5 / 6
5
しおりを挟む
『本日はお集まりいただきありがとうございます。』
綺麗な所作で深く頭を下げる。頭をあげた卯月はいつもよりもずっとずっと幸せそうな笑顔だった。
あぁ…綺麗…
羨ましい…こんな人に選ばれた人が。
君の隣に居られるのは俺だけだと思ってたのに…
羨ましい…相手の人になりたい…変わりたいよ…
「卯月。いい顔だね」
俺の口から出た言葉は自分で出したはずなのに別の誰かが話しているよう。
『相手の方はどのような方ですか?』
『自分のことを良くわかってくれる。誰よりも理解してくれるとても可愛い人です。』
あぁ…。その役目を担っていたのは俺だったはずなのに…
『どのような家庭にしたいですか?』
『一緒にいていつも安らげる本当の自分で居られる大切な場所にしたいです。』
あぁ…その役目は俺がやりたかった。あいつを沢山甘やかして甘やかされて優しい空気で包んであげたかった。
涙が溜まってくるのもそのままに俺は画面を見ていた。
『ちなみにお相手の方は昨日報道されたお相手だと言うことで良かったですか?』
あぁ…わかっているのに聞かないで…
止めどなく…涙が溢れる…
こんなに苦しい…だけど…怖いのに目が離せなくて…画面を見つめていた。
『いいえ…』
その答えに報道陣は息を飲んだ
『その方は仕事仲間の一人です。あの写真を撮られた日自分と彼女の他に数名の関係者がいました。特別な感情を抱いたことはありません』
え…?じゃあ誰?その前に報道された人?それともその前?
俺は頭の中で過去の人たちを思い浮かべる。
報道陣も誰なのか矢継ぎ早に聞いてくる。
そのどの人も違うと卯月は言った。
訳がわからなくて俺も灯さんも光も固まるしかなかった。
『ではどなたですか?』
そう質問を投げかける報道陣。その質問にふっと目を伏せ柔らかくほほ笑んだ後
『幼い頃からずっと側に居た俺の幼馴染みです。』
そうしっかり前を見据えて紡いだ
え?どういうこと?幼馴染?幼稚園の頃一緒に遊んでいたあの女の子だろうか?
それとも小学校の頃仲良かったあの子だろうか?
それとも中学に入って卯月に告白していたあの子だろうか?
綺麗な所作で深く頭を下げる。頭をあげた卯月はいつもよりもずっとずっと幸せそうな笑顔だった。
あぁ…綺麗…
羨ましい…こんな人に選ばれた人が。
君の隣に居られるのは俺だけだと思ってたのに…
羨ましい…相手の人になりたい…変わりたいよ…
「卯月。いい顔だね」
俺の口から出た言葉は自分で出したはずなのに別の誰かが話しているよう。
『相手の方はどのような方ですか?』
『自分のことを良くわかってくれる。誰よりも理解してくれるとても可愛い人です。』
あぁ…。その役目を担っていたのは俺だったはずなのに…
『どのような家庭にしたいですか?』
『一緒にいていつも安らげる本当の自分で居られる大切な場所にしたいです。』
あぁ…その役目は俺がやりたかった。あいつを沢山甘やかして甘やかされて優しい空気で包んであげたかった。
涙が溜まってくるのもそのままに俺は画面を見ていた。
『ちなみにお相手の方は昨日報道されたお相手だと言うことで良かったですか?』
あぁ…わかっているのに聞かないで…
止めどなく…涙が溢れる…
こんなに苦しい…だけど…怖いのに目が離せなくて…画面を見つめていた。
『いいえ…』
その答えに報道陣は息を飲んだ
『その方は仕事仲間の一人です。あの写真を撮られた日自分と彼女の他に数名の関係者がいました。特別な感情を抱いたことはありません』
え…?じゃあ誰?その前に報道された人?それともその前?
俺は頭の中で過去の人たちを思い浮かべる。
報道陣も誰なのか矢継ぎ早に聞いてくる。
そのどの人も違うと卯月は言った。
訳がわからなくて俺も灯さんも光も固まるしかなかった。
『ではどなたですか?』
そう質問を投げかける報道陣。その質問にふっと目を伏せ柔らかくほほ笑んだ後
『幼い頃からずっと側に居た俺の幼馴染みです。』
そうしっかり前を見据えて紡いだ
え?どういうこと?幼馴染?幼稚園の頃一緒に遊んでいたあの女の子だろうか?
それとも小学校の頃仲良かったあの子だろうか?
それとも中学に入って卯月に告白していたあの子だろうか?
4
あなたにおすすめの小説
僕の幸せは
春夏
BL
【完結しました】
【エールいただきました。ありがとうございます】
【たくさんの“いいね”ありがとうございます】
【たくさんの方々に読んでいただけて本当に嬉しいです。ありがとうございます!】
恋人に捨てられた悠の心情。
話は別れから始まります。全編が悠の視点です。
【16話完結】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /チャッピー
AI比較企画作品
happy dead end
瑞原唯子
BL
「それでも俺に一生を捧げる覚悟はあるか?」
シルヴィオは幼いころに第一王子の遊び相手として抜擢され、初めて会ったときから彼の美しさに心を奪われた。そして彼もシルヴィオだけに心を開いていた。しかし中等部に上がると、彼はとある女子生徒に興味を示すようになり——。
目線の先には。僕の好きな人は誰を見ている?【高瀬陸×一ノ瀬湊 編】
綾波絢斗
BL
東雲桜花大学附属第一高等学園の三年生の高瀬陸(たかせりく)と一ノ瀬湊(いちのせみなと)は幼稚舎の頃からの幼馴染。
湊は陸にひそかに想いを寄せているけれど、陸はいつも違う人を見ている。
そして、陸は相手が自分に好意を寄せると途端に興味を失う。
その性格を知っている僕は自分の想いを秘めたまま陸の傍にいようとするが、陸が恋している姿を見ていることに耐えられなく陸から離れる決意をした。
出戻り王子が幸せになるまで
あきたいぬ大好き(深凪雪花)
BL
初恋の相手と政略結婚した主人公セフィラだが、相手には愛人ながら本命がいたことを知る。追及した結果、離縁されることになり、母国に出戻ることに。けれど、バツイチになったせいか父王に厄介払いされ、後宮から追い出されてしまう。王都の下町で暮らし始めるが、ふと訪れた先の母校で幼馴染であるフレンシスと再会。事情を話すと、突然求婚される。
一途な幼馴染×強がり出戻り王子のお話です。
※他サイトにも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる