9 / 19
師匠と死神と最強と
第9話 わかるはずやで
しおりを挟む
町についてからというもの、エトワールは驚くことばかりだった。メルとの出会いも衝撃的だったが、今回の驚きはそれ以上。
何気なく入った喫茶店に存在した、隠し階段。地面の一部が開き、そこには地下へ通じる階段が隠されていた。
「一見さんはなかなか入れへんけど……メルちゃんの知り合いなら別。特別に入ってもええよ」
言うなり、ルスルスは階段を降りて言った。メルもそれに続いたので、エトワールも戸惑いつつ階段を降りた。
薄暗い階段を降りる。自分の足音が反響して、なんだか変な気分だった。
しばらく階段を降りると、広い空間に出た。地上の喫茶店よりも広い区間があるようだった。
明かりはあるが、少し暗め。無機質で防音が完璧であろう壁。シンプルかつおしゃれに配置されたソファなどの家具。
その壁の一つには……なにやら大きな金庫の入口のようなものがあった。きっとルスルスしか開ける方法は知らないのだろう。なにか重要なものが保管されているのだろう。
「改めて自己紹介しよか」ルスルスは壁のボタンを押す。おそらく、地上の隠し階段の入り口が閉まったのだろう。「私は情報屋をやっとる者や。それだけの人間。唯一付け加えるなら、とっても優秀な情報屋ってことやね」
そうやって自分で自分を褒める人間。エトワールは嫌いではない。
ルスルスはソファに腰掛けて、続ける。
「ルーちゃんって呼んでくれてもええよ。ま、ルスルスってのも本名ちゃうけどな」
「そうなんですか?」
「本名は誰にも教えてない。そもそも特定の名称をもらう気はなかったんやけど……ルスルスってのが裏にも表にも浸透してしもうたから」
「……浸透、ですか」
「うん。私は喫茶店の店主としても、情報屋としても留守にしてることが多いからね。ついたあだ名がルスルス。まぁ別に情報屋であることを隠す気もないから、なんて呼ばれてもええんやけどね」
「……情報屋であることは隠したほうがいいんじゃないですか?」
「……なんで?」
「なんでって……危ないじゃないですか。情報を狙った人が、あなたに危害を加えたり……」
「ふむ……」ルスルスは笑う。今までの明るい笑顔ではなく、威圧感のある笑顔だった。「ええこと教えたるわ。この町で情報屋なんて……異常に強くなきゃやってられへんよ」
「……」
「たとえ誰が私を襲っても、負けへんよ。仮にメルちゃんが相手でも、私が勝つから」
どうやらルスルスは自分の実力に絶対の自信を持っているようだった。
その自信が、エトワールには羨ましい。エトワールはどちらかというと自分に自信がないタイプなので、ルスルスのように『自分は強い』と言ってみたいものだった。
「さてと……メルちゃんの道場を燃やした犯人やったね」
「うん」メルが頷く。「腹が立ったから、八つ当たりに行く」
「おお……珍しくよく喋るね」これでよく喋ってるらしい。「まぁメルちゃんからすれば、腹立たしい話やんな。せっかくコツコツ働いてお金貯めて……安いとはいえ道場を買って……その道場が燃やされたんやもんね」
傷口を笑顔でえぐるルスルスだった。さらに、彼女は続ける。
「用具も買い揃えとったのになぁ……メルちゃん、あんなにウキウキで買い物しとったのに……あれ稽古のための用具やろ? それも全部燃えたんやから……ウケる」
「何も面白くない」
「怒らんといて」メルは怒っているらしい。まったく表情に変化がないからわからない。「まぁ、前も言ったけど、私は道場に関しては出資しない。だから自力で頑張り」
どうやらこの2人、結構仲が良いらしい。ビジネス的な仲なのかもしれないが、見た目は仲良しだ。
それにしても……メルの実力はつい昨日、見たばかりだった。そしてそのメルよりも強いと豪語するルスルス……都会というのはすごいところなのだとエトワールは思った。
エトワールは気になっていたことを聞いてみる。
「道場に関しては出資しない、というのは?」
「ああ……メルちゃん自身の実力ならお金を出す価値はあるけれど……指導力に関してはまだ信用してないよ。そっちの実績はないからね。それにメルちゃん、アホやし」ルスルスはエトワールにウィンクして、「キミが成長したら、メルちゃんの指導力が本物やったってことになるからね。そしたら出資したるかも」
