転生勇者が死ぬまで10000日

慶名 安

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第8章 魔海の大行進編

第8章ー10

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 「色々ありがとうございました」

 「あいよ。またどうぞ」

 シッター村の入り口に到着し、御者の人に色んな意味を込めて感謝の言葉を述べ走り去る馬車を見届けていた。御者さんのおかげで今後の予定が立てやすくなったから本当にありがたい。前々から思ったが、御者の人っていい人ばっかだな。職業がら人と話す機会が多いから、コミュ力だけじゃなくて気遣いとかも自然と身に付いているのかもしれないな。思い返せばタクシーの運転手も似たようなものか。

 「よし。そんじゃあ行くか」

 「うん。そうだね」

 馬車が見えなくなるのを確認した後、皆を探しにシッター村の中へと入る事にした。





 「えーっと、たしかこのマークみたいなのを探せばいいんだよね?」

 「ああ。ギリスケが言うには村に入ってすぐにあるって言ってたけど」

 村の中に入った自分達は、集合場所である目印を入り口付近を中心にウロウロと探している所だった。この村が港町である事から、魚をモチーフとしたシンボルが存在している。詳しくはよく知らないけど、どうやら交易とかではこのシンボルが信頼の証として使われているらしい。多分、国から認可されているという証明みたいなものなのだと思う。知らんけど。

 ちなみにだが、今回この場所に決めたのはギリスケである。元々自分達はあまり土地勘はなかったし、ギリスケが何故かその手の情報に詳しかったから一任していたのだ。意外とリーフさんみたいに旅好きなのかな。アウトドアとか結構好きそうなイメージはあったし、あいつの性格からして遊び場とかだけならある程度把握してそうだよな。ほんと、これだけの行動力を授業や任務とかにも活かして欲しいものなのだが、きっと無理なんだろうな。そんな感じがする。

 「にしてもギリスケの奴、シンボルなんて沢山あるんだけど。マジでどれのこと言ってんだよ?」

 「大きくて目立つ場所って言ってたけど、どこだろう…」

 「おーい! サダメー、ミオー! こっちでござるよー!!」

 「あっ、マヒロー!?」

 そんなことを思い出しながら暫く歩き回っていると、聞き覚えのある声が聞こえて来た。その方向を向くと、魚のシンボルが頂点に彫られてある小さい塔のような場所にマヒロ達の姿があった。シンボルがあちこちにあって見つけるのに手間取ったが、たしかにアレだけ目立つ場所なら、集合場所としては打ってつけではあるな。

 なにはともあれ、無事マヒロ達を発見した自分とミオは、彼女達の元へ歩み寄って行った。
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