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置いてきた
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ここで目覚めてからどのくらいがたっただろう…
だんだん田中は表情を出して来るようになった。
俺たちの話が盛り上がる中、あることがわかった。
『お前とは縁を切った』って言葉は、多分俺の聞き間違いだったのだろう。
―「田中がここにいてくれるだけで、ほんとに助かってる。ありがとな。」
―「ん?あ、そうだな。じゃあなんで田中はここに――」
―カチャ…
田中と話途中に、非常口が小さな音を立てて隙間を開けた。
田中は、奥に転がってゆく。…どうやら田中はここに居たいらしい。
俺は、立って手を振ってきている田中に手を振り返した。
―「…じゃあな、田中」
――
俺は自室のベッドに横たわっている。
安堵感に浸っていると、色々あって味覚を使って安心しようと思った。
ご飯を食べに行く気力はなく、適当に飯を作ることにした。
重い足をキッチンまで運び、食材を並べる。
テキパキと作られていくはずだった手つきは、勢いを失った。
肉に、刃がのめりこむ。
手から腕に伝わる感覚が
気持ちが悪い―
脳が拒否反応を起こし、急いでトイレに向う。
まだ鼻にこびりついたあの匂いが忘れられない。
俺はトイレにしばらく篭った。
胃袋の中身が空になっても、鼻の奥に残る匂いは消えなかった。
それをかき消そうと、近くのコンビニに軽食を買いに行くことにした。
自室に合った財布を、ポッケに押し込み家を出た。
道中にある木は落葉樹へと姿を変えていた。
―「さみぃ…まだ秋なのに真冬の寒さだな…」
上着を羽織らずに家を出た自分を責めつつ、コンビニへ入店する。
栄養ゼリーに、気軽に食べられるエネルギーバーを手に持って、レジに置く。
俺は財布に残っていたクーポンを店員に差し出した。
店員「あ、すみません。このクーポンは期限切れです。」
財布を開けると、中身はスカスカだった。
問題なく会計はできたが、こんなにお金を使った覚えはなかった。
――
だんだん田中は表情を出して来るようになった。
俺たちの話が盛り上がる中、あることがわかった。
『お前とは縁を切った』って言葉は、多分俺の聞き間違いだったのだろう。
―「田中がここにいてくれるだけで、ほんとに助かってる。ありがとな。」
―「ん?あ、そうだな。じゃあなんで田中はここに――」
―カチャ…
田中と話途中に、非常口が小さな音を立てて隙間を開けた。
田中は、奥に転がってゆく。…どうやら田中はここに居たいらしい。
俺は、立って手を振ってきている田中に手を振り返した。
―「…じゃあな、田中」
――
俺は自室のベッドに横たわっている。
安堵感に浸っていると、色々あって味覚を使って安心しようと思った。
ご飯を食べに行く気力はなく、適当に飯を作ることにした。
重い足をキッチンまで運び、食材を並べる。
テキパキと作られていくはずだった手つきは、勢いを失った。
肉に、刃がのめりこむ。
手から腕に伝わる感覚が
気持ちが悪い―
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