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優等生
しおりを挟む「あーきたきたぁ!姫ちゃん!」
生徒会室の前でぴょんぴょん跳ねている美帰。
美帰の隣にも千尋、玲が立っていた。
「美帰に、千尋?なんでいんの?」
「何でって、呼ばれたんだよ。姫ちゃんだって、呼ばれてきたんでしょ?」
「私は、玲に呼ばれたんだけど」
姫奈はそう言って玲の方をみた。
千尋と美帰までいるとは。
もしも千尋達が何かやらかしたのならば、高校の生徒会室じゃなく、中学の生徒会室に呼ばれるはずだ。
なぜ二人もここへ?
「姉さん、僕も玲も生徒会の人たちに呼ばれているんだよ。全員揃ったし、中に入ろうか」
千尋はそう言って生徒会室のドアに手を掛けた。
ギィッと重い音がしてドアが開かれて行く。
生徒会の中を見てすごいと、思ったのは姫奈だけじゃないはずだ。
千尋も美帰も玲もすごいと思ったはずだ。
生徒会の中は、何処かの宮殿のような感じだった。
赤いカーペットに綺麗なソファー。
真ん中には机があり、机の前に綺麗な椅子が置いてある。
「いらっしゃい、月雛家!」
急に声が部屋中に広がった。
声のする方には綺麗な女の子が立っていた。
紫色の髪はカールで肩まで、背は小さめで、きっと美帰より小さい。
そして右耳から不思議な物が飛び出ている。
これはきっと彼女のセルフバティーだ。
白い機械で黄色い光が点滅している。
それでも目はまっすぐで強そうな感じだ
「ようこそ、魔導科高校生徒会、そして最強チーム、サイバーへ」
彼女は大きな声でそう言うと、両手を大きく広げた。
「サイバー?」
「そう、私、サイバーのリーダー・メイサ。柏崎メイサ。よろしく。」
姫奈の頭にはハテナしか浮かばなかった。
最強チーム?サイバー?
混乱しているうちに、美帰は楽しそうにメイサという人と握手して、玲も千尋も「よろしく」なんていってる。
「ちょっと、まって、まってよ?!全然意味が分からないんだけど」
姫奈は慌てて4人の中に割り込んだ。
「どういうこと?話が読めないんだけど」
「だから、私達はサイバーという最強チーム。貴方達はテストでダントツいい点とってたし。成績優秀兄妹。是非ともスカウトしたいってわけよ。」
メイサはそう言ってにっこりと笑った。
真っ直ぐで綺麗な目が姫奈を見つめる。まるで吸い込まれそうだ。
「ああ、ごめん姫奈。美帰と千尋には伝えておいたんだけどな」
玲は「ごめんごめん」と苦笑いを浮かべた。
「スカウトだよ。姉さん。僕たち三人、スカウトされたんだよ。このチームに」
千尋はそう姫奈に説明する。
「あぁ、なんだ…スカウトか…。学園で最強のチームにスカウトってだけか。
って、えええー?!何それ、本気?!?!?!」
軽く流そうとしていた姫奈は自分の立場に気がついたのか、びっくりして思わず大きな声を出してしまった。
いやでも、ビックリしない人の方がきっといない。
魔導科師高校一の最強チームにスカウトされるなんて。
「まあさ、4人とも試験は最高にハイレベルだったしね。」
そう言ってメイサは一つのプリントを美帰に渡した。
姫奈達はそのプリントを覗き込んだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
試験結果
中等部二年 月雛 美帰
全教科 589 / 600
アビリティーテスト 598 / 600
Lv. 47
承認。
中等部三年 月雛 千尋
全教科 590 / 600
アビリティーテスト 587 / 600
Lv. 49
承認
高等部二年 月雛 玲
全教科 600 / 600
アビリティーテスト 598 / 600
Lv. 52
承認
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「試験の…結果…よね」
姫奈はそう呟いた。
メイサはこくりと頷いた。
もちろん、アビリティーテストは、セルフバティー使った、ハンズオン(hands-on) テストだ。
つまりは、先生の前でセルフバティーをみせ、戦ったり色々する。
テストは先生が出すモンスターを倒すことだった。
もちろん、玲が私達四人の中でダントツだ。
「それなら、なぜ私まで呼んだんですか。私は最強じゃありません。」
姫奈はそう言って美帰からプリントを奪いメイサの顔の前に差し出した。
怜の下に、姫奈の成績が書かれているのだ。
「雛月姫奈…全教科 598 / 600 アビリティーテスト 459 / 600……
そうね、貴方の今のアビリティーでは仕事もまともにできないわ。ここには入れない」
メイサは静かにそう言った。
わかってる…そんなの
姫奈は唇を噛んだ。
自分が力不足なのは知ってる。
姫奈がこの学校に入れたのは奇跡のようなもの。
姫奈は三人とは違う。
自分でもわかっていた。
ーーその時、背筋が凍り付いたように嫌な予感が走った。
ビクッと姫奈は身体を震わせた。
殺気…!!
