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四十一、グロリアの賭け
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「アマリア、わたくしは賭けにでるぞ」
その言葉にどれだけの想いが籠められていたのだろう。
アンノさんが言っていた満月の日の夜会を終えた次の日、彼女曰く物語は始まったのだそうだ。疲れた顔をしながらも、あの日記帳を毎日楽しそうに読んでいると報告されている。そして、彼女の中では『聖女』から『神の愛し子』に進化していた。
彼女の物語通りにいけば、次は『北の辺境伯家と隣国の王太子』からの縁談になる。これは一応再現してアンノさんには伝える事になるが、私とエドヴァルド様はすでに婚約している。弟君もすでに結婚していてフェルン家にはお相手となりそうな方はいない。
隣国の王家はヴォワザン王国のシャンドル殿下が協力してくださる。ヴォワザン王国の南の近海にある島は王家の所有する島で、そこで<ヒョウイシャ>の研究をしているそうだ。そこを隣国の王国として第三王子が彼女を求めているとする。
私には『北の辺境伯家』から、アンノさんには『隣国の王家』からと伝えればフェルン家に嫁げない彼女がショックを受けて弱るのではないかと。
「弱っている彼女ならそれでもいけそうだけど、こう決定打に欠けているね」
「王太子殿下……」
一大プロジェクトとなってしまったこの計画には、王太子夫妻も参加されている。
「そうだな。こうガツンっと決めてやれる何かが足りないと私も思う」
「ヴィルヘルミーナ様まで……」
ああでもないこうでもないと話し合いは続くが、結局はまず縁談話をしてからの様子見となった。グロリアとヴィルヘルミーナ様が意気投合して「いつか魔獣狩りを一緒にしよう!」などと約束をしている。将来の王妃様、逞しすぎませんか?クリスティアン兄様は相変わらず楽しそうに二人を見ているだけで止めない。今日はセシリア様がいらっしゃらないので止めてくださる方がいないのだった。
応接室に集まり、父から伝えられた縁談の話。ちらりとアンノさんの様子をうかがうが特に変わりはない。何も変化のない彼女に失敗したのだろうかと思わず唇を噛んでしまった。彼女は話はもうないと言わんばかりにふらりと部屋から出ていった。
「…………」
沈黙が支配するこの部屋で父のため息によりこの作戦が上手くいかなかった事を察した。やはり、兄様がおっしゃったように決定打に欠けているのだろうか。
その日の夜、また話し合うべくみなが集まっていた。そこでグロリアが言ったのだ。賭けにでると――。
「グロリア、賭けって何をする気なの?」
「危ない事は許しませんからね」
姉と二人で問い詰めるように聞き出せば、あの後のアンノさんが考えた計画が聞けた。彼女は私と入れ替わってフェルン家に嫁ごうとしていた。
「あなた達はたしかに双子だわ。でも、背丈も髪の色も目の色も顔つきも違うわよ」
姉が呆れているのはしかたがない。私達は双子だが二卵性で、グロリアは父似で私は王太后様に似ているのだ。姉妹として似ているところもあるが、まず系統が違う。
「へぇ、彼女って馬鹿なのかな?」
兄様は辛辣だ。さすがにアンノさんが可哀そうなので、もう少し表現を和らげて欲しい。
「わたくしも聞いていて呆れてしまった。あの人は前にアマリアとは似ていないと自分で言っていたのだ」
「自分の都合のいいように捉えているのだろうね」
あの妄想小説を読んでみればアンノさんが設定をころころ変えているのがよくわかる。だから今回もそれなのだろう。
「そこで賭けなのだ。ここで最大のダメージを与えるべく、エドヴァルド様にお願いしたい」
「俺にか?」
今日の話し合いにはエドヴァルド様も参加されている。急に話をふられて驚いているが、納得したのか頷いて「わかった」と了承された。
「成程ね。最愛の男に完膚なきまで拒絶されれば、さすがにその妄想女でもショックは受けるだろうね」
「最愛言うな。気持ち悪い……俺の最愛はアマリアだ」
「もう、エドヴァルド様!」
また不意打ちでそのような事を!
