ねえねえそこの獣要素強めのイケ獣人双子さん!私と一緒に『合法&当人合意の上での光源氏計画』とかいかがですか?!

一片澪

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04.解き放たれた変態を甘く見てはいけない。


さて、そんなこんなで無事に異世界生活は始まったが生活に密接した問題が早速発生した。
理由は簡単、全てにおいてサイズ感が原産地日本の幼女、推定年齢九歳・推定身長百三十五センチには全く適していない、と言う由々しき事態である。

トイレは幸い洋式型の日本人に優しいデザインなのだが如何せん便座が高すぎる。そして幅もデカい。
一度自力で腕力だけで登ろうとして危うくすっぽりと嵌りそうになって悲鳴を上げた経緯から私はトイレすら自己申告し介助を求めなければならないと言う体たらくになった。

このままでは羞恥心が死ぬ! その考えは優しい二人に伝わって二人は即よくそんなぴったりのあったねえ、と言う蓋付きの独特の形をした素焼きの壺? を用意してくれた。
なんでもこれは馬車等で長距離の移動をする時に用意されている簡易トイレで中には異世界定番無害なスライムが入っており排泄物は彼らの貴重な栄養源として食べてくれるそうだ。ああ、優しい世界観、ありがとう。
幼女のお股にスライムぴったんこハプニング! を一瞬期待したが当然何も起きなかったと言う事実を取り敢えずここに残していきたいと思う。


そこからの生活は本当に順調で、とても楽しかった。
確かに見た目は幼女。そして宣言された通り時折精神面が激しく身体に引っ張られる事はあったがそれも本当にたまーにだし時間だってその瞬間だけでハッキリ言ってなんともない。

私が来るまでは二人で毎日同時に家を出て見回り業務と簡単な狩りをしていたそうだが今はどちらかが必ず家に居て私の面倒を見てくれている。
それが申し訳なくて留守番位なら一人で出来る! と何度も結構強めに言っても当然の様に即却下だった。
元々暇だから必要以上に見回っていただけ、とアッサリ言い切られたら返す言葉は無いのである。

今年の冬は特に厳しくて外は基本的にマイナス二十度をさらに下回るレベルらしいがセントラルヒーティングが効いたこのログハウスは部屋も廊下もトイレもどこだってぽかぽかだ。私は思い出した時に優しい世界観をくれた球体に感謝の祈りを捧げる毎日である。

こんなに寒い中幼女を外に出せる筈も無いので二人は私を退屈させない様に色々と気を回してくれた。心まで九歳だったらその苦労は計り知れないものだったと思うが、こちらは元三十五歳。今でも基本の精神年齢は大人なので私は暇な時間を使って二人からこっちの世界の事を教えて貰った。

文字、お金の単位、異世界独特の不思議な物、この国の事、あと魔法とか色々な事を強請って教えて貰ってそれなりに打ち解けて優しい二人との生活を繰り返しているとあっと言う間に春になってしまったのだ。
少しだけ悲しそうな、明らかに無理して作った笑顔を浮かべた二人から「明日一緒に街に行こう」と提案された時、既に私の中で幾度となく繰り返されたシミュレーションを試す機会がついに訪れた事を知った。


——ぷぷぷ。チミ達ぃ?
何「今生の別れ、だがそれが美鈴の為!」みたいな雰囲気出してるのぉ? 無駄無駄無駄ァ!
ここまで数か月一緒に暮して性格の相性と生活態度を見てこれからもきっとやっていける! と判断した美鈴さんがチミ達を手放す筈が無かろう? まだ乳首を吸うどころかチンコすら拝んでないんだからな?!

体格の問題で物理的に一人で風呂に入れない(湯船デカすぎ&深すぎ問題)関係上お風呂に入れて貰ってるんだけどこのジェントル達、上は脱ぐけど下はハーフパンツ履いてやがんの。
しかも私に気を使ってこっちにタオル巻かせてその上で目を瞑って極力見ない様にしてるし。

なんだよ? 常識人なワケ? ねえ! 私、なんにも知らない本物のロリータじゃないんだよ? 大丈夫だよ! 意味も動機もエロの作用機序も全部理解してる大人だよ?!
ねえ、ねえ! 『合法&当人合意の上での光源氏計画』とか興味ありませんか?! ご一緒にどうですか?!

悲しそうに尻尾と耳をしょげさせて私を交互に抱き上げながら険しい山道を下る二人の腕の中で私はずっとそんな事を考え続けていた。
異世界の街? ああ、今は良いです。大丈夫です。
一番欲しい立場を盤石に整えてから安心して試させて貰いますね。

黙り込む私に何を思ったのか、二人は時折優しく頭を撫でたり抱き締める様な仕草をしつつも足を止める事は無かった。
だが構わない。
私はこの世界に来て欲しい物を手に入れる為に行動する事を決めたのだから。
もう日本にいた時のなんとなく惰性で生きて無駄に年を重ねていた私では、無いのだ!!!



