【TL/完結】溺愛体質の見目麗しい管理人さんは私のことがお好き

小海音かなた

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ch.76 やり直さないか

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「まぁまぁ。呂色ちゃんにも考えがあるだろうし、一回り以上歳が離れた子に行くのは勇気いるのかもよ?」
「そうですけど……あ、やべ。そろそろ時間だ」
「俺も」
 授業が始まる時間になって、私たちは別れた。
 呂色ちゃんにはナイショね、と蜂谷さんに念押しをされた。

 呂色さんの過去を知ってから、あまり授業に身が入らなかった。
 帰ったらオンラインで再受講しないと……。
 ため息混じりに今後の予定を考えながら寮に帰ろうと歩いていたら、突然手を引かれた。
 驚いて振り返ったら、そこには良生我がいた。
「な、なんで……!」
 言ってから思い出す。妹が、良生我に寮の住所を教えたってことを。
「こないだちゃんと話せなかったから、誤解を解きたいと思って」
「誤解?」
「あの日のこと、本当に悪かったって反省してるんだ。だから俺たち、やり直さないか」
「やり直すってなに? 付き合ってたみたいに言わないでよ」
「まだ付き合ってなかっただけだろ? ひとはだってあのときはビックリしただけで、連絡がつかないのだって、俺が勝手に日記読んだから拗ねてるだけで」
「どこをどう勘違いしたらそうなるの」
「だって日記に俺のこと好きだってたくさん書いてただろ!」
 ゾワリと背筋が寒くなる。
「それはあのころのことでしょ。いまはもう……」
 手を振り解こうとするけど、力が強くて敵わない。
 寮の中に誰かいるだろうか。助けを呼べば来てくれるだろうか。
 意を決した瞬間、声が聞こえた。
「咲菜ちゃん、知り合い?」
 背後から声をかけてくれたのは、買い物帰りの呂色さんだった。
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