り向いた。
そこにいたのは、玲だった。
トレイにハンバーグとスープを載せている。
「玲もお昼休み??」
「あぁ、まーな。それと食べ終わったら、生徒会室こいよ。俺呼ばれててさ、お前も呼んで来いって」
「せ、生徒会室?」
「まぁ、そういうことで、じゃーな」
玲はそれだけいうと、同じクラスの男子の元に戻っていった。
生徒会の人が、怜と姫奈に何の用だろうか。
姫奈は、なにか規則違反をしたか考えてみたが何も思い浮かばない。
「やっぱ、カッコいいね、玲。あたし本気で恋しちゃいそう」
「えええ?!」
マリの言葉にアオイがびっくりして大きな声を出した。
姫奈の心臓もドクンと飛び上がる。
「本気で言ってんの?」
姫奈がそう聞くと、マリはガッツポーズを見せた。
「まあ、そういうわけで応援してよね?」
そういってまた下品に笑うマリ。
恋するのに時間は関係ない。
そういうけど、これは早すぎじゃないのだろうか。
姫奈は苦笑いをした。
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