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12話 ホームルーム
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———入学2週間後
「みんな、ちょっとこっちを見てほしい」
クラス委員長になっている生徒がホームルームで何か話があるらしく、
教壇に立ってはいるが、ざわざわして、誰も前を向こうとしない。
この時間は教師は教室に入らず、生徒に任せていた。
クラス委員長にはアーク、フェリス、エレナが推されたが、他の生徒たちと平等になるようにと、
敢えてくじで選出された者が委員長になっていた。
「みんな、ちょっと静かにしないか?委員長の話を聞こう」
アークが少しだけ大きな声でそう言うと、みんながはっとその声に振り返り、拍手をする。
忖度なのか、アークの魅力なのか、その両方なのか…
しかし、エレナもまたその中の一人で…
一言で注目を集められるなんて、さすがアーク様、王の器だわ…
と自分の婚約者に見惚れてしまっていた。
唯一クラス委員長だけがしかめっ面で、自分の立場の無さを嘆き、もう委員長をアークに代わって貰いたかった。
ひとまずアークのおかげでクラスは静かになり、委員長が話始める。
「こほんっ、みなさん、私たちは先日入学したばかりでお互いのことをほとんど知りません。
ですから、毎年この時期には親睦のための合宿を学園が予定しています。
行き先は自由に決めて構いません。
ただし、私たちは将来国を背負う者の一員です。視察を兼ねて行くという目的も忘れないようにしてください。
では、このクラスの行き先と、合宿中のグループをこのホームルームの時間内で決めて貰います」
と、緊張しながら委員長がそう言うと、クラスはワッと盛り上がり、
どこにしようか、誰とグループになるか、くじか、それとも自由に決めるかなど、揉めに揉めた。
結局、魔力量の一番優秀なクラスということで、
いずれその職に就くであろう魔法研究所の視察と、
そこからすぐ近くで、魔道士の魔物討伐が見られる魔物の森の様子を見学に行くことに決めた。
どちらも、この学園がある王都の隣りの領地にあるため、距離的にも丁度良かった。
…そう、この世界には魔物がいる。
魔物によって、人間に危害を加えるものとそうでないものがいて、
危険レベルが5段階に分けられていた。
レベルの数字が上がるほど危険で、最上級クラスの魔物を討伐できる魔道士は全世界的に見ても年々減っていた。
だから、莫大な魔力量を誇るこの最上位クラスの生徒たちは、
学園だけでなく、国の希望として、期待を寄せられている生徒たちだった。
また国や地域によっても、出現する数は様々だったが、
魔道士が集結している魔法研究所は、魔物が出てもすぐに魔道士が駆け付けられるということで、
国の中でも最も魔物が出やすい地域に建てらていた。
そのため、その地域に合宿場所が決まると、不安な声も上がったが、
そんなことではこの国を守れない!しっかり現実を見て、自分たちは鍛錬に励み、それに対応できる技を磨く必要がある!
と、やたら熱い生徒が熱弁を振るい、それはまぁその通りか…と他の生徒も押し切られる形になった。
かくして…最上位クラス一行は魔法研究所へ行くこととなる。
「みんな、ちょっとこっちを見てほしい」
クラス委員長になっている生徒がホームルームで何か話があるらしく、
教壇に立ってはいるが、ざわざわして、誰も前を向こうとしない。
この時間は教師は教室に入らず、生徒に任せていた。
クラス委員長にはアーク、フェリス、エレナが推されたが、他の生徒たちと平等になるようにと、
敢えてくじで選出された者が委員長になっていた。
「みんな、ちょっと静かにしないか?委員長の話を聞こう」
アークが少しだけ大きな声でそう言うと、みんながはっとその声に振り返り、拍手をする。
忖度なのか、アークの魅力なのか、その両方なのか…
しかし、エレナもまたその中の一人で…
一言で注目を集められるなんて、さすがアーク様、王の器だわ…
と自分の婚約者に見惚れてしまっていた。
唯一クラス委員長だけがしかめっ面で、自分の立場の無さを嘆き、もう委員長をアークに代わって貰いたかった。
ひとまずアークのおかげでクラスは静かになり、委員長が話始める。
「こほんっ、みなさん、私たちは先日入学したばかりでお互いのことをほとんど知りません。
ですから、毎年この時期には親睦のための合宿を学園が予定しています。
行き先は自由に決めて構いません。
ただし、私たちは将来国を背負う者の一員です。視察を兼ねて行くという目的も忘れないようにしてください。
では、このクラスの行き先と、合宿中のグループをこのホームルームの時間内で決めて貰います」
と、緊張しながら委員長がそう言うと、クラスはワッと盛り上がり、
どこにしようか、誰とグループになるか、くじか、それとも自由に決めるかなど、揉めに揉めた。
結局、魔力量の一番優秀なクラスということで、
いずれその職に就くであろう魔法研究所の視察と、
そこからすぐ近くで、魔道士の魔物討伐が見られる魔物の森の様子を見学に行くことに決めた。
どちらも、この学園がある王都の隣りの領地にあるため、距離的にも丁度良かった。
…そう、この世界には魔物がいる。
魔物によって、人間に危害を加えるものとそうでないものがいて、
危険レベルが5段階に分けられていた。
レベルの数字が上がるほど危険で、最上級クラスの魔物を討伐できる魔道士は全世界的に見ても年々減っていた。
だから、莫大な魔力量を誇るこの最上位クラスの生徒たちは、
学園だけでなく、国の希望として、期待を寄せられている生徒たちだった。
また国や地域によっても、出現する数は様々だったが、
魔道士が集結している魔法研究所は、魔物が出てもすぐに魔道士が駆け付けられるということで、
国の中でも最も魔物が出やすい地域に建てらていた。
そのため、その地域に合宿場所が決まると、不安な声も上がったが、
そんなことではこの国を守れない!しっかり現実を見て、自分たちは鍛錬に励み、それに対応できる技を磨く必要がある!
と、やたら熱い生徒が熱弁を振るい、それはまぁその通りか…と他の生徒も押し切られる形になった。
かくして…最上位クラス一行は魔法研究所へ行くこととなる。
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