そういうことなら頑張らなければならない。自分が努力して強くなって、さらにそれがメルの道場再建につながるのなら願ったり叶ったりである。
「さて……本題に戻ろか。メルちゃんの道場を燃やしたんは、ライヒトゥームっていう組織……いや、チンピラ集団やね」
「聞いたことがない」
「せやね。まぁしょっぱい集団やから、名前を覚える必要もないよ。カスばっかやし」酷い言われようである。「唯一、リーダーの実力だけはそこそこやね。ディビジョンAのトラッシュ」
「ディビジョンA?」つぶやいたのはエトワール。「それって……めちゃくちゃ強いじゃないですか」
エトワールの知る限り、ディビジョンAは達人の集まりである。ディビジョンBでも地方なら強いほう。ディビジョンSは……人間離れしたモンスターの集まりだと聞いたことがある。
「最強を目指す男が、そんなんにビビっててどうすんねん。ディビジョンSを目指しとんねやろ?」
「……そうですけど……」
「ちなみに、キミをボコボコにしたチンピラ3人は、ディビジョンBが1人とディビジョンCが2人やで。頑張りや」
「……はい……」
エトワールはディビジョンD……一番下である。あのチンピラ3人を楽に倒せるくらいでなければ、ランクは上がらないだろう。
……なんでこの人は、エトワールがチンピラにやられていたことまで知っているのだろう……どうやら情報屋としての腕はたしかなものらしい。
話は道場放火の犯人に戻る。
「そんなライヒトゥームが、なんでメルちゃんの道場を燃やしたのか……心当たりはある?」メルが首を横に振ったので、ルスルスが続ける。「エトワールちゃんをボコってたチンピラ3人が、ライヒトゥームの所属やったから」
「……」
「要するに八つ当たりやね。女性にやられて腹が立った。だから組織に頼んで、道場を燃やしてもらった」
事の次第を見守っていたエトワールが、ふと思いついたように、
「あれ……じゃあ、間接的に僕のせいでは?」
もしもエトワールがチンピラ3人を倒せるくらい強ければ、メルに復讐の矛先が向くことはなかった。エトワールが薬を持つ少女を助けなければ、メルが恨まれることはなかった。
そう思った瞬間、エトワールの胸中に罪悪感が渦巻いてきた。
「ご……ごめんなさい……」
「エトワールくんは悪くない」珍しくメルが即答した。「悪いのは……その組織」
「せやね」ルスルスもうなずく、「あのチンピラ集団……ライヒトゥームはこの辺で悪さばっかりしとるからねぇ……そろそろ邪魔やから潰そうと思っとってん。メルちゃんがやってくれるなら、私としても楽できる」
「……その組織のアジトは?」
「デナーロ地区。その辺の人に聞いたらアジトの場所はすぐわかると思うよ。治安が悪いから気をつけて……ってメルちゃんにはいらん心配やろうけど。それから……今回の情報料はタダでええよ。誰かに頼んで潰して貰う予定の組織やったし」
「わかった。ありがとう」
それだけ言って、メルは歩き始める。そして、階段を上がって地上を目指し始めた。どうやら、今からライヒトゥームのアジトに乗り込むつもりらしい。
慌てて、エトワールはメルを追おうとする。
「ちょ……メルさん……!」
いくらなんでも無茶だ。メルが強いのは承知しているが、これから乗り込もうとしているのはアジト……つまり敵の本拠地だ。しかもその組織のリーダーはディビジョンAの実力者。
止めなければならない。いくら道場を燃やされて腹が立っているからと言って、そんな無謀なこと――
「止める必要はないで」後ろから、ルスルスの声がした。「ちょうどええわ……エトワールちゃんもついていってみ。メルちゃんの強さ……わかるはずやで」
……メルの強さ……ディビジョンAのリーダーがいる組織に単身乗り込める強さ。
それは……彼女の強さがディビジョンA上位であることを示している。いや、もしかするとディビジョンSクラスの実力を有しているのかもしれない。
そんなばかな、とエトワールは思う。ディビジョンSといえば勇者グランをはじめとしたモンスターのような集団だ。世界を見渡しても、見かけることは少ないような怪物。
その1人が、メル・キュールだというのだろうか?
