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第一章〜元男性保育士の異世界転生〜
第9話 〜宿命の天職と託されし使命〜
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日下部《クサカベ》ことヒイロが、この異世界(シャングリラ)に転生して15年、とうとう神の祝福と言われる、神から天職を神託される日がやってきた。
すでに様々な魔法やスキルを手に入れているヒイロではあったが、それとまた天職は違う。例えば同じ初級魔法を使える人でも、天職《魔法使い》を持っている人と、そうでない職人スキルの人が同時に同じ魔力量で魔法を放ったでも、威力が全く異なる。
沢山のスキルや魔法を使えるヒイロは、それだけ天職の傾向がわかりにくい。ヒイロは、昨晩から期待と不安が入り混じり中々眠れずに今日に至っていた。
(最有力は、きっと父さんの大工なのかな……もうすでにスキル持ってるし、父さんには劣るけど、一軒家も良い感じで作れちゃうし……何より大工でなかった時の父さんの落ち込み様が怖い……。後は、あの時の神様からの加護や願いだよなぁ……あれから15年も経ってるから、半分忘れかけてたけど、やっぱりこの異世界(シャングリラ)を救うってことになると……伝説の勇者とか賢者の天職じゃないと不安なんだけど……大工で世界を救えとかそんな罰ゲームないよね……)
ヒイロはぶつぶつと考え事をしながら歩いていた。こう言う時のヒイロには、クセがある。母ミコルの「男の子で可愛いは最強」と言う独断と偏見によって、強制的に伸ばされた、今やヒイロのトレードマークにもなっている薄く透き通るような金色の髪を紐で一本に束ね直すことだ。
そのクセが無自覚に出ながら、向かっていたのはオオタルの街にある一際大きな建物、祝福の神殿である。その入り口の左右にはいくつかの神の像が祀られており、その間にある入り口には、外にまで続く、長い行列ができていた。
とりあえずヒイロは、その行列に並び、祝福の順番を待ちながら、暇つぶしにあまり見ることのなかった神様の像をまじまじと見ていた。
「ん~気のせいかも知れないけど、転生前に会った2人の神様達がいないような気がする……。」
その神とは、ヒイロをこの世界に転生させた、子どもの姿をした神=シュタイと、美しい亜麻色の髪をした優しくて綺麗な女神=マリアモンテだった。
(そういえば天職の他に加護があれば、加護も分かって言ってたな。どんな加護もらえるのかな……てか今の時点でだいぶスキルや魔法も使えているし、かなりの欲張りチートな天職や加護だったりするのかな……。)
先ほどと同じように考えながら並んでいると、並び順の前の方から呼び声が聞こえてくる。
「おーい、ヒイロくーん!」
見覚えのある美しい赤毛のミーナだった。ミーナも15歳になり、男なら誰もが振り返るような綺麗でスタイルの良い女性になっていた。
「お、ミーナも今日祝福するのか?」
「うん!!どうせならヒイロくんと同じ日にしようかなって思ってたの。多分……私なんて良くて親と同じ商人だろうけどさ……」
「祝福受ける前から、そんなに凹むなよ……俺まで心配になってくるだろ。それにまぁオレも大工だよ、きっと!」
「ぜっっったい、違う!ヒイロくんは小さい時からすごかったもん!!きっと特別な何かだよ!頭いいし、何でも出来るし、魔法もたくさん使えるからきっと賢者様じゃないのか!
