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戦地へ赴く勇気はあるか
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王子が城に戻って2週間が経った。それぞれが日常へと戻っていき、創士とデッドアイは掃除を、ブランは池のデスカープに餌やりを、オーリリーは鍛錬を、ムルトゥは新たな衣装の製作を、エーデルはムルトゥを見ながらお茶を飲んでいた。
魔王の元にサスタスがやってきたのは、例の件に進展が見られたからだ。
「魔王様、トーデス王子より報告がありました」
「それで?王子は何と?」
「やはりクリニア王は以前の王とは性格が、かけ離れているようです。まるで悪魔に取り憑かれているかの如く別人のようだと。それと…」
サスタスが神妙な面持ちになるのを見て、魔王はイヤな予感がした。
「悪い知らせか?」
「クリニア王が各方面に展開していた部隊を招集し、ドラゴンマウンテンへと向かう計画をしているようです。おそらく狙いは長老様かと…」
魔王は眉間に皺寄せ考える。
「魔物の中でも最強の一角であるドラゴン族の長を倒す事で士気を高め、一気に攻勢をかけるつもりか?」
「そうですね、多分そんな所でしょう」
「しかし長老も老体とはいえ、人間にやられるとは思えんが…」
「もう一つの悪いニュースが、王都フィアタントの四騎士が全員出兵との事です」
「なるほど…最大火力で向かってくるわけか…」
――『フィアタントの四騎士』
彼等は王を護るための盾であり、敵を屠る為の剣である。
その圧倒的な力を、その類稀なる忠義を、その愛欲への執着を、その道理から外れた悪行を…
それぞれが己の信じる道を、妄信的に、狂信的に、盲目的に突き進み、四騎士へと昇り詰めた。
王都最強の戦力が、ドラゴンマウンテンへと集結しようとしていた。
魔王はサスタスに、皆を大広間に招集するように伝えた。
―――魔王城 大広間―――
創士がデッドアイと共に大広間に着くと、すでに多くの魔物達がそこにいた。キョロキョロと辺りを見回すと、オーリリーやブラン、エーデルやムルトゥなど見知った顔は大体いるようだ。
その時、1人の魚人と目が合った。こちらに近づいて来るのだが、初めて見る顔だったので少し気まずくなって背を向ける。ガンをつけたと思われて難癖付けに来るという事は無いと思いたい。
(まぁこんだけ魔物がいるんだ、誰か知り合いでも見つけたんだろう)
創士は腕を組みながら、自分の考えを肯定するようにウンウンと頷くと、不意に肩を叩かれた。
振り向くと先ほどの魚人が目の前に立っている。背は二メートルを超えているだろうか、立っているだけで威圧感が凄い。
「お主がガンバス殿の言っていた小僧とやらか」
てっきり『何ガンつけてんだ?このヤロー!』とでも言われると思っていたので、予想外の問いかけに一瞬頭が真っ白になった。
「あぁ、すまない。某はハッチマンと申す。以前ガンバス殿と話した時に沖田殿の話になってな、魔王城で人間は珍しいから、すぐに分かったぞ」
「あ、はい…私が沖田です」
たじろぎながら、なんとも間の抜けた返答をしてしまった創士の背後から声がした。
「あら、ハッチマンさん。随分と久しぶりじゃない?」
「おぉ、アイも久方ぶりじゃな。こちらにはガンバス殿に武具の手入れをしてもらう時しか来ておらなんだ」
久々の再会に会話が弾む2人を尻目に、創士は近くにいたブランを小さく手招きして呼んだ。小走りでこちらに来るブラン。
「沖田さん、どうしました?」
「あの人って誰?」
「あぁ、あの方は第二王子のハッチマンさんです。見ての通りマーマンです。槍捌きにおいては右に出る者はいません」
