【改訂版】元保育士の異世界物語〜子どものためなら魔王もワンパン!?天職保育士!?創造魔法と神獣召喚で世界の子どもたちを救います〜

イル

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第四章〜六大魔王復活〜

第45話 〜前哨戦〜

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 次の日ヒイロ達は,ニイガル国東の街ユーザに来ていた。街の周辺には、まだ魔物が残っており、今もなお防壁や家、建物を破壊し続けていた。ヒイロ達は手分けをして魔物達を掃討していく。

 全体の動きを見ながら、ライスがBランクパーティー達に指揮を取っており、ロイとアルト達がその手助けをしていた。ヒイロ、エング、エメルのSSランク冒険者と、その他Aランクパーティーは個々に魔物を撃破していく。

 ある程度、魔物の数を減ってきたところでロイがライスに確認する。

「建物の被害は酷いですが、住人の犠牲者がほとんど見つかりません。この街の住人達はどうしたのですか?」

「あぁ、さっき一組Aランクパーティーに先行してもらって、報告があった隣町の冒険者ギルドに詳しい情報を取ってきてもらったが、魔物達が街を襲う直前に、ほとんどの住人がギルドの指示のもとに素早く避難できたらしい。魔王の動きに各国が敏感になって、警戒していたのが功を奏したようだ、そのため犠牲は最小限に食い止められたが、街もこんなにボロボロになってしまっては、もし魔王を倒して、平和になったとしても、すぐには元の生活に戻らないだろうよ」

「よかった……人々が助かっただけでも……」

「あぁ。だが、全員ではない……まだ街の中で隠れて助けを待っている者もいるかもしれない。残りの魔物はヒイロ達に任せて、他は全て街の隅々まで捜索だ!」

 数時間後、魔物の掃討と街の捜索がほとんど終了したところで、ヒイロ達は一ヶ所に集まり各報告を集め、情報を整理していた。たしかにほとんどの住人は避難できていたものの、孤児や一人で暮らしていた者、あえて街になかった者など、数百人の人々が犠牲になっていた。その話しを聞いてロイは顔を真っ赤にして怒っていた。

「許せない。平和に……幸せに暮らしていた人々を。死ななくても家や故郷を壊されただけでも辛いんだぞ!!」

 エメルがロイの背中をさすりながら話す。

「そうね……でも今、私たちが出来ることは新たな被害、犠牲者を出さないことの」

「うむ、我々が出来るのはそれだけだ。」

 その時、スタンピードの形跡を調査していた冒険者パーティーが戻って来た。その報告では、再び一ヶ所に魔物達が集まりだしながら、隣町へと進み出し、スタンピードへと急成長しているとのことだった。

「なんだと!?ここからでは街への衝突に間に合わないぞ」

「ヒイロ!あなたなら間に合う!途中の魔物は無視して、スタンピードの出鼻を挫いて!!」

「わかりました。すぐに出ます!」

「私が途中まで先導しよう!」

 ヒイロと共にエングが隣町の方へと急いで向かう。その2人を見送った後、エメルがアルト達共にこの街の防衛と周辺の魔物の掃討をBランクパーティーと共に担当し、その後ヒイロ達の方へ向かうこととなった。そして、ライスとロイがAランクパーティーと直ちに準備を整え、ヒイロ達の援護へとを向かう。

 ヒイロは、エングと共にスタンピードの元に急ぎながら、ここ数ヶ月修練していたことを試そうとしていた。途中、小集団の魔物と遭遇し、エングと別れたヒイロは、さらにスピードを上げ急ぐ。そして、目の前に見えてきた魔物達の大集団、スタンピードを見つけ、密かに怒りを抱いてヒイロは最初から全力を出す。

「いくぞ、二重神獣召喚!!《神獣シヴァ》《神獣イフリート》!」

「久しぶりだな我が弟子よ!ほほぅ、お主また成長したな」

「ヒイロ!!敵はどこだー!」

「あぁ今の魔力なら出来ると思ってね!時間がない、一発かましてくれ!敵は目の前の魔物達だ!思い切り全力で頼む!!」

「お主その怒り……まぁいい、師匠に任せておけ!まとめて氷漬けにしてやる。全てを凍てつくせ!《極界零度》!」

「いいぜいいぜ、全力でド派手に目立つぜー!!全てをド派手な灰にしてくれるわー!《極炎乱舞》!」

 とてつもない規模の炎と氷に、一瞬で千を超える魔物のスタンピードの前方が壊滅し、瞬く間に勢いが止まる。

「よし!成功した。魔力が半分以上も持っていかれたが、これでスタンピードは止められたはずだ!」

 左右それぞれが全てが凍った氷の世界と全てが燃えつきた
炎の世界になった光景を見て、満足そうに氷神シヴァと炎神イフリートは満足そうに消える。

「中々に爽快じゃったぞ!ヒイロよ、またいつでも呼べ!」

「これは目立っただろう!そう!か、な、り、カッコよかっただろうヒイロ!!」

 シヴァとイフリートが消え、ヒイロは一旦魔力回復薬を飲んで、すぐに魔物の撃退へと切り替え、一人で奮闘していた。そして、その様子とまだ残っていた炎と氷の世界を見て、後から追いついてきたエングやロイ、ライス達がその驚愕の光景に驚いていた。

