「君とは婚約破棄だ」と仰いますが、国の実務は全て私がやっていたのをお忘れですか?~追放された万能令嬢、冷徹辺境伯に才能ごと溺愛される~

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第30話 エピローグ 「君のような可愛い妻を持てて幸せだ」

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季節は巡り、再び冬が訪れようとしていた。
しかし、今年の冬は、私がこの地に来たあの日とは、まるで違う様相を呈していた。

ハイゼンベルク領、氷狼城。
かつては雪に閉ざされ、静まり返っていた城下町は、今や大陸有数の観光地として賑わいを見せていた。
街道は整備され、アークライト王国から輸入した(安く買い叩いた)資材で作られた馬車がひっきりなしに行き交う。
その荷台には、特産品の『ミスリル製品』や、ブランド化した『雪苺』のジャム、そしてガレン温泉郷への湯治客たちが満載だ。

「公爵夫人様! 今年の苺の収穫量、過去最高です!」
「リーゼロット様! 新しい保養施設の設計図、ご確認をお願いします!」
「奥様! アークライト支部から、今月の借金返済分の金貨が届きました!」

私の執務室は、相変わらず戦場のようだった。
ただし、それは悲壮感漂う撤退戦ではなく、勝利を拡大するための嬉しい進軍だ。

「はい、苺は加工場へ。設計図はここの動線を修正して承認。……アークライトからの金貨は、そのまま領内の孤児院と学校建設の予算に回して」

私は流れるような手つきで決裁印を押していく。
左手の薬指には、ミスリルの指輪と、ジルヴェスター様から贈られた『氷の涙』の指輪が重なって輝いている。

「リーゼロット様、少し休憩を入れませんか? 根を詰めすぎると、また旦那様に怒られますよ」

執事のハンスが、湯気の立つハーブティーを持ってきてくれた。
彼の顔色は艶やかで、制服も上質なものに新調されている。
かつてのアークライト王城での心労でやつれていた姿は、もうどこにもない。

「ありがとう、ハンス。……でも、もう少しだけ。来年度の予算編成が山場なの」
「ふふ、相変わらずお仕事がお好きですね。……ですが、ほどほどになさいませ」

ハンスが意味深に微笑んだ。
その視線の先、執務室のドアが勢いよく開かれた。

「リーゼロット! 強制執行だ!」

入ってきたのは、私の最愛の夫であり、この領地の主、ジルヴェスター様だ。
銀髪をなびかせ、青い瞳を吊り上げているが、その表情は怒りというよりは、心配と愛情で満ちている。

「ジルヴェスター? どうしたのです、会議中では?」
「会議など5分で終わらせた。……それより君だ! また昼食の時間を過ぎているじゃないか!」

彼は大股で私の机まで来ると、ペンを取り上げ、私を椅子から抱き上げた。
いわゆる「お姫様抱っこ」だ。
使用人たちの前でこれをやるのも、もはや日常茶飯事となってしまった。

「ちょ、降ろしてください! まだ計算が……!」
「駄目だ。私の妻が過労で倒れたら、領地経営どころか、私の精神が崩壊する。……今日はもう仕事は終わりだ。私とデートの時間とする」

「デートって、外は吹雪ですよ?」
「城の中でのデートだ。……温かい暖炉の前で、君を膝に乗せて甘やかすだけのデートだ。文句あるか?」

堂々とした「のろけ」に、周りの文官たちは「はいはい」「ごちそうさまです」と生温かい視線を送ってくる。
私は顔を赤くして、彼の胸に顔を埋めた。
この人に愛されていると、本当に「鉄の女」の仮面が維持できない。

   * * *

私たちは私室に戻り、暖炉の前のソファでくつろいでいた。
ジルヴェスター様の膝の上に座らされ、後ろから抱きしめられるこの体勢は、彼のお気に入りのポジションだ。

「……アークライト王国の様子はどうだ?」
彼が私の髪を弄りながら尋ねる。

「順調に『更生』していますわ。……国王陛下は退位され、今は若手の優秀な官僚たちが、私たちのマニュアル通りに国を回しています。借金の返済も遅れていません」

アークライト王国は、あの結婚式騒動の後、事実上の属国として再出発した。
無能な貴族たちは一掃され、実力主義が導入されたことで、皮肉にも以前より国民の生活水準は向上しているらしい。
もちろん、その利益の大半はハイゼンベルク領に流れてくるのだが。