何気なく入った喫茶店に存在した、隠し階段。地面の一部が開き、そこには地下へ通じる階段が隠されていた。
「一見さんはなかなか入れへんけど……メルちゃんの知り合いなら別。特別に入ってもええよ」
言うなり、ルスルスは階段を降りて言った。メルもそれに続いたので、エトワールも戸惑いつつ階段を降りた。
薄暗い階段を降りる。自分の足音が反響して、なんだか変な気分だった。
しばらく階段を降りると、広い空間に出た。地上の喫茶店よりも広い区間があるようだった。
明かりはあるが、少し暗め。無機質で防音が完璧であろう壁。シンプルかつおしゃれに配置されたソファなどの家具。
その壁の一つには……なにやら大きな金庫の入口のようなものがあった。きっとルスルスしか開ける方法は知らないのだろう。なにか重要なものが保管されているのだろう。
「改めて自己紹介しよか」ルスルスは壁のボタンを押す。おそらく、地上の隠し階段の入り口が閉まったのだろう。「私は情報屋をやっとる者や。それだけの人間。唯一付け加えるなら、とっても優秀な情報屋ってことやね」
そうやって自分で自分を褒める人間。エトワールは嫌いではない。
ルスルスはソファに腰掛けて、続ける。
「ルーちゃんって呼んでくれてもええよ。ま、ルスルスってのも本名ちゃうけどな」
「そうなんですか?」
「本名は誰にも教えてない。そもそも特定の名称をもらう気はなかったんやけど……ルスルスってのが裏にも表にも浸透してしもうたから」
「……浸透、ですか」
「うん。私は喫茶店の店主としても、情報屋としても留守にしてることが多いからね。ついたあだ名がルスルス。まぁ別に情報屋であることを隠す気もないから、なんて呼ばれてもええんやけどね」
「……情報屋であることは隠したほうがいいんじゃないですか?」
「……なんで?」
「なんでって……危ないじゃないですか。情報を狙った人が、あなたに危害を加えたり……」
「ふむ……」ルスルスは笑う。今までの明るい笑顔ではなく、威圧感のある笑顔だった。「ええこと教えたるわ。この町で情報屋なんて……異常に強くなきゃやってられへんよ」
「……」
「たとえ誰が私を襲っても、負けへんよ。仮にメルちゃんが相手でも、私が勝つから」
どうやらルスルスは自分の実力に絶対の自信を持っているようだった。
その自信が、エトワールには羨ましい。エトワールはどちらかというと自分に自信がないタイプなので、ルスルスのように『自分は強い』と言ってみたいものだった。
「さてと……メルちゃんの道場を燃やした犯人やったね」
「うん」メルが頷く。「腹が立ったから、八つ当たりに行く」
「おお……珍しくよく喋るね」これでよく喋ってるらしい。「まぁメルちゃんからすれば、腹立たしい話やんな。せっかくコツコツ働いてお金貯めて……安いとはいえ道場を買って……その道場が燃やされたんやもんね」
傷口を笑顔でえぐるルスルスだった。さらに、彼女は続ける。
「用具も買い揃えとったのになぁ……メルちゃん、あんなにウキウキで買い物しとったのに……あれ稽古のための用具やろ? それも全部燃えたんやから……ウケる」
「何も面白くない」
「怒らんといて」メルは怒っているらしい。まったく表情に変化がないからわからない。「まぁ、前も言ったけど、私は道場に関しては出資しない。だから自力で頑張り」
どうやらこの2人、結構仲が良いらしい。ビジネス的な仲なのかもしれないが、見た目は仲良しだ。
それにしても……メルの実力はつい昨日、見たばかりだった。そしてそのメルよりも強いと豪語するルスルス……都会というのはすごいところなのだとエトワールは思った。
エトワールは気になっていたことを聞いてみる。
「道場に関しては出資しない、というのは?」
「ああ……メルちゃん自身の実力ならお金を出す価値はあるけれど……指導力に関してはまだ信用してないよ。そっちの実績はないからね。それにメルちゃん、アホやし」ルスルスはエトワールにウィンクして、「キミが成長したら、メルちゃんの指導力が本物やったってことになるからね。そしたら出資したるかも」
そういうことなら頑張らなければならない。自分が努力して強くなって、さらにそれがメルの道場再建につながるのなら願ったり叶ったりである。
「さて……本題に戻ろか。メルちゃんの道場を燃やしたんは、ライヒトゥームっていう組織……いや、チンピラ集団やね」
「聞いたことがない」
「せやね。まぁしょっぱい集団やから、名前を覚える必要もないよ。カスばっかやし」酷い言われようである。「唯一、リーダーの実力だけはそこそこやね。ディビジョンAのトラッシュ」
「ディビジョンA?」つぶやいたのはエトワール。「それって……めちゃくちゃ強いじゃないですか」
エトワールの知る限り、ディビジョンAは達人の集まりである。ディビジョンBでも地方なら強いほう。ディビジョンSは……人間離れしたモンスターの集まりだと聞いたことがある。
「最強を目指す男が、そんなんにビビっててどうすんねん。ディビジョンSを目指しとんねやろ?」
「……そうですけど……」
「ちなみに、キミをボコボコにしたチンピラ3人は、ディビジョンBが1人とディビジョンCが2人やで。頑張りや」
