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(別軸・魔王・受け同名)
本編
しおりを挟む最強とまでは言えないが、歴代の魔王の中でもそこそこ強い部類に入っていたはずだ。多くの魔物をひれ伏させ恐怖で支配していたが、人間界に手を出した記憶はない。それなのに、何故俺は今瀕死の状態で地面に転がされ、人間の勇者に剣を突きつけられているのだろうか。
「お前を倒すためにこっちも色々大変だったんだぜ、伝説の剣…とか?集めたり?」
完全に俺を見下し、馬鹿にしたような半笑いで嘲る。勇者は単独でこの城に攻め込んで、俺の部下達を容赦なく切り捨ててここまでやってきた。この玉座の間に無傷のまま涼しい顔で押し入り蹂躙の限りを尽くして、俺が必死で放った魔法を軽く流し痛めつけ、俺のことなんか一瞬で殺せるのに弄んでいる。
「な、なんで、…俺、人間界には、手出してな…」
「知らねー。カロって魔王ぶち殺せって言われたからぶち殺すだけだし。なんでとか理由とか、興味ないから」
「こ、ころ、ころさ、ないで、」
「はぁー???」
痛む体を無理矢理動かし、額を地面につけて土下座する。他人に懇願するなんて初めてだった、屈辱的だ、悔しい、憎い、だけどこうして情けを乞うことしかできない。
初めての感覚、怖くて辛い、なのに、胸が高鳴る。俺のことをただの塵としか思っていないような鋭い瞳、圧倒的強者…♡
恐る恐る視線を上げると、勇者と目が合う。光のない真っ暗な瞳がとても魅力的に見えてしまう。
「~~っ♡♡」
勇者への初恋を自覚してしまい、もう手遅れだった。
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『俺の靴舐めて命乞いすんなら、コレクションにしてやってもいーよ。メスの魔王だったらそのまま連れ帰ったけど、お前オスだし。俺慈善家じゃないんで』
『は、はひっ!する、っ!ぺろぺろするっ!』
『きっしょいな。野郎が舌っ足らずで喋ったって可愛くねーよ。俺に都合のいい異世界だったし、魔王もメスだと思ったんだけどな』
そうして勇者のコレクションとなってから、1年が経過した。
魔王討伐の報酬として王国から一生遊んで暮らしても使い切れない金と豪邸を手に入れた勇者は、自堕落な生活を送っている。
勇者はこの世界とは別の世界に住む人間で、召喚されやってきたらしい。努力をせずとも元々持っていたスキルや能力で楽々魔王城まで辿り着いたようだ。
勇者の元の世界では異世界ハーレムというのが人気だったのだと聞かされた。勇者曰く、多くの女性を侍らせ好き放題に乱交するというものらしい。
後から知ったが、勇者の言うコレクションというのは美形の人間や魔物の女性のことで、皆勇者に魅了されてここに居ると話された。彼女たちは毎日誰が勇者に気に入られている誰が1番夜に呼び出されたと争っている。
俺のことを異物を見るような目で見つめる以外は特に関わってくることはなく、敵だとも思われていないらしい。屋敷の魔物の女性からは「勇者に負けて捕まった情けない魔王」と陰口を言われていたが。
ここに来て1年、基本的に俺は何もしていない。屋敷のことは美しいメイド達が全て行ってくれているし、俺はただ戦利品としてこの場にいる。
本来男はコレクションに必要ないらしいが、魔界を牛耳っていた魔王を負かして支配下に置くことは勇者の元の世界ではカッコイイとされているようで、稀に来客に見せびらかすために呼び出される。
今は寝取りプレイと称して、かつて支配下にいた魔物の女を俺の目の前で抱いている最中だ。
「なぁ、勇者」
「…何?萎えっから話しかけんな」
「俺のことも抱いてくれないか?」
「………」
