あっぱれ!天駕爛漫(仮)

藤堂フミヨシ

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2章

ここでやらなきゃ女が廃る ⑥

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「ここがワシが世話になっとる宿じゃ」
 そう言って番長が指で示したのは、どう見てもVIPしか入れそうにない高級旅館。
 木造で格式高い門に、日本庭園のような中庭には小舟を浮かべられそうな巨大な池、そして旅館の入り口にはずらりと並んだ従業員の方々が。
「……たしかに旅館って言ってたけどさ」
《これはさすがのオレでも黙ってまうわ……》
 慣れたように歩く番長の後を、天駕はガチガチに緊張したままついて行く。
「「「おかえりなさいませ、勇者様」」」
 入り口に差し掛かったところで、和服姿の従業員たちが一糸乱れぬ動きで深々と頭を下げる。旅館のマークなのか、彼らの服には狸の文字が丸で囲われた柄があしらわれていた。その服も素人の天駕が一目見て分かるほど質の良い物ばかり。
 けっしてレベル1の自分が来ていいような場所ではないことを天駕は確信した。
(帰りたい……)
 休むどころか緊張で胃がキリキリ痛み出しそうだ。
 今すぐこの場から逃げ出したい。そして近くにあった民宿みたいな宿に泊まりたい。きっと温和そうなおばあちゃんが、豚汁とか煮物とか出してもてなしてくれるに違いない。風呂も少し小さめの浴場で、鍵付きロッカーじゃなくて竹カゴの中に着替えを入れてゆったり浸かろう。それで浴衣に着替えて夜風を満喫したら、慣れない枕に苦戦して……。
《現実逃避もそこそこにしときや》
 ツヴァイツェンの言葉で残酷にも現実に引き戻された。
 こちらではまだ靴も脱いでおらず、それどころか玄関すらくぐっていない。
 少し離れてしまった番長の背中を慌てて追いかける。
「女将、ただいま戻」
「バンチョウさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁンっ!!」
 光のような速さで何かが番長に飛びかかった。
「今日も元気じゃなぁ、女将は!」
 大きく笑い、番長が抱き付いている女性を優しく引き離す。
 女将と呼ばれた女性は、栗色の長髪に着物の良く似合う美女だった。その頭には丸い獣の耳が生えていて、背後ではぼってりと丸い尻尾がゆらゆらと動いている。色的にも狸の獣人と見て間違いないのだろうが、天駕は何となく違和感を覚えた。
「もうバンチョウさぁン。女将じゃなくテ、ハニーって呼んでって言ってるでショウ?」
 エセ外国人のような口調で話し、番長の胸をいじらしそうにくりくりする女将。まるで昭和の漫画か、ロマンス映画のワンシーンのような絵面である。
 うっとりと番長を見る女将だったが、背後に立っていた天駕に気付くとすぐさま怪訝そうな顔に変わり、肩を怒らせて天駕へと近寄る。
「ヘイ! あなた、バンチョウさんの近くでイッタイ何を……はっ! マ、まさか……バンチョウさんのコレ!? もしくはカキタレ!?」
 小指を天へ突き上げる女将。指が指なら規制が入るところである。
《何言うとんのやこの人》
「ひィ!? し、しかも男!? そ、ソンナ、番長さんはダンショク……!?」
 およよよ、と今度は高そうな壺にしなだれ掛かる女将。
「いや、私は女ですけど……」
「だったらナオサラよ! 大切ナ……SO! イトしいバンチョウさんからすぐに――」
「女将、天駕はワシの仲間じゃ。丁重に扱ってくれんか?」
「これはこれは失礼いたしました。私(わたくし)、当旅館『狸のお宿』の女将を務めさせていただいております、アム・ジ・アラと申します。以後、お見知りおきを」
 ヒステリー寸前から一転、三つ指突いてペコリとお辞儀をするアム。さっきまでの奇行とは違い、その立ち振る舞いはどこからどう見ても老舗旅館の若女将であった。
 しかし、あのせわしない動きと変わりようは憎きギハーロを彷彿とさせる。……いや、もしかしたら彼よりも面倒臭い相手かもしれない。女の方が感情を爆発させると怖いのだ。にこりと笑うアムを見て、天駕は引きつった笑みを浮かべるしかなかった。
「女将、頼みがあるんじゃがな」
「承知いたしました」
 深々とお辞儀。
《いや、まだなんも言うとらんがな!》
 ツヴァイツェンがすかさずツッコむが、アムはしれっとした顔で説明する。
「何をおっしゃいますか。お客様の望んでいることを先読みして動く、最高のおもてなしを行うためには当然のことです。……ちょっと!」
 声を掛けられた従業員が、突然のことにも動じず静かにアムへ近寄る。
「白熊の間を使えるようにしておいてちょうだい。お疲れのようだからお風呂は薬効のあるものに切り替えて、夕食もバンチョウさんと同じ物を用意しておいて。大至急ね」
 従業員は了承の返事をし、天駕たちにお辞儀をすると音もなく去っていった。
 ぽかんと口を開けた天駕を眺め、アムはどうだと言わんばかりに口角を上げる。
「どうです? 分かっていただけましたか?」
「すごいですね……」
《いや、番長に気に入られたいだけやろ》
 ツヴァイツェンがそう呟いた瞬間、アムの耳と尻尾がビンッと立った。
「ソンナわけないでしょウ! ワタクシは仕事をマット―しているだけでス! いや、ほんのチョッピリはありますケドネ。……ハッ! ば、バンチョウさんに気にイられたくないワケじゃないですヨ!? イツでもイクラ、じゃなくてライク、でもなくラブデス!」
《……濃ゆいなぁ》
 番長に投げキッスを連投するアムを見て、ツヴァイツェンが珍しく引いた様子で言う。さすがのお喋りキャラでもこのノリには追いつけないのだろうか。まぁ、もしかしなくても追いつきたくないのだろうが。
 ふと、天駕は気づく。
 アムの耳が三角形に尖り、尻尾に縞模様が現れていることに。
(……これって)
 もしやと思ってアムの髪を見ると、隠しきれなかった地毛――灰色の髪がちらほら。
 尖った耳、縞模様のある尻尾、灰色の体毛。
「アムさんって、もしかしてアラ……」
「タヌキック!」
 突然アムが先ほどと同じ速度でドロップキックを放つ。が、天駕は紙一重でそれを避ける。何も言わずに蹴られていたら、そのまま吹き飛ばされていただろう。
 慌てて番長の後ろに隠れ、怯えた目でアムを見る。
「な、何するんですか!?」
「私が居た世界の日本という国では、これが歓迎の動きなのですよ」
「絶対嘘だ! 見たことないよそんな風習!」
「……チッ、同じ世界カラ来た勇者でしたカ」
「舌打ち! 今この人舌打ちしたよ!」
 悔しそうに顔を歪めるアムに戦々恐々とする天駕。
 もしかしたら自分とは別の日本から来たのかもしれないが、どちらにせよ反応を見る限りでは嘘らしい。そうだとしても、いったい彼女の居た日本とはどれだけ殺伐とした国なのだろう。改造したバイクや車で溢れてたりするのだろうか。
《ん? 他の世界から来たってことは、女将さんも勇者なんか?》
「元デス。戦いナンて野蛮なこと、か弱いワタクシにはとてモとてモ」
 それはともかく、ここはヒトマズ退きますヨ、と物騒なことを呟き、先ほどのように狸を模した耳と尻尾に戻るアム。
「おう、もてなしは終わったかいの」
「え、どこら辺がそう見えたの?」
「そうにしか見えませんよね。ねー、ニールさん?」
《……お、女将なりの、もてなし……だよ》
 アムがにっこり笑顔でニールの水晶に顔を近づけると、ニールが怯えたような声で同調する。何か弱みでも握られているのだろうか。
「それでは、お部屋の方に案内させていただきますね。バンチョウさんはお先にご自分の部屋に戻っておいてください。私は天駕さんに少しお話……じゃなくて、旅館のことを色々と説明しないといけませんので。そう、色々と」
 最後の部分を強調するように話すアム。もう色々と嫌な予感しかしない。
「それじゃあ天駕、また明日な」
