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二枚ゲット!
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突如現れた怪鳥を追い払うことに成功。
怪鳥は意外にもあっさり空へ。奇声を上げ飛び去って行った。
これに懲りて町に出てこなければいいが。
そんな甘くはないか。奴らの狙いは恐らく人間。
もうすでに味を覚えてしまったのかもしれない。
「大丈夫ですか? 」
アトリが急いで二人の元へ駆けつける。
「お姉ちゃん! お姉ちゃん! 」
必死の呼びかけに辛うじて反応する女性。
「ううう…… 大丈夫だからね」
腕を怪我してる。これは急いで病院に運ばなければ。
今のところ意識はあるようだがぐったりしている。
意識レベルも徐々に低下してるようで危険な状態。
もう襲われる心配はないので後は運ぶだけだが……
どうやら仲の良い姉妹らしい。
なぜこうなったのか聞こうにも肝心の妹が取り乱して話にならない。
まずは落ちつかせるのが先決だろう。
後のことはアトリに任せる。
「ありがとうございました」
そう何度もお礼の言葉を繰り返す妹。ようやく落ちついたらしい。
「ふん。当然のことをしたまでじゃ。礼には及ばん! 」
「あんたは何もしてないって! 」
ノコタンがすかさず憎まれ口を叩く。
「なんじゃと? 儂が爺さんだと申すか? 」
「そうじゃなくて…… 爺さんだけどさ。話をすり替えるなっての! 」
いつの間にか言い合いになる。いつものことだけどね。
アトリが姉妹の面倒を見てる間に俺は二人の世話。
こんな時にくだらない言い争いするなよな。
「ご主人様! 怪我をされてるようですよ」
「分かってるって。ドンテで買っておいたのが確か……
あれ…… ないや。だったらお近くのドラスト・キヨシでってここにはないや。
姉が深い傷を負っている。妹を守るために己を犠牲にしたらしい。
とにかく病院に運ぶとしよう。
交代で抱えて行く。
グッドバッド博士の屋敷から一キロ弱のところに病院があると言うので向かう。
おっとここだな。
フォレストバレー病院まで運び事なきを得る。
不安から堪えきれずに涙を流す妹。
「ほれ泣くでない! 」
爺さんの励ましで勇気づけられることはない。
妹は不安の余り大泣きを始める。
まあ確かに心配だろうな。
「どうしたの? もう大丈夫だよ」
どうにか寄り添うがそれでも効果はなし。
ここはアトリに任せることにした。
一時間後。どうにか泣き止んだ妹から話を聞く。
急に襲われたそうでよく分からないと首を振る。
「ごめんなさい! 私のせいでお姉ちゃんが…… 」
怪我は思ったほどではなかったが時間が掛かるそう。
せっかくの旅行が自分のせいで行けなくなって悲しいと嘆く。
腕の怪我で一週間は入院する必要があるから明後日には絶対に間に合わない。
可哀想だがこれも運命。
「待って! 」
いらなくなったチケットを破こうとするので止める。
「ダメだって。本当にいらないのか? 」
ノコタンが交渉する。非情だな。
「もうこんなのに用ない」
そう言って手で顔を覆う。
「だったらこれを譲ってくれないか? 」
「はいどうぞ。どうせいりませんから」
こうしてチケットを譲り受ける。
姉と二人分。
これで残り二枚。
一騒動あったので疲れた。
喫茶店で一休み。
「いらっしゃいませ」
フォレストバレー名物の森の落とし物を注文。
「他には? 」
「ゴールドエクスプレスのチケットを二枚ほど」
一応あるか聞いてみる。
「申し訳ありません。当店ではそのような品は置いておりません」
そんなに真剣にならなくても…… 冗談なのに。
やはり簡単には手に入らないらしい。
「おいあんた! 化け物を退治したんだってな? 」
爺さんがトイレに立つと男が話し掛けてきた。
さすがにあれだけのことがあったから噂にもなるか。
「ええまあ…… 」
「あーあ何てことしてくれるんだよ! 」
てっきり褒めてくれると思いきや文句を垂れる。
人助けして文句を言われるなんてやってられないよ。
「ここはな保護区なんだ。フォレストバレーの野生動物は保護の対象なんだよ」
意外にもしっかりしてるんだな。でもそれがどうしたと言うんだろう?
「しかし緊急事態ですしただ一撃喰らわせただけで…… うちのお爺ちゃんが」
風向きが変わりそうなので責任を回避しようと爺さんのせいに。
「それでもダメなんだよ。野生動物を傷つけたら最悪捕まるぜ。
ほらあんた異人だろ? 警告を見てみな」
親切で迷惑な男は気にかけてくれる。
うわ…… まずいいつの間にか累積が三枚になっていた。
これは一体どう言うことだ?