勇者は信じられないものを見るような目で俺を見た後、「完全に萎えた」と一言女性器から男根を抜き取り、後処理もせずに部屋から叩き出す。俺も同じく追い出されるかと思ったが、床を指さされたので大人しくそこに正座する。
「何?病んじゃった?」
「違う、俺も抱いてほしいと思っただけだ」
「なんで?」
「勇者が好きだから」
「…いつから」
「会った時から」
勇者は頭を抱えて大きなため息を吐いた。どうやら俺は失敗したらしい。行為中に言えばそのまま流れで抱いてくれると思ったが、違うようだ。
「お前男なの分かってんの?勃たねーよ、てかやり方わかってんのかよ」
「わからない、どうすればいい?」
「論外。お前もう出てっていいよ」
「お、追い出すのか?住む場所もないが、」
「ちげーよ部屋から出てけって意味だよ」
そのまま先程の女性と同様部屋から叩き出されると、勇者に抱かれていた女性がまだ扉の前に居ることに気がつく。「アンタのせいで」と一言足を強く蹴られそのまま去っていった。
反撃のひとつでもしたいところだが、今の俺には魔法が使えない。全く信用ならないと言われて付けられた指輪は魔封じの効果があり、自力では外せない。魔法を使う機会は少ないので別にいいかと思っていたが、これが着けられていると傷の治りが遅い…どころか、治らない。数ヶ月前についた擦り傷がまだそのまま残っている。
外してくれと言いたいが、これ以上信頼を落とす真似をしたくなかった。
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男同士で性行為をする方法を考え天才的な発想が思い浮かんだ、尻穴を使えばいいのだ。今すぐ勇者と交尾できると思い喜んで部屋に行けば昼寝中だったようで、機嫌の悪い勇者に気づかずペラペラ話せばまた追い出されてしまった。
まずは試しにと自室で指を入れると、キツすぎて全く中に入っていかない。1本入れただけでギチギチで、圧迫感で苦しいほどだった。こんなんじゃ勇者のものが入るはずないと、情けなくて涙が出てくる。
「あ、…諦めて、たまるか…っ、…はぁ、…っ」
その日から俺の尻穴修行の日々が始まった。毎日毎日夢中で弄り続け、少しずつ拡張されていく。指が2本入るようになった日には感涙した。
屋敷の女性のように胸が膨らめばと思い乳首も弄り始め、初めは何も感じなかったものの次第にむずむずするようになり、今では服が擦れるだけで震えるようになった。
膨らんでいる様子はないが、少しだけ乳首が大きくなった気がする。
中を弄っているとぷっくりと膨らんだしこりのようなものを発見しグリっと押せば、「ぁ゛あ゛っ♡♡」と少し大きな声が漏れてしまう。強烈な快感の虜になり重点的にそこを責め、初めて絶頂に達することができた。
「ん゛、っ♡♡、ん゛~~、…♡♡は、ぁ゛~~…♡♡」
自分の限界を見誤り、片手で乳首をくにくにと捏ねながら絶頂してもしこりをトントンと刺激し続けると、全身が小刻みに震えて息が途切れ途切れになる。
「ぁ゛っ、…♡ぁ゛っ、…♡」
プシッと透明な液が陰茎から噴射し、視界がチカチカ明滅して動けなくなってしまう。
こんなんで動けなくなってしまったら勇者に呆れられてしまうと、耐久力を上げるために何度も何度も毎日中を弄っては絶頂するが、どんどんイク感覚が短くなっているように思う。
ようやく指がすんなり3本入るようになったので、面倒はかけないから俺を抱いてみないか?と1度勇者に持ちかけてみた。
勇者は少し顔を顰めた後愉快そうに顔を歪めて、プレイに使用していた適当な性具をこちらに投げ渡してくる。
「実演してみろよ、どんな風に奉仕してくれんの?」
ごろごろと床を転がってきたのは男性器を模した性具と潤滑油。指とは全く違う太さのソレを見てほんの少しだけ焦りを感じてしまう。こんなものが入るのだろうか。
勇者はベッドの縁に腰をかけ、早く挿れろと急かすように足をとんとん鳴らしてくる。
