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ふと、目が覚めた。なんだか頭がボーッとする。ここは何処だろうと横を見ると、赤々とした火が見える。暖炉?家に暖炉なんてあっただろうか。
確か、家を改築するときに冬場はキッチンの薪の熱を家中に行き渡らせる作りにしたはずなのになぁ。
ガシャと何かが落ちる音がした。そこに手をやってみると、冷たい。氷?ああ、氷嚢か。
頭がボーッとすると思ったら熱があるのか。額に手をやってみると、その前に額を誰かに触られた。視線を上げると、ジュウロウザの顔が見える。
ああ、確か氷竜の巣のところで息絶えたのだった。いや、生きているけど。
「少し、熱は下がったか」
やはり熱が出ていたのか。熱なんて何年ぶりだろう。私が熱を出すと色々大変らしいから、そうなる前にばぁちゃんが、とてもとても苦い薬湯を飲ませて早く寝るように言われていて、ここ数年は熱なんて出さなかったのになぁ。
「モナ殿。解熱剤の薬はあるのか?」
解熱剤?私は首を横に振る。基本的に私には他の人が飲む薬は使えない。普段ばぁちゃんが作る魔力を込めながら作るものは私には強すぎる。その代わりに薬草を煮出しただけの効能を抑えた薬湯を用いるのだ。
「お、おゆとあかいかみのくすり」
「お湯?赤い紙の薬?」
ジュウロウザの言葉に首を縦に振る。ジュウロウザが離れたあと、気になったものに触れる。さっき、氷嚢を触ったときに気になったモフモフの毛。それが私の下に敷かれているようだ。
暖炉の前ということはここはベッドではない?なんでだろう?それにしても、手触りのいいモフモフ。これいい。
モフモフの手触りを楽しんでいると、ジュウロウザが戻ってきた。
「これでいいのか?」
赤い包み紙を見せられたので頷く。本当は煮出して飲む薬湯なのだが、私のフリーズドライ製法で効能成分だけを粉にしたものだ。もともとはただの苦いお茶だ。何度か使用したが、問題はなかった。
ジュウロウザに起こしてもらい、お湯を口に含み、赤い紙を開いて一気に口の中に入れ·····に、苦い!それをお湯で流し込む。
何度飲んでも慣れない。苦すぎる。涙目にながら、残りのお湯を飲み干す。でも、まだ苦い。
すると、何かを差し出された。
「白水果だ」
始めて聞く名前だ。なんだろう。白いみずみずしい果肉の果物が皮を剥かれて食べやすい大きさに切られている。
フォークで白い果肉を刺して一口食べる。甘い!苺だ!大きな甘酸っぱい苺!これ美味しい。
美味しい。美味しいと思いながら、あっという間に食べきってしまった。でも、これどうしたのだろう。それにあの後どうなったのだろう。
しかし、瞼が落ちてくる。聞かなければならないことがあるというのに
「ゆっくり休むといい」
ジュウロウザのその言葉と共に意識が沈んでいった。
ふと、意識が浮上した。頭がスッキリとしている。起き上がってみるが、体を起こしたところで、頭がくらりとして前のめりに倒れる。まだ、早かったか?
自分のステータスを確認してみると。
モナ
16歳
職種:村人
Lv.21
HP 60
MP 32
STR 10
VIT 6
AGI 26
DEX 18
INT 60
MND 20
LUK ∞
スキル
真眼
治癒
魔祓い
称号
異界からの転生者
ラッキーガール
混じりしカミト
「れ、れれれれレベルが上がっている!」
あの必要だった経験値50万はどこから捻出したのだ!いや、それよりもHPが60!60だよ!倍だよ倍!
