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新たなチームで再出発
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第六世界。
「まったくあんたたちは仕事を増やすは疑いの目で見るはどうなってるのよ? 」
呆れた様子の隊長。どうも仕草がオーバー何だよね。
ネチネチ小言を聞かされるこっちの身にもなってくれよな。
「ほら。リナがしっかり答えてあげなきゃ」
パワポが諭す。
「はいはい。お答えしますよ。確かに毎日居場所を報告してますよ。
それが妖精の役目ですからね。悪い? もし怠れば私たち捕まるだけ。
私だけじゃない。もちろんゲンだけでもない。全員捕まってしまうの。
それでもいいなら報告しない」
我慢できずに極秘の裏事情を話してくれたリナ。
隊長も苦労してるんだなきっと。あの二人が迷惑かけるから。
「悪くない。それで何で誰もいないかだけ教えてよ」
パワポが粘り強く交渉。
彼女にも第六世界でしなければならないことがある。
それは王子様探し。だからか彼女も必死なのだ。
ほぼ冗談で不可能だろうが応援ぐらいしてやる。
「知らない! でも推測なら…… これを話していいか迷うんだけど」
そう前置きして続ける。
裏事情を告白したことで完全にリミッターが外れたのかな?
「統べる者。要するにこの世界を作り上げたお方の意思なら納得できる」
詳しくは知らされてないと逃げの一手。まだ何か隠してるな。
「要するに私たちは導かれたと? 」
「ええ。どうやらそのお方は我々を招待するつもりらしい。
もちろん私はあちら側と言うことになるでしょうがね」
「ねえ隊長は会ったことは? 」
「いえ一度見かけたことがある程度」
もし隊長が言うように招待されてるんだとしたらこの静けさも納得がいく。
邪魔をすればタダでは済まないだろう。
俺たちを監視する者はいない。
俺たちを邪魔する者もいない。
当然ここは統べる者のお住まいがある。だから害を為す獣はいない。
人々が問題を起こすこともないのでモンスターも配置しない。
残すは選ばれた人々。第六世界に定住している者。
ここに来て一週間で永住の地を決めそれから一週間以内に婚礼を結ぶ。
そんな元から従順な者。あるいは従順にならざるを得ない者ででき上がっている。
争いとも無縁なある意味理想とされる世界。それが第六世界である。
平穏でのんびりしたつまらない世界かもしれない。
だが争いのない実に平和でありがたい世界が完成されているのだ。
たとえそれが襲来したモンスターによる絶対支配によるものだとしても。
仮に多くの人々の犠牲に成り立つものだとしても。
無責任ではあるが誰がどうであれ平和ならそれでいいのだ。
「そうだ。ウイルが仲間に加わったことだし新たなチーム名を決めようよ」
随分のんびりしてるように思われるがこれもチームの団結のため。
「面倒だからこのままでいいんじゃない? 」
隊長は傍観。パワポが反対する。
「でもさ。チーム・怖いお姉さんはもうそぐわないんじゃない? 」
「ゲン! 」
怖いお姉さんから集中砲火を浴びる。
まずい…… つい俺が勝手に呼んでいた方がぽろっと。
「ゲン! あなたそんな風に私たちを見ていたのね? 」
「ははは…… 冗談ですよ隊長。嫌だな…… 」
「だったら正式なチーム名を言ってみなさいよ! 」
隊長は大変厳しい方だ。しかもぽろっと出た言葉も見逃してくれない。
まったくリナの奴め…… 俺が大人しいからって付け上がりやがって。
「おばさんズでしたっけ? 」
二人から往復ビンタを食らう。ちょっとした冗談なのに大人げないな。
そんな不利な状況でも意見を述べる。
「まあいいんじゃない。変なチーム名のまま覚えられてもいいことないよリナ」
パワポが賛成に回ってくれた。
「では決め直します。それでゲンは何がいいの? 」
面倒だとばかりに俺に振る。
ふふふ…… 馬鹿め。これこそ俺が待ち望んでいた展開。
「アンカーズ」
「ああいいんじゃない。はい採用」
一秒で決定。もはやどうでもいいと思ってるようだ。実際俺も名前は適当につけた。
問題はここから。賛同を得ないことにはうまく行かないだろうな。
「チームも新しくなったんだし隊長を決めようよ」
「リナじゃダメなのかよゲン? 」
「多数決でもう一度決めよう」
こうして新隊長を決めることに。
「俺がいいと思う人? 」
ウイルが手を挙げる。うん打ち合わせ通りだ。
逃走の手助けの見返りに賛成してもらうことに。
「リナがいいと思う人? 」
パワポが手を挙げる。
これで二対二。新隊長選びは難航する。
ここで対象の二人は除外。
新たに多数決で新隊長はパワポに決定。
裏工作が実ることはなかった。
こうしてチーム・アンカーは動き出した。
続く
「まったくあんたたちは仕事を増やすは疑いの目で見るはどうなってるのよ? 」
呆れた様子の隊長。どうも仕草がオーバー何だよね。
ネチネチ小言を聞かされるこっちの身にもなってくれよな。
「ほら。リナがしっかり答えてあげなきゃ」
パワポが諭す。
「はいはい。お答えしますよ。確かに毎日居場所を報告してますよ。
それが妖精の役目ですからね。悪い? もし怠れば私たち捕まるだけ。
私だけじゃない。もちろんゲンだけでもない。全員捕まってしまうの。
それでもいいなら報告しない」
我慢できずに極秘の裏事情を話してくれたリナ。
隊長も苦労してるんだなきっと。あの二人が迷惑かけるから。
「悪くない。それで何で誰もいないかだけ教えてよ」
パワポが粘り強く交渉。
彼女にも第六世界でしなければならないことがある。
それは王子様探し。だからか彼女も必死なのだ。
ほぼ冗談で不可能だろうが応援ぐらいしてやる。
「知らない! でも推測なら…… これを話していいか迷うんだけど」
そう前置きして続ける。
裏事情を告白したことで完全にリミッターが外れたのかな?
