エターナル

社会不適合者

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2021年。とあるシミュレーションVRが世に生まれた。名はエターナル。悠久という意味だ。

テストプレイヤーの募集がネット上でかけられたのはVRが生まれてすぐのコトだ。当選の枠は僅(わず)か1名。VRを開発した者の名は未だ明かされてすらいない…。
新しモノ好きなミーハー共は蠢(うごめ)くウジムシの如くこぞって応募した。
中には有名会社の経営者、アイドル、タレント、俳優に女優、議員といった多くの著名人、有名人、芸能人なども更なる知名度(そんざい)の向上を狙って、『ソレ』が孕(はら)んでいる事であろう話題性欲しさに応募していた。―――しかし、結果は悉(ことごと)く落選という散散なありさまだった。
落とされた人達は恨み言を吐くように、ある者等は自身が日頃から書いているブログ、ある者達はテレビ番組やラジオ番組を通して落ちたことに対し、不平不満をぶちまけた。その様子は、そこまでして名を広めたかったのかと傍から見た者が引いてしまう程のモノだった。
時間が経つにつれ次第に、反論するが一人として居ないコトを此れ幸いと『誰かのイタズラ』だの、『眉唾もの』だのと言いたい放題に酷く言われ始めた……そんな時、ネットの募集ページに一文が載せられた。

『当選者が決まりました。これにて、募集は終了させて頂きます。尚、当選した者の名はプライバシー保護と安全の観点から伏せさせてもらいます。ご容赦下さい』

ネットは、火に油を注ぐように更に荒れた。ネット上における掲示板に有名大手のSNS。ありとあらゆるサイト、メディアでは当選者に関する話で連日持ち切りとなった。そのネタのみの特別番組までもが作られた程だ。『開発者自身?』や、『開発者の身内?』などと様々な憶測だけが何の根拠もナシに飛び交った。
ネットを含めたメディア業界は、この着地点を見失ったVRに纏(まつ)わる一連の騒動を一括りに『デマ』として位置づけ、半ば強引に終止符(ピリオド)を打った。世間は、案外あっさりとその結論を疑わず受け入れた。
―――そして、そんな騒動があった事すら人々はいつの間にか忘却の彼方へ棄てていた。
ただ一人を除いて。
 時任戒斗(ときとうかいと)の人生計画は大学生になって2年目から崩れ始めた。
学の無い頭ながら、勉学に精を出し、学費を賄う為にアルバイトに明け暮れる。ほとんど遊びの時間のない毎日を過ごしていた。
大学へ行くのも、アルバイトへ行く時も実家から通っていた。その日は大学が休講の日だった。
 戒斗はバッグを肩にかけ、母の運転する車で近隣の駅まで送ってもらった。
「行ってらっしゃい」と言われ、感謝の気持ちを少し込めて「行ってきます」と戒斗は返した。
ちょっとしたむくみが気になるところだが、親に余計な心配はかけられない。と、そう考えていた戒斗は両親から浮腫(むく)んでいることを聞かれ、「本当に大丈夫なの?」と念押しの状態で聞かれた時でも「大丈夫」と答えた。
それどころか、自身の身体のそういった変化を面白がっていた。
 バイトでは、相方が個人情報の書かれた紙をカギのかかる箱に入れ忘れるという『ポカ』を再びやらかさないように『自分が責任もって入れて、カギの確認もしないと』という心構えで勤めていた。
今日も頑張ろう…。電車に揺られながら心に思う。
アルバイト先のある所までは駅で4つ行った先だ。デジタルオーディオで音楽を片耳に着けたイヤホンで聴きながら、携帯をジーンズのポケットから取り出してアクションRPGを進める。このRPGは高校生の時に知り合った友人から教えてもらったものだ。その友人とは、時間をつくってはちょくちょく会っている。
