ヒミツの夏休み ~性に目覚めた少年少女~

一色 清秋

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8月11日

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 その日は朝から雨がザァザァと降っており、雨粒が屋根を叩く音で目を覚ました。この調子じゃあ桜も秘密基地に来ないだろうと窓の外を眺めて、朝から憂鬱な気分になった。昼過ぎには止まないかと、朝食の最中にニュース番組の天気予報を見たがどうも1日中降り続くらしい。

 机の上に広げた宿題のドリルの上に肘を乗せ、私はぼんやりと時計を眺めていた。解答欄は昨日までに埋めたところから1問も進んでいない。全く勉強に身が入っていなかった。――それは今日に限っての事では無かったが、いつもよりも酷いもので私は早々に宿題を諦めて机に突っ伏した。
 
 そのままの体勢で、どれくらい時間が経っただろうか。相変わらず雨音は激しく、時間は一向に進まない。時計を見たらまだ1時間も経っていなかった。このままこうしていてもしょうがないと、私は家事の手伝いでもしようと祖母の元に向かった。

「婆ちゃん。何か手伝える事ない?掃除とかしてほしいとこ」

「うん? 別に大丈夫だけどねぇ。――そうだね、お風呂掃除でもしてもらおうか」

 私が暇を持て余しているのを祖母も察したのだろう、私はすぐに風呂場へと向かった。浴槽をブラシで擦り、洗い流す。同じように壁や床も磨いていった。

 掃除を終えて、昼食を食べて部屋に戻ると、いよいよやる事が無くなってしまった。いつもならこの時間は桜と秘密基地で……、そんな事を考えているとピクリと股間が反応した。毎日のように桜に精液を吐き出しているのに、当時の私の性欲は尽きることを知らず、身体は性欲を持て余しているようだった。

 ズボンと下着をずらすと、半勃ちの陰茎がぷるんと飛び出した。私は陰茎を握ると亀頭に被った包皮を剥くようにずり下げた。その刺激を受けて私の陰茎は少しずつ硬さを増していった。

 贅沢なことに私は桜の手で精通を迎えてから、自分の手でする、いわゆる自慰行為をしたことが無かった。そもそも精通自体、自分の手で迎えることが大半だろう。それなのに私は今まで桜の手や口、果ては膣内で射精していた。だから自分の手でするという事が、どうにも違和感を感じさせる行為だった。

 それでも握った手を上下に動かせば快楽を感じられる。しかし、桜との行為に比べればそれは物足りないものでしかなかった。もっと激しく、もっと強烈な快楽を私は知っている。目を閉じ桜との行為を思いだす。柔らかい手で陰茎を包み込まれる感覚、熱い口内に飲み込まれ舌で舐め回されるそれを脳裏に思い浮かべる。ぷっくらとした陰部に擦りつける感覚と、膣内に挿入する快感。ザラついて私の陰茎を締め上げる感覚。

 桜の膣内の感触を想像すると、より今の私の手でしごいて得られる快感との差が際立ったが手を止めることはしなかった。自然と我慢汁が溢れ、滑りを良くしていく。私は桜の顔、身体、一緒にした行為を思い浮かべながら快楽を求め、より激しく手を動かした。

 ――精液が昇ってくる感覚に私は慌てて机の上のティッシュに手を伸ばした。ビュルルと、亀頭にあてがったティッシュの中に精液を吐き出す。私は深く息を吐いた。射精した後の虚脱感が身体を支配して、私は射精直後の陰茎をそのままにぼんやりと天井を見上げた。桜にしてもらう幸福感のあるそれとは違って、妙な虚しさを感じたのをはっきりと憶えている。

 視線を窓に向ける。――窓の外はまだ雨が降っていた。
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