「統べる者。要するにこの世界を作り上げたお方の意思なら納得できる」
詳しくは知らされてないと逃げの一手。まだ何か隠してるな。
「要するに私たちは導かれたと? 」
「ええ。どうやらそのお方は我々を招待するつもりらしい。
もちろん私はあちら側と言うことになるでしょうがね」
「ねえ隊長は会ったことは? 」
「いえ一度見かけたことがある程度」
もし隊長が言うように招待されてるんだとしたらこの静けさも納得がいく。
邪魔をすればタダでは済まないだろう。
俺たちを監視する者はいない。
俺たちを邪魔する者もいない。
当然ここは統べる者のお住まいがある。だから害を為す獣はいない。
人々が問題を起こすこともないのでモンスターも配置しない。
残すは選ばれた人々。第六世界に定住している者。
ここに来て一週間で永住の地を決めそれから一週間以内に婚礼を結ぶ。
そんな元から従順な者。あるいは従順にならざるを得ない者ででき上がっている。
争いとも無縁なある意味理想とされる世界。それが第六世界である。
平穏でのんびりしたつまらない世界かもしれない。
だが争いのない実に平和でありがたい世界が完成されているのだ。
たとえそれが襲来したモンスターによる絶対支配によるものだとしても。
仮に多くの人々の犠牲に成り立つものだとしても。
無責任ではあるが誰がどうであれ平和ならそれでいいのだ。
「そうだ。ウイルが仲間に加わったことだし新たなチーム名を決めようよ」
随分のんびりしてるように思われるがこれもチームの団結のため。
「面倒だからこのままでいいんじゃない? 」
隊長は傍観。パワポが反対する。
「でもさ。チーム・怖いお姉さんはもうそぐわないんじゃない? 」
「ゲン! 」
怖いお姉さんから集中砲火を浴びる。
まずい…… つい俺が勝手に呼んでいた方がぽろっと。
「ゲン! あなたそんな風に私たちを見ていたのね? 」
「ははは…… 冗談ですよ隊長。嫌だな…… 」
「だったら正式なチーム名を言ってみなさいよ! 」
隊長は大変厳しい方だ。しかもぽろっと出た言葉も見逃してくれない。
まったくリナの奴め…… 俺が大人しいからって付け上がりやがって。
「おばさんズでしたっけ? 」
二人から往復ビンタを食らう。ちょっとした冗談なのに大人げないな。
そんな不利な状況でも意見を述べる。
「まあいいんじゃない。変なチーム名のまま覚えられてもいいことないよリナ」
パワポが賛成に回ってくれた。
「では決め直します。それでゲンは何がいいの? 」
面倒だとばかりに俺に振る。
ふふふ…… 馬鹿め。これこそ俺が待ち望んでいた展開。
「アンカーズ」
「ああいいんじゃない。はい採用」
一秒で決定。もはやどうでもいいと思ってるようだ。実際俺も名前は適当につけた。
問題はここから。賛同を得ないことにはうまく行かないだろうな。
「チームも新しくなったんだし隊長を決めようよ」
「リナじゃダメなのかよゲン? 」
「多数決でもう一度決めよう」
こうして新隊長を決めることに。
「俺がいいと思う人? 」
ウイルが手を挙げる。うん打ち合わせ通りだ。
逃走の手助けの見返りに賛成してもらうことに。
「リナがいいと思う人? 」
パワポが手を挙げる。
これで二対二。新隊長選びは難航する。
ここで対象の二人は除外。
新たに多数決で新隊長はパワポに決定。
裏工作が実ることはなかった。
こうしてチーム・アンカーは動き出した。
続く
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