王子だったとは意外だったが、それならばデッドアイと会話に花を咲かせるのも頷ける。
2人の会話が終わる前にサスタスが玉座の前で、皆に聞こえるように大きな声で言い放つ。
「静粛に願います!王城へ送り込んだ密偵から情報が上がってきました。クリニア王はトーデス王子同様、催眠魔法が掛かっている可能性が高いとの事です。もう一つ、ドラゴンマウンテンへの進軍情報を持ってきました。各方面に展開していた部隊を集結させ、一点攻勢をかける腹積りとの事。また今回はフィアタント四騎士全員が参加するとの情報も入っています。狙いはドラゴン族の長老、我々はこれを阻止しなければなりません」
長老が殺されたとなれば、ドラゴン族は確実に暴走を始める。例え魔王の命令で人間不殺を謳ったとしても、彼等は死ぬまで殺し続けてしまうだろう。それだけは、なんとしても阻止しなければならない。
「なぁ、王様をよぉ拉致って来て、フィティアに催眠解いてもらうのはダメなのかよ」
オーリリーがサスタスに尋ねる。
「王以外の人達はおそらく催眠にかかっていない者達です。もし彼らが王が我々に誘拐され、帰ってきたと思ったら性格が変わっていた。貴女ならどう思いますか?」
「まぁ何かされたと思うわな」
「そう、人間達の我々への不信感は消えないでしょう。なので拉致は無しです」
オーリリーは『了解』と手をあげて答える。
「あくまでもこれは防衛戦、なるべく人間は殺さず退けてほしい。これは殺すよりも難しいと思いますが、皆さん協力して下さい。それでは…」
サスタスが各種族へ作戦を伝えていく。ドラゴン、亜人、精霊、獣人等々、それぞれのトップである王子王女、もしくは族長に指示を出していく。指示を出された種族は部屋を出ていく。それぞれが準備を整え次第、ミシオンにゲートを開いてもらう様だ。
最後に指示を出されたのはデッドアイ。とはいえ彼女は特に率いている種族があるわけでもないし、部下もいない。強いて言えば創士が部下と言えなくもない。
「ではデッドアイ王女は遊撃隊として戦況をみて行動してください。いいですか?『自由にやっていい』という事ではありませんよ」
「ハイハイ、分かってる分かってる」
そう言いながら、すでに出口の方へ向かっているデッドアイは、後ろ手で手を振りながら返事する。そんなデッドアイを見送りながら創士は口を開いた。
「あの~…僕はどうすれば?」
「あなたは戦力になりませんので、待機しておいてください」
確かに、ただの一般人である創士が戦場に出た所で何が出来るわけでもない。それは分かっているのだが、日本人の気質だろうか、自分だけ何もしないというのは申し訳ない気がしてしまう。
「しかし、みんなが命を張っているのに何もしないというのは…」
「お気持ちだけ頂いておきます。ガンバスの手伝いでもしてはどうですか?」
創士は、申し訳なさそうな表情で部屋を後にする。
サスタスは決して創士を蔑ろにしているわけではない。ただの人間が、力も持たない人間が我々のために何かをしたいと思ってくれているのだ。嬉しくないわけがない。しかし、創士を無下に扱ってでも戦場から遠ざけなければならない理由があった。
それはデッドアイ王女がいるからである。もし、また創士の身に何か起きた場合、デッドアイ王女が暴走する事は必至だ。そうなった場合、『人間を殺さない』というのは無理難題であろう。それだけは阻止せねばならなかった。
―――魔王城 鍛冶場―――
「――というわけなんですよガンバスさん」
見事な大剣を仕上げているガンバスの横で創士が愚痴をこぼす。
「…信じて待て」
「それは分かってますけど…」
創士が項垂れると、鍛冶場の入り口に大きな影が現れた。
「ガンバス、お前はこっちに残ったか」
「…こんな老体じゃ、足手まといじゃろ」
「あの頃の威勢は、もう見れぬか…」
「エルキオ…いつの話をしとるんじゃ」
ガンバスと魔王は、まるで友達のように話し始めた。創士はその光景を疑問に思い質問した。
「2人は昔馴染みなんですか?」
「そうだ。私がまだ王に即位した直後だったな。ガンバスと出会ったのは」
「…覚えとらんよ」
昔の話はやめろと言わんばかりに話題を切ろうとするガンバスは、急に話題を変えた。
「エルキオ、沖田が戦場に行きたいと申しておるぞ」
「訓練もしていない人間なぞ、すぐにやられてしまうと思うが…」
「こちらの世界に召喚された以上は、僕の職場はここですから。『働かざる者食うべからず』ってやつです。何かしてないと落ち着かなくて…」
「人間とは、難儀なものよ…」
魔王もガンバスも顔を見合わせて肩を竦める。すると、またもや入口に人影が見えた。
「あらあら、こんな所にいらしたのですね。また珍しい組み合わせねぇ」
小さな女性オーガが割烹着を着て現れた。創士は割烹着に驚きはしたが、冷静に考えるとムルトゥが作った服である事に気付いた。というか、ムルトゥの持っていた本にこんな服まで載っていたのが逆に驚きである。
「マーガレット、どうした?」
「どうしたじゃありません!勝手にフラフラしないで下さい。大勢が出兵してる今、一応『母の会』のみんなは魔王城の護衛をしますけど、肝心のアナタが勝手にウロチョロしては守れませんよ」
「要らぬ世話だといっておるだろう」
「私だって本当は子供達の成長を見に行きたいのに…」
そう言いながら泣く真似をするマーガレット。急にピタッと泣く真似をやめて創士を見た。
「あなたが沖田さんですね?子供達から話は聞いてます。ブランと仲良くしてくれてありがとね。リリーが迷惑かけてない?」
ぐいぐいと話しかけて来るマーガレットの圧に押され、簡素な受け答えしかできない創士。
「それで、男三人揃って何をしているのかしら?」
「この人間が、自分も戦場に行きたいと言い出してな。諭していたところだ。」
「あらー!いいじゃない!例え力が弱くても愛する人の為、戦地へ赴くなんてまるで物語みたいじゃない?」
魔王の顔が険しくなる。
「愛する…?」
「違います違います!愛するとかじゃなくて、嫌いってわけじゃないけど、魔王城のみんなの為に…」
しどろもどろになりながら取り繕うが、魔王は険しい表情をしたままだ。マーガレットはケラケラと笑っている。
「まぁ創士さん。夫も悪気があって反対してる訳じゃないのよ。魔王城の一員と思ってるからこそ、命を大事にしてほしい。でも最後はあなた自身が決める事、自分の物語は自分で決めなさい」
微笑みながら創士にアドバイスをすると、マーガレットは『用事を思い出した』と言って鍛冶場を出て行った。呆気に取られている創士は聞きそびれていたことを思い出し魔王に尋ねた。
「あの~、マーガレットさんは魔王様の奥様で、ブラン王子とオーリリー王女のお母さんって事で合ってますか?」
「合っている」
なるほど、ブランはお母さんの遺伝子が強かったのだと納得がいった。
座っていたガンバスが膝に肘をのせて、前のめりになり聞いてきた。
「…それで、小僧。どうするのだ?」
創士は迷っていた。行きたい気持ちはあるが、行ったところで何ができるのか。足を引っ張ることはしたくないが、何もしないのも嫌だ。創士は迷う。
「話は聞かせてもらったわ」
魔王の背後から突如、修道服姿の悪魔が現れた。魔王もビックリして飛び退く。
「フィティア!急に現れるのをやめろと何度もいっておるだろうが!」
「ウフフ、ごめんなさい。それで貴方は、これからの道に迷っているのね」
創士の目を見据えて尋ねる。創士は答えられずにいた。
「迷える子羊よ…私はシスター。アドバイスが欲しいならお店に来なさい」
そう言いながら妖艶な笑みを浮かべ鍛冶場を出ていく。
