イケオジ、転職先の上司(元教え子)に恋をする

くーらん

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第1話 別れて出会って

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 「うそ、、、!!」

 「「「ええええええええ!?!?!?」」」


 朝礼開始3分前。

 驚くような、でもとびきり嬉しいような。

 静まり返った介護施設に、なんだか不思議な出会いがあったようです。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



ーーー遡ること約1時間前


 「お父さん!お母さん!行ってきまーす!」

 いつものように玄関から元気よく出勤するが、家の中から返答はない。

 彼女にとっては、それが日常であり、普通なのだ。

 「やばい、今日新規職員の情報が来るって言うの忘れてた💦
 契約もあるって言うのにぃぃぃ!!!」

 ドタバタと最寄り駅までダッシュする桜井雪は今年で25歳。そろそろ相手が欲しいのだが、あいにく職場には恋のチャンスは全くない。

 理由は簡単。

 彼女の職場は介護施設の1つ、デイサービスだからだ。

 「やばいやばいやばいっ!!💦」

 元帰宅部の足を持ってしても、こればっかりは年齢に勝てない。

 だが、根性だけは誰にも負けない。

 「うおりゃ!!!!」

 《飛び込み乗車は大変危険です。》

 駅員アナウンスでしっかり怒られたが、無事すっからかんの電車に乗ることに成功したのだった。

 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 「おはようございまーす!」

 「「「おはようございます」」」


 雪は職場に着くと元気よく挨拶をする。それをしてからじゃないと1日は始まらない。

 制服に着替え、髪をポニーテールにまとめて、いざ事務所へと向かう。

 相談員用のスマホを手に、彼女はパソコンを開いて申し送りを確認していく。

 「えっとー、雨宮様が、、、。」

 1日の流れや利用者の情報、その人の体調、前日どこから電話が来たか、、、。その全てを確認していく。
 しっかり見ると30分以上はかかるため、サラッと読み全体を把握してから再度読む。

 「だぁー、また転倒したのか💦歩行機を違う形にして対応できないかなぁ。ご家族に相談してみよう。あとここの利用を別日に変更、、、。」

 桜井雪の仕事は朝から待ったなし。朝礼が行われる15分前はとても長く感じるのだ。

 「あ、そうだ。本社から新人さんが来るんだった。確かキリュウさんとか言ったかな。」

 この名前を聞くと雪は懐かしく感じてしまう。
家庭の事情で中退した高校生活。
 そこでは楽しく過ごしていたが、両親が交通事故で他界してからを境に変わってしまった。

 お世話になった担任は、よく相談にも乗ってくれたし、なんだったら進路も一生懸命探してくれた。

 本当にお節介焼きな人だった。

 でも、あの時の雪はそれどころではなかった。

 辛くて悲しくて、、、。
 出席日数が足りず、留年をするか中退するかを選ぶまで落ちてしまった。
 忘れたい一心で高校中退、就職を選択したのだ。

 「ありがとうって言えなかったなぁ。」

 ずーっと仕事に時間を割いていたからか。いまの今まで忘れてしまっていた。

 「どこかで会えたら、お礼言わなきゃね。」


 そう言いながら、朝礼へ行こうと立ち上がると他の職員が慌てて雪のところへやってきた。

 「桜井さん!今日からじゃなくて、明日からでしたよね!?」

 「え?どうしたの、そんなに慌てて。」

 「|さんがきてます。」

 「え!?」

 雪は急いで職員玄関口へと向かう。すると出入り口の前に大きな細マッチョが現れた。
 約190センチぐらいはあるだろうか。頼れる背中だなぁと思わせるぐらいしっかりとしていた。

 「おはようございます。キリュウさん。確か明日からの出勤とお話を聞いていたのですが、、、。」

 「ん?あ、おはようございます。お忙しい中すっ!?!?!?」

 
 「霧生、、、先生???なんで???」

 「桜井さん!?」

 2人揃って驚きながら、でもこの瞬間を待っていたかのように彼らは再度出会ったのだった。
 


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