「アレク元王子のことは聞いたか?」
「ええ。……風の噂で」

国際司法監獄の独房で、彼は模範囚として……とはいかず、毎日「僕は王だ」「リーゼロットが迎えに来る」と壁に向かって話しかけているらしい。
看守たちからは「妄想王子」というあだ名をつけられ、哀れみと嘲笑の対象になっているとか。

ミナ・パープルに関しても、鉱山での重労働に耐えかねて脱走を図ったが、すぐに捕まり、刑期が倍になったと聞いている。
彼女の自慢だった美貌も、過酷な環境ですっかり衰えてしまったそうだ。

「……彼らのこと、まだ恨んでいるか?」
ジルヴェスター様が私の顔を覗き込む。

私は首を横に振った。

「いいえ。……もう、何も感じません。彼らは私にとって、過去の『処理済み書類』と同じです。倉庫の奥深くにしまわれて、二度と取り出すことのない記録に過ぎません」

恨みも、怒りも、もう風化してしまった。
今の私の心は、目の前の幸せだけで満たされているから。

「そうか。……ならいい」
ジルヴェスター様は安心したように私を抱きしめた。

「君が私だけを見ていてくれるなら、それでいい」

その時、私はふと、お腹に手を当てた。
実は、彼にまだ伝えていないことがあった。
今日、彼が強引に仕事を切り上げさせてくれなかったら、言うタイミングを逃していたかもしれない。

「……ジルヴェスター」
「ん?」
「一つ、報告事項があります。……決裁をお願いしたい案件が」

私は少し改まって言った。
彼は不思議そうに首をかしげる。
「仕事の話はなしだと言っただろう? まあ、君の頼みなら聞くが」

「……新しい『家族』が増える予定です。そのための予算と、子供部屋の確保、そして……名前の考案をお願いできますか?」

一瞬、時が止まった。
暖炉の薪がパチリと爆ぜる音だけが響く。

ジルヴェスター様は、私の言葉の意味を咀嚼するように瞬きをし、やがてその青い瞳を極限まで見開いた。

「……え?」

「ですから。……私のお腹の中に、貴方様の赤ちゃんがいます」

私が微笑んで告げると、彼は口をパクパクとさせ、言葉にならない音を漏らした。
あの冷徹な『氷の辺境伯』が、完全にフリーズしている。

「あ、赤ちゃん……? 私の……と、君の……?」
「はい。リドリー先生に診ていただきました。……来年の夏頃には、会えるそうですよ」

「う、うわぁぁぁぁぁッ!!」

ジルヴェスター様は、突然叫び声を上げた。
そして私を壊れ物のように慎重にソファに座らせ直すと、その場に跪き、私のお腹に耳を当てた。

「ここに……ここに、私の子がいるのか……? 君との愛の結晶が……?」
「まだ音は聞こえませんよ、気が早いです」

「ありがとう……! ありがとう、リズ! ああ、なんてことだ……! 私は父親になるのか!」

彼は涙ぐみながら、私のお腹に何度もキスをした。
その手は震えていて、彼の感動がどれほどのものか伝わってくる。

「大変だ、すぐに準備をしなければ! 最高の医師団を集めろ! 部屋は南向きの一番暖かい場所に! いや、城を増築するか? ベビーベッドはミスリル製がいいか? それともドラゴンの骨で作るか!?」

「待ってください、落ち着いて! ドラゴンの骨なんていりません!」

「そうか、なら毛皮だ! 最高級の幻獣の毛皮を取りに行こう! 今すぐ狩りに行ってくる!」

彼は立ち上がり、窓から飛び出そうとする勢いだ。
私は慌てて彼の袖を掴んだ。

「行かないでください! そばにいてくださるだけでいいんです!」
「し、しかし……! 君と子供のために、世界中の宝を集めてこなければ気が済まない!」

完全にパニックと歓喜が入り混じった状態の彼を見て、私は吹き出してしまった。
「ふふ、あははは!」

「笑い事じゃないぞ、リズ! これはハイゼンベルク家の一大事だ!」
「ええ、知っています。……でも、貴方様がそんなに喜んでくれて、私は世界一幸せです」

私がそう言うと、彼はハッとして、我に返ったようだった。
そして、再び私の前に跪き、私の両手を包み込んだ。

「……すまない、取り乱した。……だが、誓うよ」

彼の瞳が、真剣な光を帯びる。

「君と、この子を。……私の命に代えても守り抜く。世界中のどんな敵が来ようとも、君たちには指一本触れさせない。……君たちは、私の全てだ」

「はい。……信じています、あなた」

私たちは額を合わせ、静かに喜びを分かち合った。
お腹の中の小さな命。
それは、私たちが乗り越えてきた冬の後に咲いた、新しい春の兆しだった。

   * * *

それからの数ヶ月は、まさに「溺愛」の極みだった。
ジルヴェスター様は公務を最小限にし(優秀な私が育てた部下たちがいるので問題なかった)、私の世話を焼くことに全力を注いだ。

