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何兎も追った者の話
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「あ、良かった。どっか行っちまったのかと思ったよ。」
「……ッスー、あー、の……おはようございます。」
私のかっすかすの、しかも的を外した返答に部屋にいた見ず知らずの人が怪訝な顔をする。数秒後、呆れたようにその人は口を開いた。
「お前、どこまで覚えてる?」
あーーーーーこれは昨日の私が何かやらかしたっぽい。見ず知らずの人じゃなくて顔見知りらしいことが判明して、私は必死で昨日の記憶をひっくり返した。なんも出てこない。あいや、帰りにご飯食べに駅前の居酒屋行ったのは覚えてるぞ。
「駅前の居酒屋……辺りで記憶が……」
「なんで覚えてて欲しいところから綺麗に切り取っちまうんだよ。その居酒屋でお前と同席したんだけど、私に声掛けたの覚えてないか?」
「…………あ゛!ゴチに!なりました!」
なんとなく思い出してきた。入口で空席を探していたから、ここどうぞと自分のテーブルを勧めたんだ。でなんか、流れで食べ放題奢ってくれた人だ!
「思い出したならいいんだけどさ。ちょっと、とりあえず部屋戻ろうぜ。寒いだろ。」
「あっうんうん入る、そうだね、」
どっちが家主だよみたいな会話をして、飛び出した部屋に戻る。
「でもなんで奢ってくれた人が私んちにいるんだっけ。ていうか私のゴミ知らん?」
「あー、順を追って説明するわ。説明するんだけどその"奢ってくれた人"ってやめない?」
「名前忘れた。」
「八千。言わなかったかもな。」
「ハッセンさん。分かった。」
ハッセンさんが玄関で靴を脱がないまま数歩進んで、あ、と足を止めて振り返った。
「言葉を選ばずに言うけど、馬鹿汚いから土足で上がっちゃたんだよな。脱いだ方が良かった?」
いつもは反射で靴を脱いでたんだけど、チラッとホコリと汚れのパレードと化している床を見て首を横に振った。これは土足の方がいいね。私も脱ぎたくないもん。
「ゴミない方が汚いのよく分かるな……」
「あぁそう、まずそのなくなったゴミの話を確認しなきゃだな。これ以外に無くしたらやばいものってあったか?」
ハッセンさんがトートバッグを私に差し出した。てっきりこの人のものだと思っていたそれは、言われてみればいつか景品で貰った私のトートバッグだ。無くしたと思ってたんだよね。
「このトートバックどこにあった?」
「どこ……あの辺?どことか分からねーよ、ゴミから出てきた。」
「それもそうだ。」
中を覗いて、自分が覚えている限りの必要物があることを確認する。マジで両手で抱えられる程度しか無かったことに笑えた。
「や、多分これで大丈夫。え、他全部捨ててくれたの?」
「うん、なんか、ノリで。ごめん。」
「いやめちゃくちゃ嬉しいんだけど、だけど……なんでだっけ?」
なんか昨日私言った?と聞けば、ハッセンさんは首を横に振る。
「酔った浅木をさ、家まで送ることになって。そこは覚えてる?」
「なんとなく。」
「そしたら鍵かかってないし部屋ゴミで床見えないしお前そこで寝始めちゃうしさ、なんかつい……掃除したろって思って。なんでだ?」
ハッセンさんも首を傾げて、やっぱ私も酔ってたのかなぁと呟いた。少し考え込んだ後、私が勝手にやった、とハッセンさんは顔を上げた。
「生活出来んのか勝手に心配になっちゃってさ。明らかなゴミだけ捨てるかと思ったら……全部なくなったんだよな……」
「あぁうん……ごめん……私も思ったよりゴミしかなかったんだって驚いてる……」
なんにも無くなっちゃった、という消失感は確かにあった。でも、勝手に捨てられたからってなんの怒りも湧かなかった。
あるのは、どっちかと言うと虚しさ。
捨てられないまま溜め込んで、結局埋まって全部見えなくなっていたことを実感する。現に何を溜め込んでいたのか、この人が何を捨ててくれたのか、自分はさっぱり覚えていない。何にも、覚えてない。