折角与えられたチャンスを無駄にしないよう潤滑油を手に取って性具に塗りたくり、余った分を穴の内壁に塗り広げていく。性具の吸盤を床に押し付け立てたそれに、急いで腰を落として飲み込もうとした。
「っう゛♡、ぁ゛っ…あ゛ぁ゛ぁ…♡♡♡」
圧迫感が酷く押し進めるのに時間がかかる。このままじゃ勇者に失望されてしまう、抱かれる気がないんだって思われたら終わりだ。
「ふ、うぅ゛…っ♡♡ぅ゛…う゛ぅ…♡♡」
足をガクガク震わせながらようやく根元まで飲み込むことに成功。達成感で数秒ぼーっとしていたが、どんな風に奉仕してくれるのかと言われて性具を渡されたことを思い出す。
奉仕しなければと必死に腰の上下を開始したが、強すぎる快楽に視界がバチバチ弾けてすぐにへばってしまう。
「ぺに゛す、きも゛ひぃっ♡♡♡あ゛ぁあっ♡♡くる゛、おっきぃ゛の、くる゛ッ♡♡」
「ペニスじゃなくてちんぽって言えよ、その方が興奮すっから。今入ってんのは偽ちんぽな」
完全に馬鹿にしたような喋り方だが、勇者に興奮すると言われたのが嬉しくて、馬鹿の一つ覚えのように何度も連呼した。
「ちん゛、ぽっ♡♡ちん゛ぽいぐっ♡♡に゛、せぇっ、ちん、ぽおぉ゛♡♡♡」
「すげぇ感じやすい体、これ全部俺のため?」
「そ、ぉ゛っ…♡♡ゆ~しゃの゛、ためぇ゛っ♡♡♡ぁ゛っ、いぐ、いぐっ♡♡いぐっ♡♡に゛せ、ちんぽでいく゛っ♡♡」
「あっそ」
白目を剥きかけながら勇者の前で絶頂する。体から力が抜けぐったりと余韻に浸っていると、服越しに勇者のちんぽが勃起しているのが見えた。
「ぁ゛、っ、あ、勃っ、て…♡♡」
「うわ、…最悪。お前で興奮したとか、考えたくねー」
勇者はベルトを外して勃起したちんぽを露出させ、雑に扱きながら俺にもう1度しろと命令する。今挿入している偽ちんぽとは比べ物にならない大きさに、これを挿れられた時のことを想像し偽ちんぽ締め付けて軽くイク。
「何してんの、早く動けよ」
「お゛、おれ、イ゛った、ばっかで、…っ♡♡♡もぉ゛、」
「は?んなこと言ってんなら抱いてやんねーぞ。俺が満足するまで腰止めんな」
抱いてやらないと言われ急いで体勢を立て直し、ぶるぶる震えながら再び腰を動かす。しかし敏感になった内壁にぞりぞり擦れる度にぶるっと肩が震え、すぐに激しく潮を吹き出しながらうつ伏せで床に倒れる。
「お゛ひッ♡♡♡」
倒れたせいで性具が勢いよくブルンッと抜け、くっぽり開いた穴がぱくぱくひくついているのが分かる。
「えっろ…」
「っ…♡♡♡は、…ひゅっ……♡♡♡ひゅ、…♡♡」
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「ゆ゛、しゃ…っ♡♡いぐ、い゛、…♡♡♡」
あの後ベッドに上げられ散々弄ばれ、今は後ろから抱きしめられるように膝の上に乗せられた状態で、勇者の手によって性具を出し入れされている。
ゆったりとした間隔でぐぽぐぽ擦られ、舌をだらしなく出しながらされるがままとなっていた。
「トロ顔えぐ…自分で動かすより気持ち良さそうだな」
「す、きぃっ♡♡ゆ、しゃと、こぉび…♡♡」
勇者の手で動かされるの気持ちいい、抱きしめられてるみたいで気持ちいい。俺が逃げないように腹に腕回されて抱き込まれてるだけなのに、恋人の甘々交尾みたいで幸せだ。
そうしてその後も何度か呼び出され、その都度性具を使って弄ばれるようになった。俺の痴態を見たら萎えると言っていた頃に比べたら大きな進歩だ。お情けでコレクションとして生かされているだけじゃなく、勇者の性処理までさせてもらえるなんて夢のようだ。
「勇者、好きだぞ。俺はあのときお前の強さに惹かれて、すっかり恋に落ちたんだ」
「またその話かよ」
「何度だって言うぞ、お前は俺にとってとても大切な存在だからな」