少し間をおいてガンバスが口を開く。
「…あやつシスターだったのか?エルキオ」
「いや、知らん。よく分からんが行ってやったらどうだ?」
魔王は面倒臭い相手を押し付ける様に、創士を店へと促した。場所は知っている。普段は鍵が掛かっており入れない部屋。しかし稀に店先に看板が出ている時があり、その時は中に入る事が出来る。『スナック魔王城』。
一度だけ行ったことがある。まるで元の世界のスナックの様な作りで、お酒も元の世界と同じやつがいくつかあった。不思議な空間ではあるが、お酒が入ってしまえば気にならなくなる。
店に向かうと看板は出ていなかった。一応、念のためにドアを開けてみる。するとドアは簡単に開いてしまった。中に入ると誰もいないスナック魔王城。キョロキョロと辺りを見回していると、入ってきたドアが勝手に閉まり、『ガチャリ』と鍵のかかる音がした。
唖然としながらドアを見つめていると、背後のカウンターから『いらっしゃい』と声をかけられた。驚いて振り向くとフィティアがいつのまにか、そこに立っていた。
「まぁ座りなさいな」
創士は言われた通りにカウンターに座る。
「人間は大事な話をする時、何を飲むのかしら?」
「商談なら、お茶やコーヒーでしょうか。もっと大事な話なら何も飲まないと思いますが」
「そう…なら無しでいいか」
フィティアは自分の背後にあるワインとグラスを取り出して、自分用に注ぎ始めた。グラスの中のワインをゆらゆらとさせながら口を開く。
「あなたは主人公になりたい?この物語の」
創士はキョトンとしながら首を傾げる。
「この世界の…と言った方が適切かしら」
この世界の主人公になりたいか、そりゃこんなアニメの様な世界に来たからには…
「なってみたいです」
「……分かったわ」
ワインを一口飲むとグラスを傍に置き、フィティアは創士の目を見据える。フィティアの瞳は悪魔とは思えないほど美しく澄み渡っていた。
「今から私が言うことに質問してはいけません。私が質問した事だけに答えなさい。それからこの事は他言無用です。もし話してしまった場合は…最悪あなたが消えてしまうかも」
創士はいつもと違う剣幕に、無言で首を縦に振る。
「えー、では…まず初めに、本来あなたが付与されるべきであった能力が付与されなかった件に関して謝っておくわね。本来、異世界に転生・転移された場合、元の世界から、この世界に来るまでに女神による説明があるはずなんだけど、あなたなかったでしょう?」
思い返してみると、確かにロープが切れて魔法陣に突入した後、この世界に来る前に謎の空間があった事を思い出した。
「あなたの様な平々凡々たる人間には、スキルの一つでも与えてあげるのが通例なんだけど、まぁそのまま来てしまったものは仕方ないわよね」
「え、ちょ…ちょっと待って下さい。つまりあなたは…」
「質問は無しよ。それで特別措置として、あなたにスキルを一つ付与します。ただし、あまりにも強力な、あなたの世界で言うのならばチート的なスキルは、ここでは付与できません。小規模で限定的なものしか与える事が出来ません。それに時間もあまり無い…もうすぐ戦いは始まってしまいます。さぁ!あなたは主人公として何を選び求めるの?」
強力なスキルではなく、汎用的でもない、そんなスキルで今回の戦地に赴けるようなもの。時間もないと言われ、考え過ぎるのも良くないと考えた創士の脳裏に一つのスキルがよぎった。この戦いを終わらせる事が出来るかもしれない。
「僕が望むスキルは……」
―――ドラゴンマウンテン頂上―――
ドラゴン族長老のいる頂上へと続く道は四ヶ所あり、それぞれの道に分かれて防衛する。一つ目の道はブランが、二つ目の道はオーリリーが、三つ目の道はエーデルが、四つ目の道はハッチマンが控える。デッドアイは遊撃隊として動き、ムルトゥはサポート役として頂上に控えている。サスタスも頂上で指揮をしている。