何かを得る者は何かを捨てる者、とは言うものだ。ノーリスクノーリターンの選択を選びたくて、結局捨てない代わりに、何も使えなかった。いつも、そんな感じ。部屋だけじゃ、なくて。
また、一ヶ月後にはゴミ山なのかな。
「捨てちゃまずいもん捨ててないなら良かったわ。じゃあ、私帰んね。」
考え込んでいたら、ハッセンさんが荷物をまとめ始めた。慌てて引き止める。
「待って、私なんかお礼しなきゃ。奢ってもらった上に掃除までしてもらって……」
「え、いいよ。むしろ謝る気だったしな。勝手に色々ひっくり返しちまったから、なんかお詫びするか?」
「えっと、」
こちらは至れり尽くせりなのだ、お詫びなんてそんな。でもなにかお礼出来るものなんてここにはない、何せすっからかんだ。もだもだしている私に、ハッセンさんは笑ってスマートフォンを取り出した。
「良ければ連絡先くれよ。また浅木の話聞きたいし。お礼にしろ詫びにしろ、今日は無理だろ。」
「私昨日何話したの?そんな面白いこと話さないでしょ。」
「なんにも覚えてないけど、なんか面白かったんだよ。」
私も酔ってたからさ、と肩を竦めてからSNSの画面をこちらに差し出す。慌てて自分のスマートフォンを出して、それを読み込んだ。
「じゃ、また好きなタイミングで連絡してよ。すぐに返信はできないかもしれないけど、反応はちゃんと返すからさ。」
「う、うん。分かった、ありがとう。」
「お礼、なんかあったら考えといて。出来る範囲だけどな。」
頷いて、玄関までついていく。本当にカラッポになった部屋は、今までより広く見えて、でも玄関までがやけに近かった。
「ねぇ……じゃあ、今度部屋埋めるの手伝ってよ。」
ドアに手をかけていたハッセンさんが振り返って首を傾げた。
「……は?またゴミで埋めるのか?もしかして私、すげぇ余計なことした?」
あの部屋が落ち着くってんならほんとに悪かったよ、と彼女が眉を下げた。違くて、そうじゃなくて。
「そうじゃなくて……なんていうか、普通に。いや、普通って何って話なんだけど。」
だってあまりにも、空っぽなもんだから。何にも、無いもんだから。欲しいものは、捨てられなかったものは、なんだっけって。一人で思いつけるとは思えなくて。
「せめて、あの、空になったならベッドと机が欲しいなって……でも何買うかとか分からない……から……買うのにお付き合い頂けたらな、なんて……」
「成程ね。うん、空にしちまったのは私だから、私が埋めるのは理にかなってるのかもな。」
笑って、ハッセンさんがドアを開けた。外の景色は、とてつもなくいつも通りだ。
「今日は暇?」
「え?うん、なんにもないけど。」
「じゃ、まベッドだけ見に行こうぜ。セーブポイントがなきゃ生活できねぇだろ。買う気があるなら早い方がいいぜ。」
「……え、今!?」
腕を引かれるままに外に出る。断る理由も、確かにないけど。
「わ、かった。行く。」
「おう。あ、渡すの忘れてた。ほら鍵、閉めてくれよ。」
何も無い空っぽの部屋。ゴミ屋敷にわざわざ鍵をする理由が思いつかなくて、随分前から鍵なんて閉めたことがなかったような。いつ最後に見たのか分からない家の鍵が、私の手にぽんと差し出された。
促されるままに鍵をねじ込む。少し錆びた鍵が音を立てて閉まるのが、やけに意味のあることのような気がした。
「……ッスー、あー、の……おはようございます。」
私のかっすかすの、しかも的を外した返答に部屋にいた見ず知らずの人が怪訝な顔をする。数秒後、呆れたようにその人は口を開いた。
「お前、どこまで覚えてる?」
あーーーーーこれは昨日の私が何かやらかしたっぽい。見ず知らずの人じゃなくて顔見知りらしいことが判明して、私は必死で昨日の記憶をひっくり返した。なんも出てこない。あいや、帰りにご飯食べに駅前の居酒屋行ったのは覚えてるぞ。
「駅前の居酒屋……辺りで記憶が……」
「なんで覚えてて欲しいところから綺麗に切り取っちまうんだよ。その居酒屋でお前と同席したんだけど、私に声掛けたの覚えてないか?」
「…………あ゛!ゴチに!なりました!」
なんとなく思い出してきた。入口で空席を探していたから、ここどうぞと自分のテーブルを勧めたんだ。でなんか、流れで食べ放題奢ってくれた人だ!
