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ハプニング続出 地獄? 天国?
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亜砂とリンを説得し戻ることに。
せっかくなので泉に寄る。
水分補給を終え水筒を満たす。
「帰るぞ! 」
「待ってよ。痒い。痒い」
「どうした亜砂? 」
「背中が急に痒くなってきちゃった」
案の定、亜砂は蚊にやられたようだ。
俺も少し食われたが大したことはない。
気にすると余計に痒くなるので無視するのが一番。
虫さされぐらい持ってくればよかったかな。
一応コテージには置いてある。
すっかり忘れていたが……
亜砂は水で何とか痒さを誤魔化そうとするが一時的に痒みが和らぐだけで根本的な解決にはならない。
「もう痒い! 痒い! 」
亜砂は我を失い肌が傷つくほど強く掻く。
ついには水着の中まで。
「おい! 」
見ていられない。
「リン何とか…… 」
助けを求めるがリンはもう服を脱ぎ捨て気持ちよさそうに泳いでいる。
はあ?
「おい! 亜砂? リン? 」
どちらを見ても地獄。いや天国か。
もはや収拾がつかない現実。
二人の気が済むまで放置。
ここは俺の出る幕じゃない。
「ゲンジ! 」
亜砂が訴えかけるが俺にはどうすることもできない。
急いで帰るしかない。
「行くぞ二人とも! 」
コテージ。
急いで痒み止めを取ってくる。
「さあこれを使え! 」
亜砂は涙を浮かべる。
痒みに耐えてよく頑張った。
「ゲンジお願い…… 」
どうしても後ろは届かないらしい。
「ここか? 」
「もっと下」
「おいおいこれ以上は無理だよ……… 」
「照れてないでお願い! こっちだって恥ずかしいんだから! 」
「分かったよ」
俺は仕方なく。本当に仕方なく痒い所を塗ってやる。
もう見たいとか触りたいじゃない。
亜砂を何とかしてやりたい。
その一心で手を動かす。
しかし最悪の事態が……
「ただいま! 」
アイミとムーちゃんが乱入。
「ああ疲れた。ゲンジご飯に…… 」
「きゃあ! 」
島中に絶叫が響き渡る。
最悪のタイミング。言い訳は無意味。
少しはこちらの都合も考えて欲しいものだ。
「おい! リン! 」
「ごめんお兄ちゃん」
帰ってきたら知らせるように言っておいたのにちっとも役に立たない。
リンに頼った俺がバカだった。
リンにそんな器用な真似はできない。
リンはリンだ。
そこがリンの良い所でもあるのだが……
「だって…… 監視するのは…… お兄ちゃんだけで…… あっ? 」
リンは不満そうにつぶやいた。
「もういいよ。これはな…… 」
丁寧に事の成り行きを話し理解を得る。
「大丈夫亜砂? 」
「うん。スウスウして気持ちいい」
「何かされなかった? 」
「触られた」
「最低! 」
「そんなこと言ったって…… 」
不可抗力。いや亜砂の要望に応えただけ。
騒ぎは一段落。飯にする。
ココナッツと木の実。その辺の虫。
博士が残していったパン。
空蝉の小屋にあった干し肉と酒を失敬。
虫は焼き、干し肉を分ける。
酒で気分が良くなったところで報告。
「すまん…… 」
「崖には行ったんだけどお兄ちゃんが怖いって言うから戻ってきた」
「おい。言い方があるだろう! 」
「残念。私たちも特にこれと言った発見は無かった」
やはり手掛かりは崖の下の船だろう。
「他に行き方はないのか? 」
「うーん」
「ありますとも…… えへへ」
「おいお前は飲むなって。未成年だろ」
「固いこと言わない! そんな法律ここでは何の意味もない」
亜砂は出来上がってしまった。
仕方がない。とりあえず話を聞いてみるか。
「確かに崖下に繋がる道はないよ。しかし航路ならどう? 」
「うん? 」
「船を使えばいいんだって」
「それはそうだが…… その肝心の船が無いんだろ」
「ああ確かに。なら泳いだらいいんじゃない? 」
「泳ぎ? 無理を言うなよ」
「大丈夫。この辺りは潮の流れもさほど早くないから」
「うーん」
「波も穏やかだし。泳いでいくのもありだと思う」
亜砂は簡単だと言うが本当だろうか?
危険が伴う。判断を誤れば脱出どころではない。
「はい。ではまとめます」
ムーちゃんが仕切る。
「崖には泳いで行くでいいですね」
「異議はない。ただ俺はちょっと…… 」
「それでは行きたい人? 」
アイミが手を上げる。
釣られてリンも。
「他には? 」
「じゃあ私も行くよ」
言い出しっぺの亜砂も参加。
「ねえゲンジさんは? 」
ムーちゃんの視線が突き刺さる。
「ごめん。俺たぶん水恐怖症なんだ」
「うそ? 」
「いや軽度の恐怖症だ。泳ぐのも水に触れるのも問題ないんだ。でも泳いでいくとなると話は別だ」
「何だ泳げないのね」
アイミが見下す。
「いやそうじゃなくて…… どうやら今回の旅でダメになったらしい」
「まさか記憶が? 」
「いや。体が拒否反応を示してる。とにかく無理そうだ」
「何だ…… 」
皆ホッとする。
「分かりました。ゲンジさん抜きで三人で」
「賛成! 」
お開き。
今日も疲れた。
さあ寝るか。
今回もリンと一緒に。
「おやすみお兄ちゃん」
「ああ」
そっけなく返す。本当に今日は疲れた。もう眠いよう。
「おやすみリン」
【続】
せっかくなので泉に寄る。
水分補給を終え水筒を満たす。
「帰るぞ! 」
「待ってよ。痒い。痒い」
「どうした亜砂? 」
「背中が急に痒くなってきちゃった」
案の定、亜砂は蚊にやられたようだ。
俺も少し食われたが大したことはない。
気にすると余計に痒くなるので無視するのが一番。
虫さされぐらい持ってくればよかったかな。
一応コテージには置いてある。
すっかり忘れていたが……
亜砂は水で何とか痒さを誤魔化そうとするが一時的に痒みが和らぐだけで根本的な解決にはならない。
「もう痒い! 痒い! 」
亜砂は我を失い肌が傷つくほど強く掻く。
ついには水着の中まで。
「おい! 」
見ていられない。
「リン何とか…… 」
助けを求めるがリンはもう服を脱ぎ捨て気持ちよさそうに泳いでいる。
はあ?