ミーナはいつも笑顔でヒイロを勇気付けて、助けてくれる。そんなミーナにヒイロは、いつも心の中で感謝していた。ヒイロも自然と笑顔になり、前を向く。
「そうだと、嬉しいけどなぁー」
話をしているうちに、自分の名前が呼ばれた。そして、祝福の間に入り、神官の前にある椅子に座る。神官が祝福の儀をはじめ、詔が始まると、ふとヒイロの意識がとんでしまった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「ん……ここはどこだ?なんか懐かしい気もするけど」
子どもの神、シュタイが元気よくヒイロに話しかける。
「久しぶりー!!」
同時にシュタイの後ろからきた女神、マリアモンテも話しかけてくる。
「お久しぶりです。日下部さん」
ヒイロは、転生前のことを思い出し、幸せな家庭と環境に転生させてくれたことに感謝を伝えた。
「あの時の神様達だ。……あ、そうだ、俺……神様に会ったら言いたいことがあったんだ。….ありがとうございます。神様のおかげで、転生後も幸せいっぱいです。」
男の子の神シュタイが嬉しそうに笑いながら答える。
「良かった。僕も思うけど、良い家庭に生まれたね。でも、日下部さんも赤ちゃんの頃から想像以上に努力してたから、驚いたよ。」
女神マリアモンテも笑顔で話す。
「そうですね。私達の祝福とは関係ない努力でここまで成長出来るとは思っていませんでした。」
ヒイロは2人の笑顔に首を傾げつつ、答えた。
「たぶん……それはきっと、前世の天職が保育士で子どもの成長に関して、たくさん勉強した知識のおかげだと思います。」
女神マリアモンテは、うなづきつつ、ヒイロの努力を認める。
「そうですね。それでもここまで成長した力は、あなたの努力の結晶ですよ。」
男の子の神シュタイも驚きながら話す。
「そうだよ!そして、これから伝える天職は、僕達の想像を超えた結果だよ。僕達からのプレゼントになる加護はおまけになっちゃった。」
「ほんとですか?ありがとうございます。」
ヒイロは2人の言葉に素直に喜んだ。そのヒイロの様子を見て女神マリアモンテは改まって話す。
「ちなみに私達の加護は、この世界の加護とはまた違うので、オリジナルスキルと言う形であなたに授けたいと思います」
ヒイロは、あまり理解出来なく、少し首をかしげながら、なんとなく返事をする。
「あ、はい。わかりました!ありがとうございます!」
「では、最初に私の加護を伝えます。あなたにあげた加護は、一つはプリミティブスキル・創造魔法・スキル。あなたはすでに転移魔法や空間魔法など、この世界にはない魔法を使えているのが良い例です。」
男の子の神シュタイも同じく改まっている。
「そしてもう一つがプロヴィデンススキル・神獣召喚だよ。このスキルは、妖精や魔物ではなく、神々と等しい力を持つ神獣をこの異世界に召喚できるんだ。とても強力な代わりに現時点の日下部では、一度に一体、それも一回に1時間程度しか呼べないとか、制限はあるけれど、必ず日下部さんの力になってくれるはずだよ。全部で11体だから覚えといてね」
続けて女神マリアモンテが話す。
「最後にあなたの天職は……保育士です。はじめに言いますが、この世界ではこのような天職はありません。それ故に天職の能力は未知数です。ですが、一つだけわかることは、この天職は日下部さんが願い、心の在り方で能力が変わるということです。」
男の子の神シュタイは微笑みながら言う。
「どうか自分を信じて、これからもそのままの日下部さんでいてください。そして、これからの苦難にも負けず、変わることなくお進みください。それでは……これからも見守っていますので、このシャングリラを未来ある全ての子ども達をどうかよろしくお願いします。」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
すでに様々な魔法やスキルを手に入れているヒイロではあったが、それとまた天職は違う。例えば同じ初級魔法を使える人でも、天職《魔法使い》を持っている人と、そうでない職人スキルの人が同時に同じ魔力量で魔法を放ったでも、威力が全く異なる。
沢山のスキルや魔法を使えるヒイロは、それだけ天職の傾向がわかりにくい。ヒイロは、昨晩から期待と不安が入り混じり中々眠れずに今日に至っていた。
(最有力は、きっと父さんの大工なのかな……もうすでにスキル持ってるし、父さんには劣るけど、一軒家も良い感じで作れちゃうし……何より大工でなかった時の父さんの落ち込み様が怖い……。後は、あの時の神様からの加護や願いだよなぁ……あれから15年も経ってるから、半分忘れかけてたけど、やっぱりこの異世界(シャングリラ)を救うってことになると……伝説の勇者とか賢者の天職じゃないと不安なんだけど……大工で世界を救えとかそんな罰ゲームないよね……)
ヒイロはぶつぶつと考え事をしながら歩いていた。こう言う時のヒイロには、クセがある。母ミコルの「男の子で可愛いは最強」と言う独断と偏見によって、強制的に伸ばされた、今やヒイロのトレードマークにもなっている薄く透き通るような金色の髪を紐で一本に束ね直すことだ。
そのクセが無自覚に出ながら、向かっていたのはオオタルの街にある一際大きな建物、祝福の神殿である。その入り口の左右にはいくつかの神の像が祀られており、その間にある入り口には、外にまで続く、長い行列ができていた。
とりあえずヒイロは、その行列に並び、祝福の順番を待ちながら、暇つぶしにあまり見ることのなかった神様の像をまじまじと見ていた。
「ん~気のせいかも知れないけど、転生前に会った2人の神様達がいないような気がする……。」
その神とは、ヒイロをこの世界に転生させた、子どもの姿をした神=シュタイと、美しい亜麻色の髪をした優しくて綺麗な女神=マリアモンテだった。
(そういえば天職の他に加護があれば、加護も分かって言ってたな。どんな加護もらえるのかな……てか今の時点でだいぶスキルや魔法も使えているし、かなりの欲張りチートな天職や加護だったりするのかな……。)
先ほどと同じように考えながら並んでいると、並び順の前の方から呼び声が聞こえてくる。
「おーい、ヒイロくーん!」
見覚えのある美しい赤毛のミーナだった。ミーナも15歳になり、男なら誰もが振り返るような綺麗でスタイルの良い女性になっていた。
「お、ミーナも今日祝福するのか?」
「うん!!どうせならヒイロくんと同じ日にしようかなって思ってたの。多分……私なんて良くて親と同じ商人だろうけどさ……」
「祝福受ける前から、そんなに凹むなよ……俺まで心配になってくるだろ。それにまぁオレも大工だよ、きっと!」
「ぜっっったい、違う!ヒイロくんは小さい時からすごかったもん!!きっと特別な何かだよ!頭いいし、何でも出来るし、魔法もたくさん使えるからきっと賢者様じゃないのか!