「……はい……」
エトワールはディビジョンD……一番下である。あのチンピラ3人を楽に倒せるくらいでなければ、ランクは上がらないだろう。
……なんでこの人は、エトワールがチンピラにやられていたことまで知っているのだろう……どうやら情報屋としての腕はたしかなものらしい。
話は道場放火の犯人に戻る。
「そんなライヒトゥームが、なんでメルちゃんの道場を燃やしたのか……心当たりはある?」メルが首を横に振ったので、ルスルスが続ける。「エトワールちゃんをボコってたチンピラ3人が、ライヒトゥームの所属やったから」
「……」
「要するに八つ当たりやね。女性にやられて腹が立った。だから組織に頼んで、道場を燃やしてもらった」
事の次第を見守っていたエトワールが、ふと思いついたように、
「あれ……じゃあ、間接的に僕のせいでは?」
もしもエトワールがチンピラ3人を倒せるくらい強ければ、メルに復讐の矛先が向くことはなかった。エトワールが薬を持つ少女を助けなければ、メルが恨まれることはなかった。
そう思った瞬間、エトワールの胸中に罪悪感が渦巻いてきた。
「ご……ごめんなさい……」
「エトワールくんは悪くない」珍しくメルが即答した。「悪いのは……その組織」
「せやね」ルスルスもうなずく、「あのチンピラ集団……ライヒトゥームはこの辺で悪さばっかりしとるからねぇ……そろそろ邪魔やから潰そうと思っとってん。メルちゃんがやってくれるなら、私としても楽できる」
「……その組織のアジトは?」
「デナーロ地区。その辺の人に聞いたらアジトの場所はすぐわかると思うよ。治安が悪いから気をつけて……ってメルちゃんにはいらん心配やろうけど。それから……今回の情報料はタダでええよ。誰かに頼んで潰して貰う予定の組織やったし」
「わかった。ありがとう」
それだけ言って、メルは歩き始める。そして、階段を上がって地上を目指し始めた。どうやら、今からライヒトゥームのアジトに乗り込むつもりらしい。
慌てて、エトワールはメルを追おうとする。
「ちょ……メルさん……!」
いくらなんでも無茶だ。メルが強いのは承知しているが、これから乗り込もうとしているのはアジト……つまり敵の本拠地だ。しかもその組織のリーダーはディビジョンAの実力者。
止めなければならない。いくら道場を燃やされて腹が立っているからと言って、そんな無謀なこと――
「止める必要はないで」後ろから、ルスルスの声がした。「ちょうどええわ……エトワールちゃんもついていってみ。メルちゃんの強さ……わかるはずやで」
……メルの強さ……ディビジョンAのリーダーがいる組織に単身乗り込める強さ。
それは……彼女の強さがディビジョンA上位であることを示している。いや、もしかするとディビジョンSクラスの実力を有しているのかもしれない。
そんなばかな、とエトワールは思う。ディビジョンSといえば勇者グランをはじめとしたモンスターのような集団だ。世界を見渡しても、見かけることは少ないような怪物。
その1人が、メル・キュールだというのだろうか?
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
5人の勇者を「500人」と報告したら、魔王様が和平の準備を始めました
miko.m
ファンタジー
※最終話までプロット作成済み。
※毎日19時に更新予定(たまに12時にも更新します)。
「勇者が500人!? 無理無理、勝てるわけないだろ! 和平だ、今すぐ娘を嫁に出せ!!」
魔王軍第一軍団長・ゴルドーは困っていた。たった5人の勇者に惨敗したなど、出世欲の塊である魔王ゼノンに言えるわけがない。保身のために彼がついた嘘。それは「勇者が500人いた」という、あまりにも適当な虚偽報告だった。
しかし、小心者の魔王様はそれを真に受けてパニックに! 「500人の勇者と全面戦争なんてしたら魔王軍が破産する!」と、威厳をかなぐり捨ててまさかの「終戦準備」を開始してしまう。
一方、真実を知った魔王家の三姉妹は、父の弱腰を逆手に取ってとんでもない作戦を企てる。
「500人は嘘? ちょうどいいわ。お父様を売って、あのハイスペックな勇者様たちを婿にしましょう!」
嘘を塗り重ねる軍団長、絶望する魔王、そして勇者を「逆スカウト」して実家脱出を目論む肉食系姫君たち。人間界のブラックな王様に使い潰される勇者たちを、魔王軍が「厚遇」で囲い込む!? 嘘から始まる、勘違いだらけの経営再建ファンタジーコメディ、開幕!
雑魚狩りスキルはCランクまでの魔物しか経験値にできないがそれでも多くの魔物を倒す経験で最強冒険者ライフを送る
銀雪 華音
ファンタジー
主人公のアオイは持っていたスキルが雑魚狩りというスキルだった。この主人公は作業を繰り返しすることが好きだった。ほかの人に比べて弱いスキルだと気づき努力をして経験値にはならないけどCランク以上の魔物も倒せるようになった。この主人公は何をするのか分かりません。気になる方は読んでみてください。
※アルファポリスで先行で公開されます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる