《ユグシルト・オンライン》最強データから始める俺の異世界最強伝説!!──ではなく、Lv255の赤ちゃんに転生した俺の異世界物語

散歩道 猫ノ子

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ススム編、第一章。《Lv255の赤ちゃん爆誕》

13《魔法適正診断》

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黒いローブとマスクの人が、攻撃系統魔法の適性診断。

白いローブとマスクの人が、補助系統魔法の適性診断。

「難しいわね、どういうことかしら?」

母さんは全然理解出来てないようだが、俺は1度の説明で完璧に把握したぞ?
なんせ美人の言葉ってやっぱしっかり耳に入るじゃん? たぶん母さんも相手がイケメンだったなら把握出来てたはずだ。

「母さん、先にあっち!」
俺が指を指すのは黒いローブの方。
黒ローブの上からでもわかる、曲線美の細い女性。
残念ながら胸は皆無そうだが……色白で灰色の冷徹そうな女性の瞳、悪くない……。
正直白ローブの方が本命だが……俺は好きな物は後に取っておくほうなのでな。

「さすがススムね、あんな難しい説明を理解してるなんて」
下心MAXだけどな、でも男ってのはそう言う生き物なんだ……それを恥ずかしいと思うなら、息子を産んでしまった事を恥ずかしがるんだな。

それにしても順番が待ち遠しい。

待つ俺の前で「ほぎゃぁ?」って感じに、母親から手渡される赤子達、丸い水晶に手を当ててる間優しく抱っこして貰っててずるい。

はっやっく! はっやっく!

やはり異世界、美女率50パーセント超えの世界線。

「はーい、次の方~」

「はぁい!!!」思わず声が出た。

「あら? ススムが大きな声出すなんて、ねこのこちゃんとじゃれてる時以外だと初めてね」
母さん、ねこのことじゃれてるんじゃなく、あれは一方的に虐められてることをそろそろ理解せよ、あとあまり深く追求しないでくれ、男にはやらねばならぬ事があるのだ。

両手を伸ばしてくる黒いローブを着た女性。

「まぁいいわ、ふふ、ススム頑張っておいで~」

とうとう目の前に美女の腕が伸びてきた。
俺は母さんの腕から全力で飛び込む。目指すは……ここだ!!

「トォーーーッ!!!!」

がしっ!

「へ? ……がしっ??」

ウィンドウェアで軽く飛び胸に飛び込もうとしたわけなんだけど……何故だ? 目の前にあるそれに近付けない。
その光景を不思議そうに見てる黒ローブ美女、いや……原因は分かってるんだ。

「なんで?」

「ちち、浮気、だめ」

へ? 俺はお前を嫁に貰った覚えなんてないんですけど??

ていうか、完全に油断してた……今日は大人しくしてると思っていた。それが誤算だった。
俺の小さな足をバシりと掴んでるのはねこのこ。
「いーやーー!!!!」引っぱり手繰り寄せられ、俺は美女ではない……ちびっ子の腕の中に到着してしまった。

「………………………ふふ、もしかしてねこのこ族の方ですか?」
なにやら捕まった俺を置き去りに、母さんと美女だけで話してる。

「はい、この子は生まれてすぐにねこのこ族も産まれたんです」

「生まれて間もなく……というと、野生のねこのこ族では無いと……それはつまり、この子は……」

「はい、勇者になる子供です」

!!!???
母さんがにっこり言った一言に場内に居た人間の殆どが驚きを表に出したようにこっちを見た。

「へ?」そんな驚くことなのか? ……ああ、そういや……ゲームでも結構驚くシーンとかあったな。
プレイヤーの数掛ける居る勇者に対してで、ちょっと馬鹿だなーって思ってたっけか?

「すりすり~」ねこのこの本日の弄りはスリスリモード、ねこのこがやってくる中では痛みもなく、むしろ美少女にすりすりされてる訳だから嫌な気はしないので放置。

ていうか……なんでもいいから、そろそろねこのこから俺を取り上げて、美女の腕に運んで欲しいものだな。
そんな俺の願い、叶うことも無く……突然そのローブ美女が言い出した。

「それは……私達では力不足になります、少しお待ちください」

「あっ」俺のローブ美女ーーー!!!
慌てた様子で去ってしまった。

「このねこのこ!!」ていっと叩くがねこのこには効果無し。

「すりすり~ごろろ~」……それ、猫が腹で鳴らすやつだから、口で言う奴じゃないから!!

「ん~なんだか、大事になりそうな雰囲気ね~」
うちの母さんは母さんで相変わらず呑気です。

……ああ、そういやねこのこ、静かにしてろって言われてるから……いちばん俺が怒らない奴で静かにしてるつもりなのか?

数分が過ぎる。

舞い戻ってきたローブ美女、やはり俺はこの女性に……ふふふ、だがなんだ? もう1人居る。
白衣を着て眼鏡をした、頭少し禿げてる爺さん。

「にゅ?」「へ?」

ねこのこに抱かれてる俺の両腕をがしっと掴み、ひょいっと軽くねこのこから俺を取り上げる。

「……この子が……勇者、魔晶石は!!」

「こちらです!!」
俺を持ち上げるメガネの男の大きな声に反応し、ローブ美女は真近くに見えてんじゃんってぐらい近くにあった、魔法適正を診断する石を指さしている。

ぎゅっ「……えぇ」

ぎゅっーー「ええぇ……」

まじで最悪なんですが……まさか、まさか!?

「では、急遽変わりまして、この施設の責任者をしております……私、《ライゼル》が診断させていただきます!!」

まーーじーーかーーよーーー!!!!!!!!

「ねこのこーー!!!」

「おっさん、グッジョブ」どこで覚えたその言葉ぁー!!

ねこのこに助けを求めたにも関わらず意味はなし。
さっきは無理やり捕まえてきたくせに訳わかんねぇ!! というかこいつは俺が幸せそうなら嫌なのか!? 俺が不幸そうなら嬉しいのか!?

「うきうき、うきうき」なんか楽しそうだし!!

こんな俺の心境なんてお構い無し、魔法適正診断は行われていた。

おっさんが何か言ってる。

「天地遍く司る世界樹ユグドラシル──汝求めし答えをここに記したまえ──《アクスメント》」

あっこの魔法、こんな詠唱なんだ……

ーー魔法名《アクスメント》の詠唱を追記しました。

ん? なんの声??

よく分からないまま、俺の目の前で激光が弾けるように会場全体を満たした。

目の前の水晶に現れる表記、本来なら魔法適正を調べる人にしか見えないそれが俺にも見えていた。

魔法適正《神級》

それを見た俺の感想。まぁ当然だろうな、なんせ俺ってば……ユグシルトのデータを引き継いでるんだ、全職業Lv255……まぁカンストの俺を舐めてもらっては困るってもんだ。

呆然とするおっさんと、愛しのローブ美女。

母さんはクスクスとオッサンを見る俺に笑い、ねこのこは……ああ、興味無いのね……向こうで絵本読んでるわ。

「神級………………神級の魔法適正者……歴代勇者の中でも類を見ない子がここに誕生しました!!!!!」

うるっさい、何故おっさんに高い高いされなきゃならんのだ、その神級魔法適正とやらで他界他界してやろうか……







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