山の麓には多くの軍勢が集結していた。まもなくここは戦場と化す。
魔王の元にサスタスがやってきたのは、例の件に進展が見られたからだ。
「魔王様、トーデス王子より報告がありました」
「それで?王子は何と?」
「やはりクリニア王は以前の王とは性格が、かけ離れているようです。まるで悪魔に取り憑かれているかの如く別人のようだと。それと…」
サスタスが神妙な面持ちになるのを見て、魔王はイヤな予感がした。
「悪い知らせか?」
「クリニア王が各方面に展開していた部隊を招集し、ドラゴンマウンテンへと向かう計画をしているようです。おそらく狙いは長老様かと…」
魔王は眉間に皺寄せ考える。
「魔物の中でも最強の一角であるドラゴン族の長を倒す事で士気を高め、一気に攻勢をかけるつもりか?」
「そうですね、多分そんな所でしょう」
「しかし長老も老体とはいえ、人間にやられるとは思えんが…」
「もう一つの悪いニュースが、王都フィアタントの四騎士が全員出兵との事です」
「なるほど…最大火力で向かってくるわけか…」
――『フィアタントの四騎士』
彼等は王を護るための盾であり、敵を屠る為の剣である。
その圧倒的な力を、その類稀なる忠義を、その愛欲への執着を、その道理から外れた悪行を…
それぞれが己の信じる道を、妄信的に、狂信的に、盲目的に突き進み、四騎士へと昇り詰めた。
王都最強の戦力が、ドラゴンマウンテンへと集結しようとしていた。
魔王はサスタスに、皆を大広間に招集するように伝えた。
―――魔王城 大広間―――
創士がデッドアイと共に大広間に着くと、すでに多くの魔物達がそこにいた。キョロキョロと辺りを見回すと、オーリリーやブラン、エーデルやムルトゥなど見知った顔は大体いるようだ。
その時、1人の魚人と目が合った。こちらに近づいて来るのだが、初めて見る顔だったので少し気まずくなって背を向ける。ガンをつけたと思われて難癖付けに来るという事は無いと思いたい。
(まぁこんだけ魔物がいるんだ、誰か知り合いでも見つけたんだろう)
創士は腕を組みながら、自分の考えを肯定するようにウンウンと頷くと、不意に肩を叩かれた。
振り向くと先ほどの魚人が目の前に立っている。背は二メートルを超えているだろうか、立っているだけで威圧感が凄い。
「お主がガンバス殿の言っていた小僧とやらか」
てっきり『何ガンつけてんだ?このヤロー!』とでも言われると思っていたので、予想外の問いかけに一瞬頭が真っ白になった。
「あぁ、すまない。某はハッチマンと申す。以前ガンバス殿と話した時に沖田殿の話になってな、魔王城で人間は珍しいから、すぐに分かったぞ」
「あ、はい…私が沖田です」
たじろぎながら、なんとも間の抜けた返答をしてしまった創士の背後から声がした。
「あら、ハッチマンさん。随分と久しぶりじゃない?」
「おぉ、アイも久方ぶりじゃな。こちらにはガンバス殿に武具の手入れをしてもらう時しか来ておらなんだ」
久々の再会に会話が弾む2人を尻目に、創士は近くにいたブランを小さく手招きして呼んだ。小走りでこちらに来るブラン。
「沖田さん、どうしました?」
「あの人って誰?」
「あぁ、あの方は第二王子のハッチマンさんです。見ての通りマーマンです。槍捌きにおいては右に出る者はいません」
王子だったとは意外だったが、それならばデッドアイと会話に花を咲かせるのも頷ける。
2人の会話が終わる前にサスタスが玉座の前で、皆に聞こえるように大きな声で言い放つ。