そして結論から言おう。——私は、勝った。完全勝利だ。

その上で以下の説明を聞いて欲しい。短編だから無駄に掘り下げずサクサク行こう、私が求めているのはエロだからな。
落ち人を保護したらその地域を治める領主への報告が必須らしく、二人は何と私を保護した次の日にはちゃんと一人が山から下りて届け出てその足で私の大事な愛用トイレを購入してログハウスに戻って来てくれていたのだ。
落ち人の身の振り方は本人の希望がかなり優先されるらしく、話を聞かせて欲しいと優しそうな領主夫婦が聞いてくれたので、私は正直に話した。

自分は元いた世界では完全なる大人で、今は身体の影響を受ける時は確かにゼロでは無いが自己認識は元の世界にいた時と変わらずとうの昔に成人している完全な大人である事。
その上でこれからもずっとヴァルとヴィンと一緒に山での暮らしを続けたい事。

そこまで言うと何故か驚いたのは名指しされた二人だった。
「嬉しいけれどそれは君の為にならない」
「一度は街で自分達以外の人間と暮らす機会を経験してその上で判断しても良いんじゃないか」
……そう至極真っ当な常識人の意見を言う二人を黙らせるために私はやった。やってやった。
そう、盛大にマヤったのだ。ハッキリ言って我ながら可愛いと思う幼女のルックスを最大限生かして。

——『家族』って言ってくれたじゃない! それは、私の国ではプロポーズだ!(※こじつけの自覚あり)
——だから私はあなた達に肌を許した!(※入浴介助)

「いや、それは…」と事実ありのままの訂正をする二人。
別に私は大事な二人を変態にして名誉を傷付けたい訳では当然無いので、二人の説明が全面的にその通りな事は認めつつも、最後にぽろりと演技ではなく本気で出て来た涙に渾身のセリフを添えて華麗に締め括った。


「……二人の、お嫁さんになりたい」


冬の間のこっちの世界に関する授業の中で既に二人からこの世界は同性婚も一夫多妻も一妻多夫も合意の上ならOKと言うのを聞いていたからね!
二人は口をあんぐりと開けて固まっていたが、幼女の告白が一番刺さったのはなんと領主夫妻だった。
主に奥さんね。

実はこの領主夫妻、ヴァルとヴィンとは親戚関係だったらしく二人揃って「アンタら本心ではどうなワケ?」と詰め寄り、話はとんとん拍子で進んで私は領主が証人になった上で結ばれた正式な『婚約者』の立場をゲットしたのである。

そして私は念願のエロエロライフ!!……とは行かなかった。

何故ってそれは二人がとっても常識人だ・か・らァ!
正式な『婚約者』になれば大人が子供に性的に触れても許される事にはなる。おまけに私の精神は大人だ。
それでもやはり至極真っ当な思考回路を持つ二人は自分達が私に対してかなり強い執着心を持ち本音では他の誰にも絶対に渡したくなかったと言う気持ちを抱いていたとストレートに認めた上で言ったのだ。

——せめて『血の道』が通るまで待ってくれ。そうじゃないととてもじゃないが触れる事が怖い、と。

その単語を聞いた時最初何故婦人科系の不調? と思ったがこちらの世界では『血の道が通る=生理が来る身体になった=子供が産めるまで成長した』事を意味すると直ぐに分かった。
そう言えばそうだな、球体も言っていた。——『成人は十六歳だけど女性は生理が来たら大人として扱われる』と。

でも私はまだ推定九歳。
生理が来るようになるまであと何年かかるか分からない。それまでなんにもないなんて寂しいじゃ無いか!
だって婚約者だもん! 浮気されたら嫌じゃん!!! 風俗とかも私は浮気と見做す女だからね。

だから交渉に交渉を重ね軽いキスとハグ、あとお風呂に入れて貰う時はハーフパンツの入浴介助じゃ無く一緒に湯船にも浸かって貰う約束を取り付けた。勿論、夜寝る時だって一緒に決まってる!!!
前のめりで伝家の宝刀『だって婚約者だもん!』を繰り返す私に二人は困った顔はしていたけど嫌では全然無い様子で折れてくれた。まんざらでもないって言うやつだな。


でもチミ達ぃ? 忘れてなーい? 私『が』触る事……禁止するのー? へへへ。

性癖拗らせ濃厚熟成型:見た目幼女は、『性癖拗らせ濃厚熟成型:見た目幼女兼婚約者』に進化したのだ。

ちょっと味見する位……当然だよね? ね? それじゃあ、いっただっきまーす♪





***

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