「思い出したならいいんだけどさ。ちょっと、とりあえず部屋戻ろうぜ。寒いだろ。」
「あっうんうん入る、そうだね、」
どっちが家主だよみたいな会話をして、飛び出した部屋に戻る。
「でもなんで奢ってくれた人が私んちにいるんだっけ。ていうか私のゴミ知らん?」
「あー、順を追って説明するわ。説明するんだけどその"奢ってくれた人"ってやめない?」
「名前忘れた。」
「八千。言わなかったかもな。」
「ハッセンさん。分かった。」
ハッセンさんが玄関で靴を脱がないまま数歩進んで、あ、と足を止めて振り返った。
「言葉を選ばずに言うけど、馬鹿汚いから土足で上がっちゃたんだよな。脱いだ方が良かった?」
いつもは反射で靴を脱いでたんだけど、チラッとホコリと汚れのパレードと化している床を見て首を横に振った。これは土足の方がいいね。私も脱ぎたくないもん。
「ゴミない方が汚いのよく分かるな……」
「あぁそう、まずそのなくなったゴミの話を確認しなきゃだな。これ以外に無くしたらやばいものってあったか?」
ハッセンさんがトートバッグを私に差し出した。てっきりこの人のものだと思っていたそれは、言われてみればいつか景品で貰った私のトートバッグだ。無くしたと思ってたんだよね。
「このトートバックどこにあった?」
「どこ……あの辺?どことか分からねーよ、ゴミから出てきた。」
「それもそうだ。」
中を覗いて、自分が覚えている限りの必要物があることを確認する。マジで両手で抱えられる程度しか無かったことに笑えた。
「や、多分これで大丈夫。え、他全部捨ててくれたの?」
「うん、なんか、ノリで。ごめん。」
「いやめちゃくちゃ嬉しいんだけど、だけど……なんでだっけ?」
なんか昨日私言った?と聞けば、ハッセンさんは首を横に振る。
「酔った浅木をさ、家まで送ることになって。そこは覚えてる?」
「なんとなく。」
「そしたら鍵かかってないし部屋ゴミで床見えないしお前そこで寝始めちゃうしさ、なんかつい……掃除したろって思って。なんでだ?」
ハッセンさんも首を傾げて、やっぱ私も酔ってたのかなぁと呟いた。少し考え込んだ後、私が勝手にやった、とハッセンさんは顔を上げた。
「生活出来んのか勝手に心配になっちゃってさ。明らかなゴミだけ捨てるかと思ったら……全部なくなったんだよな……」
「あぁうん……ごめん……私も思ったよりゴミしかなかったんだって驚いてる……」
なんにも無くなっちゃった、という消失感は確かにあった。でも、勝手に捨てられたからってなんの怒りも湧かなかった。
あるのは、どっちかと言うと虚しさ。
捨てられないまま溜め込んで、結局埋まって全部見えなくなっていたことを実感する。現に何を溜め込んでいたのか、この人が何を捨ててくれたのか、自分はさっぱり覚えていない。何にも、覚えてない。
何かを得る者は何かを捨てる者、とは言うものだ。ノーリスクノーリターンの選択を選びたくて、結局捨てない代わりに、何も使えなかった。いつも、そんな感じ。部屋だけじゃ、なくて。
また、一ヶ月後にはゴミ山なのかな。
「捨てちゃまずいもん捨ててないなら良かったわ。じゃあ、私帰んね。」
考え込んでいたら、ハッセンさんが荷物をまとめ始めた。慌てて引き止める。
「待って、私なんかお礼しなきゃ。奢ってもらった上に掃除までしてもらって……」
「え、いいよ。むしろ謝る気だったしな。勝手に色々ひっくり返しちまったから、なんかお詫びするか?」
「えっと、」
こちらは至れり尽くせりなのだ、お詫びなんてそんな。でもなにかお礼出来るものなんてここにはない、何せすっからかんだ。もだもだしている私に、ハッセンさんは笑ってスマートフォンを取り出した。
「良ければ連絡先くれよ。また浅木の話聞きたいし。お礼にしろ詫びにしろ、今日は無理だろ。」
「私昨日何話したの?そんな面白いこと話さないでしょ。」
「なんにも覚えてないけど、なんか面白かったんだよ。」
私も酔ってたからさ、と肩を竦めてからSNSの画面をこちらに差し出す。慌てて自分のスマートフォンを出して、それを読み込んだ。
「じゃ、また好きなタイミングで連絡してよ。すぐに返信はできないかもしれないけど、反応はちゃんと返すからさ。」
「う、うん。分かった、ありがとう。」
「お礼、なんかあったら考えといて。出来る範囲だけどな。」
頷いて、玄関までついていく。本当にカラッポになった部屋は、今までより広く見えて、でも玄関までがやけに近かった。
「ねぇ……じゃあ、今度部屋埋めるの手伝ってよ。」
ドアに手をかけていたハッセンさんが振り返って首を傾げた。
「……は?またゴミで埋めるのか?もしかして私、すげぇ余計なことした?」
あの部屋が落ち着くってんならほんとに悪かったよ、と彼女が眉を下げた。違くて、そうじゃなくて。
「そうじゃなくて……なんていうか、普通に。いや、普通って何って話なんだけど。」
だってあまりにも、空っぽなもんだから。何にも、無いもんだから。欲しいものは、捨てられなかったものは、なんだっけって。一人で思いつけるとは思えなくて。
「せめて、あの、空になったならベッドと机が欲しいなって……でも何買うかとか分からない……から……買うのにお付き合い頂けたらな、なんて……」
「成程ね。うん、空にしちまったのは私だから、私が埋めるのは理にかなってるのかもな。」
笑って、ハッセンさんがドアを開けた。外の景色は、とてつもなくいつも通りだ。
「今日は暇?」
「え?うん、なんにもないけど。」
「じゃ、まベッドだけ見に行こうぜ。セーブポイントがなきゃ生活できねぇだろ。買う気があるなら早い方がいいぜ。」
「……え、今!?」
腕を引かれるままに外に出る。断る理由も、確かにないけど。
「わ、かった。行く。」
「おう。あ、渡すの忘れてた。ほら鍵、閉めてくれよ。」
何も無い空っぽの部屋。ゴミ屋敷にわざわざ鍵をする理由が思いつかなくて、随分前から鍵なんて閉めたことがなかったような。いつ最後に見たのか分からない家の鍵が、私の手にぽんと差し出された。
促されるままに鍵をねじ込む。少し錆びた鍵が音を立てて閉まるのが、やけに意味のあることのような気がした。
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