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8.悲劇の伯爵夫人
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「ん? これのことか? 自由研究のテーマにしようと思って、読んでいるんだよ」
「歴史かぁ……結構、難しそうな本なのね」
「普段は、こういう本は全然読まないんだけどな。最近、勉強をさぼりすぎて成績が下がってきたから流石にまずいなと思って……」
苦笑しながらも、レオは頬をぽりぽりと掻く。
とはいえ……相変わらず彼は父親と険悪な関係だし、反抗するように自由奔放に生きているのだが。
ほんの少し危機感が芽生えただけでも、親子の仲を修復する大きな進歩なのかもしれない。
「でも、魔女の歴史って……一体、どういうこと?」
不思議に思った私は、熱心に読書にふけっているレオに向かって更に尋ねる。
「この本には、古代から近年までに実在した魔女のことについて詳しく書かれているんだ」
「え?」
思わず、首をかしげる。
というのも、私達が『魔法』と呼んでいるものはとうの昔にこの世から存在を消しているからだ。
今から何千年も昔。人々は皆、魔法が使えるのが当たり前だった。
けれど、いつしか人間からその力が消え、現在は魔法を使える者は誰一人としていない。
だからこそ、『魔女』という単語に違和感を覚えたのだ。
「でも、魔法使いが実在したのはもう何千年も前の話でしょ?」
「それがさ……現代でもごく少数だけど存在しているらしいんだよ」
本の著者によると……世間にはあまり知られていないが、世界から魔法の力が消えてからも度々その力を発現させる人間がいたらしい。
なんでも、そういう人達のことを近年では『異能力者』と呼んでいるそうだ。
レオは、その中の一人に注目してレポートを書こうとしているのだという。
「それで、誰をテーマにレポートを書こうとしているの?」
「悲劇の伯爵夫人──ガートルード・ファブレーについてだよ」
「ガートルード・ファブレー……?」
「今から五百年前に、広大な土地を治めていたファブレー伯爵の妻さ。夫に先立たれた後は、爵位を継いだ息子家族とともに慎ましく暮らしていたんだけど、ある時、魔力が発現しちまってさ……。その力が人々から忌み嫌われるということはガートルード自身も分かっていたから、ひた隠しにして生きていたんだよ」
「なるほどね。それで、ガートルード夫人はその後どうなったの?」
「結果的に言えば、処刑された」
「えぇ!」
レオの口から「処刑」という物騒な言葉が飛び出し、私は思わず後ずさる。
「ファブレー家で働いていた使用人の一人が『ガートルードは魔女だ』と密告したのさ。……そして、ガートルードが持つ得体の知れない力を恐れた当時の国王や貴族達は、無実を訴える彼女の処刑を執行したんだ」
「随分と、残酷な話ね……」
「でも、この話はここで終わりじゃないんだ」
神妙な顔つきになったレオが、続きを話し始める。
「ガートルードは、当時確かに処刑された。だけど、一つだけ問題が残ったんだ。それは──その時、処刑に携わった人間達の家に度々奇妙な子供が生まれるようになったことだ」
「奇妙な子供?」
「瓜二つだったんだよ。ガートルードに。それ以来、まるで呪いのように数百年にもわたってガートルードと同じ顔をした子供が生まれるようになったんだとさ」
「ひぃっ……!」
怪談が大の苦手な私は、小さい悲鳴を上げる。
「じ、実話なの? それ……」
「一応、実話ってことになってるよ。じゃなきゃ、この本にガートルード夫人の名前が載らないだろ?」
「そうだけど……何だか、気味が悪いわね」
「しかも、その呪いは現代まで続いているって噂だ」
なんだか、鳥肌が立ってきた。
話を聞かなければ良かったと思い後悔していると、突然背後から肩を叩かれる。
「おい、お前ら。何の本を読んでいるんだ?」
「きゃああぁ!!」
今の今まで怖い話を聞かされていたせいか、今度は大きな悲鳴を上げてしまう。
「って……なんだ、ハンスさんか。びっくりしたぁ」
司書らしく、きちんとクラバットを着けたハンスが目を瞬かせていた。
「びっくりしたのはこっちだっての。ったく……肩を叩いたくらいで悲鳴を上げやがって。場所を考えろ、場所を」
「あ……」
ふと、周りを見渡すと、その場にいる全員の視線が容赦なく自分に注がれていた。
恥ずかしさのあまり、顔から火が出そうになる。
「だって、私……怖い話が苦手なんだもの」
言い訳をしながら俯くと、ハンスは小さく嘆息してレオを睨んだ。
「またお前か、レオ」