 番長がのすのすと廊下の奥へと消えていく。心なしかニールが憐れみの視線を向けていたような気がするが……多分気のせいではないのだろう。
 笑顔で手をひらひらと振っていたアムだったが、番長が視界から消えた瞬間、獣のような鋭い視線を天駕に向ける。
「さァて、お話の時間デェス」
 グワシ!と天駕の両肩が掴まれる。
「あ、あの、アライグマって言っちゃダメなんですか……?」
「ダメでス。そもそも『タヌキのお宿』って名前ナノに、女将がアライグマとか笑い話にもなりまセン」
《じゃあ最初からアライグマのお宿にしとけば良かったんとちゃうのん?》
 ツヴァイツェンがそう言うと、アムは恥ずかしそうに。
「……実は、百云年程前に自分がアライグマだって気が付いたんデス」
「遅っ!?」
 というか、さらりと齢三桁越えであることを暴露された。ならば獣人というファンタジーな物よりも、猫又などの妖怪と同じ分類なのだろうか。いやしかし、アライグマの妖怪って……名前だけ見ると小豆洗いの親戚みたいだ。
 そんな風に思っていると、アムが恥ずかしそうに頬を赤らめる。
「し、仕方がナイでしょウ! 両親も私をタヌキと思って育ててくれたんですカラ! 動物園から逃げ出した幼い私を、マムとダディはソレはソレは大事に育ててくれて……」
《優しい人に拾われたんやな》
「いえ、タヌキでス」
《……》
 まぁ、狸に育てられたら自分もそうだと思うのも無理はないだろう。
「ある時言われたんデス。女将さんってタヌキっていうかアライグマみたいだよね、っテ。それで調べてみたらまさしくアライグマそのものじゃあありませんか! アイデンティティーの消失ですヨ! オーマイガッ!」
《それは分からんでもないけど……》
「デショウ!? ダカラ私はタヌキなんです! タヌキとして生き抜くと決めマシタ! それイジョウでもイカでもアリマセン! イイですね!?」
「あっ、はい」
 アムの勢いに押され、天駕は首を縦に振った。
 ぶっちゃけどうでもよかった。
「もちろんバンチョウさんにも秘密でスヨ! 言ったらボッタくりますからネ!」
 なぜかぷんすこ怒りながら、アムがついて来いとジェスチャーする。
 ゆらゆら揺れる尻尾を見ながら歩いていき、通されたのは到底一人用には思えぬほど広々とした空間。畳が敷き詰められた部屋の奥には庭を眺められるように籐椅子が置かれ、その横には温泉マークが描かれた暖簾が掛かっている。
 久々の日本らしさと雰囲気に安心していると、女将モードになったアムが説明を始めた。
「布団は食事の後で従業員が敷きに来ます。冷蔵庫の飲み物は二本までなら無料です。もちろんお酒は入っていません。それと、お風呂は源泉かけ流しの露天風呂なので入浴の際には火傷しないよう注意してください」
「温泉!?」
「はい。あぁ、外からは覗けないよう特殊な結界を張っているのでご安心を」
《こんなまな板を見るやつなんかおらんわ》
 がんがんがんがんがんがんがん。
 鞘から出し入れを何度も繰り返し、執拗に柄の部分を痛めつける。
 ふふふ、痛かろう、怖かろう。
「あの、防音されてるとはいえ、出来ればお静かにお願いいたします」
「……すみません」
 普通に怒られた。
 さっきまで騒いでいた人が何をと思う天駕だが、正論なので言い返せない。
「さて、先にお食事にしますか? それともお風呂にします?」
「あー、じゃあお風呂にします」
 すっかり忘れていたが、自分は絶賛汗まみれ中なのだった。服の機能なのかべたついてたりはしていないのだが、それはそれ、これはこれである。それに温泉と聞いては日本人の血が騒ぐというもの。
「では入浴している間に食事をご用意させていただきますね」
 ごゆるりとおくつろぎを、と告げてアムは部屋を出ていった。
 一人になった天駕は早速脱衣所に向かい――。
《おいおい、錆びてまうわ》
 背負ったままのツヴァイツェンが声を上げる。本当に錆びるわけではないだろうが、湿気に晒されるのはあまりいい気分ではないのだろうか。それに剣とはいえ中身は男。あまり自分の裸を見られたくない
