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幕間:向かいの露台の婚約者
三日後に迫る結婚式を前に、執務室に積まれた書類の束を、テオフィル・ベルヒェットはうんざりした思いで睨みつけた。叶う限り事業のすべてに目を通しておきたいと言ったのは自分だが、山のような量の報告書の情報を頭に叩き込むのはなかなか骨が折れる。これでも部下たちが先に目を通し、重要なものを順位づけしてまとめ、ある程度は足切りしている。それでもこの量とは、なかなか信じがたい。
テオフィルは、朝から報告書に目を通しては、土地の貸出で得た利益の運用方針の献案に是非を記入したり、もっと予算を寄越せと訴える事業提案を厳しく吟味したりと忙しない時間を過ごしていた。
気づけばもう昼を迎え、朝の肌寒さは立ち消えている。窓からさす控えめな秋の日差しが空気を和らげていた。
「昼食持ってきましたよー。そろそろ休んでください」
部下のひとりであるモーリッツが、皿の載った盆を片手に執務室の扉を開けた。モーリッツはテオフィルの二つ上の二十五歳だが、激務のせいで眉間の皺が取れず、年齢以上の風格を漂わせた顔をしている。そのわりに砕けた口調なのは、子どもの頃からの付き合いのせいだ。
「そこに置いておけ」
「こんなに散らかして、置いておく場所なんかないですよ」
確かに、モーリッツの言葉通り、物を置けそうな全ての場所は紙に占拠されていた。
渋々椅子から立ち上がり、料理の載った盆を受け取って居室へ続く扉を開ける。長椅子に腰掛けると、背の低い卓に皿を並べた。
「ちゃんと休憩も取らないと結果的に効率は落ちますからね!」
開けたままにした扉の向こうで、モーリッツは大きな声でそう告げて、テオフィルが乱雑に置いていった書類を整え始めた。
昼食は手で食べられるように、バゲットの上に味付けされた野菜や肉が盛られている。あとは具の細かい、皿を傾けるだけで飲めるスープ。食べないと頭も働かないため、量自体はそこそこある。ここ数年馴染みの食事だ。
視界の端で何かが光り、テオフィルは顔を上げた。
露台に通じるガラス戸越しに、向かいの棟__東棟の露台の扉が開くのが見える。動いた金具が陽を反射した光だった。
扉から出てきた小柄な男は、足置きを抱えていた。それを露台に下ろし、腰掛ける。柵に守られるように囲われながら、彼は庭を見下ろした。
リーヌス・フォン・レーヴェンタール。公爵家の一人息子で、オメガ。そして、テオフィルの婚約者でもあった。肩を少し越す長さの柔らかい亜麻色の髪は束ねられ、秋の微風に揺れている。オメガらしく愛らしい顔立ちをした男だが、遠くからではその表情までを窺い知ることはできない。
リーヌスは想像以上にあっさりと婚約を受け入れた。不思議ではあったが、あの無気力な眼差しを見ると納得もできる。彼の目には諦めがあった。貧乏な家に、オメガとして生まれついてしまったこと。下手に格式のある公爵家であることも、金がなくては縛りにしかならない。オメガであるがゆえに爵位は継げず、結婚相手も好いているという理由だけでは選べない。
口にバゲットを運んでは噛みちぎる間、テオフィルは向かいの露台の様子を観察した。リーヌスはここに連れてこられてから、昼の間いつも中庭を眺めている。それ以外に何もやることがないのだろう。テオフィルが何も許可していないのだから、当然だった。晩餐の場だけはせめてと使用人たちによって手配されたが、それ以外の時間は基本的にずっと居室群にいるはずだ。
翌日、リーヌスが露台に姿を現すことはなかった。
昨日のように応接室で食事をする間、テオフィルは外を眺めていたが、向かいの露台が開く気配はない。
「彼は?」
「公子さまでしたら、いまは婚礼衣装の最終調整をしているはずですよ」
向かいの椅子に腰掛けたモーリッツが、書類から目を離さぬまま答える。
昨夜はその日のうちに片付けたかった仕事が夜更けまで終わらず、リーヌスの部屋には行かなかった。彼の顔を見たのは晩餐が最後だ。
執務室の窓からも時折外の様子を窺ったが、リーヌスは露台に出てこない。
空が暗くなり始めると、燭台に灯された火が窓を仄かに明るく浮かび上がらせる。その灯りで向かいの部屋の様子がかすかに見えた。
「そんなに気になります?」
呆れたような笑いを含んだ声が横からかかるが、テオフィルはそれを黙殺した。向かいの部屋では多くの人影がうごめいていたが、そのうちのどの影がリーヌスかは、流石にわからなかった。
