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77 岩城家6(叔父視点)
「辺境領主の一人、黒岩家だ。」
やはり、神守の中に裏切り者がいたらしい。かつて水無瀬家に助けられておきながら、あの鉱山は本来自分たちのものだと勘違いしたのだろう。ここで証言を得られたのは大きい。本来なら、自白した時点で命はなかったはずなのだから。
「それでは、お前らが過去に全人教から受けた依頼を洗いざらい言え」
新たな質問を投げかけると、先ほど痛みから解放されていた刺客たちは再び苦しみ始めた。
「うっ……まただ……」
「では、順番にいこう。お前からだ」
楽になりたい一心で、刺客たちは順に口を開き始めた。次々に証言が出てくる。
そして、リーダーの番が回ってきた。
「俺は、神月の宴で皇女殿下を誘拐するため、結界を張る神具を壊し、禍憑を会場に入れた」
「ほう……あの事件の犯人の一人がここで見つかるとはな。それは誰の指示だ?」
「全人教幹部の金田孝之だ」
「金田だと?あの金田家のか?」
「ああ、金田家現当主だ」
これはすぐにでも報告せねばならない。
その後も彼らが知る限りのことを洗いざらい吐かせた。
「知っていることはすべて答えた。解放してくれ」
「するわけがないだろう。そんな約束はしていない」
「っ!!せめてこの結界からは出してくれ。とてつもなく不快なんだ」
「迎えが来るまでそこにいろ」
「迎えだと!? 俺たちを憲兵に突き出すつもりか?さっき話したことは証拠にはならないぞ!」
俺は懐から神具を取り出し、ボタンを押した。
『全人教幹部の金田孝之だ』
神具から先ほどのリーダーの声が流れる。
「録音していたのか!」
「ああ。当然だろう。せっかく自白してくれたのだから、二度手間はごめんだからな」
刺客たちは呆然と立ち尽くした。
そこへ、樹殿が駆け寄ってくる。
「浅井殿、父に早馬を送りました。そして岩城家の討伐隊、および憲兵隊を召集しました」
「樹殿、さすがだな。では、私は憲兵隊の詰所まで付き添おう」
「叔父様、私も行きます」
瑞葉の申し出を断ろうとした矢先、当主夫人から声がかかった。
「瑞葉さん、そこまでしていただく必要はありません。岩城家に入り込んだのですから、こちらからも同行せねば。樹、浅井殿に付いていきなさい」
「はい」
「瑞葉ちゃんはよくやってくれた。樹君、行こうか」
「叔父様、それでは抵抗を防ぐため、仕上げをしておきます」
そう言うと瑞葉は神気を込めた。
「うわぁぁっ!!!」
刺客たちは絶叫し、次々に意識を失った。
「すごい制御だな。腕を上げたね」
「ありがとうございます」
瑞葉は照れくさそうに笑った。その姿からは、とても先ほどまで手練の刺客四人を翻弄した人物には見えない。
そこへ光矢が近づいてきた。
「叔父さん、これを。使えると思って持ってきていました」
そう言って複数の腕輪型の神具を差し出す。
「これは……使えるな。光矢君、ありがとう。今のうちに嵌めておこう」
瑞葉に結界を解除してもらい、刺客一人ひとりに腕輪をはめていく。
「浅井殿、それは何ですか?」
遥嬢が素直に尋ねてきた。
「神気を封じる神具だ。付けた本人以外には外せない」
「すごいですね」
樹が感嘆の声を上げる。
「行きすがら、開発の経緯を教えてください」
「ああ、もちろん。では、行こうか」
そのとき、当主夫人が勇ましい声を放った。
「この者たちは岩城家に侵入し、大切な客人を害そうとした不届き者。それに余罪も山ほどある。心して移送せよ」
「御意!」
討伐隊と憲兵隊が揃って声を上げるさまは圧巻だった。さすが、この厳しい地を治める当主夫人。討伐隊と憲兵隊が互いに深い信頼を寄せていることもよくわかる。
