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電話を切って墓前に手を合わせる。
父さん。母さんずっと…ずっと来れなくてごめんなさい。けど大切にしてもらっていてよかった…あなたたちが俺を彼の元へ導いてくれたんだね。
「天華くん。ありがとう…こんなに…綺麗にしていてくれて」
「いえ。お父さんとお母さんには申し訳ないけれどここを手入れしていたらいつか貴方がここに来ると思っていたから…だから俺が手入れしていた。貴方に…会いたかった」
「俺…」
「貴方が好きです。あの日から変わらず貴方を想っていました」
えっ!?まさかのことに驚くが目の前で不安そうにしている彼の表情を見ているととても懐かしい記憶が戻ってきた。
「…天ちゃん…」
「思い出してくれました?」
あれは…まだ幼かった俺がここから離れられずに踞っていたときのこと
急に子供の声がしたと思って振り返ると数人の俺より大きい子がわーわーと騒いでいた。
その輪の中心には小さな塊…
自然と足はそちらに向かう
「ねぇ。何してるの?」
「あ?」
一人の子がこちらを振り返る
「お前誰だ…っ!」
その子が俺を見て固まった。多分彼らより大きくてみんなとは違う色を持つ俺の瞳に驚いたんだろう。
「どうしてそんな沢山で小さな子苛めてるの?」
近付いてわかったのは中心で転がされている子をからかっていたこと。そしてその彼が服を無理矢理脱がされ裸にされていたこと。そして一人の子がその子の身体を執拗に触っていたこと。
彼は自分よりも大きい子たちを前に怯えてふるふると震えているだけで抵抗もできず何も言えないようだった。少女のような容姿をしているが周りの子たちがいうように男だと分かるものがあって…。
触っている子の近くに複雑な顔をして立ちすくんでいる子がさっきお前誰だと震えながら言葉を紡いだ子。…あ…そっかって何となく考えている間にもその子がさらに距離を詰めた
「やっぱり男なんだな!気持ち悪い!オカマ!オカマ!」
助けてほしいと訴える目をしっかり見つめて言葉を発する
「ねぇ。そんなことやめたら?こんなことされたらこの子はあなたのこと嫌いになっちゃうよ?この子のことが好きなんでしょ?」
彼に触っていた子がピクリと反応してこちらを見た。彼の顔は悔しそうに泣きそうに歪んでいた。
今思えば彼らは性を意識し始めた頃だったんだと思う。
そこにいる子は女の子みたいな顔をしてて、でも男の子で、だけどその子に女の子に抱くような感情を抱いてしまった自分に戸惑いその相手を傷つけることで自分はおかしくないって思いたかったのだろう。
彼は矛先を俺に向けこちらに向かってきた。俺はその場で彼と対峙する。
俺よりずっと背が高く見えて怖かった。
守ってあげなくちゃ…
からかわれる辛さや惨めさは誰よりわかるから
彼が手を振り上げた時
「こらーっ!!!」
奥から箒を持った住職がやって来て彼らを捕まえた。
そこでその子達にお説教して存分に反省した彼らは帰宅していった。
その姿が見えなくなるとそこにいた子が俺に抱きつき泣き出した。どうしたらいいかわからずにおろおろしていると住職が本堂に併設してる自宅に連れていってくれた。
墓に連れてきてくれた名も知らぬ親戚は住職と話して帰っていった。その日は俺はここに泊めてもらうことになった。
両親意外から優しくされたことはほとんどなくて嬉しかったことを覚えてる。
さっきの男の子は相変わらず俺から離れなくてずっと俺にくっついていた。
父さん。母さんずっと…ずっと来れなくてごめんなさい。けど大切にしてもらっていてよかった…あなたたちが俺を彼の元へ導いてくれたんだね。
「天華くん。ありがとう…こんなに…綺麗にしていてくれて」
「いえ。お父さんとお母さんには申し訳ないけれどここを手入れしていたらいつか貴方がここに来ると思っていたから…だから俺が手入れしていた。貴方に…会いたかった」
「俺…」
「貴方が好きです。あの日から変わらず貴方を想っていました」
えっ!?まさかのことに驚くが目の前で不安そうにしている彼の表情を見ているととても懐かしい記憶が戻ってきた。
「…天ちゃん…」
「思い出してくれました?」
あれは…まだ幼かった俺がここから離れられずに踞っていたときのこと
急に子供の声がしたと思って振り返ると数人の俺より大きい子がわーわーと騒いでいた。
その輪の中心には小さな塊…
自然と足はそちらに向かう
「ねぇ。何してるの?」
「あ?」
一人の子がこちらを振り返る
「お前誰だ…っ!」
その子が俺を見て固まった。多分彼らより大きくてみんなとは違う色を持つ俺の瞳に驚いたんだろう。
「どうしてそんな沢山で小さな子苛めてるの?」
近付いてわかったのは中心で転がされている子をからかっていたこと。そしてその彼が服を無理矢理脱がされ裸にされていたこと。そして一人の子がその子の身体を執拗に触っていたこと。
彼は自分よりも大きい子たちを前に怯えてふるふると震えているだけで抵抗もできず何も言えないようだった。少女のような容姿をしているが周りの子たちがいうように男だと分かるものがあって…。
触っている子の近くに複雑な顔をして立ちすくんでいる子がさっきお前誰だと震えながら言葉を紡いだ子。…あ…そっかって何となく考えている間にもその子がさらに距離を詰めた
「やっぱり男なんだな!気持ち悪い!オカマ!オカマ!」
助けてほしいと訴える目をしっかり見つめて言葉を発する
「ねぇ。そんなことやめたら?こんなことされたらこの子はあなたのこと嫌いになっちゃうよ?この子のことが好きなんでしょ?」
彼に触っていた子がピクリと反応してこちらを見た。彼の顔は悔しそうに泣きそうに歪んでいた。
今思えば彼らは性を意識し始めた頃だったんだと思う。
そこにいる子は女の子みたいな顔をしてて、でも男の子で、だけどその子に女の子に抱くような感情を抱いてしまった自分に戸惑いその相手を傷つけることで自分はおかしくないって思いたかったのだろう。
彼は矛先を俺に向けこちらに向かってきた。俺はその場で彼と対峙する。
俺よりずっと背が高く見えて怖かった。
守ってあげなくちゃ…
からかわれる辛さや惨めさは誰よりわかるから
彼が手を振り上げた時
「こらーっ!!!」
奥から箒を持った住職がやって来て彼らを捕まえた。
そこでその子達にお説教して存分に反省した彼らは帰宅していった。
その姿が見えなくなるとそこにいた子が俺に抱きつき泣き出した。どうしたらいいかわからずにおろおろしていると住職が本堂に併設してる自宅に連れていってくれた。
墓に連れてきてくれた名も知らぬ親戚は住職と話して帰っていった。その日は俺はここに泊めてもらうことになった。
両親意外から優しくされたことはほとんどなくて嬉しかったことを覚えてる。
さっきの男の子は相変わらず俺から離れなくてずっと俺にくっついていた。
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