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3  嘘だろ

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 なんかうるさいなあ。俺は、知らん奴に刺されて死んだはず、あれ、もしかして助かったのか。病院なのか?ヤバい、金ないぞ。早く退院しなくては、金ないのに最悪だ。神様頼んだよな。死んでないなら神様もどうすることも出来ないかぁ。やば、早く起きるぞ。

 パチ パチパチ
 
 うっ、なんだこの人たち?外国人か?もしかしたら、助けられたのかもしれないけれど、臓器か?助けてから俺の臓器売るのか?もう売られたのか?ヤバい、起きてもヤバかった。寝よう。

 パチ

「うわ、やっと、目を覚ましたよ。ほら人間でしょ。人形じゃない。」

 えっ、何言ってるんだ、人間に決まっているだろうが。

「いや、目を開ける人形かもしれん。音に反応したんじゃないか?」


「あほか、お前ら。人間に決まっているだろ。」

「喋った」

「うわ、きれいな瞳」

「喋るに決まっているだろ、あんたらは?ここどこ?病院では、なさそうだし。」

「見た目と違って口悪いなあ」

「悪かったな、俺は、高貴な生まれじゃないんでね。で、ここどこ?俺なんでここにいるの?」

「えっ、どういうこと?」

「えっ、何が?」

「えっ、記憶喪失かも父様母様。」

「ここは、アルダイル王国よ」

「えっ、どこ?」

「やっぱり記憶喪失だって」

「君は、家の前で、お腹を刺されて倒れていたんだ。俺が家に運んで医者に治療してもらった」

「えっと、まじか。ということは、転生、違うな転移かよ。それに腹刺されたままって。神様そりゃないわ」

 服をペロン

「わあーーー」

「治ってる。すごい。  ありがとう」

「ほら、服戻して」

「国は、わかった。俺は、・・・」

「言いたくないなら、言わなくてもいい。」

「・・・ありがとう。」

「俺は、ディラン・バードナーだ。伯爵家の次男。両親と兄と妹だ」

「嘘つきたくないから言うけど、俺は、この世界のこの国の人間じゃない。信じられないなら、信じなくてもいい。」

「もしかして、落ち人様?」

「そうかも。隣国には、たまに落ちてくるって学校で習った。」

「そうだわ、ディランを見ても怖がらないし。あっごめんね、悪気があるわけじゃないのよ、ディラン。」

「大丈夫。わかっているから母上」

「ディランさん?別に怖くてないし、どっちかと言うとあんた格好いいと思うよ。嫌いじゃない。」

「かっこいい、きらいじゃない、かっこいい、きらいじゃない」

「ディラン、しっかりしろ」

「たぶんその落ち人だと思うよ、俺。」

「名前は?」

「言いたくない。ゼロって呼んで。あだ名みたいなもんだな。」

「わかった。ゼロ」

「ありがとう」

 お礼を言って少し笑うとみんなの顔が赤くなる。

「ウワー美少年の笑顔破壊力あるー。」

「美少年って俺のこと?」

「そうよ」

「えっと鏡ある?」

「あるわよ、ちょっと待っていてね」

 まじか。顔どうなってるんだ。中学の時は、猫目のジャニーズ系だったけど、大人になってからは、まぁ良い方だけど美少年ではなかったし。あれ、もしかして若返りとか?

「はい。鏡よ」

「ありがとう」

 

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