《ユグシルト・オンライン》最強データから始める俺の異世界最強伝説!!──ではなく、Lv255の赤ちゃんに転生した俺の異世界物語

散歩道 猫ノ子

文字の大きさ
16 / 82
ススム編、第一章。《Lv255の赤ちゃん爆誕》

15《無邪気》

しおりを挟む

いつも通りならば、目覚める朝は大抵ねこのこが頬をつんつんしてたりして起こされるのだが、今日はいつもより少し早く目が覚めた。

ーーギルド機能が解放されました。

ーー領地機能が解放されました。

「ん……んん……ふぁ~……うるさい」
小さな腕をいっぱいに広げ目覚めた朝、目をゴシゴシ擦りながらさっき聞こえてきた言葉を思い返す。

「はぁ……あの一歳半検診から、無駄に変な声聞こえるようになったけど……一体なんなんだよ全く」
メニュー画面を開き確認する。

「……ああ、そいやライフリングを手に入れたら解放されんだっけ」この辺、ゲームと同じだから余り驚きはないな。

たぶん、そろそろだな。

こんこんこんと部屋のドアをノックする音、わざわざノックするって事は母さんで間違いはない。
なんせねこのこなら……ズドン!! っとドアを容赦なく開けてきて「ちちーー!! おはよ!!」って感じに……「へ?」

ばふっ………「っ……いったーーー!!! この馬鹿猫ー!!」

「えへへ~おもろい!」
こんな感じに……容赦なく飛びついてくんだよな……誰かこいつをしつけて欲しい。

「《ヒーリング》……はぁ、ねこのこ……毎日言ってるけど、俺は赤子なんだぞ、もっといたわれ馬鹿」
とうとうヒーリング、熟練度が極まり無詠唱で唱えられるようになったという……

「ちち、大丈夫! ちちつよい!」

「あのな……回復するとはいえ、痛いものは痛いんだからな……それにお前は一応女の子なんだから、もうちょっとこう……ああ、飽きたのね」
俺が説教しようとしたら、とことこ~と部屋から出ていった。
本当に自由気ままというか……自分勝手なねこだよったく。

「ふふ、相変わらず仲良しね~」
はは、相変わらず節穴ですね。

母さんはねこのこと僕がじゃれてると思って、いつも何も言わずに見ているんだけどさ……はっきり言って、息子の命に関わる事が目の前で起きてるのに、もう少し気にした方がいいと思うぞ?

「えーと、とりあえずいいかな?」

「はいどうぞ」

「ふふ、ご立腹ね~でもこれを見たら機嫌を直すかしら?」

「ん?」

そう言って母さんに渡されたのは2枚の紙だな。

1枚目は、俺が正式に冒険者登録された事を示した紙、もう1枚はライフリングを持った事による、一定の権限を持ったことを示した紙だな。
機嫌を直すというか……俺、別にこれ知ってたし……

「うん、ギルド認定と領主認定だよね」

「あら? 知ってたの?」

「うん、まぁ母さんが買ってきてる教材に書かれてるのもあったしね」まぁ無かったが、こういってたら基本なんとかなる。

「そうだったのね、母さんは初耳だったから驚いちゃったわ」
ほらな、うちの母さん基本的に俺を信用してんだよな。

ていうか、ギルドと領地か~……まだ俺1歳半なんだけど……そんなの貰ったとこで、何をどうしろって言うのだろうか……

そしてここでねこのこは戻ってきた。
俺はこいつが何を言うか未来予知可能だ……まぁ毎朝のことだからな。

「はは、腹減った、ごはんまだか?」

ねこのこに人と人が大切な話しをしてるなんて関係なし、そして母さんも「あらあら、じゃあご飯にしましょうか」ねこのこにどこまでも甘いから、たぶんねこのこのこの性格は一生治らないと俺は思っている。

俺を置き去りにキッチンへ向かう猫と母。

「……息子の就任より優先される猫の餌……か」

♢

飯を食い終わった俺たちである。

「じゃあ、行くぞ」

机に座る俺の手を掴む母と、足を掴むねこのこ。

まぁあれだ、今からちょっと領地を見に行こうと思ってな。
なんだかんだでやっぱ、ゲーム画面の向こう側でしか見た事ない自身の領地、見たいってのがオタク心だからな。
そしたらこの2人が着いてくると言うから、こうして俺の身体に触れさせてるって感じだな。

領地にはこのギルドで貰ったライフリングを使えば移動できる。

領地ってのは、世界より大きいと言われる世界樹、その葉っぱの1枚らしいからな。
このライフリングは世界樹の雫から作られてて、世界樹の雫は世界樹の葉の1枚と繋がってるらしい。

移動する為には領地に名をつける必要があるのだが、これはもう決まってるからな、悩む必要は無い。

《転移、イノセントロアー》

まぁゲーム世界で俺のギルドが冠していた名前だな。

イノセントは無邪気、無垢、無罪等を表し、ロアーは咆哮を表す言葉。
まぁ……ギルドの仲間の1人が、俺を見て付けた名前で、ギルメン全員が賛同したからつけた名前なんだが、長年使ってたことで愛用ある名前なんだよな。



しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

念願の異世界転生できましたが、滅亡寸前の辺境伯家の長男、魔力なしでした。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリーです。

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

異世界転生ファミリー

くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?! 辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。 アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。 アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。 長男のナイトはクールで賢い美少年。 ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。 何の不思議もない家族と思われたが…… 彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

飯屋の娘は魔法を使いたくない?

秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。 魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。 それを見ていた貴族の青年が…。 異世界転生の話です。 のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。 ※ 表紙は星影さんの作品です。 ※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。

異世界転生したおっさんが普通に生きる

カジキカジキ
ファンタジー
 第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位 応援頂きありがとうございました!  異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界  主人公のゴウは異世界転生した元冒険者  引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。  知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?

転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~

ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。 コイツは何かがおかしい。 本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。 目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。

処理中です...