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第6章 初任務編
第6章ー㊴
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「っ、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ?!」
太股から全身に激痛の感覚が伝わり、絶叫を上げる。鉄の板が自分の太股に食い込んで来る感覚が絶妙に不快感と苦痛を感じさせる。痛い。当たり前の話かもしれないが、殴られるより数倍痛い。痛すぎて声を上げずにはいられなかった。
「ぎゃははははは、いい悲鳴上げるじゃねーか。こういうのも楽しいから止められねーんだよなー」
「ぐぅっ!?」
自分が涙混じりに絶叫する様を見て愉悦に浸るホープ。やっぱりこいつはイカれてやがる。
「なあ、お前さっき人の命をなんだと思ってるとかなんとか言ってたよなー?」
「があっ!?」
ホープは自分に問い詰めながら一度太股に刺したナイフを抜くと、再び同じ箇所を刺してきた。さっき刺された事もあってか、更に激痛が走る。駄目だ。相手の話を聞いてる余裕もないぐらい痛みがきてる。
「答えを言ってやるよ。そんなもん、なんとも思ってる訳ねーだろーが! つーか、俺達だけじゃなくて世の中の大半はそんなもんだろ」
「なっ、んだと?」
辛うじて聞こえたホープの発言に衝撃を受ける。大半の人が人の命をなんとも思ってないだと? 適当な事言うのも大概にしとけよ。そんな訳ある筈がない。
「いいか? 世の中ってのは綺麗事ばっかりだ。人の命は大事だの死んだら悲しいだのぬかすが、そんなのは自分を誠実な人間に見せるだけの建前なんだよ。本音は誰が死のうがどうだっていいんだ。どうでもよくて、数日経てば記憶からも消えていく。それが人間の本質だっ!」
「ぐああっ!?」
更に自論を展開するホープは三度自分の太股にナイフを刺す。クソ、反論するどころじゃなくなってきた。このままだと出血多量で死んでしまう。
しかし、反撃する隙さえない。というより、一度刺された際に迅雷を迂闊にも手放してしまい、自分の手元から離れてしまったのだ。魔法を詠唱出来る余裕もないし、いよいよ窮地に陥ってきたな。しまった。せめて誰かもう一人連れてくるべきだったかと後悔の念に駆られ始めていた。といっても、あの状況で連れて来れるのは寝てるギリスケぐらいだし、どうにか出来たかは分からなかったが。
「そりゃあそうだ! 人間基全ての生物は遅かれ早かれ死ぬんだ。それなのに人の生き死にマジになるなんて馬鹿の極みだ。とりあえず世間体の事気にして同情するフリはするだろうが、んなもん見てるこっちは気持ち悪くてしょうがねえんだよ。遺族に同情するフリして嘘泣きするぐらいなら、死体蹴って嘲笑った方がよっぽど正直者だと思わねーか?!」
「あ゛あ゛っ!! ぐっ!! う゛う゛っ!!」
段々興奮してきたのか、ホープは饒舌に語りながら同じ箇所に何度も何度もナイフを突き刺して来る。ヤバイ。激痛が走り過ぎてそろそろ感覚が麻痺してきた。そのうえ、意識も朦朧としてきた。ここで意識を失う訳にはいかない。失ったら間違いなく死…
「飛ばせ、暴風の片鱗よ。【飛暴の小嵐】!」
「ぐわっ?!」
「ッ!?」
ぬかもしれないと思った矢先、ホープが風の塊をモロに受けて吹き飛ばされた。今のは風魔法か? まさか。
「大丈夫、サダメ!?」
「…ミオ…」
魔法が飛んで来た方向に視線を向けると、そこにはミオの姿があった。
太股から全身に激痛の感覚が伝わり、絶叫を上げる。鉄の板が自分の太股に食い込んで来る感覚が絶妙に不快感と苦痛を感じさせる。痛い。当たり前の話かもしれないが、殴られるより数倍痛い。痛すぎて声を上げずにはいられなかった。
「ぎゃははははは、いい悲鳴上げるじゃねーか。こういうのも楽しいから止められねーんだよなー」
「ぐぅっ!?」
自分が涙混じりに絶叫する様を見て愉悦に浸るホープ。やっぱりこいつはイカれてやがる。
「なあ、お前さっき人の命をなんだと思ってるとかなんとか言ってたよなー?」
「があっ!?」
ホープは自分に問い詰めながら一度太股に刺したナイフを抜くと、再び同じ箇所を刺してきた。さっき刺された事もあってか、更に激痛が走る。駄目だ。相手の話を聞いてる余裕もないぐらい痛みがきてる。
「答えを言ってやるよ。そんなもん、なんとも思ってる訳ねーだろーが! つーか、俺達だけじゃなくて世の中の大半はそんなもんだろ」
「なっ、んだと?」
辛うじて聞こえたホープの発言に衝撃を受ける。大半の人が人の命をなんとも思ってないだと? 適当な事言うのも大概にしとけよ。そんな訳ある筈がない。
「いいか? 世の中ってのは綺麗事ばっかりだ。人の命は大事だの死んだら悲しいだのぬかすが、そんなのは自分を誠実な人間に見せるだけの建前なんだよ。本音は誰が死のうがどうだっていいんだ。どうでもよくて、数日経てば記憶からも消えていく。それが人間の本質だっ!」
「ぐああっ!?」
更に自論を展開するホープは三度自分の太股にナイフを刺す。クソ、反論するどころじゃなくなってきた。このままだと出血多量で死んでしまう。
しかし、反撃する隙さえない。というより、一度刺された際に迅雷を迂闊にも手放してしまい、自分の手元から離れてしまったのだ。魔法を詠唱出来る余裕もないし、いよいよ窮地に陥ってきたな。しまった。せめて誰かもう一人連れてくるべきだったかと後悔の念に駆られ始めていた。といっても、あの状況で連れて来れるのは寝てるギリスケぐらいだし、どうにか出来たかは分からなかったが。
「そりゃあそうだ! 人間基全ての生物は遅かれ早かれ死ぬんだ。それなのに人の生き死にマジになるなんて馬鹿の極みだ。とりあえず世間体の事気にして同情するフリはするだろうが、んなもん見てるこっちは気持ち悪くてしょうがねえんだよ。遺族に同情するフリして嘘泣きするぐらいなら、死体蹴って嘲笑った方がよっぽど正直者だと思わねーか?!」
「あ゛あ゛っ!! ぐっ!! う゛う゛っ!!」
段々興奮してきたのか、ホープは饒舌に語りながら同じ箇所に何度も何度もナイフを突き刺して来る。ヤバイ。激痛が走り過ぎてそろそろ感覚が麻痺してきた。そのうえ、意識も朦朧としてきた。ここで意識を失う訳にはいかない。失ったら間違いなく死…
「飛ばせ、暴風の片鱗よ。【飛暴の小嵐】!」
「ぐわっ?!」
「ッ!?」
ぬかもしれないと思った矢先、ホープが風の塊をモロに受けて吹き飛ばされた。今のは風魔法か? まさか。
「大丈夫、サダメ!?」
「…ミオ…」
魔法が飛んで来た方向に視線を向けると、そこにはミオの姿があった。
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