気にならないと言えば嘘になる。諦めを抱いたような態度をしておきながら、自分に無理矢理婚約を迫った相手に無意識に親切心を示すのだから。
一昨日の夜、手でしてあげようかと提案されたことを思い出す。最初は断ろうと思ったが、結局、手っ取り早く抜いてしまいたかったテオフィルは、蜜蜂を誘う花のように甘く柔らかな香りと細く滑らかな指先を借りて果てたのだった。顔を埋めた首筋の強張った感触をまだ覚えている。
晩餐の場は、いつも先にリーヌスが席についていた。テオフィルは遅れてやってきて、食事を終えるとリーヌスを残し席を立つ。
リーヌスは普段通り、公爵家の令息らしい美しい仕草で食事を口に運んでいた。一日、式の準備をさせられて、少し疲れているように見えた。
「……」
会話がないのは常のことだ。俯き、野菜を口に運ぶリーヌスはどこか気まずそうな様子だった。
婚約の予定があった男とはどんな会話をしていたのだろう。夜に見せる秘めやかな恥じらいの表情を、ゲートハイルの次男は目にしたことがあるのか。
込み上げる感情の正体が自分でも判然としなかった。苛立ちのような、可笑しさのようなものが喉の奥までせり出して、食事と共に呑み下す。
席を立ち、執務室に戻る。
昨日よりはましな量の作業を片付けると、そろそろリーヌスも湯浴みを終える時間と思われた。
モーリッツが疲れ切った風体で長椅子にもたれかかる。テオフィルも体を伸ばすと、ぐっと固まった筋肉を伸ばした。ここ最近は剣術の鍛錬の時間すら取れていない。
厚い北方織のカーテンを少し持ち上げる。向かいの部屋もこれと揃いのカーテンに閉ざされ、中の様子はやはり窺えなかった。今日は部屋の主人を迎えることのなかった露台は、常の足置きもなく、どこか閑散として見えた。
長い廊下を歩き、リーヌスの使う居室の部屋の前に立つ。
ただ、これからの事業にレーヴェンタールの名前が必要だった。それだけだった。そのための婚約だったし、明後日に迫る結婚だった。彼とその家族には金さえ出しておけば良いはずだった。
それなのに、どうして自分は一日中、彼の姿を露台に探していたのか。
取手に手をかける。
その答えが見つかるかもしれない、と思いながら。
三日後に迫る結婚式を前に、執務室に積まれた書類の束を、テオフィル・ベルヒェットはうんざりした思いで睨みつけた。叶う限り事業のすべてに目を通しておきたいと言ったのは自分だが、山のような量の報告書の情報を頭に叩き込むのはなかなか骨が折れる。これでも部下たちが先に目を通し、重要なものを順位づけしてまとめ、ある程度は足切りしている。それでもこの量とは、なかなか信じがたい。
テオフィルは、朝から報告書に目を通しては、土地の貸出で得た利益の運用方針の献案に是非を記入したり、もっと予算を寄越せと訴える事業提案を厳しく吟味したりと忙しない時間を過ごしていた。
気づけばもう昼を迎え、朝の肌寒さは立ち消えている。窓からさす控えめな秋の日差しが空気を和らげていた。
「昼食持ってきましたよー。そろそろ休んでください」
部下のひとりであるモーリッツが、皿の載った盆を片手に執務室の扉を開けた。モーリッツはテオフィルの二つ上の二十五歳だが、激務のせいで眉間の皺が取れず、年齢以上の風格を漂わせた顔をしている。そのわりに砕けた口調なのは、子どもの頃からの付き合いのせいだ。
「そこに置いておけ」
「こんなに散らかして、置いておく場所なんかないですよ」
確かに、モーリッツの言葉通り、物を置けそうな全ての場所は紙に占拠されていた。
渋々椅子から立ち上がり、料理の載った盆を受け取って居室へ続く扉を開ける。長椅子に腰掛けると、背の低い卓に皿を並べた。
「ちゃんと休憩も取らないと結果的に効率は落ちますからね!」
開けたままにした扉の向こうで、モーリッツは大きな声でそう告げて、テオフィルが乱雑に置いていった書類を整え始めた。
昼食は手で食べられるように、バゲットの上に味付けされた野菜や肉が盛られている。あとは具の細かい、皿を傾けるだけで飲めるスープ。食べないと頭も働かないため、量自体はそこそこある。ここ数年馴染みの食事だ。
視界の端で何かが光り、テオフィルは顔を上げた。
露台に通じるガラス戸越しに、向かいの棟__東棟の露台の扉が開くのが見える。動いた金具が陽を反射した光だった。