「もう二度としないことだな。爺さんにも言っておけ! 」
男はそれだけ言うと行ってしまった。
せっかくチケットを譲ってもらおうと思ったのに。
続く
怪鳥は意外にもあっさり空へ。奇声を上げ飛び去って行った。
これに懲りて町に出てこなければいいが。
そんな甘くはないか。奴らの狙いは恐らく人間。
もうすでに味を覚えてしまったのかもしれない。
「大丈夫ですか? 」
アトリが急いで二人の元へ駆けつける。
「お姉ちゃん! お姉ちゃん! 」
必死の呼びかけに辛うじて反応する女性。
「ううう…… 大丈夫だからね」
腕を怪我してる。これは急いで病院に運ばなければ。
今のところ意識はあるようだがぐったりしている。
意識レベルも徐々に低下してるようで危険な状態。
もう襲われる心配はないので後は運ぶだけだが……
どうやら仲の良い姉妹らしい。
なぜこうなったのか聞こうにも肝心の妹が取り乱して話にならない。
まずは落ちつかせるのが先決だろう。
後のことはアトリに任せる。
「ありがとうございました」
そう何度もお礼の言葉を繰り返す妹。ようやく落ちついたらしい。
「ふん。当然のことをしたまでじゃ。礼には及ばん! 」
「あんたは何もしてないって! 」
ノコタンがすかさず憎まれ口を叩く。
「なんじゃと? 儂が爺さんだと申すか? 」
「そうじゃなくて…… 爺さんだけどさ。話をすり替えるなっての! 」
いつの間にか言い合いになる。いつものことだけどね。
アトリが姉妹の面倒を見てる間に俺は二人の世話。
こんな時にくだらない言い争いするなよな。
「ご主人様! 怪我をされてるようですよ」
「分かってるって。ドンテで買っておいたのが確か……
あれ…… ないや。だったらお近くのドラスト・キヨシでってここにはないや。
姉が深い傷を負っている。妹を守るために己を犠牲にしたらしい。
とにかく病院に運ぶとしよう。
交代で抱えて行く。
グッドバッド博士の屋敷から一キロ弱のところに病院があると言うので向かう。
おっとここだな。
フォレストバレー病院まで運び事なきを得る。
不安から堪えきれずに涙を流す妹。
「ほれ泣くでない! 」
爺さんの励ましで勇気づけられることはない。
妹は不安の余り大泣きを始める。
まあ確かに心配だろうな。
「どうしたの? もう大丈夫だよ」
どうにか寄り添うがそれでも効果はなし。
ここはアトリに任せることにした。
一時間後。どうにか泣き止んだ妹から話を聞く。
急に襲われたそうでよく分からないと首を振る。
「ごめんなさい! 私のせいでお姉ちゃんが…… 」
怪我は思ったほどではなかったが時間が掛かるそう。
せっかくの旅行が自分のせいで行けなくなって悲しいと嘆く。
腕の怪我で一週間は入院する必要があるから明後日には絶対に間に合わない。
可哀想だがこれも運命。
「待って! 」
いらなくなったチケットを破こうとするので止める。
「ダメだって。本当にいらないのか? 」
ノコタンが交渉する。非情だな。
「もうこんなのに用ない」
そう言って手で顔を覆う。
「だったらこれを譲ってくれないか? 」
「はいどうぞ。どうせいりませんから」
こうしてチケットを譲り受ける。
姉と二人分。
これで残り二枚。
一騒動あったので疲れた。
喫茶店で一休み。
「いらっしゃいませ」
フォレストバレー名物の森の落とし物を注文。
「他には? 」
「ゴールドエクスプレスのチケットを二枚ほど」
一応あるか聞いてみる。
「申し訳ありません。当店ではそのような品は置いておりません」
そんなに真剣にならなくても…… 冗談なのに。
やはり簡単には手に入らないらしい。
「おいあんた! 化け物を退治したんだってな? 」
爺さんがトイレに立つと男が話し掛けてきた。
さすがにあれだけのことがあったから噂にもなるか。
「ええまあ…… 」
「あーあ何てことしてくれるんだよ! 」
てっきり褒めてくれると思いきや文句を垂れる。
人助けして文句を言われるなんてやってられないよ。
「ここはな保護区なんだ。フォレストバレーの野生動物は保護の対象なんだよ」
意外にもしっかりしてるんだな。でもそれがどうしたと言うんだろう?
「しかし緊急事態ですしただ一撃喰らわせただけで…… うちのお爺ちゃんが」
風向きが変わりそうなので責任を回避しようと爺さんのせいに。
「それでもダメなんだよ。野生動物を傷つけたら最悪捕まるぜ。
ほらあんた異人だろ? 警告を見てみな」
親切で迷惑な男は気にかけてくれる。
うわ…… まずいいつの間にか累積が三枚になっていた。
これは一体どう言うことだ?
「もう二度としないことだな。爺さんにも言っておけ! 」
男はそれだけ言うと行ってしまった。
せっかくチケットを譲ってもらおうと思ったのに。
続く
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