「こ、これが《神降ろし》……」

「《神降ろし》のヒイロか……やるな……」

「さ、さすがヒイロさん……さらに強くなっている……」

 仲間達の姿にヒイロがそのまま指示を出す。

「みなさん!スタンピードは止まりました!!このまま殲滅に移りましょう!!」

 半数以上の魔物が壊滅し、残りの魔物達も凍てつく氷の世界といつまでも消えずに燃え盛る豪炎に完全に勢いが止まり、その場で立ち往生していた。その様子を見て、我に返ったライスが連れてきた冒険者パーティーに指示を出す。

「う、お、おぉーし!!!野郎ども一気に行くぞー!」

「お、おぉ!!」

 ロイとエングはヒイロの所へと行く。

「ヒイロ、お主は神の生まれ変わりか?」

「さすがヒイロさんです!!僕も負けてられません!」

「エングさん……ロイ、なんかこのスタンピード……様子がおかしい。普通これだけの力を見せられたらいくら魔物でもある程度逃げ出してもおかしくないはずが、後ろにも下がろうとせずにこの場に留まり戸惑っている……」

「なに……たしかに……奴ら、後ろを気にしている魔物もいる」

「ヒイロさん!?」

「あぁ、報告にあった魔王とその配下だろう……だが、今は先に目の前の魔物を倒すしかない」

 だが、ヒイロ達が倒しているにも関わらず、さらに魔物が周りから磁力のようにこの場に集まってきている。

「魔物達が集まってくる前に早く!土魔法、クリエイトゴーレムモデル《ポーン》×16!!」

 ヒイロの前にも群がってきた魔物達をエメルのゴーレム 達が抑えつけていく。それに続き、アルト達や遅れて合流してきたBランク冒険者パーティーも一斉に魔物に攻撃を開始していく。

「行くぞ!」

「ほいさー!」

「おぉ!」

「みんな、回復は任せてね!」

 こうして、ヒイロ達は全員が揃い、スタンピードと真正面からの戦闘となっていく。戦力が揃うことで少し余裕が出てきたヒイロは、魔王がいると思われるスタンピードの後方へと向かう。

 後方へと迎えば向かうほど魔物もS、SSランクと強力になっていく。ライスがその様子を見てロイ、エング、アルト達に指示をだす。

「前方は数は多いが雑魚が中心だ。それぞれ各自、無理をせず、着実に数を減らしていけ!エング、ロイ、アルト達はヒイロの元へ!」

 その指示にエメルが頷き、さらにゴーレムを創造していく。

「高ランクの魔物は私に任せて、あなた達は無理せず他を雑魚を狙って数を減らしなさい!」

「おぉ!」

 ヒイロも嫌な予感がする後方に備えて、神獣でも上位神となってくる《神獣ハーデス》を呼び出し、《神獣合体》を行う。《魔神ハーデス》その名の通り、死神のような黒山羊の骸骨の姿をしており、ハーデスそのものが見ようによっては魔王にも見えてしまうほど禍々しい姿をしていた。そして合体後も全身漆黒のローブに巨大な鎌と正しくイメージ通り、死神のようなシルエットになる。

「我の名は魔神ハーデス。お主に我が力を授けよう。我が力は重力魔法、闇耐性、そして状態異常の無力化だ。《神具》は《アダマスの鎌》その力は、呪い、結界支配など全ての事象の断絶。《奥義》は《ブラックホール》全てを飲み込む、その一撃に耐えれる者など存在しない」

「ありがとう、心強いよ。大鎌か……あんまり使い慣れていないが今は仕方ないな。」

 その姿にエングが近づいてくる。

「それがお主の本当の姿か?先ほどは凄まじい氷と炎だったが、今は闇属性か?……全属性持ちのセプテットとは聞いていたが、本当にお主には驚かされる。それに……大鎌使いとは珍しいな。」

「いや……スキルの……僕のその時の状態によって、メインとなる武器が戦斧や棒、杖とかだったり様々なんです。」

「……では、もしかしたら刀もあるのかな。その時はぜひ、私と手合わせを願おう。」

 エングがニヤリと笑う。

「……魔法ならまだしも……剣技て天下無双とそれは少し荷が重いかと……」

 探知に優れた狩人のアルトがヒイロに話しかける。

「ヒイロ兄、強そうな気配がしてきたよ。」

「そうですね。僕も強い気配を感じます。当初の計画通り、配下の一体は僕達が引き受けます。」

「頼む。エングさんは、もう一人の方の配下を頼みます。その間、俺がどうにか一人で魔王を引きつけているので、出来るだけ早く配下を倒したら加勢に来てください」

「任せておけ」

 強い気配を辿っていくとそこには、やはり魔王とその配下らしき悪魔がいた。

「これはこれは、よくいらっしゃいました。先程の大きなカはあなた方ですかな?」

「よくも街を!人々の平和を破壊してくれたな!」

「おや……あなたはまだ若いですが勇者の気配が。先ほどの力といい、ただの雑魚ではなさそうですね。それなら自己紹介をしなくてはなりませんね。私の名前は六大魔王が一柱、魔王サルガタナス。こちらは配下のゾレイとファライーでございます。」

ロイとアルト達はゾレイと呼ばれた悪魔の方を向く。

「お前の相手は俺たちだ!」

「ほう勇者が俺の相手か。これは楽しみだ。」

「魔王サルガタナス……お前の相手は俺がする。」

「確かに……勇者の気配はないですが、この中ではあなたが一番強い……特別な力を感じますね……」

 エングは配下のファライーと向き合う。

「余ったのは俺たちだな。それじゃぁ思う存分楽しもうじゃねぇか。」

「……すまないが約束があるゆえ、早めに片付けさせてもらおう。」
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