勇者は珍しく余裕そうな顔を崩し、後頭部を掴まれそのまま荒く口付けられる。合わせるだけですぐに唇を離されてしまったが、歓喜のあまり言葉が出ない。
そっか、俺、勇者にキスしてやってもいいって思ってもらえるようになったんだ。ずっと伝え続けていた言葉がようやく届いたように思えて、嬉しくて嬉しくて涙が滲む。
「なに泣いてんだよ、気色悪い」
「手厳しいな…。嬉しいんだ、涙が出るぐらいすごく幸せで…。俺、勇者のことが好き。これからもここに置いてくれたら嬉しい」
「はいはい、知ってる知ってる」
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「今日の夜、部屋に来いよ。抱いてやる」
「は!?」
数人の女性を侍らせながら歩く勇者とすれ違いざまにそう声をかけられ驚愕する。勇者はそのままなんてことない様子で行ってしまい、ぽつんと廊下に棒立ちしたまま取り残される。
侍らせている女性に殺してやるという勢いで睨みつけられたがそんなことはどうでもいい。今日はいつもより念入りに中を綺麗にして行かなければ。信じられない、こんな夢のようなことがあっていいのだろうか。
しかしここ最近、あのように屋敷の女性達から鋭く睨み付けられることが増えた。仮にも元魔王なため直接嫌がらせされることはないが。なんて、呑気に考えていたのが祟ったのだろう。
「お前のせいで!お前さえいなければアタシが一番のお気に入りだったのに!」
そう叫ぶのは勇者のコレクションである人間の女だ。彼女に背後から後頭部をなにか堅いもので思い切り殴りつけられ、そのまま地面に呆気なく倒れている。
魔力がないとこうも無力なものなのかと、遠のく意識の中呑気に考えていた。魔王ともあろう存在が頭を殴られ気絶、なんて情けない。
魔族がこの程度の攻撃で死ぬことはないが、如何せん殴られた場所が悪すぎる。視界がぐるぐる回って思考が濁り、せめて夜になる前に目覚められればと思いながら、遠のく意識に身を任せた。
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「ダサすぎんだろお前、魔王が殴られて気絶とか」
見知らぬ場所で目覚める。視線を横にやると腹を抱えて下品に笑う、見目のいい人間がベッド脇の椅子に足を組んで座っていた。
「怒鳴り声聞いて見に行ったらコレだから笑いすぎて息できなかったわ。ヒールでさっさと治しといたのに寝こけやがって、もう夜になってんだけど」
「…?」
「ま、殴った奴は軽く叱っといたし、油断してたお前が悪いってことで。ぼーっとしてねえでさっさと」
散々馬鹿にした後椅子から立ち上がり、腕に触れようと手を伸ばされ咄嗟に振り払う。馴れ馴れしい、誰だこの男は。
「人間如きが気安く近寄るな!」
今すぐ消し炭にしてやろうとするも、いくら魔力を込めても魔法を使うことができない。この俺がこんな人間1人相手することもままならないなんて。
「は、何言ってんだよ。混乱してんのか?」
人間は打って変わって声の勢いが落ち、口元に笑みは残したまま手をもう一度伸ばしてくるので今度は強く弾いてやる。
人間はみるみる顔を青くして、頬に汗が伝う様子が目に入った。笑みを消し、崩れるように椅子に再び座り凭れる。
「え、なに、怒ってんの?珍しいじゃん、いや、お前のせいにしたのは悪かったよ、なんでそんな」
「馴れ馴れしいぞ。名も名乗らずに触れようとするとは不敬な…。ここは何処だ。何故魔法が使えない」
「は、はぁ?何処って…。嘘だ…記憶、消えた?いつから?どこまで?俺、俺、も、俺のことも、?」
「おい、早く説明しろ。聞いているのか?」
「一時的、だよな、流石にそうだろ、頭、血えぐかった、し…記憶、戻せんの?ヒール?ヒールは、」
