理学療法士だった俺、異世界で見習い聖女と診療所を開きました

burazu

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異世界で仲間が増えました

試験運用の終了

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 往診5日目、今日は俺1人で来ており、現在は口すぼめ呼吸をベースにして呼吸のリハビリをしており、ようやくそのリハビリが終わりを迎えた。

「お疲れ様です、どうですか調子は?」
「うーーん、たった5日じゃなんとも言えんけど、続けりゃ良くなんだろ?」
「そうですね、ですがその日の体調と相談しながらペースは決めてくださいね」
「まあ、前よりは少しは調子はええし、少しペースをあげてもいいかもしれんな」

 お婆さんは体調が良くなっているのを実感しているようで、多少ペースや回数を増やしてもいいように思っているようだ。

 そしてもう1つ、リハビリ中の食事メニューについても俺はお婆さん、そして娘さんにも聞いてみた。

「ところでお2人共、リハビリ中の食事メニューについてはいかがでしたか?」
「最初は他人様に家のごはんについてなんか言われるのはどうかと思ったが、少し調子も良くなったし、何より美味しかったぞ」
「はい、ミヤシタさんのレシピのおかげで初めての料理でも上手く作れましたし、ありがとうございます」
「しかし、あたしの為のメニューだったのに、あんたまで付き合わせて悪かったね」

 お婆さんは娘さんまでリハビリ用のメニューを食べる事に少し申し訳がなさそうだったが、娘さんの考えは違ったようだ。

「ううん、仕方ないじゃない、私だけ別の料理を作るのなんてかえって手間だし、それに私も美味しく食べられたし良かったわ」
「まあ、そんならいいんだけどね」

 さてそろそろ今後の往診の予定とリハビリ中の食事メニューについて話さないとな。

「一応、今後も往診は続けますが、毎日ではなく週に何回か来るという形で、調子によって徐々に訪問回数を調整して、終了時期を決めたいと思います」
「そうかい」
「それからとりあえず献立をこちらが考えるのは今日で最後にしますので、あとはご家庭の食事をしっかりと食べていただいてまた、相談も受け付けていますので」
「そうですか、色々ありがとうございました」

 最後にこれだけ渡しておこうと思ったのがあるので、それを娘さんに手渡した。

「一応、これが肺に良い食材のリストなのでまたそれを参考にメニューを考えてください」
「ありがとうございます、本当に助かります」
「また何かありましたら往診の時でも、診療所でも相談は受け付けますので。それじゃあこれで失礼しますが、次の往診日は……」

 次の往診日を告げて、俺はこの家をあとにし、診療所に戻っていった。

 とりあえず試験的な運用は成功したが、今後他の家庭にも馴染むかどうかがカギだな。
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