 どこかいい場所はないかと部屋を見回し、目についたのはインテリアの流木。
《……絶対使い方間違っとるで》
 きゅあ……ぁ。
 刀掛台代わりの流木に置かれてぼやくツヴァイツェン。
 その上ではコウちゃんが暇そうに欠伸をしていた。

     ◆     ◆

 風呂も済み、夕食も綺麗に食べ尽くした天駕は、椅子に座って庭を眺めていた。
 部屋の内装と風景を見れば日本となんら変わらない光景だが、今自分が居るのは紛れもなく別の世界。武器は喋るし、女将はアr……狸の妖怪。手のひらですやすや寝ている小動物も半植物半動物である。落ち着いて考えてみると、自分はとんでもない体験をこの短時間でしてきたのだと改めて感じる。
《いや、今更かい》
「うるさいなぁ。ちょっとぐらい黙れないの?」
 天駕は机の上に置いていたツヴァイツェンを持ち上げ、じとりと睨む。
 せっかくノスタルジックな気分に浸っていたというのに台無しである。せめてこのお喋りな剣が日本刀ならまだマシというものだが。
 ムスッとした表情の天駕だったが、ずっと訊ねたいことがあったのをを思い出し、口を開く。
「……ずっと気になってたんだけど、アンタってもしかして私の心が読めてる?」
 能力のことを聞かれた時、ツヴァイツェンにお仕置きをしようとした時等々……どれも察しが良いという言葉で済ませられるようなものではなかった。最初は偶然だと思っていた天駕だったが、あまりに都合が良すぎるツヴァイツェンの反応を風呂に浸かって考えている内にその結果へたどり着いた。
《それも今更かいな。どんだけニブチンやねん》
 時に否定することもなく、あっさりと認めるツヴァイツェン。
「うわっ、気持ち悪!」
 背筋にぞわりと寒気が走り、天駕は反対側に置かれた椅子へ剣を乱暴に投げた。背もたれに立てかかるようにして倒れ、ツヴァイツェンは水晶を光らせて怒りを露わにする。
《投げるなっ、そして気持ち悪い言うなや! 俺かて好きで読んどるんとちゃうわ! 元々備わっとる機能やから仕方ないんじゃ! 勝手に流れ込んでくるからツッコんどるだけじゃボケ! 怒るでしかし!》
「もう怒ってんじゃん」
《急に冷静になんなや!》
「じゃあどうしろってのよ!」
《いや、怒んなや》
「アンタが冷静になってどうすんのよ!?」
 無言でしばし睨みあう。
 フッと息を漏らし、天駕が背もたれに寄り掛かる。
「……色々思ったけどさ、やっぱりツヴァイツェンを相棒に選んで良かったわ」
《な、なんやねん急に》
 自分でも突然だと思う。何か話を続けようとしたら口を衝いて出てきたのだ。
 自分でも驚いたまま、天駕は言葉を続ける。
「ニールみたいな寡黙で頼りになるようなタイプもいいけど、アンタの方が素の私で喋ることが出来て気楽でいいの。喋り相手って結構大事なんだなって思ったし」
 何より困っていた自分を助けてくれた。それが何よりも嬉しかった。
 昼間のアレは心が読めていたから出来た、というわけでもないだろう。きっとそうでなくとも、このお喋りな剣は何か喋って誤魔化してくれたに違いない。口こそ悪いが根っこは自分と似たようなものなのだ。痛みを知っているからこそ助けられる。助けたいと思う。
 それは同情や憐れみから来るものではなく、ただ助けたいという純粋な思いで動くのだ。
「それに遠慮なく痛めつけられるしね!」
《なんやねんそれ!》
 天駕が照れ隠しにそう言うと、ツヴァイツェンが再び怒ったように声を上げる。
 今自分が思っていたこともこの武器精には筒抜けなのだろうか。
(……どっちでもいいか)
 知っていようがなかろうが、彼は彼で、自分は自分だ。それが変わることはない。
 聞き慣れてきた関西弁の声に耳を傾けつつ、天駕は自分の相棒を眺めた。
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