「モナ殿。大丈夫か?」
前のめりに倒れている私をジュウロウザが起こしてくれた。
「レベルが上がったのです!」
ハイテンションのままジュウロウザを見れば·····。
あ、うん。これは夢だ。絶対に夢だ。そうだね。私のレベルが上がるなんてあり得ないもの。
「できれば、わかる言葉で話して欲しいのだが?熱は下がったようだな」
わかる言葉で話すように言ったジュウロウザは私の額を触り熱が下がった事を確認した。した。したね。夢じゃないのかー?頬を抓る。痛い。私の目がおかしいのかと眉間を揉んでみるが、何も変わらない。
「すみません。キトウさん。色々聞きたいことがあるのですが、その前になんでゼロが7個になっているのですか?目の錯覚ですか?」
「ああ、レベルが上がったからだな」
ジュウロウザは当然のように言った。
ゼロが7個。何がって?それはもちろんジュウロウザのLUKがだ。マイナス一千万···あり得ない。
鬼頭 十郎左(キトウ ジュウロウザ)
Lv.61
HP 980500
MP 89560
STR 41650
VIT 60856
AGI 52000
DEX 100253
INT 132585
MND 592800
LUK -10000000
ないわー。
確か、家を改築するときに冬場はキッチンの薪の熱を家中に行き渡らせる作りにしたはずなのになぁ。
ガシャと何かが落ちる音がした。そこに手をやってみると、冷たい。氷?ああ、氷嚢か。
頭がボーッとすると思ったら熱があるのか。額に手をやってみると、その前に額を誰かに触られた。視線を上げると、ジュウロウザの顔が見える。
ああ、確か氷竜の巣のところで息絶えたのだった。いや、生きているけど。
「少し、熱は下がったか」
やはり熱が出ていたのか。熱なんて何年ぶりだろう。私が熱を出すと色々大変らしいから、そうなる前にばぁちゃんが、とてもとても苦い薬湯を飲ませて早く寝るように言われていて、ここ数年は熱なんて出さなかったのになぁ。
「モナ殿。解熱剤の薬はあるのか?」
解熱剤?私は首を横に振る。基本的に私には他の人が飲む薬は使えない。普段ばぁちゃんが作る魔力を込めながら作るものは私には強すぎる。その代わりに薬草を煮出しただけの効能を抑えた薬湯を用いるのだ。
「お、おゆとあかいかみのくすり」
「お湯?赤い紙の薬?」
ジュウロウザの言葉に首を縦に振る。ジュウロウザが離れたあと、気になったものに触れる。さっき、氷嚢を触ったときに気になったモフモフの毛。それが私の下に敷かれているようだ。
暖炉の前ということはここはベッドではない?なんでだろう?それにしても、手触りのいいモフモフ。これいい。
モフモフの手触りを楽しんでいると、ジュウロウザが戻ってきた。
「これでいいのか?」
赤い包み紙を見せられたので頷く。本当は煮出して飲む薬湯なのだが、私のフリーズドライ製法で効能成分だけを粉にしたものだ。もともとはただの苦いお茶だ。何度か使用したが、問題はなかった。
ジュウロウザに起こしてもらい、お湯を口に含み、赤い紙を開いて一気に口の中に入れ·····に、苦い!それをお湯で流し込む。
何度飲んでも慣れない。苦すぎる。涙目にながら、残りのお湯を飲み干す。でも、まだ苦い。
すると、何かを差し出された。
「白水果だ」
始めて聞く名前だ。なんだろう。白いみずみずしい果肉の果物が皮を剥かれて食べやすい大きさに切られている。
フォークで白い果肉を刺して一口食べる。甘い!苺だ!大きな甘酸っぱい苺!これ美味しい。
美味しい。美味しいと思いながら、あっという間に食べきってしまった。でも、これどうしたのだろう。それにあの後どうなったのだろう。
しかし、瞼が落ちてくる。聞かなければならないことがあるというのに
「ゆっくり休むといい」
ジュウロウザのその言葉と共に意識が沈んでいった。
ふと、意識が浮上した。頭がスッキリとしている。起き上がってみるが、体を起こしたところで、頭がくらりとして前のめりに倒れる。まだ、早かったか?
自分のステータスを確認してみると。
モナ
16歳
職種:村人
Lv.21
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VIT 6
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真眼
治癒
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異界からの転生者
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「れ、れれれれレベルが上がっている!」
あの必要だった経験値50万はどこから捻出したのだ!いや、それよりもHPが60!60だよ!倍だよ倍!
「モナ殿。大丈夫か?」
前のめりに倒れている私をジュウロウザが起こしてくれた。
「レベルが上がったのです!」
ハイテンションのままジュウロウザを見れば·····。
あ、うん。これは夢だ。絶対に夢だ。そうだね。私のレベルが上がるなんてあり得ないもの。
「できれば、わかる言葉で話して欲しいのだが?熱は下がったようだな」
わかる言葉で話すように言ったジュウロウザは私の額を触り熱が下がった事を確認した。した。したね。夢じゃないのかー?頬を抓る。痛い。私の目がおかしいのかと眉間を揉んでみるが、何も変わらない。
「すみません。キトウさん。色々聞きたいことがあるのですが、その前になんでゼロが7個になっているのですか?目の錯覚ですか?」
「ああ、レベルが上がったからだな」
ジュウロウザは当然のように言った。
ゼロが7個。何がって?それはもちろんジュウロウザのLUKがだ。マイナス一千万···あり得ない。
鬼頭 十郎左(キトウ ジュウロウザ)
Lv.61
HP 980500
MP 89560
STR 41650
VIT 60856
AGI 52000
DEX 100253
INT 132585
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LUK -10000000
ないわー。
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