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リーダー、無双します
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なぎ倒された百足の欠片が勢いよく飛んできては、防御結界に当たって弾け散る。そのたびにイシュアは首をすくめた。
「あの……加勢しなくてもよいのか……?」
「やめとけ、下手に近づいたら俺らまでぐしゃぐしゃの細切れだぞ」
思わず肝がひゅんとなる。確かにあの嵐の中に身を投じる勇気は、イシュアにはなかった。
「それにしても……彼女はあの体格でよく軽々とあの大斧が扱えるな……」
アリエッタは格別に華奢というわけではないが、上背は十四歳の少年イシュアとそれほど変わらない。
「ああ、アリエッタは大地の民の血が混じってるからな。人間族よりは剛健なんだ。
なにより鍛錬を欠かさない。
頼りになる戦士だよ」
「へえ……」
イシュアは、今度は別の意味で目を見張った。
やがて嵐が止む。
うずたかく積み上がった百足たちの屍の山を背に、アリエッタがぜいぜいと肩で息をしていた。
もっともその上がった息は、おもに戦いながら絶叫しまくった所以である。
イシュアはようやく我に返り、アリエッタに駆け寄ろうとした。
「大丈夫か? アリエッタ」
その時、視界の隅で何かが動いた。
屍の山から、切り裂かれながらまだ生きていた百足が飛び上がり、背を向けたアリエッタに襲いかかる。
とっさに、イシュアは百足とアリエッタの間へ身体を踊らせた。
刹那。
「……へえ」
シルヴァがその晴れた空色の目を見張る。
「やるじゃん、王子」
イシュアは剣を両手で掲げ、振り下ろされる百足の顎肢を受け止めようとする。
反応は素晴らしかった。
何よりその勇気は賞賛に値する。
命の危険も顧みず、自分の身の何倍もある巨大な魔物の攻撃に身を晒すことは、誰にでもできるものではない。
だが惜しいことに、イシュアの身体も技も、未だ大鎧百足を相手にする域には達していない。
このまま打ち下ろされた顎肢を受け止めれば、完全に力負けして、間違いなく叩き潰される。
シルヴァはつい、と手を挙げ、イシュアの身体とその剣に『力』を『付与』した。
ガキィン!と重い金属音が炸裂する。イシュアは歯をくいしばってその衝撃に耐えた。
「え? 王子様?」
アリエッタが驚きの顔で振り返る。
攻撃を跳ね返された百足は、その反動で大きく反り返った。
胴ががら空きだ。
「行っちまえ! 王子!」
その時、イシュアは、確かにその背を押された気がした。
そのまま大きく踏み込む。腰に力を貯め剣を振りかぶる。
剣を握る両手に、経験したことのない力が宿り練り込まれていく。
刃に満ちた大いなる力が揺らめき、輝きに変わった。
「おおおおおおおおおおおお!!!」
声を上げ、イシュアは横一線、剣を薙ぐ。
一刀のもとに二分された百足は、ずるりとその身を分かつと、地響きを立てて床に崩れ落ちた。
「あの……加勢しなくてもよいのか……?」
「やめとけ、下手に近づいたら俺らまでぐしゃぐしゃの細切れだぞ」
思わず肝がひゅんとなる。確かにあの嵐の中に身を投じる勇気は、イシュアにはなかった。
「それにしても……彼女はあの体格でよく軽々とあの大斧が扱えるな……」
アリエッタは格別に華奢というわけではないが、上背は十四歳の少年イシュアとそれほど変わらない。
「ああ、アリエッタは大地の民の血が混じってるからな。人間族よりは剛健なんだ。
なにより鍛錬を欠かさない。
頼りになる戦士だよ」
「へえ……」
イシュアは、今度は別の意味で目を見張った。
やがて嵐が止む。
うずたかく積み上がった百足たちの屍の山を背に、アリエッタがぜいぜいと肩で息をしていた。
もっともその上がった息は、おもに戦いながら絶叫しまくった所以である。
イシュアはようやく我に返り、アリエッタに駆け寄ろうとした。
「大丈夫か? アリエッタ」
その時、視界の隅で何かが動いた。
屍の山から、切り裂かれながらまだ生きていた百足が飛び上がり、背を向けたアリエッタに襲いかかる。
とっさに、イシュアは百足とアリエッタの間へ身体を踊らせた。
刹那。
「……へえ」
シルヴァがその晴れた空色の目を見張る。
「やるじゃん、王子」
イシュアは剣を両手で掲げ、振り下ろされる百足の顎肢を受け止めようとする。
反応は素晴らしかった。
何よりその勇気は賞賛に値する。
命の危険も顧みず、自分の身の何倍もある巨大な魔物の攻撃に身を晒すことは、誰にでもできるものではない。
だが惜しいことに、イシュアの身体も技も、未だ大鎧百足を相手にする域には達していない。
このまま打ち下ろされた顎肢を受け止めれば、完全に力負けして、間違いなく叩き潰される。
シルヴァはつい、と手を挙げ、イシュアの身体とその剣に『力』を『付与』した。
ガキィン!と重い金属音が炸裂する。イシュアは歯をくいしばってその衝撃に耐えた。
「え? 王子様?」
アリエッタが驚きの顔で振り返る。
攻撃を跳ね返された百足は、その反動で大きく反り返った。
胴ががら空きだ。
「行っちまえ! 王子!」
その時、イシュアは、確かにその背を押された気がした。
そのまま大きく踏み込む。腰に力を貯め剣を振りかぶる。
剣を握る両手に、経験したことのない力が宿り練り込まれていく。
刃に満ちた大いなる力が揺らめき、輝きに変わった。
「おおおおおおおおおおおお!!!」
声を上げ、イシュアは横一線、剣を薙ぐ。
一刀のもとに二分された百足は、ずるりとその身を分かつと、地響きを立てて床に崩れ落ちた。
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