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第6章 初任務編
第6章ー⑯
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翌日、ソンジさんとの約束でマヒロを連れて再び部屋に訪れていた。
「はじめまして! ソンジはソンジっていいます! いつもサダメおにいちゃんがお世話になってます!」
「おお!? サダメにこんな愛らしい妹君がおったでござるか?!」
「いや違うから」
「もー! おにいちゃんってば、いじわるなこといわないでよー!? ソンジ、かなしくてなみだがでちゃいそーだよー!」
「サダメ!? いくらなんでも今の発言は酷いでござるよ!? 妹君に謝れよ!」
「だから違うって!? 一個年上だからこの人!」
来て早々、昨日のリベンジを果たすかのように開幕妹キャラで自己紹介を始めるソンジさん。相手がマヒロということもあって、すぐにソンジさんの言葉を鵜呑みにしたマヒロが話をややこしくする。ああ、この二人一緒に居させたら駄目な感じだ。混ぜるな危険の組み合わせだった。
「なるほど。拙者でよければ力になるでござる」
「助かるよ。じゃあ、試作品をいくつか作ってみたから持ってくるよ」
とりあえずマヒロの誤解は解け、お互い自己紹介を終えた後、ソンジさんからの事情を聞いてマヒロはそれを了承。確認を取ったソンジさんは試作品を持ってくると席を立ち、隅っこに置かれた段ボール箱の山を漁っていた。昨日の今日でもう試作品を作っていたのか。しかも複数。いつもからかってくる彼女の様子しか見ていないが、ちゃんと仕事はきっちりやってるんだな。
「…にしても、ソンジ殿は随分珍妙な格好をしているでござるな」
「ん? ああ、そうだな。あの格好が落ち着くらしい」
一方で、彼女の格好を気になる様子のマヒロ。もう見慣れてしまって感覚が麻痺していたが、やっぱマヒロからしても白衣から下着は変な格好に見えるようだ。
「…むむ。アレは気にせぬのでござるな、サダメは」
「へ?」
と思っていたのだが、どうやら自分の考えと少し違っていたようだ。てっきり珍しい格好に驚いていたと思っていたが、彼女が下着姿で歩き回っていた事に対して反応を示していたらしい。
「拙者が服を脱ぐと着ろ着ろとしつこく申すのに、ソンジ殿があのような格好をしても何も申さぬのだな?」
「いや、お前の場合は人目がつきやすい場所だからであって、ソンジさんは外ではちゃんと制服に着替えてるから…」
「…ズルいでござる…」
「? ず、ズルい? 何が?」
段々彼女の様子が変になっていき、しまいには泣き出しそうになっていた。そこまで酷い事言ったか?
「拙者もあのような解放感のある格好になりたいでござるー!」
「ちょっ、何やってんだマヒロ?!」
泣き出しそうになったかと思えば、突然制服を脱ぎ出そうとして慌てて止めに入った。他人様の部屋で何考えてんだこの子は。
「何故止めるのだサダメ?! 彼女が良いなら拙者も良いでござらぬか?!」
「何で人前で脱ぐのに必死なんだよお前は!?」
「ふふふ♡ ほんと~はしってるんだよ。サダメおにいちゃんは~、ソンジのしたぎすがたを見て~、コーフンしてるんだって」
「それはたしかでござるのか?!」
「ちげーよ!? あーもうめんどくせー!!」
必死にマヒロを止めている最中に妹キャラで話に割り込んで来るソンジさん。そのせいでまたもや話がややこしくなって本題に進めずにいるのだった。本当に混ぜるな危険だな、この二人は。
「はじめまして! ソンジはソンジっていいます! いつもサダメおにいちゃんがお世話になってます!」
「おお!? サダメにこんな愛らしい妹君がおったでござるか?!」
「いや違うから」
「もー! おにいちゃんってば、いじわるなこといわないでよー!? ソンジ、かなしくてなみだがでちゃいそーだよー!」
「サダメ!? いくらなんでも今の発言は酷いでござるよ!? 妹君に謝れよ!」
「だから違うって!? 一個年上だからこの人!」
来て早々、昨日のリベンジを果たすかのように開幕妹キャラで自己紹介を始めるソンジさん。相手がマヒロということもあって、すぐにソンジさんの言葉を鵜呑みにしたマヒロが話をややこしくする。ああ、この二人一緒に居させたら駄目な感じだ。混ぜるな危険の組み合わせだった。
「なるほど。拙者でよければ力になるでござる」
「助かるよ。じゃあ、試作品をいくつか作ってみたから持ってくるよ」
とりあえずマヒロの誤解は解け、お互い自己紹介を終えた後、ソンジさんからの事情を聞いてマヒロはそれを了承。確認を取ったソンジさんは試作品を持ってくると席を立ち、隅っこに置かれた段ボール箱の山を漁っていた。昨日の今日でもう試作品を作っていたのか。しかも複数。いつもからかってくる彼女の様子しか見ていないが、ちゃんと仕事はきっちりやってるんだな。
「…にしても、ソンジ殿は随分珍妙な格好をしているでござるな」
「ん? ああ、そうだな。あの格好が落ち着くらしい」
一方で、彼女の格好を気になる様子のマヒロ。もう見慣れてしまって感覚が麻痺していたが、やっぱマヒロからしても白衣から下着は変な格好に見えるようだ。
「…むむ。アレは気にせぬのでござるな、サダメは」
「へ?」
と思っていたのだが、どうやら自分の考えと少し違っていたようだ。てっきり珍しい格好に驚いていたと思っていたが、彼女が下着姿で歩き回っていた事に対して反応を示していたらしい。
「拙者が服を脱ぐと着ろ着ろとしつこく申すのに、ソンジ殿があのような格好をしても何も申さぬのだな?」
「いや、お前の場合は人目がつきやすい場所だからであって、ソンジさんは外ではちゃんと制服に着替えてるから…」
「…ズルいでござる…」
「? ず、ズルい? 何が?」
段々彼女の様子が変になっていき、しまいには泣き出しそうになっていた。そこまで酷い事言ったか?
「拙者もあのような解放感のある格好になりたいでござるー!」
「ちょっ、何やってんだマヒロ?!」
泣き出しそうになったかと思えば、突然制服を脱ぎ出そうとして慌てて止めに入った。他人様の部屋で何考えてんだこの子は。
「何故止めるのだサダメ?! 彼女が良いなら拙者も良いでござらぬか?!」
「何で人前で脱ぐのに必死なんだよお前は!?」
「ふふふ♡ ほんと~はしってるんだよ。サダメおにいちゃんは~、ソンジのしたぎすがたを見て~、コーフンしてるんだって」
「それはたしかでござるのか?!」
「ちげーよ!? あーもうめんどくせー!!」
必死にマヒロを止めている最中に妹キャラで話に割り込んで来るソンジさん。そのせいでまたもや話がややこしくなって本題に進めずにいるのだった。本当に混ぜるな危険だな、この二人は。
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