勇者としてリトライ

らいすくりーむ

文字の大きさ
13 / 18

12 あら、坊やまともな戦闘は初めて?

しおりを挟む
1ヶ月ほど前

スタスタと足音が響く、魔王城
小さな階段を上がった先に居るは、魔王
椅子に座り肘を乗せ、その姿王の如し

小さき魔族は片足の膝を床につけ、片足を曲げ、肘をその足に乗せ、頭を下げ魔王に伝える
「パレダディアにて、ユウシャが出現したと...伝えられました...」
怯えるように声を振るわず

「...現在十天王が一人、ガイアが向かっております」
「ぇ...誰?」
その立ち振る舞いとは思えない気の抜けた声が聞こえる

「あの..?魔王様?」
「...なんでもない、でどのくらいかかる」
「今から1ヶ月ほどで」
「結構かかるのだな」
「はい...かなり遠いですし、馬車で移動するので」
「うむ、あ待って...あぁー!ガイアってあの鬼族のやつか」
「...恐れ入りますが、ガイアは変異ゴブリンです...」
「」
「...あ、あともう一つ、伝言が...」
「なんだ」
「エスターレ寄るからクッキー買ってくるけど魔王様もいる?...と」
「...欲しいと伝えろ」
「了解しました...それではこれで」
「あ、待て...」



~~~~~



グループのランクが上がったので今回は☆4に挑戦してみることに決めた

☆4  ゴブリンの群れの討伐
キタクサン森林にてゴブリンの群れが突如として出現
ゴブリンリーダーも居るので注意したほうがいい
ノーマルゴブリンの数はおよそ20体
リーダーは1体

ゴブリン集団全滅
討伐報酬金貨1枚

ゴブリンだって、弱そうだし簡単に見えるけど、戦いは数だよ兄貴って言うしな、油断はしない

けど、まあアリアさんが居るしなんとかなるだろうとは思っている
しかしここで疑問が出てきた
報酬安くね

命かけてんだぞこちとら
そんで一枚?いつもの宿8泊分、割に合うか?これ


クエスト掲示板見てたら二人が近づいてくる

「ほう、ゴブリン集団の討伐か...いいだろうこの私がそのリーダーとやらを消し炭にしてくれる!」
「頼もしい..です..!」
「そうだな、アリアさんいるしな」
「ん?なんと言った?」
「なんでもないです」


~~~~~


群れを発見したので、草に隠れて様子見

聞いてないぞあんなの、明らかアレがリーダーなのはわかるけどさ、普通のゴブリンの一回りも二回りも大きいじゃねえか、それに木の棍棒に血ついてんぞ
なんだあいつ

それに普通のゴブリンも軽めとは言え武装してんじゃん
ゴブリンなら生身で戦えよ

おいおい待て待てー、行くなよ?特攻すんなよ?
「ワクワク...!」
ワクワクじゃないが、動くなよ..?
アリアさんの魔法あってからだからな?

隣には今からでも特攻してえぜ!って顔のルルさんがいる
その隣には杖を持ちながら目を瞑り、小声で詠唱しているアリアさん
光魔法を放つらしい、期待大、おおっ杖が光ってる光ってる

杖の先端の宝石が光だし
「どうぞ...アリアさん撃ってください」
と声をかける

その言葉を聞いた瞬間
バッと草から体を出し、杖をゴブリンリーダーに向け、振る
「ライトニンアローッ!」

杖の先端から矢印のようなものが射出され、リーダーめがけて一直線
恐ろしく早い矢、俺でなきゃ見逃しちゃうね

光り輝いた矢はリーダーの体を突き抜けた、が止まらずに後ろのゴブリン2体倒した後木もどんどん倒れていき、3番倒れたところでフッと消える

「あっ!私のリーダーが取られた!」
呆然とするゴブリンと俺
空気を読まずに発言するルルさん
ふーっと息を吐くアリアさん
前にぶっ倒れるリーダー
ダンっ!

その音と同時に声を上げてゴブリンが近づいてくる
「キヤーーーッ!!(リーダーの仇ーッ!)」
「キャキャーッキャ!(殺す殺そう殺しましょう)」
「キャーキャ!(あなた...覚悟して来てる人...ですよね)」

すかさず俺も短剣を取り出し、こうでいいのかわからんが構えをとる

一歩後ろに行ったアリアさんが素早く詠唱を唱え
「MP増加ッ..!」
俺とルルさんの体が光り、魔力に満ちるぜ

「リーダー取ったの許さん」
ルルさん...杖は何処へ?地面か...
「ファイヤーボールッ!」
手を突き出し、一体のゴブリン目掛けて発射

群れなら強いゴブリンも一体なら☆1 クラスよ

と思っていたが...
「...ヤルジャナイカ、ニンゲン」
そう煙の中から聞こえてくる

カタコトだが人間語だ、誰..?いや、ゴブリンか..

煙から見えてきたのは、腕につけてある盾を構え、他のゴブリンを守っている、言うならば、剣士ゴブリンがいた

棍棒じゃなくて剣...か
ここはアリア先生の出番だな

「オヤジガ、ヤラレルトハ」
構えながらリーダーの亡骸を見るゴブリン

「何者だ..!ただのゴブリンじゃないな...!」
こっちを見てゴブリンは言う
「オレハ、ゴブリンノ、ヘンイタイダ、ナマエハ...リガルダ」
「そうか、変異体...俺はシュンだ」
「あのゴブリンさんどこかで...」
アリアさんが呟く

「ユウシャノ...ン?...ヒトリタリナイ...?マア、イイカ」

そう言ってリガルは俺...ではなく隣のアリアに猪突猛進

距離は少しある、よし、こう...魔力を手に...よし、くらえッ!
「トップウッ!」
俺は習ったばかりの風魔法 《トップウ》を使う

手から出された風はリガルを吹き飛ば...されなかった
飛んでかわしたよ...凄い身体能力だ...

あ、まずい...!ちょっとー?ノーマルゴブリン十体こっち来たんですけど!?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

二度目の勇者は救わない

銀猫
ファンタジー
 異世界に呼び出された勇者星谷瞬は死闘の果てに世界を救い、召喚した王国に裏切られ殺された。  しかし、殺されたはずの殺されたはずの星谷瞬は、何故か元の世界の自室で目が覚める。  それから一年。人を信じられなくなり、クラスから浮いていた瞬はクラスメイトごと異世界に飛ばされる。飛ばされた先は、かつて瞬が救った200年後の世界だった。  復讐相手もいない世界で思わぬ二度目を得た瞬は、この世界で何を見て何を成すのか?  昔なろうで投稿していたものになります。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな

七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」 「そうそう」  茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。  無理だと思うけど。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

貧弱の英雄

カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。 貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。 自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる―― ※修正要請のコメントは対処後に削除します。

俺たちYOEEEEEEE?のに異世界転移したっぽい?

くまの香
ファンタジー
 いつもの朝、だったはずが突然地球を襲う謎の現象。27歳引きニートと27歳サラリーマンが貰ったスキル。これ、チートじゃないよね?頑張りたくないニートとどうでもいいサラリーマンが流されながら生きていく話。現実って厳しいね。

処理中です...