「静粛に願います!王城へ送り込んだ密偵から情報が上がってきました。クリニア王はトーデス王子同様、催眠魔法が掛かっている可能性が高いとの事です。もう一つ、ドラゴンマウンテンへの進軍情報を持ってきました。各方面に展開していた部隊を集結させ、一点攻勢をかける腹積りとの事。また今回はフィアタント四騎士全員が参加するとの情報も入っています。狙いはドラゴン族の長老、我々はこれを阻止しなければなりません」
長老が殺されたとなれば、ドラゴン族は確実に暴走を始める。例え魔王の命令で人間不殺を謳ったとしても、彼等は死ぬまで殺し続けてしまうだろう。それだけは、なんとしても阻止しなければならない。
「なぁ、王様をよぉ拉致って来て、フィティアに催眠解いてもらうのはダメなのかよ」
オーリリーがサスタスに尋ねる。
「王以外の人達はおそらく催眠にかかっていない者達です。もし彼らが王が我々に誘拐され、帰ってきたと思ったら性格が変わっていた。貴女ならどう思いますか?」
「まぁ何かされたと思うわな」
「そう、人間達の我々への不信感は消えないでしょう。なので拉致は無しです」
オーリリーは『了解』と手をあげて答える。
「あくまでもこれは防衛戦、なるべく人間は殺さず退けてほしい。これは殺すよりも難しいと思いますが、皆さん協力して下さい。それでは…」
サスタスが各種族へ作戦を伝えていく。ドラゴン、亜人、精霊、獣人等々、それぞれのトップである王子王女、もしくは族長に指示を出していく。指示を出された種族は部屋を出ていく。それぞれが準備を整え次第、ミシオンにゲートを開いてもらう様だ。
最後に指示を出されたのはデッドアイ。とはいえ彼女は特に率いている種族があるわけでもないし、部下もいない。強いて言えば創士が部下と言えなくもない。
「ではデッドアイ王女は遊撃隊として戦況をみて行動してください。いいですか?『自由にやっていい』という事ではありませんよ」
「ハイハイ、分かってる分かってる」
そう言いながら、すでに出口の方へ向かっているデッドアイは、後ろ手で手を振りながら返事する。そんなデッドアイを見送りながら創士は口を開いた。
「あの~…僕はどうすれば?」
「あなたは戦力になりませんので、待機しておいてください」
確かに、ただの一般人である創士が戦場に出た所で何が出来るわけでもない。それは分かっているのだが、日本人の気質だろうか、自分だけ何もしないというのは申し訳ない気がしてしまう。
「しかし、みんなが命を張っているのに何もしないというのは…」
「お気持ちだけ頂いておきます。ガンバスの手伝いでもしてはどうですか?」
創士は、申し訳なさそうな表情で部屋を後にする。
サスタスは決して創士を蔑ろにしているわけではない。ただの人間が、力も持たない人間が我々のために何かをしたいと思ってくれているのだ。嬉しくないわけがない。しかし、創士を無下に扱ってでも戦場から遠ざけなければならない理由があった。
それはデッドアイ王女がいるからである。もし、また創士の身に何か起きた場合、デッドアイ王女が暴走する事は必至だ。そうなった場合、『人間を殺さない』というのは無理難題であろう。それだけは阻止せねばならなかった。
―――魔王城 鍛冶場―――
「――というわけなんですよガンバスさん」
見事な大剣を仕上げているガンバスの横で創士が愚痴をこぼす。
「…信じて待て」
「それは分かってますけど…」
創士が項垂れると、鍛冶場の入り口に大きな影が現れた。
「ガンバス、お前はこっちに残ったか」
「…こんな老体じゃ、足手まといじゃろ」
「あの頃の威勢は、もう見れぬか…」
「エルキオ…いつの話をしとるんじゃ」
ガンバスと魔王は、まるで友達のように話し始めた。創士はその光景を疑問に思い質問した。
「2人は昔馴染みなんですか?」
「そうだ。私がまだ王に即位した直後だったな。ガンバスと出会ったのは」
「…覚えとらんよ」