「次は千歳~千歳です。降り口は右側に変わります」
アナウンスが聞こえて、携帯のRPGを止めた。再びポケットに捻じ込む。開いている耳にもイヤホンを突っ込み、電車のドアのそばで停まるのを待つ。『ノイズキャンセラー』なる機能が入っているので、外界の雑多な音は遮断され、気に入っている曲がライブの如く頭中で流れる。
 電車が目的の駅へ停まり、開く右側のドアの前には人が少し集まっていた。
ドアが開き、大勢が階段へと向かう。戒斗はそんな中を悠然と逆方向に行き、エレベーターに向かった。
『1』のボタンを押し、エレベーターが上がって来るのを待つ。
二階となるホームにエレベーターが到着し、そこへ乗り込み、『閉』のボタンを押した。エレベーターのドアが徐々に閉まっていく。
 と、そこでエレベーターの方へ走り寄ってくる人がいるという光景が戒斗の目に飛び込んできた。
スーツに身を包んだ人。おそらくは女性だ。見ようによっては就活生にも見て取れる。
 戒斗は慌てて『開』ボタンを押した。あと少しで閉まるはずだったエレベーターのドアが寸前のところで開き始める。もし、エレベーターが声を出せるなら今頃「え? なんでだよ?」と文句を言うだろう。
 走ってきた人が乗りこんだ。戒斗の予想は大方当たった。
乗ってきた人はリクルートスーツの女性だった。
「ありがとう…ございます」その女性は息も絶(た)え絶えでお礼を述べた。
「いえ。それにしてもなんでまたそんなに急いでるんです?」戒斗は片耳のイヤホンを外して訊ねた。
「これから就職の面接なんです。これで10社目」女性は憂いを含んだ笑顔を浮かべ、そう言った。戒斗ははからずもその不意の笑顔にどきっとした。
エレベーターは一階に到着した。今日受ける面接を含めて10社と知った戒斗は、ありゃりゃ、大変だ。と、心で思いつつも、「頑張って下さい」とその女性にエールを送った。
女性は緊張が表に出てき始めたのか、「ありがとうです。では」と言って駆け足で去った。
 会話の為に外したイヤホンを付ける。頭中は再び音楽の海に埋没した。
改札機のスキャナーに財布をあてがう。エラーが起きて止められる事が多いが、今日に限ってはスムーズに通れた。
戒斗はご機嫌に意気揚々と駅を出、コンビニへ寄った。口臭抑制のガムを買うためだ。
 店に入り、「いらっしゃいませー」という店員の声が聞こえる。ほうじ茶のペットボトルとポリエチレン製のボトルに入ったガムを手に取って、レジへ向かう。戒斗が商品をカウンターに置く。店員はその動作を見て、ペットボトルのお茶からスキャンを始めた。
「1000円チャージで」財布から千円札を一枚取り出し、財布をカードスキャナーにあてがう。
「分かりました」店員は戒斗から千円を受け取り、レジ操作をした。
「あの、ポイントっていくら残ってますか?」
「372ポイントあります。」
「したら、6ポイント分使います」
「分かりました」店員はポイントの操作をした。戒斗から見える正面モニターの会計金額の表示が700円に変わった。
「続いて、お支払いにうつります」
正面モニターが、支払いが済んだことで『お買い上げありがとうございます』の書かれた表示に変わった。
商品を受け取り、戒斗は店をあとにした。「ありがとうございましたー」店員の声がこだまする。
 ガムをバッグに入れ、ペットボトルのお茶を開け、口をゆすぐようにお茶を含む。口いっぱいにその風味が広がる。そして、口の中でぬるく感じられたところで飲み込む。
その飲み方、変だ。と、知り合った人に見られるたび言われるが、しょうがない。こればかりは。
物心ついた時からこの飲み方だったし、所謂『クセ』ってやつだ。あとはあまり腹を冷やさないようにするため……かな。過敏性腸症候群という体質らしいし。