「…………!!!!??」
姫奈は思わずポケットに入っている携帯型のセルフバティーを取り出すとそれを顔の前で構えた。
ーーーーーーバンッ…!!!!!
銃声と共に両手に感じる重たい感じ。
目を開けると左手に持っていたセルフバティーから魔法陣が出ていた。
緑色の綺麗な魔法陣がセルフバティーに円を書いている。
「ひ、姫奈!」
玲は思わず姫奈に駆け寄り彼女の左手を掴み、魔法陣の元を突き止めようとした。
姫奈のセルフバティーの後ろ側にしっかりと銃の玉が入っていた。
その玉から緑色の魔法陣が出ている。
「ど…どういうこと… 」
姫奈はしばらく自分のセルフバティーを見つめた。
あのまま、殺気を見破れず、咄嗟にディフェンスをしなかったら、玉は姫奈の顔を直撃していた。
「やっぱりだわ。言った通りや」
奥の方から声がして姫奈達は思わずそっちに視線を寄せた。
そこには銀色の銃をこっちに向けた少女が立っていた。
膝についている銃を入れるための重そうなベルト。
金髪で綺麗な髪。赤い瞳。綺麗な肌....
どこかで見たことがある…。
「それ、あんたのセルフバティーやろ。ちょっとかしな」
少女は銃を机の上に放り投げると姫奈のセルフバティーを奪い取った。
「あ…ちょっと!」
そして自分の目の前に持ってくると、彼女の瞳の色が一瞬で緑色に変わった。
シュウンという機械の動くような音と共に、瞳の中の小さな光、青色の光、赤色の光がクルクルと回転をする。
「コ…コンタクアイのセルフバティー… だと?!」
玲はハッとしブツリと呟いた。
それをコンタクアイのセルフバティーだと知っていたからだ。
通常はコンタクレンズ。でもそれで、相手のセルフバティーの情報、他の機械の情報を得ることができる、まるでチーターのようなズルいセルフバティーだ。
とてもレアなセルフバティーで、世界で何個、くらいしか作られていない。
「タイプ-フェンデ バーション EX8.2……」
姫奈は息を飲み込んだ。
それは、姫奈のセルフバティーの情報だったからだ。
100年ほど前に作られた情報と同じ仕組みだ。
100年前は、携帯でIOSなどと言っていたらしい。
セルフバティーは、
X
XX
EX
E
S
SS
とバージョンアップができる。
Xから一番、低いバージョンで、SSまである。
もっとも、バージョンするには、10を足さないといけない。
例えば、EXなら、Eにバージョンアップするために、ポイントが必要だ。
それが、バージョンの次に来る数字。
"EX8.2"
この8が10になれば、バージョンアップは可能ということだ。
タイプは様々だ。
存在するタイプは多すぎるから姫奈も覚えていない。
でも、タイプは特性のようなものだ。
「一体…なんなの…」
姫奈は彼女を睨みつけた。
すると彼女の目はすうっと元の色に戻った。
少女はセルフバティーを姫奈に手渡しするとニヤッと笑った。
「言った通りだったやろ、メイサ。この子、やっぱり凄い力の持ち主だ。多分レベルは私より上になりそうだ」
「それって…どういう……」
「だーから、どうして、入学試験でこのセルフバティーを使わなかったの? 私、気づいていたの。貴方だけレベル30なんて、おかしい。他の三人はレベル50あたりだし…。貴方だけ違うのはおかしい。」
姫奈の言葉を遮るように彼女はそう言った。
そう言って笑う少女に姫奈の胸がどくんとなった。
レベルとは、戦いレベルである。
この学校ではアビリティーテストで行われるバトルで、レベルを特定されてしまう。
「あの時、貴方が使ったセルフバティーは、確か、 タイプ:フォーム そして、バーション XX2.3 ………あれは貴方の本当のセルフバティーじゃない…やろ」
姫奈は、テストの時、全く別のセルフバティーを玲から借りていたのだ。
そのセルフバティーを使った。
テストの日にだけ特別に、姫奈の脳にそのセルフバティーをコネクトし、使えるようにしてもらったのだ。
「 さっき、計算したんじゃが、あんたのレベル、そのセルフバティーなら多分 運が良かったら70くらい?でも、使い方次第でいつでもレベルは下がる。 多分、あんたなら59から63くらいじゃ」
「やめて…なんで、勝手に私のセルフバティーを覗き込んだりするのよ!!!!」
姫奈は大きな声で叫び思いっきり少女を睨みつけた。
その勢いで思わず少女は後ずさりをした。
姫奈はぐっと拳を握り冷静を保った。
姫奈は目をぎゅっと瞑った。
すると身体がふわっと暖かな感触に包まれた。
驚いて目を開けると玲が姫奈の肩を優しく抱いていた。
「今のは、やりすぎだよね。それに君、僕のこと前に見たことが気がするんだよね」
千尋はクスッと笑った。
「ああああああーーーーっっ!!!!あんたって!前に商店街で銃振り回してたーーー!?」
「「「「え…??」」」」
美帰の叫び声にみんな一瞬我を失う。
「商店街で…?」
姫奈はブツリと呟いて記憶を辿る。
「てめえ、あの時のか」
玲斗も気がついたようだ。
すると少女はクスッと笑った。
「レーナ、どういうこと?」
メイサは、その少女をレーナと呼び彼女の顔色を眺めた。
「私は、レーナ。そう、まさかあの人たちがこんな凄い人たちだったとは」
そうってニッと笑うレーナ
レーナは前に一回商店街で銃を振り回していた、あの人だった。
「勝手にセルフバティー、覗いちゃって悪かったの。でも、こんな凄い人達をサイバーに入れないなんて、もったい無いやろ?」
レーナはもう一度姫奈の手からセルフバティーを奪うとにっこりと微笑んだ。
「このセルフバティー、壊れているんやろ?原因も治し方も、スキャンした時全部わかったわ。多分メイサのセルフバティーでなら直せると思うんやけど」
「え…?!ほ、本当に?!」
レーナはニンヤリと笑った。
姫奈は糸が切れたように頭を思いっきり深く下げた。
「お、お願いします!!!!なんでもしますから、高いお金も払います。どうか、どうか…私のセルフバティーを…」
ただ、必死だった。
セルフバティーが治る為なら、なんでもする。
この日の為に2年間も待ってた。
姫奈にとってこのセルフバティーはとても大切なもの。簡単に捨てて他のものになんて変えられない。
「あの、俺、一応そういうのに詳しいほうですけど、そのセルフバティーを直すのはちょっと……」
玲は、一度前に姫奈のセルフバティーを直そうとしていた。
だが、結構のハイレベルで、出来なかったのだ。
「ええ、オーバーヒートやし。直すのは無理に近い。だが、やってみる価値はあるわけ。メイサ、こういうの専門だからの」
レーナがそう言ってメイサに向かってにっこりと微笑んだ。
メイサもにっこりと笑うと綺麗な髪の毛を指で耳の背後にかけると耳を見せた。
その耳は、ロボットのような耳だった。
白い四角に近い形で、ピッピッと一つのリズムで小さな光が点滅している。
その点滅している光の近くに青い小さな光もついている。
きっと、スイッチがオンになっていることを示している。
「で…電子戦…セルフバティー?!」
美帰の声が部屋に響いた。
メイサはこくりと頷くとフワフワした笑顔を浮かべる。
電子戦セルフバティー。
電子セルフバティーは、機械に深い関わりを持っているセルフバティーだ。
他のセルフバティーにアクセスできて、ハッキングまでできる。
それは電子セルフバティー。電子戦セルフバティーは、それを利用して、機械、電子を使った攻撃もできるセルフバティーだ。
そして、メイサが耳にかけているのは、電子戦セルフバティー。
コンタクトアイと電子戦、やっぱりバッファローの人達は只者ではない。
改めて四人がそう思った。
「メイサの力は確かだ。一度試してみなされ!」
レーナはそう言って姫奈に微笑みかけた。
「ほ…本当に直るの……?」
姫奈が震える声でそう聞くとメイサはこくりと頷いた。
「直せそうよ。力を無理やり出してオーバーヒートなんて、よくあるわ。
ただ、どれくらい中がやられてしまったかという問題だけだから。
一時間もしないで直せるわ。
セルフバティーと脳をディスコネクトする必要もないし、セルフバティーと脳が繋がったまま、あなたの脳に被害も残さず修理ができると思うわ」
メイサがそう言った時、彼女のセルフバティーの黒いスクリーンのような部分に、みゃくの波打つ波がでてきた。
きっと、今、一瞬で姫奈のセルフバティーにアクセスして、状況を確認したのだろう。
「ほんとうに姫ちゃんのセルフバティーが直せるの?」
千尋がそう聞くと「直せるとも」と得意げにレーナがいう。
「でも、条件がある」
「条件?」
「そう。セルフバティーをメイサが直すけど、その後、貴方達四人には必ずバサイバーに入ってもらうわ」
レーナは自分の銃、もちろんセルフバティーをくるくると手で回した。
「姫ちゃんの為なら……あたしは入るよ、姫ちゃん…」
美帰はそう言って姫奈の腕を掴む。
美帰の顔を見て姫奈は胸が痛くなった。
「俺も、姫奈のセルフバティーが直るんなら、めんどくせえチームも入るぜ」
「僕も…姫ちゃんは二年も我慢してたもんね」
怜も千尋も口々にそう言った。
その時、姫奈の鼻がツーンと熱くなった。
みんな、"あの時"のことをやっぱり忘れられないかもしれない。
責任を感じているのかもしれない。
これ以上、責任を感じさせない為にも。
自分の為にも…。
姫奈はぐっと拳を握った。
そして二人に頭を低く下げた。
「よろしくお願いします」
「契約成立じゃ」
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