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31 拗らせる

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 あの日からゼロを真っ直ぐに見ることが出来ない。ゼロの可愛い舌が俺の口の端を舐めた。グッワァ、ヤバい、思い出しただけで、下半身が暴れる。そうなのだ、ゼロを見ると下半身の制御がきかない。ググッとなってしまうのだ。

 凄く嬉しかったし、俺にそういうこと出来るってことは、俺がしてもいいのかとか色々考えてしまって、下半身が暴れる。少し時間を置いた方が良いだろうと思い、二人きりにならないようにしてみた。

 二人きりにならないなら、下半身は暴れることもないが、顔を見るとつい口に目が行き、舌が見えたもんならまた暴れる。まだ無理だ。食事は特に無理だった。あの可愛い舌が見えるのだ。ペロリと舐められた感触をいまだに思い出して、夜な夜な右手にお世話になっているのだ。食事の時にペロリと唇をなめる仕草を見た時には、大きくなりすぎて痛いぐらいだった。食事も時間をずらすようにした。

 だって無理だろ。話しているだけで、食事しているだけで、あそこを脹らせている奴なんて嫌だろ。変態過ぎて嫌われたらと思うと二人になれない、話せない状態になってしまった。そんな時にミランダから少し話そうと言われたんだ。

 ミランダの部屋だと思ってついて行くと、ゼロの部屋の前に来ていた。無理だと思い帰ろうとすると押される。仕方なく、無理だと伝える。このままでは、会ったら大変なことになると思い、会いたくないと話していた時に扉が開いた。


「ミランちゃんありがとう。もういいよ。ディランさん、会いたくないって言っているから。もう大丈夫。ディランさんすみません。この前はごめんなさい。もうしません。前までの関係に戻りましょう。それがお互いのために良いと思います」

 ゼロが早口で言っている。最悪だ、聞かれていた。前までの関係に戻りましょうって。えっ、なんで。うそだよな。どうしたら、どうしたらいいんだ。

「土下座でもすがりついてでも何でもして、許してもらったらどうですか?まぁ、無理だと思いますがね。完全にディランお兄様に嫌われたと思ってますから、謝ったとしても、無理でしょうね。嫌いになんてなってないと説明するしかないですね。誤解解けるといいですね」

 ゼロを嫌いになるなんてありえない。なのに誤解させてしまった。俺の行動がいけなかったんだ。どうしたらいいんだ。好きなんだ、好き過ぎて困っていたんだ。あそこが勃起してしまうって言った方が良かったのか。

 もうゼロが笑ってくれたり一緒に出掛けることもしてくれなくなるのか。嫌だ、俺は、ゼロが好きなんだ。何でこんなことになったのか。俺か、俺だよ。どうすればいいのか。後悔がどんどん押し寄せてきて、その日、一睡も出来なかった。

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