嬉しいけど、場所を考えて発言してください。嬉しいけど。
「そうだよね。知っていると思うが私の最愛は妻のヴィルヘルミーナだよ」
「で、ででで殿下!?」
兄様は対抗してなのか妻のところを強調して、そう言われた。ヴィルヘルミーナ様も顔が真っ赤だ。
「あの女には明日にでも接触しよう。成功するかはわからんが、拒絶すればいいだけだ」
「申し訳ない。わたくしにはこれしか思い浮かばなかった」
「かまわない。成功する事でアマリアを安心させる事ができる」
「エドヴァルド様……」
「ありがとうございます。頼みました、義弟殿」
「義弟……たしかに義弟だ。認められて嬉しいのに、なんだこの複雑さは」
しおらしく頭を下げてお願いしていたはずのグロリアの顔が、ニヤリと笑っている。その顔に祖父の面影を見てしまい、エドヴァルド様も同じ事を想ったのか顔を引きつらせて「ジジイにそっくりか」と小さく呟いていた。
「君を愛することなど絶対にない」
冷たさを含んだ拒絶の言葉が廊下に響いた。
近くの部屋からこっそり覗いていた私達にも伝わるくらい静かな冷たい声だった。
足早に去っていくエドヴァルド様は作戦通りに角を曲がって姿を消しただろう。昨夜話したように、ここで待ち伏せをして彼女を拒絶する。それをこの部屋で確認しているのだ。
アンノさんの顔から血の気が引いて、先程まで期待に目を輝かせていたはずなのにその目は光もなく何も映っていない暗い瞳だった。両手で身体を抱きしめる事で震えを抑えているようだが、一向に収まる気配もない。フラフラと動き出してゆっくり自室に向かっていく。
「これは、成功したのでしょうか?」
「どうだろうね。でも、かなりショックは受けたみたいだよ」
「今がチャンスなのかもしれませんわね」
エドヴァルド様と合流し彼女の部屋へ向かう。そこはグロリアの部屋ではなくアンノさんの部屋だ。グロリアの部屋は小さい頃から私達が夜に会うためのあの部屋になっている。
扉の前で待つこの時間は不安と期待で押しつぶされそうだ。それでもグロリアだって頑張っているのだから信じて待つ。
長いような短いようなこの時間を終わらせるように、扉は静かに開く。
マリタが促すように私達を招いてくれて、その先に立つのは――。
「成功だぞ!」
前髪をあげて両手を腰に当てて立っている、私の大切な半身だ。
その言葉にどれだけの想いが籠められていたのだろう。
アンノさんが言っていた満月の日の夜会を終えた次の日、彼女曰く物語は始まったのだそうだ。疲れた顔をしながらも、あの日記帳を毎日楽しそうに読んでいると報告されている。そして、彼女の中では『聖女』から『神の愛し子』に進化していた。
彼女の物語通りにいけば、次は『北の辺境伯家と隣国の王太子』からの縁談になる。これは一応再現してアンノさんには伝える事になるが、私とエドヴァルド様はすでに婚約している。弟君もすでに結婚していてフェルン家にはお相手となりそうな方はいない。
隣国の王家はヴォワザン王国のシャンドル殿下が協力してくださる。ヴォワザン王国の南の近海にある島は王家の所有する島で、そこで<ヒョウイシャ>の研究をしているそうだ。そこを隣国の王国として第三王子が彼女を求めているとする。
私には『北の辺境伯家』から、アンノさんには『隣国の王家』からと伝えればフェルン家に嫁げない彼女がショックを受けて弱るのではないかと。
「弱っている彼女ならそれでもいけそうだけど、こう決定打に欠けているね」
「王太子殿下……」
一大プロジェクトとなってしまったこの計画には、王太子夫妻も参加されている。
「そうだな。こうガツンっと決めてやれる何かが足りないと私も思う」
「ヴィルヘルミーナ様まで……」
ああでもないこうでもないと話し合いは続くが、結局はまず縁談話をしてからの様子見となった。グロリアとヴィルヘルミーナ様が意気投合して「いつか魔獣狩りを一緒にしよう!」などと約束をしている。将来の王妃様、逞しすぎませんか?クリスティアン兄様は相変わらず楽しそうに二人を見ているだけで止めない。今日はセシリア様がいらっしゃらないので止めてくださる方がいないのだった。
応接室に集まり、父から伝えられた縁談の話。ちらりとアンノさんの様子をうかがうが特に変わりはない。何も変化のない彼女に失敗したのだろうかと思わず唇を噛んでしまった。彼女は話はもうないと言わんばかりにふらりと部屋から出ていった。