昔の話はやめろと言わんばかりに話題を切ろうとするガンバスは、急に話題を変えた。
「エルキオ、沖田が戦場に行きたいと申しておるぞ」
「訓練もしていない人間なぞ、すぐにやられてしまうと思うが…」
「こちらの世界に召喚された以上は、僕の職場はここですから。『働かざる者食うべからず』ってやつです。何かしてないと落ち着かなくて…」
「人間とは、難儀なものよ…」
魔王もガンバスも顔を見合わせて肩を竦める。すると、またもや入口に人影が見えた。
「あらあら、こんな所にいらしたのですね。また珍しい組み合わせねぇ」
小さな女性オーガが割烹着を着て現れた。創士は割烹着に驚きはしたが、冷静に考えるとムルトゥが作った服である事に気付いた。というか、ムルトゥの持っていた本にこんな服まで載っていたのが逆に驚きである。
「マーガレット、どうした?」
「どうしたじゃありません!勝手にフラフラしないで下さい。大勢が出兵してる今、一応『母の会』のみんなは魔王城の護衛をしますけど、肝心のアナタが勝手にウロチョロしては守れませんよ」
「要らぬ世話だといっておるだろう」
「私だって本当は子供達の成長を見に行きたいのに…」
そう言いながら泣く真似をするマーガレット。急にピタッと泣く真似をやめて創士を見た。
「あなたが沖田さんですね?子供達から話は聞いてます。ブランと仲良くしてくれてありがとね。リリーが迷惑かけてない?」
ぐいぐいと話しかけて来るマーガレットの圧に押され、簡素な受け答えしかできない創士。
「それで、男三人揃って何をしているのかしら?」
「この人間が、自分も戦場に行きたいと言い出してな。諭していたところだ。」
「あらー!いいじゃない!例え力が弱くても愛する人の為、戦地へ赴くなんてまるで物語みたいじゃない?」
魔王の顔が険しくなる。
「愛する…?」
「違います違います!愛するとかじゃなくて、嫌いってわけじゃないけど、魔王城のみんなの為に…」
しどろもどろになりながら取り繕うが、魔王は険しい表情をしたままだ。マーガレットはケラケラと笑っている。
「まぁ創士さん。夫も悪気があって反対してる訳じゃないのよ。魔王城の一員と思ってるからこそ、命を大事にしてほしい。でも最後はあなた自身が決める事、自分の物語は自分で決めなさい」
微笑みながら創士にアドバイスをすると、マーガレットは『用事を思い出した』と言って鍛冶場を出て行った。呆気に取られている創士は聞きそびれていたことを思い出し魔王に尋ねた。
「あの~、マーガレットさんは魔王様の奥様で、ブラン王子とオーリリー王女のお母さんって事で合ってますか?」
「合っている」
なるほど、ブランはお母さんの遺伝子が強かったのだと納得がいった。
座っていたガンバスが膝に肘をのせて、前のめりになり聞いてきた。
「…それで、小僧。どうするのだ?」
創士は迷っていた。行きたい気持ちはあるが、行ったところで何ができるのか。足を引っ張ることはしたくないが、何もしないのも嫌だ。創士は迷う。
「話は聞かせてもらったわ」
魔王の背後から突如、修道服姿の悪魔が現れた。魔王もビックリして飛び退く。
「フィティア!急に現れるのをやめろと何度もいっておるだろうが!」
「ウフフ、ごめんなさい。それで貴方は、これからの道に迷っているのね」
創士の目を見据えて尋ねる。創士は答えられずにいた。
「迷える子羊よ…私はシスター。アドバイスが欲しいならお店に来なさい」
そう言いながら妖艶な笑みを浮かべ鍛冶場を出ていく。
少し間をおいてガンバスが口を開く。
「…あやつシスターだったのか?エルキオ」
「いや、知らん。よく分からんが行ってやったらどうだ?」
魔王は面倒臭い相手を押し付ける様に、創士を店へと促した。場所は知っている。普段は鍵が掛かっており入れない部屋。しかし稀に店先に看板が出ている時があり、その時は中に入る事が出来る。『スナック魔王城』。