「な、なんだよ! 俺は、ただ『今、こういう本を読んでるよ』って話をしただけだろ!」
「そのせいで、アメリアは悲鳴を上げたんだぞ。ったく……ろくなことしねーな。お前は」
「り、理不尽すぎる……」
言って、レオは落胆したようにがっくりと肩を落とす。
「なんだかんだ言って、ハンスはいつもアメリアに甘いんだよ。実は、甥っ子の俺よりも可愛いんじゃねーの?」
「はぁ? 何言ってんだ? どこからどう見ても公平だろうが。……仕方ねーから、面倒見てやってるだけだ」
否定しつつ、ハンスはバツが悪そうにそっぽを向く。
けれど、私は見逃さなかった。ハンスの顔が、ほんのりと淡紅色に染まっているところを。
──ふふっ……ハンスったら、素直じゃないんだから。
そう、ハンスは私達にとって第二の父親と言っても過言ではなかった。
一見ぶっきらぼうだけど、実は本当の親よりも私達のことを考えてくれている。
でも……
──本当に、このままでいいのかしら? 実は、迷惑に思われていたりしたらどうしよう……。
時々、こんな風に不安が頭をよぎる。
レオはともかく、赤の他人の私が頻繁にあの家に出入りするのはやっぱり……。
「……アメリア? どうしたんだ?」
顔を曇らせている私に気づいたのか、レオは心配そうに尋ねてくる。
「あ、ええと……なんでもないわ。ちょっと、考え事」
「お前、さっきからなんか変だぞ?」
「本当に、なんでもないってば」
疑ってくるレオに向かって、必死に弁明する。
そんな私達を見かねたのか、ハンスは話題を提供してきた。
「そう言えば、お前達は来週の建国祭には参加するのか?」
「え?」
ハンスの言う建国祭とは、この国の──ノイシュ王国の建国を祝うために開かれる祭典のことだ。
今年はちょうど建国から二千年らしいので、大々的なお祭りになるであろうことが予想される。
「んー、そうだなぁ。どうせ暇だし行こうかなぁ」
「私も行くわ。出店とか、色々見て回りたいし」
「なるほどな。じゃあ、行くか。三人で」
「えぇ!?」
人混みが大嫌いらしいハンスがまさかの提案をしてきたため、私は再び大きめの声を上げる。
「で、でも……ハンスさん、人混みが苦手なんじゃ……」
「いやまあ、たまにはいいかなと思ってな」
どういう心変わりか知らないが、今の所行くつもりらしい。
「ハンスさんがそう言うなら、皆で一緒に行く……?」
控えめに確認をとってみる。
すると、二人はこくこくと頷いた。
──お祭りかぁ……久しぶりだから、なんだかわくわくするわね。
「歴史かぁ……結構、難しそうな本なのね」
「普段は、こういう本は全然読まないんだけどな。最近、勉強をさぼりすぎて成績が下がってきたから流石にまずいなと思って……」
苦笑しながらも、レオは頬をぽりぽりと掻く。
とはいえ……相変わらず彼は父親と険悪な関係だし、反抗するように自由奔放に生きているのだが。
ほんの少し危機感が芽生えただけでも、親子の仲を修復する大きな進歩なのかもしれない。
「でも、魔女の歴史って……一体、どういうこと?」
不思議に思った私は、熱心に読書にふけっているレオに向かって更に尋ねる。
「この本には、古代から近年までに実在した魔女のことについて詳しく書かれているんだ」
「え?」
思わず、首をかしげる。
というのも、私達が『魔法』と呼んでいるものはとうの昔にこの世から存在を消しているからだ。
今から何千年も昔。人々は皆、魔法が使えるのが当たり前だった。
けれど、いつしか人間からその力が消え、現在は魔法を使える者は誰一人としていない。
だからこそ、『魔女』という単語に違和感を覚えたのだ。
「でも、魔法使いが実在したのはもう何千年も前の話でしょ?」
「それがさ……現代でもごく少数だけど存在しているらしいんだよ」
本の著者によると……世間にはあまり知られていないが、世界から魔法の力が消えてからも度々その力を発現させる人間がいたらしい。
なんでも、そういう人達のことを近年では『異能力者』と呼んでいるそうだ。
レオは、その中の一人に注目してレポートを書こうとしているのだという。
「それで、誰をテーマにレポートを書こうとしているの?」
「悲劇の伯爵夫人──ガートルード・ファブレーについてだよ」
「ガートルード・ファブレー……?」
「今から五百年前に、広大な土地を治めていたファブレー伯爵の妻さ。夫に先立たれた後は、爵位を継いだ息子家族とともに慎ましく暮らしていたんだけど、ある時、魔力が発現しちまってさ……。その力が人々から忌み嫌われるということはガートルード自身も分かっていたから、ひた隠しにして生きていたんだよ」
「なるほどね。それで、ガートルード夫人はその後どうなったの?」