そして俺たちは、罪人どもを連れて憲兵の詰所へと向かった。
やはり、神守の中に裏切り者がいたらしい。かつて水無瀬家に助けられておきながら、あの鉱山は本来自分たちのものだと勘違いしたのだろう。ここで証言を得られたのは大きい。本来なら、自白した時点で命はなかったはずなのだから。
「それでは、お前らが過去に全人教から受けた依頼を洗いざらい言え」
新たな質問を投げかけると、先ほど痛みから解放されていた刺客たちは再び苦しみ始めた。
「うっ……まただ……」
「では、順番にいこう。お前からだ」
楽になりたい一心で、刺客たちは順に口を開き始めた。次々に証言が出てくる。
そして、リーダーの番が回ってきた。
「俺は、神月の宴で皇女殿下を誘拐するため、結界を張る神具を壊し、禍憑を会場に入れた」
「ほう……あの事件の犯人の一人がここで見つかるとはな。それは誰の指示だ?」
「全人教幹部の金田孝之だ」
「金田だと?あの金田家のか?」
「ああ、金田家現当主だ」
これはすぐにでも報告せねばならない。
その後も彼らが知る限りのことを洗いざらい吐かせた。
「知っていることはすべて答えた。解放してくれ」
「するわけがないだろう。そんな約束はしていない」
「っ!!せめてこの結界からは出してくれ。とてつもなく不快なんだ」
「迎えが来るまでそこにいろ」
「迎えだと!? 俺たちを憲兵に突き出すつもりか?さっき話したことは証拠にはならないぞ!」
俺は懐から神具を取り出し、ボタンを押した。
『全人教幹部の金田孝之だ』
神具から先ほどのリーダーの声が流れる。
「録音していたのか!」
「ああ。当然だろう。せっかく自白してくれたのだから、二度手間はごめんだからな」
刺客たちは呆然と立ち尽くした。
そこへ、樹殿が駆け寄ってくる。
「浅井殿、父に早馬を送りました。そして岩城家の討伐隊、および憲兵隊を召集しました」
「樹殿、さすがだな。では、私は憲兵隊の詰所まで付き添おう」
「叔父様、私も行きます」
瑞葉の申し出を断ろうとした矢先、当主夫人から声がかかった。
「瑞葉さん、そこまでしていただく必要はありません。岩城家に入り込んだのですから、こちらからも同行せねば。樹、浅井殿に付いていきなさい」
「はい」
「瑞葉ちゃんはよくやってくれた。樹君、行こうか」
「叔父様、それでは抵抗を防ぐため、仕上げをしておきます」
そう言うと瑞葉は神気を込めた。
「うわぁぁっ!!!」
刺客たちは絶叫し、次々に意識を失った。
「すごい制御だな。腕を上げたね」
「ありがとうございます」
瑞葉は照れくさそうに笑った。その姿からは、とても先ほどまで手練の刺客四人を翻弄した人物には見えない。
そこへ光矢が近づいてきた。
「叔父さん、これを。使えると思って持ってきていました」
そう言って複数の腕輪型の神具を差し出す。
「これは……使えるな。光矢君、ありがとう。今のうちに嵌めておこう」
瑞葉に結界を解除してもらい、刺客一人ひとりに腕輪をはめていく。
「浅井殿、それは何ですか?」
遥嬢が素直に尋ねてきた。
「神気を封じる神具だ。付けた本人以外には外せない」
「すごいですね」
樹が感嘆の声を上げる。
「行きすがら、開発の経緯を教えてください」
「ああ、もちろん。では、行こうか」
そのとき、当主夫人が勇ましい声を放った。
「この者たちは岩城家に侵入し、大切な客人を害そうとした不届き者。それに余罪も山ほどある。心して移送せよ」
「御意!」
討伐隊と憲兵隊が揃って声を上げるさまは圧巻だった。さすが、この厳しい地を治める当主夫人。討伐隊と憲兵隊が互いに深い信頼を寄せていることもよくわかる。
そして俺たちは、罪人どもを連れて憲兵の詰所へと向かった。
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