 ペットボトルをバッグにしまって、ガムのボトルから一粒取って口に入れる。
フルーツ系の香りとミント、この2つの爽やかな香りが鼻腔を通り抜ける。
 これでバイトに臨む前準備は出来た。
バッグからティッシュを一枚取り出し、噛んでいたガムを包み、コンビニのゴミ箱へ捨てる。バイトまでの残り時間はあと30分ほどだ。
 バイト先に到着した。開始時刻まではあと20分も余裕があるようだ。
ロッカールームで制服に着替え、お茶で腹下りを抑える薬を飲む。
 開店準備を着々と進めていく。お客さんにお釣りとして渡すお金をレジにセットするだとか、仕事の同僚である守下(もりした)と分担して色々やっていった。
 5分前になると、各売り場からスタッフ達が各箇所に集まり、その班のリーダーによる挨拶の掛け声が始まる。言うなれば、接客に対しての気持ちを高める『儀式』だ。
「おはようございます!」
「おはようございます!」
「いらっしゃいませ!」
「いらっしゃいませ!」
「ありがとうございました!」
「ありがとうございました!」
 『儀式』が終わった。
朝の諸報告も終わり、この時点で残り一分。スタッフ達は蜘蛛の子を散らすように離散し、自身の売り場から近いところにある自動ドアのロックを急いで開ける。
「俺、こっち開けるから。守下はそっち頼んだ」
「了解」
 戒斗はこの環境が好きだった。バイトの中で唯一、歳が近いというコトもあり休憩時間には色々と話し、守下とは、もはや友達とも呼んでいい仲になっていた。同じ大学に通っているということもあり、意気投合するのは早かった。当然の流れとして、LINEのアカや電話番号といった個人情報を交換するところに至るまで、あっという間だった。
 大学では受けている学部が違うということもあり、話すタイミングがなかなか掴めなかったがバイトの休憩時間やLINE話している内に守下の印象は、寡黙な奴という印象からフランクで面白い奴って印象に変わった。
「すいません…。この名前のタイヤありますか?」一人のお客が、自身で書いたメモを戒斗に見せる。
「調べるのに少々お時間かかりますがよろしいでしょうか?」
「あ、大丈夫です…。お願いします」
「分かりました」戒斗は守下に目配せをし、お客を受け付けスペースにある椅子へと誘導した。
守下は戒斗の許へ駆け寄り、「ちょっと売り場の班長に聞いてくる」と言った。
戒斗は「サンキュ。じゃ、頼む。こっちも調べるのに手間取りそうだし」と返した。
「ん。じゃ、行ってくる」そう言うと早歩きでバックヤードに消えた。
戒斗は、阿吽の呼吸で動いてくれるのはありがたい、と心でそう思った。
 「どうですか…? やっぱり無いです?」待ちきれなくなったお客が戒斗の許へ来、訊ねた。
「こちらの資料には無いですが…。今、もう一人が班長に訊きにいっていますのでもう少しだけお待ちください」
戒斗は申し訳ないという気持ちを顔に出して言った。
「分かりました…」その思いが通じたのか、お客はそういって再び椅子の方へと歩いていった。
 と、その時、バックヤード側から班長つれて駆け足で戻って来る者がいた。守下だ。
二人はすぐさま待たせたままのお客のもとへと向かった。
 少しして、話は終わったようだ。お客は出口へと向かっていく。
班長は戒斗を一瞥したのち、足早にバックヤードへと消えた。
「ふぅ」緊張から解き放たれた面持ちで守下が一息つく。
「おつかれさん。で、どうなったんだ? あのタイヤ、あるのか?」
「いや、バックヤードにもないようだから取り寄せだとさ」
「ほう。いつ届くよ?」
「一週間後」
「結構かかるのな」
「そりゃな。道外から運ばれるって話だから」
「そっか」
「だ」
「ところでさ……」戒斗が休日の予定を守下に聞こうとしたところで、バックヤード側からやや早歩きで来るスーツの男と班長を見かけた。
