言葉の暴力で世界最強! 消えたヒロインを追い求めて世界へ! 幼馴染に告白するつもりがなぜかモンスターに愛の告白を

二廻歩

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脱獄! 

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恐怖の館を脱出。
毎日のように警告を受けている怖い方たちから警告を三つほど譲り受ける。
それからパワポとの大喧嘩で一つ追加。
最後に食堂で食い逃げ…… ではなく二十四金使用で五つ目。
こうして警告五回でお近くの刑務所へ。

第五刑務所。
「おい出せって! 俺が何をしたってんだ?
ただ気持ちよく酒を飲んでいただけだろうが。
俺には戻ってやることがあるんだ。早くここから出せ! 」
大騒ぎの困った男。まるっきり反省してないどころか覚えてさえいない狂いっぷり。
「おい兄ちゃんそれくらいにしとけよ。うるさくて眠れないだろうがよ! 」
先輩囚人に一喝されて大人しくなる。
これが毎晩のルーティン。一週間近く続いてるそう。
「俺はいい! せめてこの鍵を同僚に渡してくれないか」
男の願いが叶えられることはない。

周りをモンスターがウヨウヨしており大変危険な隔絶された刑務所。
こんなところ誰も来やしない。
もし来るとすればそれは新入りと言うことになる。
一応鍵も掛かってるし看守もいるが厳重と言うほどではない。
なぜなら周りはモンスターの巣窟。
脱獄したところで生きて帰れる保証はない。
大人しく刑期を全うするのが賢いやり方だ。

「よし入れ! ぐずぐずするなよ」
ついに新入り登場。
「ははは! 随分大人しいな。ガキかお前? 」
「ほら泣くぞ! ひひひ…… 」
「俺にも顔を拝ませろっての! 」
好奇の目で見られる。それが新入りの宿命。
ここは大人しくしているのが一番。

深夜三時。
看守の警戒が薄れる時間帯。看守であれ囚人であれ眠けには勝てない。
そう言う俺もあくびが止まらない。
ではそろそろ始めますか。
ハックから継承したピッキングで鍵を開ける。
ピッキングはほぼ何にでも使えるから便利だよね。
続けて門番の鍵も同様に。
こうして門番を連れて脱獄を図る。

「おおいいぞいいぞ! 」
静かにやったつもりだが起きてしまったらしい。
「あんた凄いね? 」
「どうです? あなたのところも開けて差し上げましょうか? 」
大騒ぎされる前に手を打つ。
「いやいい。外はモンスターだらけだ。俺はここで大人しくしてるさ」
情けないな…… まあいいか。本人の自由だからな。
「あの…… 他の方はどうです。今なら一緒に」
だが首を振るばかり。脱獄に消極的な大人しい囚人ばかりで張り合いがない。
おっと急がないと看守が来ちまうな。
「それでは皆さんごきげんよう」
挨拶を済ませてから男を連れ脱獄を開始する。

「おい逃げたぞ! 」
走ってすぐに看守の怒声が響き渡る。
急いで外へ。
方角は確かこっちで合ってたよな。
念のために男にも確認を取る。
「いや違う! まったくの逆だ! 」
危うく未知の世界へ迷い込むところだった。

「脱獄だ! 追え! 追え! 」
「もう外に逃げてしまったようです。追いますか? 」
「いやいい。バカな奴らだ。逃げ切れるはずはないのに」
こうしてどうにか追っ手を振り切り町を目指す。

「どうやらもう追い駆けてこないみたいだ」
「はあはあ! これからどうする? 」
「もちろん突っ切るのさ。俺は言衛門。ゲンって呼んでくれ」
ここで自己紹介。
「俺はC.P.ウイリアムズ。ウイルって呼んでくれ相棒」
調子に乗りやすい門番だな。

「もしかして俺のこと覚えてないの? 一度会ってるぞ。門番さん」
「ああ…… 思い出した。女を追ってやってきたって言う…… 」
そこでストップ。どうやら悪口を言おうとしたらしいが堪えたようだ。
「俺が町まで連れて帰ってやるからな」
こうしてウイルが仲間に加わった。
「済まねえな…… おいモンスターだ! 」

さっそく登場。
フォレストタイガーが現れた。
【舐めてるのか! この野郎! 】
暴言カードを投げつけると一瞬で消滅。

続けてフォレストベアーが二匹。
ウイルはその大きさに驚き後ろを向いてしまう。
まずい。これはあまりにも危険。ゆっくり後ずさりするのがベスト。
まあ俺が退治するから関係ないけどね。
【ぶちのめすぞ! 】
暴言カード一枚投げつけるだけで二匹消滅。

ぎいい!
今度はウルトラレアなモンスター。フォレスター。
この森の主とまで言われているほど。
【ああん? こら! 】
さすがに暴言カードは効かないようだ。
まずいな。どうしよう。
ウイルを見るがただ首を振るだけ。

まとめ。
ゲン(主人公) リナ(サブヒロイン) パワポ(ゲストヒロイン) 
ウイル(仲間) アン(メインヒロイン)

                  続く
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