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第5章 入学編
第5章ー㉘
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インナーの存在を知らないって事は、つまり彼女は今…
「拙者はサラシ以外何も着てないでござるよ?」
「ッ?!」
だと思った。ちゃんと確認しておいてよかった。危うく皆の前であられもない姿を晒してしまう所だった。サラシだけに。
「よく見てみろ。他の女子は制服の下からああやってもしもの時の為に別の服を着てるんだ」
「ほうほう」
彼女にちゃんと説明する為、走りながら後ろでヒイヒイ言いながら走っている女子生徒を指さした。彼女達も制服を脱いで半袖のシャツなんかで走っている。あれぐらいが走るには相応しいだろう。最も、体操服とかがあればベストだけどな。魔法学は制服と体操服どちらでも参加可能なのだが、初めての授業ということもあって体操服で参加している生徒は居なかった。今回の事を考えると、今後は体操服で参加する生徒も増えるだろう。
「いいかマヒロ。女子は裸を見られるのが恥ずかしいからむやみやたらに人前で脱ぐもんじゃないぞ」
「うぬぬ、拙者はちっとも恥ずかしくないでござるよ!」
「ちょ、何やってんだ?!」
そんな自分の説明などお構いなしに彼女は制服に手を掛けていた。慌てて自分は彼女を制する。この子、変な所で意地になるな。
「いや、お前が良くても皆が困るから駄目だって!?」
「ぐぬぬ、サダメの意地悪ぅー!」
「意地悪で言ってんじゃねーって。今日だけは我慢しろって話」
言う事を聞いてくれない彼女は、子供ようにぷくっと頬を膨らませる。まるで自分が悪者みたいに言われているが、自分はただ彼女の行動が色々とマズイと判断しただけだ。何も悪い事は言っていない。
「サダメに見られた時だって、動揺等しておらぬであっただろう?!」
「ッ!? ちょっ、その話はここで…」
筈なのに、彼女は突然あの日の出来事を暴露し始めた。後ろに彼女が居るというのに何てこと言うんだこの子は。けど、幸いな事に彼女は体力が切れてまともにこっちの話なんて…
「サ~ダ~メ~?!」
「ひいぃっ?!」
聞いていないものと思って後ろを振り返ると、ヘロヘロになりながらもこっちをしっかり睨んでいるミオの姿があった。走り方も相まってか、幽霊みたいに迫って来る彼女に別の意味で恐怖を感じた。いや待てよ。あんなヘロヘロな状況で流石に彼女も殴る気力などあるまい。…アレ? 今自分フラグ立てた気が…
「はあ…はあ…、あんたって奴は…本当に…」
「ちょっ、ちょっと落ち着いてくださいミオ様!? ワタシは別に疚しい事があった訳では…」
して、気が動転したかのように自分の口調が変わってしまう。何故なら彼女の右手から風魔法を溜めている様子が見えてしまったからだ。その手があったのかよ。
「いい加減にしろーーー!!」
「ぼはぁっ!?」
彼女の溜めた風魔法はピンポイントに自分だけを狙い、思いっきり自分は吹き飛ばされた。ミオの奴、すっかり風魔法のコントロールを習得したようだな。嬉しいような嬉しくないような。
「ぐはっ!!」
ミオの風魔法で五十メートルぐらい飛ばされる自分。ああ、結局今日もこんな目に遭ってしまうのか。ここ最近そういうの多くない?
「おい!」
「…はい…」
彼女に吹き飛ばされ、そのまま仰向けになりながらそんなことを思っていると、オーヴェン先生が自分を怖い形相で見下ろしていた。あっ、これマズイな。
「何休んでやがる。とっとと走れ、ぶっ殺すぞ!!」
「…す、すいませ~ん」
どうやら自分の厄日はまだ終わっていなかったようだ。
「拙者はサラシ以外何も着てないでござるよ?」
「ッ?!」
だと思った。ちゃんと確認しておいてよかった。危うく皆の前であられもない姿を晒してしまう所だった。サラシだけに。
「よく見てみろ。他の女子は制服の下からああやってもしもの時の為に別の服を着てるんだ」
「ほうほう」
彼女にちゃんと説明する為、走りながら後ろでヒイヒイ言いながら走っている女子生徒を指さした。彼女達も制服を脱いで半袖のシャツなんかで走っている。あれぐらいが走るには相応しいだろう。最も、体操服とかがあればベストだけどな。魔法学は制服と体操服どちらでも参加可能なのだが、初めての授業ということもあって体操服で参加している生徒は居なかった。今回の事を考えると、今後は体操服で参加する生徒も増えるだろう。
「いいかマヒロ。女子は裸を見られるのが恥ずかしいからむやみやたらに人前で脱ぐもんじゃないぞ」
「うぬぬ、拙者はちっとも恥ずかしくないでござるよ!」
「ちょ、何やってんだ?!」
そんな自分の説明などお構いなしに彼女は制服に手を掛けていた。慌てて自分は彼女を制する。この子、変な所で意地になるな。
「いや、お前が良くても皆が困るから駄目だって!?」
「ぐぬぬ、サダメの意地悪ぅー!」
「意地悪で言ってんじゃねーって。今日だけは我慢しろって話」
言う事を聞いてくれない彼女は、子供ようにぷくっと頬を膨らませる。まるで自分が悪者みたいに言われているが、自分はただ彼女の行動が色々とマズイと判断しただけだ。何も悪い事は言っていない。
「サダメに見られた時だって、動揺等しておらぬであっただろう?!」
「ッ!? ちょっ、その話はここで…」
筈なのに、彼女は突然あの日の出来事を暴露し始めた。後ろに彼女が居るというのに何てこと言うんだこの子は。けど、幸いな事に彼女は体力が切れてまともにこっちの話なんて…
「サ~ダ~メ~?!」
「ひいぃっ?!」
聞いていないものと思って後ろを振り返ると、ヘロヘロになりながらもこっちをしっかり睨んでいるミオの姿があった。走り方も相まってか、幽霊みたいに迫って来る彼女に別の意味で恐怖を感じた。いや待てよ。あんなヘロヘロな状況で流石に彼女も殴る気力などあるまい。…アレ? 今自分フラグ立てた気が…
「はあ…はあ…、あんたって奴は…本当に…」
「ちょっ、ちょっと落ち着いてくださいミオ様!? ワタシは別に疚しい事があった訳では…」
して、気が動転したかのように自分の口調が変わってしまう。何故なら彼女の右手から風魔法を溜めている様子が見えてしまったからだ。その手があったのかよ。
「いい加減にしろーーー!!」
「ぼはぁっ!?」
彼女の溜めた風魔法はピンポイントに自分だけを狙い、思いっきり自分は吹き飛ばされた。ミオの奴、すっかり風魔法のコントロールを習得したようだな。嬉しいような嬉しくないような。
「ぐはっ!!」
ミオの風魔法で五十メートルぐらい飛ばされる自分。ああ、結局今日もこんな目に遭ってしまうのか。ここ最近そういうの多くない?
「おい!」
「…はい…」
彼女に吹き飛ばされ、そのまま仰向けになりながらそんなことを思っていると、オーヴェン先生が自分を怖い形相で見下ろしていた。あっ、これマズイな。
「何休んでやがる。とっとと走れ、ぶっ殺すぞ!!」
「…す、すいませ~ん」
どうやら自分の厄日はまだ終わっていなかったようだ。
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