「やべ。守下、あとの話は休憩の時にLINEするから」
「ん。了解」
 二人は忙しく見せかけるため、距離をあけた。
「おはよう。どう調子は」戒斗の許へと来たスーツの男が言う。
「おはようございます。大丈夫ですよ」戒斗は心の中で、誰だ?と、思いつつも返事した。
「ん? 顔色が悪いじゃないか。今日は早退していいから病院行ってきなさい。守下君には私から話すから」
スーツの男はそう言った。班長はその男の隣で頷いている。
「分かりました」戒斗はそう言うと班長に連れられ足取り悪く、トボトボとバックヤードへと向かった。
「じゃあ僕が車で病院に送ってあげるから。準備して」
「分かりました」
 更衣室に戻った戒斗は、申し訳なさそうにいそいそと病院に向かう準備を進めた。
店の裏の従業員通用口から外に出、車に乗り揺られること10分足らず。個人経営と思われる小さな医院に着いた。
「じゃあ、終わったら電話して」そう言うと班長は車を発進させた。
医院へ入り、受付に向かう。
「今日はどうされましたか?」受付の女性が声柔らかに言う。
「朝からの足のむくみが取れなくて…」
「そうですか。まずはこの問診表をお書き下さい」そう言ってその女性は戒斗に問診票を手渡した。
 待合席に座り、問診表を書いていく。内容は症状がいつから始まったのか等、今までの既往歴と多岐に渡っている。
書き終わったのを見計らってか、受付の女性が「書き終わりましたか?」と尋ねてきた。戒斗は「はい」と言い問診表を返した。
「でしたら、中へお入りください」と言われたので、導かれるままに診察室へと入った。
「レントゲンを撮りますんで、こちらへお願いします」そう言われ、戒斗はレントゲン室へ入った。
「では、上はTシャツ一枚となり、金属のものは撮る時に影が出てしまうので身に着けないで下さい。準備できたら、隣の部屋にお入りください」
戒斗はその言葉に従い、Tシャツ一枚にカーゴパンツといういでたちになった。そして、言われるがまま隣の部屋に入る。
その部屋には立って撮れるタイプのレントゲンがあり、戒斗はその機械に身体を着けた。
医師の助手にあたる看護師の女性がそそくさと駆け寄り、「手は甲を向ける形でお願いします」と指示を出してきた。
「はい、この位置で」と、戒斗の腕に触れて教えた。
その看護師は部屋を出、戒斗のいるその部屋の扉を閉めて、医師のいるレントゲンを操作する部屋へと戻っていった。
部屋に取り付けられているスピーカーから、「はい、撮りまーす」となんとも間延びした医師の声が聞こえる。
ブ――っとサイレンにも似た音がして、フラッシュがたかれる。
「はい、終わりでーす」間延び声がし、レントゲンでの撮影が終わった。
  診察室へと戻り、先程撮られたレントゲン写真をもとに医師が話を始める。
「単刀直入に言って、気づくのが遅すぎます。あと一歩来るのが遅ければ、あなたは死んでました」
医師が脅し気味に言う。医師は話を続けた。
「見えますか? この肺にある影。これは肺に流れた『水』です。半分まで溜まっていますよね? 一刻も早く大きい病院へ行って下さい。ここでは処置出来ません」
戒斗は呆気にとられた。呆気にとられつつも、冷静を装い、足りない頭で考える。〝これは……まだ死ななかっただけマシか…?〟と。
 診察代を払い、携帯で班長に連絡する。「もしもし?」班長が出た。
「あ、終わりました。診察」
「どうだった?」
「大きい病院へ行けと言われました」
「そうか。なら、さっき課長が言ったように今日のところは帰りな。駅までおくってあげるから」
「わかりました」少し納得出来ない自分がいたが、戒斗はそう言った。
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