両手で顔を覆いながらブツブツ呟き、尋常ではない様子の男から逃げようと後退する。魔法が何故か使えない今、非常に分が悪い。ベッドから降りようと体を起こすと、手首を跡が残るほど強く掴まれ静止される。
「ちょっと混乱してるだけ…だよな?…思い出すよな…?」
顔を近付けられ唇が触れ合いそうになり咄嗟に男の頬を強く叩けば、胸倉を掴まれベッドに押さえつけるように押し倒された。
「たひゅけ゛てッ♡♡だ、りぇ゛かぁ゛ッ♡♡んお゛ぉお゛お♡♡ちゅよ゛いぃ゛っ♡♡おぐッ♡♡い゛ぎゅ♡♡」
「好きって言えよ、嬉しいだろ、抱かれたかったんだろ、なぁ!!」
為す術なく人間に組み敷かれ、バチュバチュ激しく皮膚がぶつかり合う音が響く。奥までペニスを挿入されて容赦なく思い切り打ち付けられるようにピストンされても中が快楽を拾い、それどころかこの人間に犯されることが嬉しくてたまらないと締め付ける。
「にゃ゛んれ゛、こん゛、なぁ゛♡♡お゛ッ♡♡ん、ぉ゛お~♡♡お゛♡♡い゛くの、や゛ぁっ♡♡いぐ、いぐっ♡♡あ゛ぁあ゛ぁ♡♡」
「奥無茶苦茶に突かれてもイけるようにテメェが開発したんだろうがッ!俺の、俺の、ために…ッ、クソ、思い出せよ、好きって言えよぉ…ッ!」
切羽詰まった様子で好きと言えと呪いのように何度も何度も命令され、人間如きに犯し尽くされ絶頂する。
「カロ…、カロ…ッ、奥に注いでやる…種付けしてやる…っ、孕め、孕め孕め孕めっ!」
「ふ、ぁあ゛っ♡♡ぁあっ、♡♡ぁ゛~~~♡♡」
びゅるびゅる奥に精液を出され、多幸感で満たされる。一滴も零したくないと内壁が肉棒に吸い付くようにうねってしまう。
「体は覚えてんのか、…カロ、すっげぇ、かわいい…」
この男に名前を呼ばれると、頭がふわふわして、幸せでいっぱいになる…♡♡気持ちいい、嬉しい、なんで、なんで、
「ひゅ、きっ♡♡よ゛ばれ、りゅ゛のっ♡♡ひゅきぃっ♡♡」
「好き…、そうだよな、そうだ、お前は俺のことが大好きなんだ。好きで好きで、俺に何度も愛してるって言い続けて、それが当たり前で、」
閉じ込めるように強く抱きしめられ、突かれる度に脱力した足が勝手に揺れる。助けてと言おうとすると口付けられ、強制的に声を塞がれた。舌を噛んでやろうとしたが全く力が入らず、甘えて柔く噛んだと勘違いしたのか更に深くキスをされ続ける。
「っは、ぁ゛あぁっ♡♡♡いぎゅっ♡♡いぎゅぅ゛うぅ゛♡♡なん゛か、くりゅ゛っ♡♡ふかぃ゛の゛っ、くりゅ゛ぅ゛♡」
「好きって言われたかったんだろ?いくらでも言ってやるから、欲しがってたこと全部してやるから、そしたら戻るよな…?」
「い゛、ッぐうぅ゛ぅ♡♡♡ぉお゛お♡♡ぉ゛~~~っ♡♡♡」
「好きだ、カロ…っ、好き、好き…、カロが、好きだ、大好きって笑うカロ、大好き、俺がキスしただけで嬉し泣きするカロが、俺に愛されたがってたカロのことが…」
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今日もあの恐ろしい人間がやってくる。俺を犯し尽くして気絶しても弄んで、好きという言葉を言うまで何度も絶頂させてくる。体はすっかりあの人間を見るだけで火照り、中がひくひく疼いてしまう。こいつに抱かれるとおかしくなる、体が勝手に幸せになって、気持ちよくてたまらない。俺の意思とは関係なく、体が完全に人間に服従している。
「カロ、今日も思い出せるように頑張ろうな。お前が望んでたこと全部してやるから」
抱きしめられることも、キスも交尾も望んだことなんて1度もない。この男が怖い、俺はこんなことしてほしくなんてない。ないのに、
「く、来るな、っ…来ないでくれ…っ、俺、もう、嫌だ、いくのやだ、犯さないで…っ、ん、っ…!んぅっ…、んっ…♡ちゅ、ぅ…っ♡♡」
「っ、ん…、…っ」
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