一度だけ行ったことがある。まるで元の世界のスナックの様な作りで、お酒も元の世界と同じやつがいくつかあった。不思議な空間ではあるが、お酒が入ってしまえば気にならなくなる。
店に向かうと看板は出ていなかった。一応、念のためにドアを開けてみる。するとドアは簡単に開いてしまった。中に入ると誰もいないスナック魔王城。キョロキョロと辺りを見回していると、入ってきたドアが勝手に閉まり、『ガチャリ』と鍵のかかる音がした。
唖然としながらドアを見つめていると、背後のカウンターから『いらっしゃい』と声をかけられた。驚いて振り向くとフィティアがいつのまにか、そこに立っていた。
「まぁ座りなさいな」
創士は言われた通りにカウンターに座る。
「人間は大事な話をする時、何を飲むのかしら?」
「商談なら、お茶やコーヒーでしょうか。もっと大事な話なら何も飲まないと思いますが」
「そう…なら無しでいいか」
フィティアは自分の背後にあるワインとグラスを取り出して、自分用に注ぎ始めた。グラスの中のワインをゆらゆらとさせながら口を開く。
「あなたは主人公になりたい?この物語の」
創士はキョトンとしながら首を傾げる。
「この世界の…と言った方が適切かしら」
この世界の主人公になりたいか、そりゃこんなアニメの様な世界に来たからには…
「なってみたいです」
「……分かったわ」
ワインを一口飲むとグラスを傍に置き、フィティアは創士の目を見据える。フィティアの瞳は悪魔とは思えないほど美しく澄み渡っていた。
「今から私が言うことに質問してはいけません。私が質問した事だけに答えなさい。それからこの事は他言無用です。もし話してしまった場合は…最悪あなたが消えてしまうかも」
創士はいつもと違う剣幕に、無言で首を縦に振る。
「えー、では…まず初めに、本来あなたが付与されるべきであった能力が付与されなかった件に関して謝っておくわね。本来、異世界に転生・転移された場合、元の世界から、この世界に来るまでに女神による説明があるはずなんだけど、あなたなかったでしょう?」
思い返してみると、確かにロープが切れて魔法陣に突入した後、この世界に来る前に謎の空間があった事を思い出した。
「あなたの様な平々凡々たる人間には、スキルの一つでも与えてあげるのが通例なんだけど、まぁそのまま来てしまったものは仕方ないわよね」
「え、ちょ…ちょっと待って下さい。つまりあなたは…」
「質問は無しよ。それで特別措置として、あなたにスキルを一つ付与します。ただし、あまりにも強力な、あなたの世界で言うのならばチート的なスキルは、ここでは付与できません。小規模で限定的なものしか与える事が出来ません。それに時間もあまり無い…もうすぐ戦いは始まってしまいます。さぁ!あなたは主人公として何を選び求めるの?」
強力なスキルではなく、汎用的でもない、そんなスキルで今回の戦地に赴けるようなもの。時間もないと言われ、考え過ぎるのも良くないと考えた創士の脳裏に一つのスキルがよぎった。この戦いを終わらせる事が出来るかもしれない。
「僕が望むスキルは……」
―――ドラゴンマウンテン頂上―――
ドラゴン族長老のいる頂上へと続く道は四ヶ所あり、それぞれの道に分かれて防衛する。一つ目の道はブランが、二つ目の道はオーリリーが、三つ目の道はエーデルが、四つ目の道はハッチマンが控える。デッドアイは遊撃隊として動き、ムルトゥはサポート役として頂上に控えている。サスタスも頂上で指揮をしている。
山の麓には多くの軍勢が集結していた。まもなくここは戦場と化す。
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