「おい! 亜砂? リン? 」
どちらを見ても地獄。いや天国か。
もはや収拾がつかない現実。
二人の気が済むまで放置。
ここは俺の出る幕じゃない。
「ゲンジ! 」
亜砂が訴えかけるが俺にはどうすることもできない。
急いで帰るしかない。
「行くぞ二人とも! 」
コテージ。
急いで痒み止めを取ってくる。
「さあこれを使え! 」
亜砂は涙を浮かべる。
痒みに耐えてよく頑張った。
「ゲンジお願い…… 」
どうしても後ろは届かないらしい。
「ここか? 」
「もっと下」
「おいおいこれ以上は無理だよ……… 」
「照れてないでお願い! こっちだって恥ずかしいんだから! 」
「分かったよ」
俺は仕方なく。本当に仕方なく痒い所を塗ってやる。
もう見たいとか触りたいじゃない。
亜砂を何とかしてやりたい。
その一心で手を動かす。
しかし最悪の事態が……
「ただいま! 」
アイミとムーちゃんが乱入。
「ああ疲れた。ゲンジご飯に…… 」
「きゃあ! 」
島中に絶叫が響き渡る。
最悪のタイミング。言い訳は無意味。
少しはこちらの都合も考えて欲しいものだ。
「おい! リン! 」
「ごめんお兄ちゃん」
帰ってきたら知らせるように言っておいたのにちっとも役に立たない。
リンに頼った俺がバカだった。
リンにそんな器用な真似はできない。
リンはリンだ。
そこがリンの良い所でもあるのだが……
「だって…… 監視するのは…… お兄ちゃんだけで…… あっ? 」
リンは不満そうにつぶやいた。
「もういいよ。これはな…… 」
丁寧に事の成り行きを話し理解を得る。
「大丈夫亜砂? 」
「うん。スウスウして気持ちいい」
「何かされなかった? 」
「触られた」
「最低! 」
「そんなこと言ったって…… 」
不可抗力。いや亜砂の要望に応えただけ。
騒ぎは一段落。飯にする。
ココナッツと木の実。その辺の虫。
博士が残していったパン。
空蝉の小屋にあった干し肉と酒を失敬。
虫は焼き、干し肉を分ける。
酒で気分が良くなったところで報告。
「すまん…… 」
「崖には行ったんだけどお兄ちゃんが怖いって言うから戻ってきた」
「おい。言い方があるだろう! 」
「残念。私たちも特にこれと言った発見は無かった」
やはり手掛かりは崖の下の船だろう。
「他に行き方はないのか? 」
「うーん」
「ありますとも…… えへへ」
「おいお前は飲むなって。未成年だろ」
「固いこと言わない! そんな法律ここでは何の意味もない」
亜砂は出来上がってしまった。
仕方がない。とりあえず話を聞いてみるか。
「確かに崖下に繋がる道はないよ。しかし航路ならどう? 」
「うん? 」
「船を使えばいいんだって」
「それはそうだが…… その肝心の船が無いんだろ」
「ああ確かに。なら泳いだらいいんじゃない? 」
「泳ぎ? 無理を言うなよ」
「大丈夫。この辺りは潮の流れもさほど早くないから」
「うーん」
「波も穏やかだし。泳いでいくのもありだと思う」
亜砂は簡単だと言うが本当だろうか?
危険が伴う。判断を誤れば脱出どころではない。
「はい。ではまとめます」
ムーちゃんが仕切る。
「崖には泳いで行くでいいですね」
「異議はない。ただ俺はちょっと…… 」
「それでは行きたい人? 」
アイミが手を上げる。
釣られてリンも。
「他には? 」
「じゃあ私も行くよ」
言い出しっぺの亜砂も参加。
「ねえゲンジさんは? 」
ムーちゃんの視線が突き刺さる。
「ごめん。俺たぶん水恐怖症なんだ」
「うそ? 」
「いや軽度の恐怖症だ。泳ぐのも水に触れるのも問題ないんだ。でも泳いでいくとなると話は別だ」
「何だ泳げないのね」
アイミが見下す。
「いやそうじゃなくて…… どうやら今回の旅でダメになったらしい」
「まさか記憶が? 」
「いや。体が拒否反応を示してる。とにかく無理そうだ」
「何だ…… 」
皆ホッとする。
「分かりました。ゲンジさん抜きで三人で」
「賛成! 」
お開き。
今日も疲れた。
さあ寝るか。
今回もリンと一緒に。
「おやすみお兄ちゃん」
「ああ」
そっけなく返す。本当に今日は疲れた。もう眠いよう。
「おやすみリン」
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