「…………」
沈黙が支配するこの部屋で父のため息によりこの作戦が上手くいかなかった事を察した。やはり、兄様がおっしゃったように決定打に欠けているのだろうか。
その日の夜、また話し合うべくみなが集まっていた。そこでグロリアが言ったのだ。賭けにでると――。
「グロリア、賭けって何をする気なの?」
「危ない事は許しませんからね」
姉と二人で問い詰めるように聞き出せば、あの後のアンノさんが考えた計画が聞けた。彼女は私と入れ替わってフェルン家に嫁ごうとしていた。
「あなた達はたしかに双子だわ。でも、背丈も髪の色も目の色も顔つきも違うわよ」
姉が呆れているのはしかたがない。私達は双子だが二卵性で、グロリアは父似で私は王太后様に似ているのだ。姉妹として似ているところもあるが、まず系統が違う。
「へぇ、彼女って馬鹿なのかな?」
兄様は辛辣だ。さすがにアンノさんが可哀そうなので、もう少し表現を和らげて欲しい。
「わたくしも聞いていて呆れてしまった。あの人は前にアマリアとは似ていないと自分で言っていたのだ」
「自分の都合のいいように捉えているのだろうね」
あの妄想小説を読んでみればアンノさんが設定をころころ変えているのがよくわかる。だから今回もそれなのだろう。
「そこで賭けなのだ。ここで最大のダメージを与えるべく、エドヴァルド様にお願いしたい」
「俺にか?」
今日の話し合いにはエドヴァルド様も参加されている。急に話をふられて驚いているが、納得したのか頷いて「わかった」と了承された。
「成程ね。最愛の男に完膚なきまで拒絶されれば、さすがにその妄想女でもショックは受けるだろうね」
「最愛言うな。気持ち悪い……俺の最愛はアマリアだ」
「もう、エドヴァルド様!」
また不意打ちでそのような事を!
嬉しいけど、場所を考えて発言してください。嬉しいけど。
「そうだよね。知っていると思うが私の最愛は妻のヴィルヘルミーナだよ」
「で、ででで殿下!?」
兄様は対抗してなのか妻のところを強調して、そう言われた。ヴィルヘルミーナ様も顔が真っ赤だ。
「あの女には明日にでも接触しよう。成功するかはわからんが、拒絶すればいいだけだ」
「申し訳ない。わたくしにはこれしか思い浮かばなかった」
「かまわない。成功する事でアマリアを安心させる事ができる」
「エドヴァルド様……」
「ありがとうございます。頼みました、義弟殿」
「義弟……たしかに義弟だ。認められて嬉しいのに、なんだこの複雑さは」
しおらしく頭を下げてお願いしていたはずのグロリアの顔が、ニヤリと笑っている。その顔に祖父の面影を見てしまい、エドヴァルド様も同じ事を想ったのか顔を引きつらせて「ジジイにそっくりか」と小さく呟いていた。
「君を愛することなど絶対にない」
冷たさを含んだ拒絶の言葉が廊下に響いた。
近くの部屋からこっそり覗いていた私達にも伝わるくらい静かな冷たい声だった。
足早に去っていくエドヴァルド様は作戦通りに角を曲がって姿を消しただろう。昨夜話したように、ここで待ち伏せをして彼女を拒絶する。それをこの部屋で確認しているのだ。
アンノさんの顔から血の気が引いて、先程まで期待に目を輝かせていたはずなのにその目は光もなく何も映っていない暗い瞳だった。両手で身体を抱きしめる事で震えを抑えているようだが、一向に収まる気配もない。フラフラと動き出してゆっくり自室に向かっていく。
「これは、成功したのでしょうか?」
「どうだろうね。でも、かなりショックは受けたみたいだよ」
「今がチャンスなのかもしれませんわね」
エドヴァルド様と合流し彼女の部屋へ向かう。そこはグロリアの部屋ではなくアンノさんの部屋だ。グロリアの部屋は小さい頃から私達が夜に会うためのあの部屋になっている。
扉の前で待つこの時間は不安と期待で押しつぶされそうだ。それでもグロリアだって頑張っているのだから信じて待つ。
長いような短いようなこの時間を終わらせるように、扉は静かに開く。
マリタが促すように私達を招いてくれて、その先に立つのは――。
「成功だぞ!」
前髪をあげて両手を腰に当てて立っている、私の大切な半身だ。
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