扉から出てきた小柄な男は、足置きを抱えていた。それを露台に下ろし、腰掛ける。柵に守られるように囲われながら、彼は庭を見下ろした。
リーヌス・フォン・レーヴェンタール。公爵家の一人息子で、オメガ。そして、テオフィルの婚約者でもあった。肩を少し越す長さの柔らかい亜麻色の髪は束ねられ、秋の微風に揺れている。オメガらしく愛らしい顔立ちをした男だが、遠くからではその表情までを窺い知ることはできない。
リーヌスは想像以上にあっさりと婚約を受け入れた。不思議ではあったが、あの無気力な眼差しを見ると納得もできる。彼の目には諦めがあった。貧乏な家に、オメガとして生まれついてしまったこと。下手に格式のある公爵家であることも、金がなくては縛りにしかならない。オメガであるがゆえに爵位は継げず、結婚相手も好いているという理由だけでは選べない。
口にバゲットを運んでは噛みちぎる間、テオフィルは向かいの露台の様子を観察した。リーヌスはここに連れてこられてから、昼の間いつも中庭を眺めている。それ以外に何もやることがないのだろう。テオフィルが何も許可していないのだから、当然だった。晩餐の場だけはせめてと使用人たちによって手配されたが、それ以外の時間は基本的にずっと居室群にいるはずだ。
翌日、リーヌスが露台に姿を現すことはなかった。
昨日のように応接室で食事をする間、テオフィルは外を眺めていたが、向かいの露台が開く気配はない。
「彼は?」
「公子さまでしたら、いまは婚礼衣装の最終調整をしているはずですよ」
向かいの椅子に腰掛けたモーリッツが、書類から目を離さぬまま答える。
昨夜はその日のうちに片付けたかった仕事が夜更けまで終わらず、リーヌスの部屋には行かなかった。彼の顔を見たのは晩餐が最後だ。
執務室の窓からも時折外の様子を窺ったが、リーヌスは露台に出てこない。
空が暗くなり始めると、燭台に灯された火が窓を仄かに明るく浮かび上がらせる。その灯りで向かいの部屋の様子がかすかに見えた。
「そんなに気になります?」
呆れたような笑いを含んだ声が横からかかるが、テオフィルはそれを黙殺した。向かいの部屋では多くの人影がうごめいていたが、そのうちのどの影がリーヌスかは、流石にわからなかった。
気にならないと言えば嘘になる。諦めを抱いたような態度をしておきながら、自分に無理矢理婚約を迫った相手に無意識に親切心を示すのだから。
一昨日の夜、手でしてあげようかと提案されたことを思い出す。最初は断ろうと思ったが、結局、手っ取り早く抜いてしまいたかったテオフィルは、蜜蜂を誘う花のように甘く柔らかな香りと細く滑らかな指先を借りて果てたのだった。顔を埋めた首筋の強張った感触をまだ覚えている。
晩餐の場は、いつも先にリーヌスが席についていた。テオフィルは遅れてやってきて、食事を終えるとリーヌスを残し席を立つ。
リーヌスは普段通り、公爵家の令息らしい美しい仕草で食事を口に運んでいた。一日、式の準備をさせられて、少し疲れているように見えた。
「……」
会話がないのは常のことだ。俯き、野菜を口に運ぶリーヌスはどこか気まずそうな様子だった。
婚約の予定があった男とはどんな会話をしていたのだろう。夜に見せる秘めやかな恥じらいの表情を、ゲートハイルの次男は目にしたことがあるのか。
込み上げる感情の正体が自分でも判然としなかった。苛立ちのような、可笑しさのようなものが喉の奥までせり出して、食事と共に呑み下す。
席を立ち、執務室に戻る。
昨日よりはましな量の作業を片付けると、そろそろリーヌスも湯浴みを終える時間と思われた。
モーリッツが疲れ切った風体で長椅子にもたれかかる。テオフィルも体を伸ばすと、ぐっと固まった筋肉を伸ばした。ここ最近は剣術の鍛錬の時間すら取れていない。
厚い北方織のカーテンを少し持ち上げる。向かいの部屋もこれと揃いのカーテンに閉ざされ、中の様子はやはり窺えなかった。今日は部屋の主人を迎えることのなかった露台は、常の足置きもなく、どこか閑散として見えた。
長い廊下を歩き、リーヌスの使う居室の部屋の前に立つ。
ただ、これからの事業にレーヴェンタールの名前が必要だった。それだけだった。そのための婚約だったし、明後日に迫る結婚だった。彼とその家族には金さえ出しておけば良いはずだった。
それなのに、どうして自分は一日中、彼の姿を露台に探していたのか。
取手に手をかける。
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