「結果的に言えば、処刑された」
「えぇ!」
レオの口から「処刑」という物騒な言葉が飛び出し、私は思わず後ずさる。
「ファブレー家で働いていた使用人の一人が『ガートルードは魔女だ』と密告したのさ。……そして、ガートルードが持つ得体の知れない力を恐れた当時の国王や貴族達は、無実を訴える彼女の処刑を執行したんだ」
「随分と、残酷な話ね……」
「でも、この話はここで終わりじゃないんだ」
神妙な顔つきになったレオが、続きを話し始める。
「ガートルードは、当時確かに処刑された。だけど、一つだけ問題が残ったんだ。それは──その時、処刑に携わった人間達の家に度々奇妙な子供が生まれるようになったことだ」
「奇妙な子供?」
「瓜二つだったんだよ。ガートルードに。それ以来、まるで呪いのように数百年にもわたってガートルードと同じ顔をした子供が生まれるようになったんだとさ」
「ひぃっ……!」
怪談が大の苦手な私は、小さい悲鳴を上げる。
「じ、実話なの? それ……」
「一応、実話ってことになってるよ。じゃなきゃ、この本にガートルード夫人の名前が載らないだろ?」
「そうだけど……何だか、気味が悪いわね」
「しかも、その呪いは現代まで続いているって噂だ」
なんだか、鳥肌が立ってきた。
話を聞かなければ良かったと思い後悔していると、突然背後から肩を叩かれる。
「おい、お前ら。何の本を読んでいるんだ?」
「きゃああぁ!!」
今の今まで怖い話を聞かされていたせいか、今度は大きな悲鳴を上げてしまう。
「って……なんだ、ハンスさんか。びっくりしたぁ」
司書らしく、きちんとクラバットを着けたハンスが目を瞬かせていた。
「びっくりしたのはこっちだっての。ったく……肩を叩いたくらいで悲鳴を上げやがって。場所を考えろ、場所を」
「あ……」
ふと、周りを見渡すと、その場にいる全員の視線が容赦なく自分に注がれていた。
恥ずかしさのあまり、顔から火が出そうになる。
「だって、私……怖い話が苦手なんだもの」
言い訳をしながら俯くと、ハンスは小さく嘆息してレオを睨んだ。
「またお前か、レオ」
「な、なんだよ! 俺は、ただ『今、こういう本を読んでるよ』って話をしただけだろ!」
「そのせいで、アメリアは悲鳴を上げたんだぞ。ったく……ろくなことしねーな。お前は」
「り、理不尽すぎる……」
言って、レオは落胆したようにがっくりと肩を落とす。
「なんだかんだ言って、ハンスはいつもアメリアに甘いんだよ。実は、甥っ子の俺よりも可愛いんじゃねーの?」
「はぁ? 何言ってんだ? どこからどう見ても公平だろうが。……仕方ねーから、面倒見てやってるだけだ」
否定しつつ、ハンスはバツが悪そうにそっぽを向く。
けれど、私は見逃さなかった。ハンスの顔が、ほんのりと淡紅色に染まっているところを。
──ふふっ……ハンスったら、素直じゃないんだから。
そう、ハンスは私達にとって第二の父親と言っても過言ではなかった。
一見ぶっきらぼうだけど、実は本当の親よりも私達のことを考えてくれている。
でも……
──本当に、このままでいいのかしら? 実は、迷惑に思われていたりしたらどうしよう……。
時々、こんな風に不安が頭をよぎる。
レオはともかく、赤の他人の私が頻繁にあの家に出入りするのはやっぱり……。
「……アメリア? どうしたんだ?」
顔を曇らせている私に気づいたのか、レオは心配そうに尋ねてくる。
「あ、ええと……なんでもないわ。ちょっと、考え事」
「お前、さっきからなんか変だぞ?」
「本当に、なんでもないってば」
疑ってくるレオに向かって、必死に弁明する。
そんな私達を見かねたのか、ハンスは話題を提供してきた。
「そう言えば、お前達は来週の建国祭には参加するのか?」
「え?」
ハンスの言う建国祭とは、この国の──ノイシュ王国の建国を祝うために開かれる祭典のことだ。
今年はちょうど建国から二千年らしいので、大々的なお祭りになるであろうことが予想される。
「んー、そうだなぁ。どうせ暇だし行こうかなぁ」
「私も行くわ。出店とか、色々見て回りたいし」
「なるほどな。じゃあ、行くか。三人で」
「えぇ!?」
人混みが大嫌いらしいハンスがまさかの提案をしてきたため、私は再び大きめの声を上げる。
「で、でも……ハンスさん、人混みが苦手なんじゃ……」
「いやまあ、たまにはいいかなと思ってな」
どういう心変わりか知らないが、今の所行くつもりらしい。
「ハンスさんがそう言うなら、皆で一緒に行く……?」
控えめに確認をとってみる。
すると、二人はこくこくと頷いた。
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