「リズ、歩く時は私の手を離すな」
「リズ、この果物を食べてくれ。栄養価が高いそうだ」
「リズ、寒くないか? 結界の強度を上げようか?」

過保護レベルは天元突破し、城中の使用人たちが「旦那様、落ち着いてください」と苦笑いするほどだった。
でも、そんな日々も愛おしい。

そして、初夏の風が吹く頃。
無事に、元気な男の子が生まれた。

銀色の髪と、私と同じ紫色の瞳を持つ、可愛い赤ちゃん。
産声を聞いた瞬間、ジルヴェスター様は号泣し、私と子供を抱きしめて離さなかった。

「よく頑張った、リズ……! 愛している、愛しているよ……!」

その日、領内では祝砲が鳴り響き、七日七晩のお祭り騒ぎとなった。
アークライト王国(支部)からも、大量のお祝いの品(貢物)が届いたが、それらは全て領民たちに振る舞われた。

   * * *

あれから、一年。

私は今、城のテラスで、よちよち歩きを始めた息子、アレクシスの手を引いている。
(名前はジルヴェスター様が「強くて賢い子になるように」と名付けた。あのアレク元王子とは似ても似つかない、聡明な子だ)

「ママ、おはな!」
「ええ、綺麗なお花ね」

息子が摘んできた『氷華』を受け取り、私は微笑んだ。
そこへ、執務を終えたジルヴェスター様がやってきた。

「ただいま、二人とも」
「パパ!」
アレクシスが駆け寄ると、ジルヴェスター様は彼を軽々と抱き上げ、高い高いをした。
「おお、今日も元気だな。……ママを困らせていないか?」
「いいこにしてた!」

「そうか、偉いぞ」
ジルヴェスター様は息子の頬にキスをし、そして私の方へと歩いてきた。

「おかえりなさい、あなた。……今日のお仕事は?」
「定時で終わらせた。……君たちとの時間が何よりも大切だからな」

彼は私の隣に立ち、夕日に染まる領地を見渡した。
豊かな緑、立ち上る湯気、笑顔の人々。
かつて「不毛の地」と呼ばれた場所は、今や「地上の楽園」と呼ばれている。

「リーゼロット」
「はい」
「私は、幸せだ」

彼は静かに言った。

「君に出会えて、君に愛されて、こうして家族を作ることができた。……凍っていた私の人生を、君が春に変えてくれた」

「私もです。……『可愛げがない』と捨てられた私を、貴方様が見つけて、磨いてくれました。……今の私は、世界で一番幸せな女です」

私が答えると、ジルヴェスター様は私の腰を引き寄せ、耳元で甘く囁いた。

「誰が言ったんだ? 『可愛げがない』なんて」

彼は私の瞳を覗き込んだ。

「君は、仕事をしている時も、怒っている時も、子育てをしている時も、そして私の腕の中にいる時も……いつだって最高に可愛い」

「……もう、お上手なんですから」
私が照れると、彼は満足げに笑った。

「事実だ。……君のような可愛い妻を持てて、私は世界一の果報者だよ」

夕日が私たちを包み込む。
かつて灰色のドレスを着て、孤独に戦っていた私はもういない。
ここにあるのは、愛する夫と、愛しい子供、そして自分自身の手で切り拓いた、輝かしい未来だけ。

私はジルヴェスター様の胸に寄り添い、心の中で、かつての自分に別れを告げた。

(さようなら、悲劇のヒロインだった私)
(こんにちは、最強に幸せな公爵夫人)

「……愛しています、ジルヴェスター様」
「ああ。永遠に、愛している」

私たちは口づけを交わした。
そのシルエットは、沈みゆく太陽と、昇りくる一番星に見守られ、いつまでも美しく重なっていた。

これが、追放された万能令嬢と、冷徹な辺境伯の物語の結末。
そして、彼らの愛の歴史の、新たな一ページの始まりである。

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感想 2

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みんなの感想(2件)

operahouse
2026.01.18 operahouse

 あの、作者の方。
 ジルヴェスターは公爵なのですか?辺境伯なのですか?どちらなのですか?二つの爵位を兼任することはないと思うのですが。

解除
田中角栄
2026.01.17 田中角栄

あれだけ煽っておいて「ざまぁ」が甘すぎる。

解除

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