ミーナはいつも笑顔でヒイロを勇気付けて、助けてくれる。そんなミーナにヒイロは、いつも心の中で感謝していた。ヒイロも自然と笑顔になり、前を向く。
「そうだと、嬉しいけどなぁー」
話をしているうちに、自分の名前が呼ばれた。そして、祝福の間に入り、神官の前にある椅子に座る。神官が祝福の儀をはじめ、詔が始まると、ふとヒイロの意識がとんでしまった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「ん……ここはどこだ?なんか懐かしい気もするけど」
子どもの神、シュタイが元気よくヒイロに話しかける。
「久しぶりー!!」
同時にシュタイの後ろからきた女神、マリアモンテも話しかけてくる。
「お久しぶりです。日下部さん」
ヒイロは、転生前のことを思い出し、幸せな家庭と環境に転生させてくれたことに感謝を伝えた。
「あの時の神様達だ。……あ、そうだ、俺……神様に会ったら言いたいことがあったんだ。….ありがとうございます。神様のおかげで、転生後も幸せいっぱいです。」
男の子の神シュタイが嬉しそうに笑いながら答える。
「良かった。僕も思うけど、良い家庭に生まれたね。でも、日下部さんも赤ちゃんの頃から想像以上に努力してたから、驚いたよ。」
女神マリアモンテも笑顔で話す。
「そうですね。私達の祝福とは関係ない努力でここまで成長出来るとは思っていませんでした。」
ヒイロは2人の笑顔に首を傾げつつ、答えた。
「たぶん……それはきっと、前世の天職が保育士で子どもの成長に関して、たくさん勉強した知識のおかげだと思います。」
女神マリアモンテは、うなづきつつ、ヒイロの努力を認める。
「そうですね。それでもここまで成長した力は、あなたの努力の結晶ですよ。」
男の子の神シュタイも驚きながら話す。
「そうだよ!そして、これから伝える天職は、僕達の想像を超えた結果だよ。僕達からのプレゼントになる加護はおまけになっちゃった。」
「ほんとですか?ありがとうございます。」
ヒイロは2人の言葉に素直に喜んだ。そのヒイロの様子を見て女神マリアモンテは改まって話す。
「ちなみに私達の加護は、この世界の加護とはまた違うので、オリジナルスキルと言う形であなたに授けたいと思います」
ヒイロは、あまり理解出来なく、少し首をかしげながら、なんとなく返事をする。
「あ、はい。わかりました!ありがとうございます!」
「では、最初に私の加護を伝えます。あなたにあげた加護は、一つはプリミティブスキル・創造魔法・スキル。あなたはすでに転移魔法や空間魔法など、この世界にはない魔法を使えているのが良い例です。」
男の子の神シュタイも同じく改まっている。
「そしてもう一つがプロヴィデンススキル・神獣召喚だよ。このスキルは、妖精や魔物ではなく、神々と等しい力を持つ神獣をこの異世界に召喚できるんだ。とても強力な代わりに現時点の日下部では、一度に一体、それも一回に1時間程度しか呼べないとか、制限はあるけれど、必ず日下部さんの力になってくれるはずだよ。全部で11体だから覚えといてね」
続けて女神マリアモンテが話す。
「最後にあなたの天職は……保育士です。はじめに言いますが、この世界ではこのような天職はありません。それ故に天職の能力は未知数です。ですが、一つだけわかることは、この天職は日下部さんが願い、心の在り方で能力が変わるということです。」
男の子の神シュタイは微笑みながら言う。
「どうか自分を信じて、これからもそのままの日下部さんでいてください。そして、これからの苦難にも負けず、変わることなくお進みください。それでは……これからも見守っていますので、このシャングリラを未来ある全ての子ども達をどうかよろしくお願いします。」
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